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森と丘と小川と暗闇の物語~水の花~【完結】

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投稿 by ライトハート Wed Mar 16, 2016 10:53 am

森と丘と小川と暗闇の物語


1-3


水の花




水の花は禁断の恋をした。
その恋は叶うのか。
それとも叶わずに終わってしまうのか。




森と丘と小川と暗闇の物語~水の花~【完結】 T7ct3n







【重要キャラクター】

ウォーターフラワー(ウォーターポー)(水の花)
灰色の毛皮に水色の目の雌猫。
フォレスト族の看護猫。

アイスストーム(アイスポー)(氷の嵐)
白い毛皮に青い目の雌猫。
ブラッククローの事が大好きな戦士。

ブラッククロー(ブラックポー)(黒い爪)
真っ黒の毛皮に琥珀色の目の雄猫。
アイスストームの事が大好きだったが??


【脇役キャラクター】

「フォレスト族」

族長 フライトスター(飛ぶ星)雄猫。
副長 レッドブリンドル(赤いぶち)雄猫。
看護猫 パドルファー(水たまりの毛)雌猫。
    ウォーターフラワー(水の花)雌猫。
戦士猫 カインドハート(親切な心)雌猫。
    サンフラワー(ひまわり)雌猫。
    リポーソング(漣の歌)雄猫。
    メープルテイル(楓尻尾)雌猫。
    ウッドウィスカー(木のひげ)雄猫。
    スプラッシュフォール(滝のしぶき)雄猫。
    ゴールデンファー(金色の毛)雌猫。
    ウィンドソング(風歌)雄猫。
    スカイフラワー(空花)雌猫。
    キャロルクロー(らくだの爪)雄猫。
    
見習い ラビットポー(ウサギの足)雄猫。
母猫  フロストフラワー(霜の花)雌猫。
長老  スートファング(灰の牙)雄猫。



「ストリーム族」

族長 バードスター(鳥の星) 茶色い毛に黒い縞模様の雄猫。
副長 フィッシュハート(魚の心) 青灰色の毛の雄猫。
看護猫 スワンフェザー(白鳥の羽) 真っ白い毛に青い目の雌猫。
戦士 サンライズピューピル(日の出の瞳)薄茶色の雌猫。
    シーブリーズ(潮風)真っ白い毛に青い目の雄猫。スワンフェザーの弟。
    リヴァークロー(川の爪) 銀色の雄猫。

「ダークネス族」

族長 マッドスター(土星) こげ茶トラの雄猫。
副長 ヴァレイストライプ(谷の縞模様) 黒トラの雄猫。
看護猫 リトルフラワー(小さな花) 小柄な雌猫。
戦士 ライオンクロー(ライオンの爪) 黄金の雄猫。
見習い スコーチポー(焼け焦げた足) 尻尾が赤い雄猫。

「ヒル族」

族長 ナットスター(木の実の星) 金茶色の雄猫。
副長 ミスティクラウド(霞雲) 灰色の雌猫。
看護猫 アイスィクルフラワー(つらら花) 白い雌猫。
戦士 ロングレッグ(長い足) 茶色い雄猫。

【後書き】

こんにちは!ライトハートです~!中学校生活も無事に終わり、卒業しました~!!
今回のテーマは「恋愛」です!このシリーズ、1-6まで続く予定です!!
時間があれば脇役のキャラも載せようと思います!
今回もよろしくお願いします!(コメントよろしくでs((黙)
もし間違いを見つけたら気軽に指摘してくださいw見落としたところとかあるかもしれないので。


最終編集者 ライトハート@水の花 [ Mon Apr 04, 2016 1:49 pm ], 編集回数 5 回
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投稿 by ジェイホープ Wed Mar 16, 2016 6:33 pm

新小説おめでとうございます!!

禁断の恋ですか…これは切ない物語か優しいハッピーエンドになる予感…w!
水の花というのも綺麗な可愛らしいお名前ですね(´ω`*)

執筆ガンバです!楽しみにつつ応援しています♪*゚
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投稿 by ウィングシャドウ@もう復活でいいんじゃないかな Wed Mar 16, 2016 8:51 pm

 卒業おめでとうございます!

 私は恋愛物がうまくかけないのでライトハートさんの小説が楽しみです。あわよくば参考にしたい……。

 水の花の恋の相手は誰かなど、わくわくしながら物語の開始を待っています!

ウィングシャドウ@もう復活でいいんじゃないかな
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投稿 by jayheart Thu Mar 17, 2016 6:51 am

新小説&卒業おめでとです‼
ライトsの小説は読みやすくて好きなので先が楽しみです‼
頑張ってください‼p(^^)

jayheart
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投稿 by 涙雫 Thu Mar 17, 2016 11:33 am

お久しぶりです!w

禁断の恋…いったいどのようなもの何でしょうか?
ワクワクが止まりませんw

執筆頑張ってください!
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投稿 by ライトハート Thu Mar 17, 2016 11:45 am

ジェイホープ wrote:新小説おめでとうございます!!

禁断の恋ですか…これは切ない物語か優しいハッピーエンドになる予感…w!
水の花というのも綺麗な可愛らしいお名前ですね(´ω`*)

執筆ガンバです!楽しみにつつ応援しています♪*゚
恋の結末は最後の方でわかると思いますので、お楽しみn((
水の花はウォーターフラワーからとったものですww
コメントありがとうございました~!お互い頑張りましょう!!
ライトハート
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投稿 by ライトハート Thu Mar 17, 2016 11:46 am

ウィングシャドウ@ふっかーつ! wrote: 卒業おめでとうございます!

 私は恋愛物がうまくかけないのでライトハートさんの小説が楽しみです。あわよくば参考にしたい……。

 水の花の恋の相手は誰かなど、わくわくしながら物語の開始を待っています!
ありがとうございます!私も実は恋愛もの上手ではなくてww今回チャレンジして見る事にしましたw
コメントありがとうございました~!
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投稿 by ライトハート Thu Mar 17, 2016 11:47 am

jayheart wrote:新小説&卒業おめでとです‼
ライトsの小説は読みやすくて好きなので先が楽しみです‼
頑張ってください‼p(^^)
ありがとうございます~!そう言ってくださると嬉しいですw
コメントありがとうございました~!
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投稿 by ライトハート Thu Mar 17, 2016 11:48 am

涙雫/季節の記憶@主人公はふたり。両方自分自身。 wrote:お久しぶりです!w

禁断の恋…いったいどのようなもの何でしょうか?
ワクワクが止まりませんw

執筆頑張ってください!
お久しぶりです~!春休みなので更新はやくなると思うので楽しみにしててくださいn((
頑張ります!コメントありがとうございました~!
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投稿 by ライトハート Thu Mar 17, 2016 11:58 am

【プロローグ】



青々と茂った森に何匹もの猫達が集まった。全員星の光をまとった戦士達だ。

その中でも一匹の雌猫は最年族長を務めていて一族を支えていた。その横に、これから運命に左右される猫の母親とその猫の弟がいる。

「あの子は恋してしまう」

元族長の雌猫はため息をついた。

「つまり」と見習いが口をはさむ。「戦士の掟を破ってしまうんでしょうか?」

「これはどうしようもないわ」

「あら?あの猫は?」

白い斑点模様の茶色い雌猫は茂みに隠れていた美しい雌猫を尻尾で示した。

「ディアぺルト。あの方はレインボーよ」

「変な名前!」見習いがはっと息を飲んだ。

「知らない猫がどうしてここに?」ディアぺルトは息子を睨むと、元族長にたづねた。

「またあなたなのね?」

元族長はディアぺルトの質問には答えず、レインボーに質問した。

「ここはスター族の狩り場よ」

「そんな事は知っているわ、リーフスター。時が流れるのは早い。虹の光と星の光をまとった戦士は____」

レインボーの言葉はそこで途切れ、突然怪物の大きなうなり声がしたかと思うと、地面が激しく揺れた。

「<大地の怒り>だわ!」

レインボーが怯えた匂いを発してどこかへ逃げ出した。

「もうすぐだわ」

<大地の怒り>がおさまると、リーフスターが震えた声で言った。

「対策はあれしかない__________」
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投稿 by ライトハート Fri Mar 18, 2016 5:20 pm

【第一章】


ウォーターポーはぎくっと目を覚ました。怖い夢など見てないのに、どうして?

ウォーターポーはのびをし、毛を整えた後空き地へ向かった。

ああやってぎくっとしながら目を覚ますのはこれが初めてではなかった。

夜明けの空の下、三匹の足音が近づいた。

戦士になりたてのアイスストームとブラッククローだ。後ろからフライトスターがやってきた。

ウォーターポーの存在に気が付き、フライトスターは目で挨拶をした。

自分も挨拶を返すと、戦士になりたての二匹を目で追った。

二匹は身を寄せ合いながら大きなネズミを一緒に分け合って食べた後、グールミングをした。

そしてそのグールミングも終えると、二匹は戦士部屋に入って行った。

それと入れ替えに、夜明けのパトロールの一団が出発した。

「ウォーターポー!」

いつの間にかパドルファーがそばに来ていた。

「薬草を分ける作業を手伝って。私はイヌハッカの様子を見に行かなくちゃいけないの。

その作業が終わったら、長老の世話もよろしくね」

〔桜の舞う季節〕が近づく中部屋に籠って作業をするなんて!

ウォーターポーはがっかりしたが、顔に出さないようにした。

それに、あのラブラブな二匹も気になるわ。

自分も恋をする事ってあるかしら?

いいえ、それはない。だって、戦士の掟を破ってしまうから。

あたしは幼い頃から立派な看護猫になるのが夢よ。

恋している場合じゃないわ。

「行ってくるわ」

パドルファーの声に、ウォーターポーは我に返った。

「いってらっしゃい!」

ウォーターポーは指導者を見送ると、作業に入った。

退屈な事でも真面目にやらないと、看護猫になんかなれないわ。
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投稿 by ライトハート Sat Mar 19, 2016 9:21 am

【第二章】


キャンプも活発になってきた頃、ウォーターポーの作業は終わった。

パドルファーに言われたことを全てこなすとお腹が鳴ったので獲物置場へ向かった。

美味しそうな獲物を選んでいると、トンネルから慌ただしい足音が聞こえてきた。

「何事?」近くにいたサンフラワーが毛を逆立てた。

「大した事じゃないと思うよ」キャロルクローが安心させるように言った。

どうやら夜明けのパトロールの一団が戻ってきたらしい。

レッドブリンドル以外、誰もが落ち着きをなくしている。

一族の異変に気が付いたらしく、族長部屋からフライトスターが下りてきた。

「パトロールはどうだった?」

「キツネの匂いがする。しかも結構新しい」

「どのあたりだ?」

「ストリーム族との境界線近く」

すると、イヌハッカを調べに終わったパドルファーがそばに来た。

「私もキツネの匂いが匂ったわ」

「姿は見えましたか?」

「ええ。尻尾が森の奥へ消える所を見たわ」

運が悪かったら命を落としそうになったパドルファーを見てウォーターポーはぶるっと震えた。

「獲物を一匹で捕れる年齢の者は全員ハイツリーの下に集まれ!集会を行う!」

ほとんどの者がすでに集まっていたが、長老部屋からスートファングが出てきて彼のお気に入りのブリーズポーの

近くに座り、何があったのか質問しだした。

ウォーターポーは看護部屋の入り口に腰を下ろし、パドルファーと話しを聞く事にした。

「夜明けのパトロールの一団から報告があった。キツネの新しい匂いがストリーム族との境界線でついているらしい。

どの猫も必ず二匹で行くように。見習いは戦士と一緒に行動するようにしろ」

近くではアイスストームがブラッククローによりそっていた。

「キャンプまで来ないかしら」

「大丈夫だ。もし来てもお前の事を守ってやるから」

キャロルクローとサンフラワーも、同じような内容を喋っている。

ウォーターポーは胸がずきんとした。

連れ合いをもって子猫が生まれるのはいいことよ。

なのにどうしてみじめな想いをあたしはしているの?


最終編集者 ライトハート [ Mon Mar 28, 2016 10:28 am ], 編集回数 2 回
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投稿 by ライトハート Wed Mar 23, 2016 9:16 am

【第三章】



次の日になった。一族は緊張気味な様子だ。

戦士部屋からブラッククローが現れた。

ウォーターポーは黒い戦士に駆け寄った。

「おはよう、ブラッククロー」

声をかけられた事に驚いたのか、ブラッククローは目を丸くした。

「お、おう」

「今からどこに行くの?」

「狩りだ。暖かくなってきたし、獲物もわんさんいると思ってな」

「一匹で行くの?」ウォーターポーは強く行った。「フライトスターの言った事__」

「わかってるよ」ブラッククローは焦ったように口をはさんだ。「君がいるからちょうどいいじゃないか」



マリーゴールドを採り終え、ブラッククローの待つ所へ走った。

ブラッククローは尻尾をふり、止まれと合図を出したのでウォーターポーはどうにか止まった。

どうやら、ムクドリを狙っているらしい。

しばらくすると、ブラッククローはくたっとなったムクドリを引きずって戻ってきた。

「まあ!凄い!」

ウォーターポーがお見事と口を開きかけると、新しい声にかき消された。

振り向くと、そこにアイスストームがいた。

「あら、ウォーターポーもいたのね」

そう言うと、アイスストームは親しげに挨拶をした。

「一匹で来たの?」

挨拶を帰すと、ウォーターポーはたづねた。

その話になると、ブラッククローがため息をついた。

「待ち合わせをしたから、一匹でいいかと思って」

「命拾いしたってわけね」

ウォーターポーは心の中で思った。

どうしてそんな言葉が出てしまうの?

アイスストームの顔を見ると、少し傷ついた表情を見せた。

「ご、ごめん。そんなつもりじゃ__」

だが、アイスストームは聞いていなかった。耳をぴくりとさせ、何か警戒しているようだ。

ウォーターポーは口を閉じた。

「キツネだ!」

ブラッククローが静かな声で言った。

ウォーターポーはあたりをかいでみた。

彼の言う通りだわ。腐った獲物のような匂いがする。

すると、木々の間でちらりと赤い毛皮が見え、すらりとしたキツネが二匹現れた。
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投稿 by ライトハート Mon Mar 28, 2016 10:20 am

【第四章】



ウォーターポーはぶるりと身を震わした。キツネと戦うなんて、あたしには無理よ!

アイスストームも戦士へ向けて訓練したが、キツネに出くわしたのは初めてなのか、戦えそうにない。

ブラッククローはうなり声をあげて二匹のキツネに立ち向かった。

その姿に我に返ったのか、アイスストームも勇気を振り絞り、キツネと戦った。

あたしは何をしたらいいの?

動けないまま毛を逆立てていると、二匹のキツネはストリーム族の縄張りの方角へ逃げていった。

「ストリーム族が危ないな」

ブラッククローは息を切らして言い、ふらふらしながらこちらにやってきた。

「怪我をしているわ!わき腹の傷から血がでているじゃない!」

アイスストームは愛情がこもった目を見開き、心配そうに怪我を見つめた。

「簡単な治療をあたしがするわ」

ウォーターポーは何もできなかった事をまだ悔やんでいた。

そのせいか、胸がずきんとした。

近くにあった薬草をぬろうとブラッククローに近づくと、その胸の痛みは激しさを増した。

何故かドキドキする。



クモの巣をはがしたパドルファーはアイスストームをちらりと見た。

「そうとう重症よ。この手当てはあなたがしたの?」

「そうです」ウォーターポーは顎を上げ、堂々とした。

「偉いわ。もしウォーターポーの立場だったら、私もそうしていた」

ウォーターポーは誇らしい気持ちになった。ブラッククローを救った!

命の危険から守る看護猫の仕事はやっぱり素敵。

「治りますよね?」アイスストームが震えながらたづねた。ブラッククローの大丈夫な耳をさっとなめた。

「俺なら大丈夫だ」ブラッククローがきっぱり言った。

「彼の言う通り。でも、看護部屋でしばらく過ごしたら傷の治りが早くなるわ」






【後書き】



こんにちは!後書きです!次回はウォーターポーがキャーってなります!お楽しみに!((
コメント(指摘とか)くださるととても嬉しいです~!飛び上がって宇宙に行けちゃうかも!((黙
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投稿 by ライトハート Mon Mar 28, 2016 1:37 pm

【第五章】



パドルファーが看護部屋から出て行った事がわかった。

もう夜が近づいている。ウォーターポーはどっと疲れを覚えた。

「どこに行ったんだ?」ブラッククローがたづねた。

「わからないわ。さ、このネズミとケシの実を食べて。痛みで寝にくいんじゃないかと思って」

「ありがとう」

ブラッククローはネズミを鼻の先で少しつついた。

「なあ、一つ言っておきたい事があるんだ」

「どうしたの?」

ブラッククローはどこか戸惑ったが、次の瞬間、決意した顔になった。

「お前の事が好きだ」

驚きのあまり、ウォーターポーは言葉が出なかった。

そしていままでの感情を思い出した。そっか、あたしもブラッククローの事、好きだったんだ。

見習い看護猫なのを忘れ、あたしもあなたの事が好き、と口を開きかけたが、パドルファーが帰ってきた。

「サンフラワーのお腹に赤ちゃんができたの!」パドルファーは嬉しそうに喉を鳴らした。

「連れ合いはキャロルクローなんですか?」ウォーターポーはたづねた。

「そうよ。フォレスト族はもっと賑やかになりそう!今わかっているのは、子猫は三匹お腹の中にいる事よ!」

「凄いですね」ブラッククローはそう言ったが、さっきの告白の返事が気になっているみたいだった。

「さ、ケシの実を食べて寝なさい」

パドルファーの言う事を聞き、最後の肉を飲み込んだ後、ケシの実を食べた。

しばらくすると、ブラッククローは寝息をたてはじめた。

「ウォーターポー、<月の山>に行く時間よ」

ウォーターポーははっとした。そうだわ!いつもなら<月の山>に出発する時間だったのに、すっかり忘れていた。

ブラッククローの事も気になるが、一族の運命も知らなければ。

「彼は大丈夫。メープルテイルに看病を頼んでおいたから、二日間キャンプにいなくても平気よ」
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投稿 by ライトハート Tue Mar 29, 2016 9:37 am

【第六章】



月が登って暗くなり始めた。

「もうすぐですね」ヒル族の看護猫、アイスィクルフラワーがつぶやいた。

その弟子のブラウンポーは興奮気味で目を輝かせている。今回が初めての<月の山>なのだ。

「ウォーターポー」

月が真上まで来ると、パドルファーは立ち上がってウォーターポーを呼びかけた。

「あなたはもう正式な看護猫になっていい頃です。夢を見る前に前に来なさい」

それを聞いて、ブラウンポーより興奮した。

やった!立派な看護猫になるのね!

あ、でも、ブラッククローの事が好きだから立派じゃないかも。

「スター族の皆さん。このウォーターポーを正式な看護猫として認めてください!」

パドルファーは少し間を置き、ウォーターポーの目をしっかりと見つめた。

「ウォーターポー、命が尽きるまで一族を保護する事を誓いますか?」

「誓います!」ウォーターポーの声は震えていた。

本当に出来るのかしら?

「本日より、ウォーターポーはウォーターフラワー【水の花】になります」

指導者は看護猫になりたてのウォーターフラワーに鼻を触れ合わせた。

ウォーターフラワーはお返しに灰色の肩をさっとなめた。

「おめでとう!」 「ウォーターフラワー!ウォーターフラワー!」

ストリーム族の看護猫、スワンフェザーが声を上げた後、他の看護猫達もそろえて声を上げた。

ウォーターフラワーは感謝の気持ちで一杯になりながら池の水を一口飲んだ。

そして体を丸め、スター族が来るのを待った。



目を開けると、そこはスター族の狩場だった。

だが、少し様子がおかしく、怯えた匂いが漂っていて、誰もいない。

いつもならグールミングしていたり、噂話に花を咲かせていたり、狩りをしたりしているのに。

「今夜、あなたに会いたがっている猫がいるの」

リーフスターの突然の声に、ウォーターフラワーはどきっとした。

怯えた匂いに気をとられていたのだ。

「どなたですか?」

「アウルポー!早くいらっしゃい!」
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投稿 by ライトハート Fri Apr 01, 2016 8:10 pm

【第七章】


ウォーターフラワーは耳を疑った。アウルポーですって?

すると、ムクドリをくわえた元気なアウルポーが現れた。

「自分で捕ったのね!」

アウルポーは満足気にうなずき、ムクドリを自分の足元においた。

「姉さん!正式な看護猫になったんだな!おめでとう!」

「ありがとう!__ところで、お父さんはここにいるの?それとも、まだ生きているの?罪から逃れようとしたってフライトスターから聞いたわ」

「それはな、姉さん__」

「ここにはいないわ。でも、ディアぺルトはいるから安心して」

「ドリズルハートは生きてるんですか?」

ウォーターフラワーは確認したかった。例え罪をおかした父親でも。

「そ、それは__」

アウルポーが恐る恐る言ったが、リーフスターは見習いを睨んだ。

「そのムクドリを長老たちにもっていきなさい」

アウルポーは姿勢を正し、真剣な目をしてうなずいた。

そしてウォーターフラワーにさよならを言うとどこかへ去って行った。

弟がいなくなると、リーフスターはウォーターフラワーのそばを通り、耳元でささやいた。

「あなたの判断で部族猫達の運命は左右する」

「どういう事ですか?」

ウォーターフラワーは毛を逆立てた。

「大丈夫よ。どんな事が起きようといつでもスター族があなたのそばにいる」

「答えになってません!」

ウォーターフラワーは怯えた子猫のように泣き叫びたくなった。




「ウォーターフラワー?」

パドルファーに起こされ、ウォーターフラワーは目を覚ました。

「みんな寝る準備をはじめているわ。明日は早いから」

「わかりました」

あのお告げ、指導者に言った方がいいかしら?

いいえ。今はダメ。心配させたくない。

みんなが眠ろうとしている場所へ行くと、ダークネス族の看護猫、リトルフラワーが体を丸める所だった。

「おやすみなさい」

そっと言うと、寝る準備をはじめた。


【後書き】


こんばんは!今日はエイプリルフールですね!w皆さん、嘘はもうつきましたか?ww
私はそういえばついてませんね(;'∀')
そして皆さん学年が上がった日ですね!wおめでとうございます!
私は高校生になりました~!
高校生になっても小説はなるべく続けていきたいと思います。
勉強が難しそうでしたら、しばらくお休みする可能性もあります。
では、皆さん新生活、新しい環境で頑張ってくださいね(*´ω`)
(コメント待ってm((黙)
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投稿 by ライトハート Sat Apr 02, 2016 9:44 am

【第八章】



月が夜空の真上を通ったとき、二匹の看護猫はキャンプに帰ってきた。

お腹が減っていたが、食べる余裕がなかったのですぐに部屋で寝る事にした。



誰かに起こされ、ウォーターフラワーは目が覚めた。

一秒も寝てない気がするのは気のせいだろうか。

頭を上げると、起こした主がわかった。ブラッククローだ。

とたんに恥ずかしくなってしまった。

「ど、どうしたの?」ウォーターフラワーは指導者が目を覚まさないよう、とても小さな声でたづねた。

「看護部屋の裏に来て。この前の返事が知りたいんだ」

ブラッククローも小声で返すと、さっと部屋から出て行った。



「それで?」

看護部屋の裏につくと、ブラッククローは言った。

「この前の返事、そびれてしまっただろう」

ウォーターフラワーはドキドキした。<月の山>に行く前に、この雄猫から告白されたのだ。

もちろん嬉しいけど、自分は看護猫なのだ。恋愛などしてはいけないし、そんな余裕はない。

「ごめんなさい。看護猫になるのが子供の頃からの夢だったの。

もし付き合っているのがばれたらその夢はなくなるわ。それに、あなたはアイスストームがいるじゃない」

「二匹とも愛してしまったんだ」ブラッククローは少し苦しそうに言った。

「それじゃあ__」

しばらく悩んだ後、ブラッククローは

「こっそり夜中抜け出して会わないか?そうすれば一族の心配もかける事もないし。

それに、看護猫の仕事にも集中できるだろう?」

「ええ。そうね。それなら大丈夫かも」

そんな事考えもしなかったウォーターフラワーは、自分の心に負けてしまった。

「じゃあ、今夜から会おうぜ」

ブラッククローは優しい顔をすると、ウォーターフラワーにウィンクをした。

「おやすみ、ウォーターフラワー」

「おやすみ、ブラッククロー」
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投稿 by ライトハート Sat Apr 02, 2016 1:01 pm

【第九章】



ウォーターフラワーは指導者の目を盗み、こそこそとキャンプを抜け出した。

あの日から一日経った。看護猫の仕事は精一杯こなしていたが、頭の中はブラッククローの事でいっぱいだった。

ウォーターフラワーは<ロック・フィールド>にたどりついた。

フォレスト族とヒル族の匂いが混ざり合っている。

ここで待ち合わせしようと決めたのだ。

しばらくすると、ブラッククローがやってきた。

「ごめん。見張り番のレッドブリンドルに見つかってさ」

「どんな言い訳したの?」

「狩りに行くって言ったよ。だから帰りに狩りをしなくちゃいけないけど」

「ねえ、良い遊びを思いついたの!」

ウォーターフラワーは目を輝かせ、石を拾うと、川に向かって放り投げた。

その石はしばらく川の水面に何回かあたったが、そのうち川の底に消えてしまった。

「どっちが長く飛べるか勝負だな!」

ブラッククローも目を輝かせ、二匹はしばらくのあいだ間競い合った。

あれから二匹は狩りをした。ブラッククローは三匹のネズミを口にくわえ、キャンプへと戻って行った。




「それはノコギリソウ」

次の日の昼間、トクサをもってこいとパドルファーに言われたが、間違えてノコギリソウを持ってきてしまったのだ。

「どうしたの?あなたらしくないわ」

ウォーターフラワーは恥ずかしくなってうつむいた。

「少しいいですか?」

その声に、ウォーターフラワーは飛び上がりたいのをこらえた。

ブラッククローだわ!

「どうしたの?」

「肉球にトゲが刺さったんです」

「ウォーターフラワー、あなたがやって。私はサンフラワーの様子を見に行くわ」
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投稿 by ライトハート Sat Apr 02, 2016 3:55 pm

【第十章】



「ブラッククロー?」

薬をぬり終えると、外からアイスストームの声がした。

アイスストームも何か怪我を負ったの?あたし、もうへとへとよ。

でも、眠いのがばれたら怪しまれるわ。

「やあ、アイスストーム!」

ブラッククローが嬉しそうに喉を鳴らした。

その光景に、ウォーターフラワーは何故か嫉妬を覚えた。

「怪我、大丈夫?」

「やめろよ、アイスストーム。そのぐらいすぐ治るさ。それに、ウォーターフラワーが治療してくれたし」

「そう」アイスストームは青い瞳でこちらを見た。その目はブラッククローに対する愛情であふれていた。

「それならよかったわ」

ブラッククローは喉を鳴らし、アイスストームと尻尾を絡めあった。

なんだか、あたしといるよりアイスストームといる方が楽しそう。

本当にあたしの事も好きなの?


午後になった。一休みしようとキャンプの端っこでうとうとしていると、トンネルからアイスストームとブラッククローが現れた。

「あの二匹、お似合いね」

ブラッククローの母親のメープルテイルがそばにやってきた。

「きっと素敵なパパとママになるわ」

「そ、そうですね」

ウォーターフラワーは少し嫌そうに言った。メープルテイルに気が付かれないといいが。

もう、嫌だわ。夜は一緒にいてくれるけど、昼間はこうしてアイスストームに嫉妬する生活なんて。

やっぱり、ブラッククローの連れ合いはアイスストームの方がお似合いなのかも。



【後書き】


こんにちは!今日は結構投稿できました~!
おかげで後二章でこの小説も完結します!
短編になってしまいましたが、この恋愛もあと少し…。
ウォーターフラワーはどうやらアイスストームに嫉妬しているみたいです。
もしよければコメントなどお待ちしています!
あと二章ですが、よろしくお願いします!
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投稿 by ライトハート Mon Apr 04, 2016 1:30 pm

【第十一章】



夜になった。暖かい風がウォーターフラワーの毛を乱す。

<ロック・フィールド>でしばらく待っていると、自分の名前を呼ぶ声がした。

「ウォーターフラワー!」

それは紛れもなくブラッククローの声。

彼はいつも通り鼻を触れ合わそうとしたが、ウォーターフラワーは一歩後ろに下がった。

「ウォーターフラワー?」

ウォーターフラワーは決意したのだ。もうブラッククローとの恋愛は終わりよ。

もしこのまま続けていても、あたしが辛い想いをするだけだわ。

「決めたの、ブラッククロー。あたし___」

「どういう事?どうしてブラッククローとウォーターフラワーがそこにいるわけ?」

その激しい口調にウォーターフラワーは驚いた。

「アイスストームこそどうしてここに?」

「あら、いけない?だって大切な猫がそこにいるんだもの」

アイスストームはそう言うと、ブラッククローにぴたりと身を寄せた。

ウォーターフラワーは思わず毛を逆立てた。

どうして怒っているの?もう別れようって決心したじゃない。

「ウォーターフラワー……これは……」

ブラッククローの言葉を、ウォーターフラワーは遮った。

「ごめんなさい、ブラッククロー、あたし__」

気持ちを落ち着かせようと、深呼吸をした。

「あたし、もうここには一緒に来れないわ。もう、もう別れましょう」

「そんな………」

「あら、いいじゃないの。もしかしてあたしの事、好きじゃなかったの?」

どうやらアイスストームは夜中会っているのを知っているらしく、何もびっくりしなかった。

「ああ、君の事は世界一大好きだよ」

ブラッククローはそう言うと、ウォーターフラワーから顔をそらした。

ウォーターフラワーは何も言わなかった。

今のはあたしじゃなく、アイスストームに言った言葉よ。

アイスストームはウォーターフラワーにささやいた。

「あたしは知っていたの。ここにずっと来ていたと言う事も。もちろん、パドルファーもね」
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投稿 by ライトハート Mon Apr 04, 2016 1:35 pm

【第十二章】


大集会からウォーターフラワーは返ってきた。あの日から二日が経つ。

今日は寄り道して帰る事にした、もちろん、パドルファーにも言ってある。

ウォーターフラワーは<ロック・フィールド>へ向かった。

「やっぱり、君は綺麗だね」

その聞きなれた声とともに、ブラッククローがやってきた。

「ど、どうしてここに?」

会うつもりなんてなかったのに。アイスストームは今見ているだろうか。

「たまたまだよ。やっぱり僕たちは気が合うね」

ブラッククローはそう言うと、岩をよじ登りウォーターフラワーのそばに座った。

「やめてよ。アイスストームが見てるかもしれないじゃない」

「愛しているよ、ウォーターフラワー」

ウォーターフラワーは耳をふさぎたくなった。

「馬鹿。アイスストームに世界一大好きって言ったくせに」

「君の方こそ馬鹿だよ、ウォーターフラワー」

ウォーターフラワーは岩から飛び降り、キャンプへ向かって行った。

彼の言葉はウォーターフラワーの耳まで届かなかった。

「アイスストームとウォーターフラワー…両方に言った言葉だったのに」





                         END
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投稿 by ライトハート Mon Apr 04, 2016 1:35 pm

【後書き】


無事、完結しました~!少し短かったですが、どうでしたか?
失敗したのか成功したのか…あいまいな恋愛になりましたね。
楽しんでいただけたら幸いです。
今まで読んでくださった皆さん、ありがとうございました!
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