1-1 ある夜の見習い部屋
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1-1 ある夜の見習い部屋
「一期一巻の見習い口調でSSお願いします」
ツイッターにて、しゃこさんふぐさんに対するお詫びとかいろいろ込めて、見習いたちのSSを書きました
こんな感じでいいのかな
ツイッターにて、
こんな感じでいいのかな
吉祥- 新入り戦士
- 投稿数 : 55
Join date : 2017/02/24
Re: 1-1 ある夜の見習い部屋
「はぁー疲れたー…」
「おつかれさま!」
見習い部屋に戻ってきたファイヤポーに、グレーポーが明るく声を掛けた。
ダストポーはフンと鼻を鳴らし、
「飼い猫には厳しいかもね」
と言い放ち、
「ねー。」
サンドポーもそれに同調した。
「そんなこと言ったら僕も…」
レイヴンポーはうつむいてしまった。
「まぁまぁ。タイガークローは厳しいもん。」
「うん…」
「というかみんなさ、スリムだよね。」
「あんたが太ってるだけだろ。」
ファイヤポーのちょっとした疑問に、ダストポーはすぐさま言い返す。
「いやまぁ、そうなんだけどさ。」
「飼い猫の頃って何食べてたの?」
「えーっと、 えーっと? …何食べてたんだろう、あれ。」
「?」
「なんか、二種類あって、硬くてガリガリしてるやつと、湿っててべとべとした… 何だったんだろうあれ。」
「石?」「ナメクジ?」
「せめて食べ物にして!」
グレーポーとレイヴンポーの素直な予想にファイヤポーはため息をついた。
しかし本当に、あれは何を食べていたんだろう?
「でもたまにはあれもいいかな…」
「えっ今あんた」
「なんでもないっ!」
独り言をサンドポーに聞かれてしまった。
ファイヤポーはサンドポー達から少し距離を取り、グレーポーレイヴンポーと一緒に雑談に興じる。
ふと、レイヴンポーが疑問をぶつける。
「でも二本足って、どうやって立ってるの?」
「…たしかに。」
「二本足だって四本の足で立ったほうが歩いたり走ったりしやすいと思んだよね」
「あんなでっかい足があるんだろ?こうやっていっぱい蹴っ飛ばしたら強いに違いない!」
「いででででで…」
グレーポーはレイヴンポーの頭を前足で掴み、後足で蹴りを叩き込んだ。
レイヴンポーはしばらく蹴られてからようやく逃げることに成功した。
「物心ついた頃から二本足の所で暮らしてたけど、そんなこと考えたこともなかった。」
グレーポーは更に質問する。
「そもそもなんで2足で生活してるんだ?」
「あいつらの前足、すっごく器用なんだよ。僕のこと持ち上げたり、よく分からない食べ物を取り出したり、あといろんな事したり…」
「いろんなことって?」
「…。」
正直なところ、二本足なんて、食事を持ってくる生き物 としか認識しておらず、他に特に思い出は無かった。
というか、何しているのかを“ラスティ”には理解できなかったのだ。
返事のないファイヤポーを見て、グレーポーは別の質問を投げかけた。
「二本足の生態が分かんないなぁ あいつら何食べてるの?」
「…見たことないものばっかりだったなぁ。でも大体、火を使って熱くしたものばっかりだった。」
「ほんと不思議な生き物だなぁ そんなことして何か変わるのかな?」
「たまに美味しそうなのがあって近寄ってみたけど、分けてくれないんだ。あれは二本足専用の食べ物みたい。」
「どんなの?」
「だからわかんないってば!」
「でもあいつら、僕に狩りの訓練させてたんだよね」
「確かにファイヤポーって、獲物に飛びつくのが上手いよね。」
「ネズミに気づかれずに近づけたらな!」
「うーん…」
レイヴンポーの褒め言葉と、グレーポーのからかいが同時に突き刺さって決まりが悪くなる。
「でもなんで二本足がそんなこと教えていたんだ?」
「わかんないなぁ…なんかネズミくらいの大きさの食べれないやつが目の前で動くんだけど、何度捕まえても食べられなかったんだよね。」
「ふーん固いネズミなの?」
「いや、柔らかかった。」
「おいしいの?」
「ぜんぜん。」
「なんでそんなの狩るのさ。」
「わかんない…。」
振り返ってみると、分からないことだらけだ。あの頃は何を考えて生きていたんだ…?
わからん…。
「おつかれさま!」
見習い部屋に戻ってきたファイヤポーに、グレーポーが明るく声を掛けた。
ダストポーはフンと鼻を鳴らし、
「飼い猫には厳しいかもね」
と言い放ち、
「ねー。」
サンドポーもそれに同調した。
「そんなこと言ったら僕も…」
レイヴンポーはうつむいてしまった。
「まぁまぁ。タイガークローは厳しいもん。」
「うん…」
「というかみんなさ、スリムだよね。」
「あんたが太ってるだけだろ。」
ファイヤポーのちょっとした疑問に、ダストポーはすぐさま言い返す。
「いやまぁ、そうなんだけどさ。」
「飼い猫の頃って何食べてたの?」
「えーっと、 えーっと? …何食べてたんだろう、あれ。」
「?」
「なんか、二種類あって、硬くてガリガリしてるやつと、湿っててべとべとした… 何だったんだろうあれ。」
「石?」「ナメクジ?」
「せめて食べ物にして!」
グレーポーとレイヴンポーの素直な予想にファイヤポーはため息をついた。
しかし本当に、あれは何を食べていたんだろう?
「でもたまにはあれもいいかな…」
「えっ今あんた」
「なんでもないっ!」
独り言をサンドポーに聞かれてしまった。
ファイヤポーはサンドポー達から少し距離を取り、グレーポーレイヴンポーと一緒に雑談に興じる。
ふと、レイヴンポーが疑問をぶつける。
「でも二本足って、どうやって立ってるの?」
「…たしかに。」
「二本足だって四本の足で立ったほうが歩いたり走ったりしやすいと思んだよね」
「あんなでっかい足があるんだろ?こうやっていっぱい蹴っ飛ばしたら強いに違いない!」
「いででででで…」
グレーポーはレイヴンポーの頭を前足で掴み、後足で蹴りを叩き込んだ。
レイヴンポーはしばらく蹴られてからようやく逃げることに成功した。
「物心ついた頃から二本足の所で暮らしてたけど、そんなこと考えたこともなかった。」
グレーポーは更に質問する。
「そもそもなんで2足で生活してるんだ?」
「あいつらの前足、すっごく器用なんだよ。僕のこと持ち上げたり、よく分からない食べ物を取り出したり、あといろんな事したり…」
「いろんなことって?」
「…。」
正直なところ、二本足なんて、食事を持ってくる生き物 としか認識しておらず、他に特に思い出は無かった。
というか、何しているのかを“ラスティ”には理解できなかったのだ。
返事のないファイヤポーを見て、グレーポーは別の質問を投げかけた。
「二本足の生態が分かんないなぁ あいつら何食べてるの?」
「…見たことないものばっかりだったなぁ。でも大体、火を使って熱くしたものばっかりだった。」
「ほんと不思議な生き物だなぁ そんなことして何か変わるのかな?」
「たまに美味しそうなのがあって近寄ってみたけど、分けてくれないんだ。あれは二本足専用の食べ物みたい。」
「どんなの?」
「だからわかんないってば!」
「でもあいつら、僕に狩りの訓練させてたんだよね」
「確かにファイヤポーって、獲物に飛びつくのが上手いよね。」
「ネズミに気づかれずに近づけたらな!」
「うーん…」
レイヴンポーの褒め言葉と、グレーポーのからかいが同時に突き刺さって決まりが悪くなる。
「でもなんで二本足がそんなこと教えていたんだ?」
「わかんないなぁ…なんかネズミくらいの大きさの食べれないやつが目の前で動くんだけど、何度捕まえても食べられなかったんだよね。」
「ふーん固いネズミなの?」
「いや、柔らかかった。」
「おいしいの?」
「ぜんぜん。」
「なんでそんなの狩るのさ。」
「わかんない…。」
振り返ってみると、分からないことだらけだ。あの頃は何を考えて生きていたんだ…?
わからん…。
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