KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

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【~十月一日まで】どの作風がよいでしょうか【期間限定投票】

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KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ラッキークロー@LC on Sat Aug 15, 2015 5:15 pm

★KITTYPET★



 


____________________________The Crystal Clan___________________________


 シルバーチャプター【銀色の章】__SILVERCHAPTER
    しょうが色の毛、琥珀色の目、雄のソマリ。飼い猫のころの名前はエイティ

 ゼルコヴァテイル【ケヤキの尻尾】__ZELKOVATAIL
    橙がかった茶色の毛、緑の目、雄のアビシニアン。

 ニュームーン【新月】__NEWMOON
    漆黒の毛、黄色の目、雌のターキッシュアンゴラ。単独猫のころの名前はレディ

 クナールアリゲイタ【運河のワニ】__CANALALLIGATOR
    こげ茶色にとら柄の毛、赤色の目、雄のピクシーボブ。飼い猫のころの名前はロウン

 リリーアイズ【ユリの両眼】__LILLIEEYES
    耳と顔が黒い淡い灰色の毛、青色の目、雌のタイ。飼い猫のころの名前はパティ―

 グリッターシャウア【煌めく夕立】__GLITTERSHOWER
    明るい金茶色の斑点のある毛、琥珀色の目、雌のジャパニーズボブテイル。飼い猫のころの名前はソーラ

 エコウイヤー【こだまの耳】__ECHOEAR
    灰色と黒の縞柄の毛、青色の目、雄のアメリカンショートヘア。飼い猫のころの名前はクラウド

 ライプモーメント【熟した瞬間】__RIPEMOMENT
    三毛柄の毛、緑色の目、雌のメインクーン。飼い猫のころの名前はベア

 スターララバイ【星の子守唄】__STARLULLABY
    両耳が黄金色の白い毛、橙色の目、雄のオシキャット。単独猫のころの名前はハーパ

 アートウィスル【芸術の口笛】__ARTWHISTLE
    顎から胸が白い灰茶の縞柄の毛、黄色の目、雄のマンチカン。偵察猫のころの名前はポップ



____________________________The Other Clans____________________________


 スワンスター【白鳥の星】__SWANSTAR
    耳と尾が黒い白色の毛、青色の目、雄のラグドール。ルビー族族長

 ブラストスター【突風の星】__BLASTSTAR
    黒とこげ茶模様の毛、琥珀色の目、雄のサイベリアン。サファイア族族長

 ソートスター【思想の星】__SORTSTAR
    灰色の毛、緑の目、雌のロシアンブルー。エメラルド族族長


_______________________________________________________________


Paragraph___

Fictional universe__



最終編集者 ラッキークロー@LC [ Sun Mar 20, 2016 5:20 pm ], 編集回数 12 回
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ティアーミスト on Sat Aug 15, 2015 5:22 pm

っしゃ1コメゲットおお!
新小説おめでとうございます(`・ω・´)
ネーミングセンスが本当に光っておりますね…さすがです!

おお、飼い猫や単独猫から部族に入ったキャラクターが多いのですね……早く読みたくてたまりませんw応援しております‼
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by フェグワンヴィレッジ on Sat Aug 15, 2015 5:29 pm

ラッキークローs新小説おめでとうございますw

タイトル、名前からしてとてもおもしろい小説になりそうです!
これからも応援します、がんばってください!
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ラッキークロー@LC on Sun Aug 16, 2015 12:56 pm

ティアーミストs
 コメントありがとうございます!
 なけなしのネーミングセンスを振るってつけた名前なのです^^;光っているとおっしゃってもらえてうれしいです!
 今テーマは『飼い猫』なので、飼い猫と部族猫の衝突を描いた物語になると思います。宜しくお願いします。早い更新を目標に頑張ります!

フェグワンウィレッジs
 コメントありがとうございます!
 タイトルはいつも四苦八苦してつけています。今回も、テーマは飼い猫か......じゃあドカンと一発タイトルで行こう(汗)みたいに
苦しみながらつけました...!応援して頂けるととてもうれしいです!お互いガンバりましょう(^^)/
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ラッキークロー@LC on Wed Aug 26, 2015 12:37 pm

お願い


皆様へお願いですm(__)m

今回KITTYPETを執筆するにあたり、どういう感じ(文体)で書いていこうか......と迷い、何パターンか書いてみたのですが今一つピンを来るものがなく...。

そこで読者の皆様へ、期間限定投票を致しますので、どのような作風のものがよいか、選択肢の中から選んで投票して下されば幸いです......!
別にお前の小説なんて読まない、という方も、お好みの作風で良いので是非ともご協力お願いしますm(__)m投票数が一番多かった作風で執筆していきたいと思います。

とりあえず、現在書いた6パターンの作風から選んでいただこうと思っています。

皆様、是非気軽に投票してください!

【追記;九月一日】
 投票数が同数・また僅差だった場合、同じような雰囲気の作風を組み合わせたいと思います!
 また、プライベートメッセージからの投票もあるので、結果がどうなるか楽しみです^^♪


期間中は『FATE』に取り組みます。第2章を投稿できる日を夢見て......。
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ラッキークロー@LC on Wed Sep 30, 2015 10:45 pm

集計結果


 皆様、ご協力ありがとうございました!m(__)m

 投票、またプライベートメッセージを集計した結果ですが、以下のようになりました。


ライトノベル風の軽い作風......三票

過去を回想するような作風......二票

三人称の重厚な作風......二票

コミカルな会話文多めの作風......一票

一人称の彩り豊かな作風......一票




 投票してくださった方、本当にありがとうございます!
 結果から、『ライトノベル風の軽い作風』を重視しつつ、『過去を回想するような作風』を少し取り入れた形にしようと思っています。新しい形なので、執筆する本人もワクワクしています。このお話は少し短めになりますが、しばしの間お付き合いして下されば幸いです。



 ※【追記】11月21日

  期限後投票がありました。投票してくださった方、ありがとうございます!

  ただ、今回は上記の作風で行かせて頂こうと思います。ご要望を反映できず、申し訳ありません。
  期限後の投票も合わせると、結果は以下のようになります。

  ライトノベル風の軽い作風......三票
  過去を回想するような作風......三票
  三人称の重厚な作風......三票 
  コミカルな会話文多めの作風......一票
  一人称の彩り豊かな作風......一票



最終編集者 ラッキークロー@亀更新 [ Sat Nov 21, 2015 11:11 pm ], 編集回数 2 回
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ラッキークロー@LC on Fri Oct 02, 2015 9:47 pm


____________Paragraph 1___________




 猫の泣き叫ぶ声がする。


 あまりに大きく、甲高いその音は、すぐ横から聞こえてくるので、およそこの世のものとは思えないそれが、猫の鳴き声だとわかる。

 
 頭上では黄金色の月がこうこうと輝いていて、恐怖に震える私の顔を照らしている。トパーズ色の木々が、まるで川の水のように揺れる。川底

の石は、幾千もの丸い葉っぱだ。美しい川の中で、私は静かに目を閉じる。


 私はこの明るさを知っている。


 今や過去の物となった、喉にこびりつく甘い記憶の蜜が、ゆっくりと思考を侵食する。周りではたくさんの猫たちが怒鳴り散らしているけど、

耳障りなその音が私の鼓膜を震わせることはない。


 しゃらしゃらと星が落ちてくる。その音色は私の耳に届いて、私は恍惚に身をよじる。度を越した恐怖は、今や快感へと変わっている。


 私は見えるはずもない、ある猫の憎しみを見ている。
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by L ͛k ͛ on Sat Oct 03, 2015 11:59 am


 どうかこのままたくさん執筆し続けてください。

 とても素晴らしいです。

 一読者として心から応援しています。
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ラッキークロー@LC on Sat Oct 03, 2015 8:46 pm

ライトニングキットs

 コメントありがとうございます......!

 旧BBSの時からずっとLKsの小説に憧れてきたので、LKsのコメントの一つ一つがとてもうれしいです!
 継続は力なり、ということで、毎日毎日執筆することを目標に頑張っています。

 相変わらずの駄文更新ですが、どうかお付き合いくだされば本当に心強いです。
 コメント本当にありがとうございました。
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ラッキークロー@LC on Thu Oct 29, 2015 2:52 pm



____________Paragraph 2____________



 蜘蛛が蝶々をとらえるのを見た。

 
 それは目を丸くする間もないくらいあっという間の出来事で、エイティが窓から顔を外に出したころには、蜘蛛はもうビーズの一粒ほどに小さ

くなっていた。蝶の黄金色の翅が紙屑のように萎び、夏の明るい日差しを受けて透き通っているように見える。ため息をついてきらきら光る翅の

模様を見ていると、蜘蛛がその端っこに噛みつき、ぎらぎら光る眼を宙に向けながら齧っていくものだから、エイティには、蜘蛛がアナグマかノ

ギツネのように憎たらしく思えた。


 憎らしく思う原因は他にもある。


 てらてらと煌めく糸を紡ぎだし、自由気ままに宙を舞う姿。黒と黄色の不格好な体を揺すり、自分よりもずっときれいな生き物を面白おかしく

弄び、ぐさりと牙をつきたて、生きたまま体液を啜る。残ったくしゃくしゃの残骸は不気味な光を放つ糸でくるんで、お気に入りの人形として葉

っぱの陰に隠すのだ。


 蜘蛛は残虐な殺戮者であり、類いまれな芸術家であり、そして自由を満喫する虫たちの支配者だった。


 エイティは毎日、窓から外の世界を眺めていた。春には薄い雲が桃色から淡いバッタの色になり、自分の体の美しいコントラストを見せつける

かのように風に吹かれるのを見ていたし、秋には橙色の楓の葉が我先にと地面に落ちていく様子を見てはざまあみろと唸りながら体を丸めた。冬

には真っ白な雪がまるで粉砂糖のように降るのを眺め、静まり返った夜の中で幾羽ものフクロウが空を踊りまわるのを睨んでいた。


 そして外界にあるもののすべてを妬ましく思い、自分が激しく燃え上がる熱い熱い嫉妬の業火に焼き尽くされるのを必死にこらえていた。

 
 ああ、なぜ僕は飼い猫などに生まれたんだ。


 クスクス。


 かわいらしい鳴き声に振り向くと、レモン色の翅をした小鳥が窓のサッシにつかまって、こちらをじっと見ていた。


 丸い澄んだ真っ黒い瞳はたとえようもないいやらしさをありありと浮かべ、ちょこちょこ動く嘴はけたけたと不気味な音を立てながら言葉を紡

いでいる。


 『あなた、お人形みたいね』

 お人形?

 『知らないの?人間が持ってる、動かない、喋らない、考えない、感じない玩具よ。生き物の形をしているくせに、生きて無いの』

 それがなぜ僕に似ているんだ。僕は生きている。餌も食べるし嗅覚も聴覚も働く。二つの綺麗な瞳は、自然の情景をしっかりととらえる。


 しかし、小鳥は笑うことをやめなかった。それどころか、嘴から漏れる声はますます甲高く嘲笑めいた響きを帯び、美しい黄色の翼はおかしさ

のあまり、うっすらと震えているかのように見える。

 
 クスクス。


 『見てるだけなのにね』


 その瞬間、エイティの体から音が消えた。考えるより早く、体が動いた。雄猫の体が宙を飛び、窓ガラスを思い切りたたく。どん、という鈍い

音がするが、当然ガラスが割れることはない。小鳥はひきつった笑みを浮かべながら飛びあがった。

           キティ
 『まあ怖い。獰猛な猫ちゃんに食べられちゃうわ』


 再び音が聞こえるようになった時、小鳥はもう空の彼方へ飛び去っていた。


 エイティはふらつきながら窓に背を向け、重い体を引きずるようにして自分の寝床へと向かった。今の自分は小鳥にさえ敗北するのだという事

実が、雄猫の頭の中でぐるぐる回っていた。ソマリは低く低く唸りながらリビングを抜けた。


 しかし、この出来事はのちに、彼に衝撃的な光をもたらすのだ。
 
   
  △▼

 
 暑い暑い日の真夜中。


 雲一つない夜空には、大小さまざまな星が煌めき、森を透明な光で包んでいた。音を立てずに一陣の風が吹き、シダの葉がさらさら、家垣にか

かったプレートがこつこつと鳴った。


 エイティは体を丸めて眠りの中に落ちていたが、ふと目を覚まし、体を起こした。乾いた鼻に夏の甘い香りが届き、頭の中に満ちていた眠りの

靄が消えていく。雄猫は伸びをして起き上がり、窓辺へと顔を向けた。


 きっと今夜は、黄金色の月が星のスポットライトを浴びてシャンデリアのように輝き、その輝きはひっそりと咲くポピーの赤い花びらの上で

踊る、そんな光景が見えるのだろうと期待しながら。


 が、違った。彼は自分の目を疑った。月も星もポピーも彼の双眸に移りこむことはなかった。それらがちんけなものに感じられるほど、エイテ

ィは壮大で神聖な光景を目にした。


 __猫が、小鳥をとらえていた。


 レモン色の翼は真っ赤な血で染められ、何色だったかわからない。濁った目は半分飛び出ていて、今にもどろりと解け落ちるか、ぐちりとつぶ

れるかしそうだった。死んでいるかどうかはわからないが、まあ絶対に生きていないことは明らかだった。エイティの体が興奮に震えた。


 彼はその光景を、きれいだと思った。


 命ある美しいものは、死んでもなお美しいのだと知った。いや、むしろ小鳥は死体となって、さらに美しくなったような気さえした。もうあの

嘴が汚い言葉を吐くことはない。いま、小鳥の嘴は下半分がもげていた。


 いったい、誰がこんなにも荘厳なものを作りだしたんだ?


 その答えはすぐに知れた。


 小鳥をくわえた猫の瞳が、エイティのうるんだ両眼を見つけたとき、エイティはどこかでガラスが砕け散る音を聞いた。


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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ティアーミスト on Thu Nov 05, 2015 8:38 pm

かっこよすぎる文章に驚きました!(ノ≧▽≦)ノ

エイティの、イエネコとは思えないほどの野性味……! 小鳥をとらえた猫との出会いが、エイティの運命を大きく変えることになりそうわくわくします(´・ω・`)←
他の小説ともに、続きを楽しみにしております。執筆ガンバです!
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ラッキークロー@LC on Fri Nov 06, 2015 6:29 pm

ティアーミストs

 コメントありがとうございます!

 かっこよすぎる!?予想もしていなかったような素晴らしい誉め言葉をいただき、感謝感激です!
 この小説は他のものと比べ短編なので、次章から物語は本格的に始動します。お付き合いしてくだされば幸いです!

 いつも応援ありがとうございます!お互い頑張りましょう!
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ラッキークロー@LC on Sat Nov 21, 2015 4:27 pm



____________Fictional universe 1___________



          ユートピア
 「ここは僕達だけの  世 界  さ」


 なんて。


 私の前に現れたそいつは、思わず眉をひそめてしまうほど、不愉快で突拍子もないことを言った。

 
 __バカなことを言う奴がいるものね。呆れて言葉も出ないわ。


 私を認めてくれる猫が、ううん、犬でも鳥でもヘビでも何でもいいから、私を認めてくれる生き物なんてこの世にいるわけないじゃない。

いるとしたら驚きよ。よっぽどの狂人なのね。


 「違うさ。ここは本当に僕たちの、そして君の世界なんだ」


 まだいうの?いい加減しつこいわ。寝言は寝て言いなさい。あんまりくどいと、あなたのその氷のような瞳をくりぬいて、空っぽの眼窩に

ネズミの骨を突っ込むわよ。


 「そう、それだ。君のその心。冷たく冷え切っていて、誰にも開くことがない。いや、開けなかったんだろう?」

 
 うるさいって言ってるでしょう。さすがにいらついてきたわ。何が目的か知らないけど、私をそんな甘言で騙せるとでも思っているなら、

大間違いよ。蜂の巣を叩いているようなもの。怒った蜂は止められない。一匹残らず、あなたを刺し貫く。あなたはつぶれた果実になって、

みっともなく地面に横たわるしかないの。


 私の剣呑な言葉にも、そいつは怯むことはなかった。むしろ、穏やかな顔つきで、まるで聖人のごとき微笑を浮かべて私を見つめる。


 「君のその力は素晴らしい。僕たちの世界に希望の光を投げかける、ただ一つの光明だ。未来への祝福の扉だよ。

  大丈夫、僕は肯定する。君を、君の力を。そして君を拒絶する者は皆、跡形もなく葬って見せよう」


 目を見開く。血走った眼を、眼球がこぼれんばかりに開いて、すさまじい勢いでにらみつけるも、そいつは動じない。普通の猫なら恐怖に

失神しているであろう視線の攻撃。でも、強烈な眼光の裏で、激しい動揺が踊り狂っているのがわかるのだろう、余裕たっぷりに微笑んでいる。


 __私は、永遠に孤独な狼。

 月の光を身に受けて、真っ赤に染まった牙をむく雪原の獣。

 
 今、私の首には細い鎖が巻き付けられている。鎖を持つのは微笑む猫。死の恐怖を感じた私はもがくけど、鎖に引っ張られる先にあるのは、

私が求めてやまなかったものかもしれない。



 「君はずっと寒かったんだろう?常に満たされることを望んでいた。その大きな器にあふれるほどの力と安らぎを求めていた」


 __嗚呼、何故、何故、何故なの。何故こいつは、私の秘密を、憎しみを知っているの。


 「でも、暖かな日のぬくもり。そんなもの君にはふさわしくない。日差しは器をすり抜けるだけだ。底にとどまることさえ許されない」


 あはは。理由なんて決まっているじゃない。でも、信じられない。受け入れられない。こんなに、こんなにあっさりと。

 
 「燃え上がる烈火こそが、君の体を温め、その器に力を注いでくれる。復讐という名の炎が」



 「美しき女神アルミテス。君の望みを言って御覧。


  君が安らぎを求めるなら、僕がいくらでも与えてあげよう」
 
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ラッキークロー@LC on Wed Dec 02, 2015 7:50 pm



_____________Paragraph 3___________



 「ここは僕達だけの理想郷さ」


 それは奇跡の世界だった。


 エイティの前に現れた雄猫は、光にきらめくガラス製のコップを落とすときよりも、つややかな陶器でできた美しいドールを地面に叩き付けた

ときよりも、はやく、たやすく、そして甲高い音を立てて、エイティの世界を粉々に砕いて見せた。しかし、エイティがそれを恨むことも、憎む

こともなかった。むしろ彼は最高の贈り物を受けたのだ。

 
 ▼△


 あの夜、雄猫はエイティの視線に気づいた。彼はエイティと話をし、愚かな飼い猫のたった一つの望みをかなえて見せたのだ。


 しょうが色の飼い猫は、自分をこの家から連れ出してくれと願った。切なる欲望だった。一部の野良猫からしてみれば、唾を吐き捨てて

罵りたくなるような、愚鈍で懐疑的な望みだった。しかし、それが彼の生きる希望すべてであったこともまた、事実だったのだ。

 
 雄猫はうなずいた。顔に満面の笑みを浮かべ、エイティの望みを喜ぶかのように喉を鳴らした。そして彼はエイティが気づくはずもなかった

家の小さな扉の鍵を外した。


 夜空の月は、やはり星の光を受け黄金色に輝き、白銀色の光を放っていた。生まれて初めて踏んだ外界の土は、ひんやりと冷たく、ずっしりと

肉球の裏に沈みこむようで、それは彼に生きているということを実感させた。もう彼は人形ではない。猫だ。炎の毛を風になびかせ、透明な

琥珀色の双眸を携えた、純潔の美しいソマリ。彼はもうその時からエイティではなかった。


 「......君も、母親からもらった名前があるだろう?」


 雄猫はそう言った。ゼルコヴァテイルという名の、エイティの恩人であるその猫は、暖かなまなざしでエイティを見つめた。それを名乗れば

いいさ。君はもう飼い猫じゃないんだから。猫の本能の赴くまま、君にふさわしい名を名乗ればいい。

 
 遠い遠い記憶の奥底。そこで聞いたおぼろげな言葉の断片。エイティ、いや、しょうが色の雄猫は思い出した。



 「__シルバーチャプター」



 エイティは死んだ。


 愚かで卑屈で醜い雄猫は死んだ。


 ゼルコヴァテイルの目に映るのは、誇り高いソマリ。銀色の月光をうけ、この世に新たに生を受けた雄猫。物語の第一章が、今まさに

始められようとしている。
 

 シルバーチャプターは微笑んだ。胸の中に満ちるこの暖かなものを、何と表現したらいいのだろう?自分は今、ようやく誕生した。この世に

産声を上げた。窓のガラスを通してはるか彼方に見えた世界は、ガラスが取り払われた瞬間、目の前にあった。


 ▼△


 「......僕は、クリスタル族の一員なんだ」


 ゼルコヴァテイルが言ったその言葉に、シルバーチャプターは首をかしげた。東の空がうっすらと色づき、もうすぐ夜が明けようとしている。

二匹は今、郊外へと続く畑道を歩いていた。シルバーチャプターにとってこんなに長い距離を歩くのは生まれて初めてだったが、不思議と疲れは

しなかった。彼の血脈の中に宿る本能が、彼自身の体を野生のものへと作り変えてしまったかのようだった。

 
 「猫たちは、いくつかの部族を作って暮らしている。今森にあるのは四つの部族さ。ルビー族、サファイア族、エメラルド族、そして僕の

所属するクリスタル族。亡くなった猫が集まって暮らすのはジェム族だ。他にもいろいろと部族はあったんだけど、今は消滅してる」

 「消滅?」

 「部族が無くなってしまうことだよ。戦士たちが皆死んだり、仲間割れしたりと原因はいろいろあるけど」


 そう言うゼルコヴァテイルの体が、少しこわばる。不安と緊張に息苦しくなった、そんな風に。


 どうしたのかとシルバーチャプターが尋ねようとした時、ゼルコヴァテイルが声を上げた。


 「見えてきたよ!シルバーチャプター、見ろよ。あれが僕たちの住処、クリスタル族のキャンプさ!」
 
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ヒーステイル on Thu Dec 03, 2015 4:41 pm

遅れてすみません!序章からもう素敵でした!
神秘的で厚みのある世界観と、登場猫たちが凄く魅力的です・・・!憧れます!
陰ながら応援させてもらってます。頑張ってください(*‘ω‘ *)
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ラッキークロー@LC on Thu Dec 03, 2015 6:49 pm

ペイルヒースs

 コメントありがとうございます!

 世界観を誉めてくださって嬉しいです!なるべくお話がスムーズに進むよう、ストーリーと結び付く比喩しかしていなかったので^^;
 ご期待に応えられるよう、投稿ペースをいい感じに保っていきたいと思います。

 お互い頑張りましょう!!ヒースsの小説も応援しております!
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ラッキークロー@LC on Thu Jan 14, 2016 7:30 pm




_____________Paragraph 4___________




 クリスタル族への所属は、シルバーチャプターの人生をまさに一変させた、大きな出来事だった。しかしゼルコヴァテイルによって破壊された

かつての暮らしに、シルバーチャプターは一片の未練も残していない。酷く怠惰で愚鈍なあの生活を、雄猫はもはや思い出したくもなかった。

甘ったれた日々の生活には終止符を打った。エイティという名の絵画に、シルバーチャプターは本能という名のペンキを塗りたくり、新たな

野生の絵を描き上げたのだ。


 しかし、部族での生活は、彼にとって、甘く辛い飼い猫の生活を思い出させる要素を、あちこちにちりばめていた。それは敷き詰められた、

ふわふわのコケの寝床に紛れ込んでいる、細かなガラスの破片のようなもので、思い切り体を伸ばして休もうとする彼の体をちくちく刺しては、
    飼い猫の生活
かつての   監   獄   で使っていた、柔らかなクッションの感触をささやくのだ。


 彼が夢にまで見た部族の、野生の生活は、彼を存分に悩ませることとなる。


 それというのも、その『部族』に属していた猫たちが、そろいもそろって奇想天外な者ばかりだったからだ。


 ▼△

 
 ゼルコヴァテイルはキャンプに入るや否や、大声で収集をかけた。彼の良く通る声は、よい香りのするコケやキノコに囲まれた森の空き地の、

隅々にまで響き渡った。


 その数秒後、やかましい足音を立てながら走ってきた猫の姿を見て、シルバーチャプターは仰天した。


 なぜならば、まるで飼い猫のような滑らかな毛をした華奢なその猫は、首元に首輪をしていたのだから。


 「ゼルコヴァテイル!」

 
 抱きしめればぽきりと折れてしまいそうな、細い手足をしたその猫は、グレーに顔回りが黒い毛だった。大きな瞳はサファイア色で、とても

かわいらしい雌猫だ。ピンクの首輪もよく似合っていて、愛らしい姿はまるでぬいぐるみのようだ。かなり整った身だしなみの、純血種の

タイだった。


 だけど、何故この世界でこんなこぎれいな姿をしているんだ? 目の前にいる猫は、目の前にいるネズミ一匹取れないような雰囲気だ。そう

思うシルバーチャプターは、ここまでの道のりですでに基本的な狩りの仕方を習い、野ねずみを見事にとらえていた。やはり彼は常人のそれより

はるかに優れた身体能力の持ち主だった。


 タイは喉をごろごろ鳴らして、ゼルコヴァテイルにすり寄った。


 「おかえり、ゼルコヴァテイル! お腹がすいて死ぬかと思った!」


 そうしているうちに、次々と猫が現れた。その猫たちの姿を見るたびに、シルバーチャプターは唖然として固まっていた。そろいもそろって

こぎれいで、そして純血の猫ばかりじゃないか! 挙句の果てには、鈴付きの首輪をしている者までいる。ソマリは言葉を発することもせず、

ゼルコヴァテイルの隣で突っ立っていた。


 アビシニアンは一匹一匹に丁寧に返答していたが、やがてくるりとシルバーチャプターを振り向いた。


 「みんな、紹介するよ。僕たちの新しい仲間、シルバーチャプターさ」


 いくつもの目が、一斉に彼を見た。


 シルバーチャプターは再び硬直した。いったい何といえばいいんだろう? 猫と触れ合うこと自体、あまりしたことがない。想像とはだいぶ

かけ離れていたキャンプを目にして、混乱している今はなおさらだ。雄猫は息を吸い、頭を下げた。


 「......ソ、ソマリのシルバーチャプターだ。みんな、今日からよろしく......」


 典型的な挨拶の言葉は最後まで言い終えられなかった。じっとこちらを見ていた猫たちが、一斉に話し始めたのだ。


 「俺はクナールアイゲイタ! ピクシーボブの雄猫だ、よろしくな!」

 「グリッターシャウア、ジャパニーズボブテイルよ! 仲良くしましょうね!」

 「エコウイヤー。アメリカンショートヘア」

 「ふふ、初めまして。ライプモーメント、メインクーンよ。よろしくね」

 「僕はスターララバイだよ。えっと、オシキャット。リスが好きだよ」

 「ハローシルバーチャプター! 僕はアートウィスル。マンチカンさ!」


 怒涛のように流れ込む名前と種名に、シルバーチャプターは完全に気押されした。よろけた体にすり寄ってくるものに気づくと、さっきのタイ

が笑顔でこちらを見上げている。

 「あたしはリリーアイズ! タイだけどちっちゃいの! でも元気よ!」


 
 __いったい何なんだ!?


 
 押し寄せる猫たちを追い払わなかったのは、ひとえにゼルコヴァテイルのお陰だ。疲れ切った顔でこっちを見ている雄猫の姿を見、

シルバーチャプターはこの状況が起きたのは今回が初めてではないのだろうと感じた。とにかく一刻も早く、この奇天烈な状態を誰かに説明して

もらいたくてたまらなかった。


 はるばる部族の仲間入りを果たしたその時、シルバーチャプターは胸の奥に猛烈な不安と戸惑いを覚えることとなる。



 


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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by 野良にゃん娘 on Sun Jan 17, 2016 7:07 am

かつての   監   獄   で使っていた、柔らかなクッションの感触をささやくのだ。

ここの表現がとても巧みで、思わず引き込まれました。
上から目線で申し訳ないのですが、文章が凄く巧くて、そんな書き方があったか!  と、他のお話を読んでいても感嘆の連続です。
応援してますにゃฅ`• ω •´ฅ!
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ラッキークロー@LC on Sun Jan 17, 2016 8:25 pm

野良にゃん娘s

 コメントありがとうございます!

 言い回しや比喩は工夫しているので、誉めていただきとても嬉しいです!巧みとは...!!はじめて言われました^/^ありがとうございます!

 他の小説まで読んでくださり感謝の連続です。どれも展開が遅く読みづらいと思っているので......。より良い表現、文章で物語がかけるよう、頑張ります。

 そろそろ部族生活が始まります(^^)/たらんとおつきあいしてくだされば幸いです!
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by レパードクロー on Mon Jan 18, 2016 5:00 pm

シルバー君が可愛いです( ・ω・ )
そしてコメントが遅れて申し訳ないです><
その文才がほしい!!!
部族猫生活がとても楽しみで一日中pcの前でスタンバっときたいぐらいです!
そして一旦投稿お休みとなっっっ..........!?
コメントが遅れるかもしれませんがいつも楽しみに読ませてもらっていますw
頑張ってください!お疲れの出ませんようにお祈りしておきます^^
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ラッキークロー@LC on Sun Jan 24, 2016 8:45 pm

レパードクローs

 コメントありがとうございます!

 シルバーチャプター、ちょっと井の中の蛙状態だったので、そう褒めてくだされば、きっと喜びますよ(^^)/ 部族生活、かなり波乱万丈なものになりますが、風邪をひかないようゆっくりお待ちください。

 受験真っ最中なので、一旦小説更新はお休みします。申し訳ないです。高校が決まったら、濁流のごとく更新します。それまではすみません<m(__)m>

 相変わらず亀の歩みですが、お付き合いして下されば幸いです!             【誤字あったので上げ直し致しました】
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ラッキークロー@LC on Sun Mar 20, 2016 5:13 pm




____________Fictional universe 2___________



 
 昼間だというのに、あたりは暗く、まるで深海にいるかのようだ。普通の猫なら眉をひそめ、不快感を紛らわそうと一言二言文句をつぶやく

だろうけど、私はそんなことはなかった。

 
 こんなところ、私が今まで住んでいた場所に比べれば、極楽浄土のように心地がよいわ。地面は少し湿っぽいだけで毛皮に水滴が張り付くこと

もないし、顔の周りをハエがうるさく飛びまわることもない。私は今まで生ゴミを口にするしかなかったけど、ここなら探せば爬虫類や鳥類も

いるでしょう。


 「あまり不機嫌じゃない様子だね」


 私の心を読んだかのように、そいつは話しかけてきた。和らいでいた気分をいっぺんに害されて、私は恐ろしい唸り声を上げる。


 余計なことを言わないでちょうだい。第一、私を住処から連れ出したのはお前でしょう。酷い場所に案内しようものなら、はらわたを引きずり

だして口の中に詰め込んでやるわ。


 相変わらず毒を含んだ言葉に、目の前を歩くそいつは軽く笑った。ちょっとしたそのしぐさにもいらついて、かぎ爪を何度も出し入れした。

まるで私を馬鹿にしているようで、下に見ているようで。あまつさえ、私の心に取り入ろうとしているようで。


 そんなの許さないわ。


 「怖い顔して、どうしたんだい? 少し休憩しようか」


 はあ? ふざけてるの? 私がつかれるとでも思っているの? いいえ、違うわ。こんな他愛ないやり取りも、お前にとっては業務の一つで

しかないものね。きっとマニュアルに書いてあるんでしょう、気難しい化け物との会話の例文が。


 「そんなこと、あるわけないだろう。君はまだ僕のことを信用してくれていないみたいだね」


 当たり前でしょう。


 他人を信じたことなんてないわ。私は一人、土から生まれた。他の猫なんてペンチにナイフ、裁ちばさみのようなものよ。使えば使うほど役に

立たなくなっていって、しまいには燃えないゴミ。使えないものはすぐに捨てて使えるものを持たないと、いざというとき刺し殺される。


 「やっぱりいいなあ、君のそういうクールなところは。知的で寡黙、ちょうど僕のタイプにあっているよ」


 ねえ、刺し殺してやりましょうか?


 「おお、こわい。ご遠慮するよ。もうすぐ終点につくっていうのに、あんまり仲良くなれていないなぁ」


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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ウィングシャドウ@もう復活でいいんじゃないかな on Tue Mar 22, 2016 8:30 pm

 コメントがずいぶんと遅れてしまいましたが……

 今回もとても引き込まれる文章で、続きが楽しみです。

 個人的には、回想の一匹の猫の視点から出来事が描写されている、という形態がとても好きです。
 あえて視点側の猫の台詞をかぎかっこで囲わないという形式には、初めて読んだときにこのような書き方もあるのだな、と衝撃を受けました。

 他の小説もあり、大変かとは思いますが執筆頑張ってください。応援しています!

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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

投稿 by ラッキークロー@LC on Tue Apr 05, 2016 2:38 pm

ウィングシャドウs

 コメントありがとうございます!
 遅れたなんてとんでもありません!! むしろコメントいただけることがとんでもなくありがたいです! いつもありがとうございます(*´ω`*)

 一人称の視点でのかぎかっこを使わないセリフの形式は、読者様の混乱を招いてしまうこともあるのですこしひやひやでしたが、そう言ってくださり何よりです! とてもうれしかったです。

 この小説は比較的(当社比)更新が速いと思いますので、ゆっくりたらんと見守ってくだされば幸いです。
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Re: KITTYPET__ある一つの章        【短編】【第四章まで更新】

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