この世界の夜明けに    

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この世界の夜明けに    

投稿 by ヒーステイル on Wed Aug 19, 2015 4:42 pm

この世界の
    夜明けに

        
                      君と世界に約束を果たそう。




















前書き

本小説は、私がノートに書き綴ったストーリーを編集したものです。
また、制作するに当たって、音樂等を参考にさせていただきましたので、完結後、挨拶と共に表記します(何方かの小説を参考にした、という点はございません)。
他の小説が背中に亀を50匹くらい乗せた仔亀の歩み並に遅くなります。
一応、長編を予想していますので、目が疲れないよう、お付き合いくださいませ。
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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by ヒーステイル on Wed Aug 19, 2015 4:52 pm

<目録>








序章「世界の始まりを君と」


第1部 「君との約束と再会」
第1章「勇者たるもの 常に勇敢であれ」
第2章「幼き勇者はどこへ行く」
第3章「片隅の過去」    
第4章「小道で見つけた少女と青年」
第5章「翼の下に潜む黒」
第6章「力」
第7章「4匹と1羽」
第8章「元気の固まり×2」
第9章「想う時」
第10章「紅い目の雌猫」
第11章「空の切れ目はどこにある」
第12章「いどうしょうばいねこ?」
第13章「ここから先は、」
第14章「ノスリの悲劇」
第15章「老いぼれカラス」
第16章「呪われた町」
第17章「風の導く先」


更新中



第2部 「君の世界を」


更新中


最終編集者 ペイルヒース [ Mon Oct 26, 2015 5:00 pm ], 編集回数 3 回
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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by ラッキークロー@LC on Wed Aug 19, 2015 4:59 pm

 新小説おめでとうございます!

 ヒーステイルsらしい、切ない、淡い感じのタイトルと目次で、今から本編が待ちきれません!

 物語の本格的な起動を心待ちにしています(*´ω`*)
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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by フェグワンヴィレッジ on Wed Aug 19, 2015 5:43 pm

新小説おめでとうございます。

初めましてですがよろしくお願いします。

素敵なタイトルと部名、章名ですねwww
楽しみにさせていただきますw
執筆がんばってください!
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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by ヒーステイル on Thu Aug 20, 2015 12:06 pm

LCs>
コメントありがとうございます!
題名は、曲や内容に合わせたので、褒めてくださって凄く嬉しいです(●´ω`●)
さくさく更新できるよう、頑張ります!お互い頑張りましょう!

フェグワンヴィレッジs>
コメントありがとうございます。
部名などは勘でやったんで、素敵という自信はまったくないですw
お互い頑張りましょう!
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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by ヒーステイル on Fri Aug 21, 2015 2:12 pm

序章 世界の始まりを君と







 __皆、僕のこと怖がるんだ。眼の色が、僕は違うから。
 「お前は、この世界を担うべき猫なのだ。誰よりも、尊き者であれ」
 そんなこと言ったって、僕は、僕は・・・




 「お前、こんな所で何やってんの?」
 ああ、彼の声が聞こえる。まだ高いのに、深く、優しい声。

 「こっちに来いよ。一緒に遊ぼう」
 でも、とても、浅はかだった。幼い君も、ずっと。

 「いいよ。僕は君達と違うから」
 あの日、出会わなければ、君はこの手の中からいなくはならなかったのだろうか。縛られることなく、誰かを愛せたのだろうか。

 「どこが違うんだよ。同じだろ?」
 君はとても綺麗な目をしていた。炎を打ち消す、水のような。

 「どこがって・・・僕の目をよく見てよ」
 本当は怖かったんだ。皆がこの目を嫌うように、彼がその口で罵ることが。優しい君に本当の自分を知られるのが嫌だった。嫌われたくなかったんだ。

 でも君はどこまでも優しく、そして幼かったんだ。
 「眼の色なんてどうでもいいだろ?それより、泣いてないで遊ぼう。一緒に」

 つたった涙の温かさを、今でもよく覚えている。とても、遠い昔のことなのに。笑った君の強かなぬくもりも、胸の中でぐるぐる回ってる。

 彼は、蒼翠瞳の少年だった。



 「俺は、望んではいなかった!こんな、上下を区別するやり方なんて。俺とお前は、昔からずっと・・・!!」

 「それでも誰かに望まれてるんだ。お前だって、心ではこうすべきと解ってるだろ?」

 「いいや、知らない!俺はこんな関係は嫌だ!」


 君は誰よりも近くにいたのに、誰よりも遠くへ行ってしまった。この手の中には、もう何もない。
こんな世界、俺と君以外、いなくなってしまえばいいのに。壊れてしまえばいいのに。

 そんなこと望んだって、俺は、俺は・・・。
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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by ライトハート on Fri Aug 21, 2015 2:58 pm

新小説おめでとうございます!
素敵ですね!そして最後少しどこかで見たことあるような感じです…!
謎が多いプロローグ、その謎は何か楽しみでしかたありません!
お互い頑張りましょう!
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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by ヒーステイル on Sat Aug 22, 2015 11:14 am

ライトs>
コメントありがとうございます!
素敵ですと・・・!?Σ(゚Д゚;エーッ!ライトsの文のほうが素敵です!ありがとうございます!
謎は主に第2部で明かされる予定です!w
執筆頑張ってください!
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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by ヒーステイル on Sat Aug 22, 2015 5:49 pm

第1章 勇者たるもの 常に勇敢であれ









 1つ、物語を話そうか。形のなかった、あの日々を。





 「魔王?何それ。本当にいるんだね」

 小さな町に、あっという間に噂は広がった。小さな小さな、しかも平和な町。突如飛び交った噂に、皆白々しく驚いて笑った。

 子猫たちは親の脚の間で暖かな、平和な国を作り上げ、「まおうなんて、僕がけちょんけちょんにしてやる!」と小さな牙を見せて楽しそうに暴れた。例えその足が母親の足に入ろうとも、彼らはお構いなしだった。

 そして、うら若き雄猫も、同じようにピンと耳を立てていた。

 「まおう・・・魔王?何それ?」

 明るい色の毛を纏い、夢を見るように甲高い声を叫ぶ。きらきらと瞳を輝かせ燥ぐ姿は、若猫、というより子猫だった。

 彼はのんびりと歩く町猫を捕まえては、飛びつかんばかりに訊いていた。頭に微かに残った、”魔王”というワードを頼りにして。

 「北の方にある、緑の城。あそこを魔王率いる魔族が乗っ取って、支配下を進めてるって話。どこを征服したかも知らないからね、本当かどうかは分からないよ?まったく、怖いねえ」

 そう答えたおじいさんは笑っていた。怖い怖い、言いながら、北の方を見て面白そうに目を細めて。

 誰も、魔王のことなど信じてはいなかった。

 しかし。

 翌日、若猫が見た光景は、小さく平和な町とは程遠い、荒れ果てた己の町だった。

 暗い空には黒雲が浮かび、辺りには湿っぽい空気が渦巻いている。昨日まで賑わっていたはずの一家の家のなかには、見慣れた町猫達が倒れていた。

 嗚呼__誰もがこう思った。魔族の仕業だ、と。

 若猫は肩を怒らせ、キッと顔を歪めて走りだした。町内には、先日まで挨拶を交わしていた猫が、隅っこで蹲っている。異臭が立ち込み、鼻をつく。ぐんっと若猫は更にスピードを上げた。

 「君!」掠れた声がする。バタバタと覚束ない足取りで、雄猫が駆けて来た。怖い、と笑っていた、あの おじいさんだ。

 「どこへ行くんだね?」おじいさんは息絶え絶えに言った。目の縁には、嫌な色の目垢が溜まってる。「どこにも逃げる場所なんてない__魔族は力を持っている!」

 若猫は振り向き、ピタリと足を止めた。

 「俺はヒート!」若猫の前足が地を離れ、天へ向かって高々と伸びた。「逃げる必要なんてない、俺は戦うんだ!」

 彼が去った今でも、その高らかな声は色濃く残っていた。まだ幼き彼は、決意に満ちた、甘っぽく火照った顔で、長く続く道の最初の一歩を踏み出したのだ。














ちょこっとだけ後書き

第1章を最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
見ての通り、RPGを意識したストーリーになっています。が、武器や助言をくれ同じことしか離さない住人などは出てきませんので、悪しからず。
次回は来月になるかと思いますが、よろしくお願いします(●´ω`●)

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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by フラワリングハート@ふらわり on Sat Aug 22, 2015 7:31 pm

出遅れた感が否めませんが新小説おめでとうございます!お久しぶりですふらわりです。
魔王と勇者のRPGパロは私もいろいろ妄想する位には大好きなので非常に楽しみです!
儚い過去や主人公の眩しさ、地の文からどことなく感じる切なさはさすがヒースさん!
これからどんな出会いが待っているのか楽しみです!
そして楽曲が思い出せそうで思い出せない…w
執筆頑張ってください!むらびとAとして応援しておりますw
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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by ヒーステイル on Sat Sep 05, 2015 3:52 pm

ふらわりs>
コメントありがとうございます!お久し振りです(*‘ω‘ *)
RPGパロもどきで申し訳ないですが私も大好きですw魔王とか魔族とか登場させるくらいにはw
皆さんから文の感じを褒めていただき、嬉しいです!
楽曲は主に2曲ほど、キャラによって違うこともありますwぜひ考えてみてくださいw
お互い頑張りましょう!
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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by ヒーステイル on Wed Sep 09, 2015 2:07 pm

第2章 幼き勇者はどこへ行く





















 まさか、たった一匹で得体も知れない魔族の元まで行くとは、誰が思っただろうか。それも、人一倍小柄な猫が、戦いを挑むなんて。

 ヒートの足取りは軽かった。平和だった町を、あれほどにまで荒らすとは__到底許せるはずがなかった。そして、こうして旅に出て魔王の城を目指すことで、誰かの役に立てるんだと思うと、どうしようもなく嬉しかったのだ。

 「でもなあ…」と、ヒートは呟く。足を止め、辺りを見渡した。小道と、その脇の草原に咲く、可愛らしい花。町と違って平穏だ。自分が今きた道を振り返る。遠くのほうで佇む小さな町の上で、空がそこだけ暗くなっている。

 「どこだ、ここ…」

 張り切って出発したはいいが、魔王の塒なんて知る由もない。

 緑の城。どこができいた話では、北の森奥深くに佇み、城全体が蒼翠っぽく光っている、とのことだった。

 だがしかし、それだけのこと。緑の城を知らない、故に、ヒートは魔王のもとまで行く術を知らなかった。

 「そんなあ!」ヒートはへたりと座り込んだ。先ほどまでの爛々とした表情はどこへやら。眉を下げて疲れ果てたように口を開けた。「俺のバカ」

 「ほんと、お前はバカだよな」

 その声にはっとヒートは体を起こす。そのうち、ヒートの足がガクガクと震えだした。「まさか、ま、魔王か?い、いきなり来るなんて…卑怯だぞ!相手ならしてやる、こ 来い!」

 ヒートは叫びながら思った。ああ、人生が終わった、と。冒頭に記したように、たった一匹、こんな小さな体で、町を一晩であんなに変えた力を持つ者に、一体何ができるのか。

 しかし、今回の相手は魔王ではなかった。

 眉間に刻まれた皺、むっと結び端っこだけニヤリと開いた口元、黒っぽいその姿は、いかにも凶悪な魔王だ。

 「ってトゥウィンジ!」
 「全部きこえてんだよこのバカ野郎!」

 トゥウィンジは真っ直ぐに走ってきて、ヒートの顎に強烈な頭突きをくらわした。

 「!?」ヒートの小柄な体は吹っ飛び、イバラの茂みに砂埃を立てて突っ込んだ。枝に鼻を刺されて涙目になりながらも、彼も強気に言い返す。「いきなりなにすんだよ!」つかづかとトゥウィンジに近寄って鼻を突き合わせた。

 「いつもバカバカ言うけどなあ、お前バカって漢字でかけんのかよ!」
 「かけねえよ!お前こそどうなんだよ!」
 「かけねえよ!」

 かけなくてもいいんだって!ヒートは開き直ると、トゥウィンジの横にどさっと腰を下ろした。「っていうか、何しに来たんだよ、危ないぞ?」

 トゥウィンジも腰を下ろし、鋭い目つきでヒートを見据えた。「町だって安全じゃない。お前こそ、こんなとこで何やってんだよ」

 「何って…」言葉を濁し、ヒートは目を泳がせた。何と言えばいいか分からないのだ。魔族を探しに行くはいいが、どうやって行くのか検討もつかない、なんて。馬鹿にされるのは目に見えていた。

 トゥウィンジは頭一つ分小さな友人を見ると、ちょっと呆れたように溜息をついた。「どうせお前、町見て魔王様倒すぞーとか飛び出しておいて、どこに魔王様がいるかも分かんねえんだろ?」

 ぐっちヒートが苦い顔をしたのは言うまでもない。

 「仕様がねえから、俺も行ってやるよ」トゥウィンジはそう言った。にっと笑う姿は、やはり初見の猫ならば魔族がいると悲鳴を上げる代物だろう。しかし、目は本気に満ちていた。

 「いいのか!?」ヒートはパッと顔を上げ、眩しい笑みを見せた。「おう!」

 トゥウィンジは前を向くと、小道が奥へと進む森を見つめた。木々に遮られ、太陽の光は入っていない。彼は苦しそうに眉間に皺を寄せると、顔を背けて尾でヒートを叩いた。

 「行くぞ。緑の城はまだ先だ」







 










 




最終編集者 ヒーステイル [ Sun Oct 04, 2015 11:44 am ], 編集回数 1 回
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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by ライトハート on Wed Sep 09, 2015 2:33 pm

旅仲間が出来てとりあえず一安心ですね!
トゥウィンジの性格がなんか好きですw
果たして魔王は倒せるのでしょうか・・・ドキドキしてます!
お互い頑張りましょう!
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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by ヒーステイル on Wed Sep 16, 2015 6:31 pm

ライトs>
コメントありがとうございます!
トゥウィンジ気に入っていただけたようで嬉しいですwきっと主人公嫉妬しますねw
魔族のことも含め、楽しみにしていただけたら嬉しいです!
ライトsも執筆頑張ってください!
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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by ホワイトクラウド@しろくも on Sun Sep 20, 2015 4:11 pm

こんにちは そしてお久しぶりです!
今更ながら読ませて頂きました!魔族…私だったら思いつきもしないことでしょう(
頑張って下さい!応援してます♪

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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by ヒーステイル on Sun Sep 27, 2015 1:47 pm

白雲s>
コメントありがとうございます!お久しぶりですヽ(=´▽`=)ノ
パロディ風に書き始めたものなので、たくさんの楽曲からアイデアをもらってます!私一人じゃ同じく思いつきもしませんでしたw
白雲sの作品も大好きです!お互いがんばりましょう╭(๑•̀ㅂ•́)و
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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by ヒーステイル on Sun Oct 04, 2015 12:01 pm



ヒート・H(ヘイズ)【陽炎】
暖かなオレンジ色の毛皮の、波模様を持つ小柄な少年。
正義感が強く、弱気な事も多々あるが、仲間思いで明るい性格。面倒見もいい。
故郷を荒され、打倒魔族の旅に出る。



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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by ヒーステイル on Sun Oct 04, 2015 12:09 pm


トゥウィンジ【疼き】
黒っぽい艶のある毛皮の少年。やや背が高く、脚が長い。
冷静でクールな表情が目立つが、ヒートと絡むと非常に子供っぽくなる。根は熱血。ヒートと同じく、頭の弱い類。
助力を申し出、ヒートと共にたびに同行。
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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by ヒーステイル on Mon Oct 26, 2015 5:41 pm

第3章 片隅の過去








 「俺の縄張りで何やってる!?」

 それは、まだ小さな町が 彼等のものであったころ。

 キッと目尻を釣り上げ、ヒートは毛を逆立てて言った。己の家の向かいの道で、蹲る黒っぽい雄猫。彼は足を体の下にはさみ、鋭い目でヒートを睨んでいた。

 その目つきにヒートは怯む。しかし、ここで引き下がれないのが、雄の悲しい宿命だ。

 雄猫は眉間に皺をよせると、プイッと顔をそらした。「マーキングのひとつもしてないくせに、別にお前の縄張りじゃねえだろ」掠れた声で言う。「なんも、やってねえよ」

 不意に、雄猫がぱたんと横に倒れた。ヒートは驚いて飛び上がる。フーフーと、荒い息遣いがヒートの耳をくすぐる。彼は苦しげに足を抱えていた。

 「おい!どうした?」ヒートは慌てて雄猫に駆け寄った。

 雄猫は鋭い歯を見せて唸っていた。しきりに足が疼くようだ。切れ切れに、こう呟く。「俺は・・・アンタにっ・・・」

 アンタ、とは一体誰だろうか。ヒートでないのは確かだ。雄猫はそのうち意識を失った。



 
 ヒートの家に運び込まれた雄猫は、ふかふかの寝床で目を覚ました。鮭のいい匂いがする。すると、ヒートがひょこりと顔を覗かせた。

 「よう、俺はヒート!勝手に持ち物みさせてもらったぞ。よろしくな、トゥウィンジ」ヒートは人懐っこくニッと笑う。

 トゥウィンジは、戸惑って下からヒートを見上げた。彼の育った地では、こんなにも好意的で明るい猫は、そういなかった。

 「足、怪我したのか?」そう言って、ヒートはトゥウィンジの前足を持ち上げた。

 「!」突然、トゥウィンジは血相を変えて振り払った。「大丈夫だ。怪我なんかしてない」

 ヒートはむっとして言い返す。「そんなわけないだろ!ほら、見せろって」意地をはるヒートに、雄猫はやっと折れたようだ。観念して右前足を差し出す。

 ヒートはそれを取り、驚きで目を見張った。黒っぽい濃い毛色なのに、手根関節部だけ、切り取ったように白い三日月模様があった。珍しい模様に、ヒートは好奇心をむき出しにしていたが、はたと顔をあげる。

 「でも、これ傷じゃねえよな?模様、だけど、なんか染めた感じ・・・」

 「だから、傷じゃねえって言ってるだろ!」とトゥウィンジは怒鳴った。今度こそパッと前足を振り払い、体の下に挟む。「これは__まじないみたいなもんだ。昔、大切なひとにやってもらった」

 彼は遠い目をした。シュッとした顔は伏せ気味になる。ヒートは、黙って、調理した鮭を出してやった。





 「ってかさ、なんでお前緑の城知ってんの?」ヒートは隣のトゥウィンジに尋ねた。トゥウィンジは、ヒートと同じく頭の弱い類だ。

 トゥウィンジは一瞬ヒートを見ると、すぐに逸らして前を向いた。「お前と会うまで、歩きまわってたからな。情報は、色んな奴からきいたんだよ」

 へー、とヒートは関心のない声で返す。ひとと接するのが得意でない友人が、そうやって誰かと盛んに話していたと思うと不思議だった。

 2匹は暫く無言で歩いた。緑の城がどこか知らないので、ヒートは特に口をだすことはない。眠そうに目を瞬くトゥウィンジは顰めっ面だ。

 「ん?」突然、トゥウィンジが立ち止まり、抑揚のない声で呟いた。「なんだ、これ」


最終編集者 ペイルヒース [ Tue Oct 27, 2015 5:08 pm ], 編集回数 1 回
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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by ラッキークロー@LC on Mon Oct 26, 2015 9:21 pm

おお!二匹の出会いが明らかに!神秘的で面白い出会いです(*´ω`*)

 実は密かに続きを応援中です!執筆頑張ってください!

 猫寮の方でもシープ君の活躍応援しています...!
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Re: この世界の夜明けに    

投稿 by ヒーステイル on Tue Oct 27, 2015 5:12 pm

LCさん>
コメありです!
2匹の出会いは、ヒートが勇敢かつビビリなところと、トゥウィンジが目つき悪いってところを表現したかったのもあって、あんな感じになりましたw
猫寮の方も、応援ありがとうございます!
お互い頑張りましょう!
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