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 ~古の魂~一筋の光

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投稿 by ライトニングサウンド Sun Aug 22, 2021 7:33 pm

 シャイさん、ありがとうございます!そしてお久しぶりです!
 最近ここに来られてなかったのでまたぼちぼち投稿していこうかなと思っています。
 小説の進みはとても遅いですし、たまに数ヶ月いなくなることもありますが、読んでくださればメチャメチャ嬉しいです!
 グラススカイくんの応援もありがとうございます!
 ちなみに私はバイオレットポーが好きです★(自分がつくったキャラクターだけど)

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 ~古の魂~一筋の光 - Page 2 Empty Re:  ~古の魂~一筋の光

投稿 by オーシャンフラワー Sun Aug 22, 2021 7:42 pm

お久しぶりです!
読ませていいただきました
面白かったです!
私もグラススカイくん好きです
更新楽しみに待ってます!
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 ~古の魂~一筋の光 - Page 2 Empty Re:  ~古の魂~一筋の光

投稿 by ライトニングサウンド Mon Aug 23, 2021 11:49 am

 「フローレンスポー!早く、お・き・ろ!」
 「ふ、ふぁい?」
 「ふ、ふぁい?じゃないっ!グラスポーとミストポーはもうキャンプを出たぞ!」
 「えーーーっ!嘘!すぐ行きます!」
 どこかで交わしたことのある会話をまたしながらフローレンスポーは飛び起きた。昨日は結局バイオレットポーと話したせいか眠れなかったのだ。おかげで、グレークラウドな叩き起こされてしまった。今日はりすの狩り方の授業。バイオレットポーあの後キャンプに戻れたのかしら・・・。戦いの練習をしたとか言ってたけど。
 「グレークラウド?」
 前を歩く灰色の小柄な戦士に声をかけてみる。
 「ん?何だ?」
 「戦いの練習とか、いつするんですか?その・・・他の部族とかも。」
 「ははっ、フローレンスポーは競争心が強いんだな!そうだな・・・1ヶ月くらいしたらじゃないのか?普通、見習いなりたては狩りからだ。」
 「はい」
 「そうだ。もうすぐ光の会なの知ってるか?」
 光の会とは3つの部族で集まり近況を報告し合う会である。
 「最近見習いになったやつがもう2ひきいるらしぞ。」
 「えっ、誰ですか?」
 「たしか、ライトシャイン族にバイオレットポー、ライトクリア族にアリッサムポーだ。」
 バイオレットポーは知っているがアリッサムポーは聞いたことがない。・・・といっても当然だが。
 「そうそう。バイオレットポーといえば、あいつ浮浪猫みたいで変なやつらしいぞ。昨日なんかごたごたを起こしたみたいで行方不明だってよ。」
 「・・・。」
 「今日、おまえがグーグー寝ている間に捜索隊が来たぞ。全く、この前グラスポーとミストポーをさらったってのに何様だっつーの。そうだ。あのおまえの兄弟がさらわれた事件もスワンスカイに反抗グループが勝手にやった事らしい。あの族長、副長じゃないのにイーグルクローをさしおいて族長になったからな・・・。まあ、ライトニングスカイが言ったから誰も逆らえなかったが。そのせいかスワンスカイはイーグルクローとその仲間には人気がないらしい。」
 今朝熟睡したことを後悔するフローレンスポー。
 「まあ、とにかくバイオレットポーとかいうのを見つけても声をかけるなよ。黒っぽくて珍しい紫の目だ。気をつけておけ。スワンスカイもここまで来るとちょっとかわいそうだよな・・・。」
 グレークラウドは、こういうことには不思議なほど詳しい。それはともかく・・・。本当にバイオレットポーはそんな猫なんだろうか。口が悪くこっちを苛つかせることもあったがいい猫だと思っていたけど。なにか・・・あるんじゃないだろうか。
 フローレンスポーは考え始めた。

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 ~古の魂~一筋の光 - Page 2 Empty Re:  ~古の魂~一筋の光

投稿 by ライトニングサウンド Tue Aug 24, 2021 5:54 pm

 あるシダの茂みの中。バイオレットポーはトガリネズミを食べていた。部族を抜けて3日目。自給自足で余裕に生きていた。むしろこっちのほうが居心地がいいとすら感じ始めていた。しかし。ガサッと音がしてこちらに向かう足音が聞こえた。毛を逆立てる。来る・・・!
 シダの茂みがかき分けられた。出てきたのは白い猫スワンスカイだった。
 「・・・!族長!」
 「あら、3日間部族を抜けていたのに私のこと覚えているのね。」
 「まあ。はい・・・。」
 「うちの捜索隊も見つけられない所に潜むなんてやるじゃない。」
 「これだけ長い間ここを見ていたら知っていますよ。」
 「?どういう意味?」
 はっとした。さっき自分はなんて言った?
 「あなたは時々ただの見習いじゃないみたいに思えるの、私。」
 スワンスカイが突然そんなことを言い出した。
 「あなたはこの地に母猫がいないわね。」
 当たり前だ。浮浪猫なのだから。
 「それがなんなんです?関係ないでしょう。」
 「じゃあ、この詩を知ってる?昔から三部族に伝わるお告げの詩を。」
 そういってスワンスカイは詩を教えてくれた。

 暗い暗い闇の中

 咲いた花は白い花

 その花まとう光の霞

 一筋となり差し込んだ

 そこは木の上、空のもの

 宿るそれは不可思議な

 形となって絡みつく

 それは空に

 まで届き

 何かの変化をひきおこす

 忘れるな闇は深く何もない

 花を見つけよ2つの花を

 絡みつく草を

 一筋の光の

 花の種を・・・

 「その先はないんですか?」
 黙ったスワンスカイに聞く。
 「ない、というか忘れられてしまったわ。もとは続きがあったという噂もある。」
 今聞いた詩の意味がバイオレットポーには半分も分からなかった。子猫のためのおとぎ話だろうとも思った。
 「いつかその花が咲くといいですね。」
 詩は信じなかった。でも、そう言った。
 「続きを知りたいなら、長老のスプリングフィッシュが知っているかもしれないわ。」
 ・・・部族にもどってこい、ということか?こんな俺が?
 「3日間待ってあげる。3日後にまたここに来る。戻るか、浮浪猫として暮らすか決めて返事をしなさい。みんなには黙っておくから。」
 そういってスワンスカイは立ち上がり茂みのむこうに消えていった。
 ・・・俺は・・・どうすればいい?
 バイオレットポーは遠くを見つめた。

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 ~古の魂~一筋の光 - Page 2 Empty Re:  ~古の魂~一筋の光

投稿 by ライトニングサウンド Thu Sep 02, 2021 6:47 pm

 「ええっと・・・どこだっけ、あの子は。」
 スワンスカイはバイオレットポーのいたシダの茂みを探していた。
 「全く、よくあんなところを見つけたわよね。」
 ため息をつきながらも探していると茂みの中にかき分けられたあとを見つけた。あった・・・。
 「バイオレットポー?出てきて!スワンスカイよ。」
 しかし。ふいに足をとめた。とても強いにおいがしたからだ。何度もかいだ嫌な匂い。

 キツネだった。

 そして。バイオレットポーのいた茂みにはキツネの匂いでいっぱいだった。まさか・・・。
 スワンスカイは匂いを追って駆け出した。

ライトニングサウンド
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 ~古の魂~一筋の光 - Page 2 Empty Re:  ~古の魂~一筋の光

投稿 by ライトニングサウンド Fri Sep 03, 2021 10:23 pm

「くそっ、まだ追ってくるのか。」
 バイオレットポーは走りながら後ろを振り向いた。あの日の会話から約束の3日がたち、スワンスカイに会うという日、キツネに襲われたのだ。戦わずにキツネをまけるかと逃げたが意外としつこくてまだ黄色い毛はちらちら見える。
 ・・・戦うしかない。
 鉤爪を出し、地面に立て急停止した。キツネの方を向く。長い顔が見えた瞬間、バイオレットポーは飛びかかった。キツネは驚いたようだがサッとかわした。一回唸ると脇腹をねらってきた。バイオレットポーは左にまわり尻尾の付け根にかみついた。嫌な匂いが鼻に入り、顔をしかめる。振り払おうとするキツネにしがみつき脚を深く切り裂いた。
 しかし。隣の茂みからがさっと音がした。・・・!キツネの仲間か?

 ・・・いや違う。猫だ。でもライトシャイン族じゃない。匂いが違う。

 次の瞬間。バイオレットポーはキツネに蹴り上げられた。そして、茂みから白い小さな猫が飛び出てきた。
「フ、フローレンスポー?!」
 なんとか着地できたバイオレットポーは目をみはる。フローレンスポーがキツネの背中に乗っていたからだ。あわてて加勢しとりあえず鉤爪を振り回す。キツネが苦しそうな声をあげたが腕を振り回しフローレンスポーを振り払った。
 「ふぎぇっ」
 振り払われたフローレンスポーが自分の上に落ちてきて息ができなくなった。
 状況が一気に変わり2匹が不利になる。
 いよいよやばいと思い出しキツネに立ち向かうが段々追い詰められてしまう。だが。もう一匹、白い猫が現れた。
「スワンスカイ!」
ライトシャイン族の族長は素早い動きでキツネを攻めていった。キツネと互角の状態になりあと少しという時。

 最悪なことにもう一匹キツネが現れた。

 家族連れだったのか・・・?スワンスカイを守るためにもバイオレットポーはフローレンスポーと戦い出した。でも体力のない2匹はすぐに投げ出される。そしてそのキツネはまっすぐスワンスカイのところへ向かうと族長の脇腹を引っ掻いた。真っ赤な血しぶきが上がりスワンスカイが倒れた。フローレンスポーが声にならない悲鳴をあげ震えるのがわかる。

 許さない。許さない。あああああああああ!!!!!!!!!!!!!!

 自分が怒りに悶えるのが分かった。自分を唯一受け入れてくれたスワンスカイのことが自分は好きなのだと分かった。

 意識が途切れた。唐突に・・・。

ライトニングサウンド
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投稿 by スパークリングムーン Sat Sep 04, 2021 10:08 am

戦いのところで緊張感が出ていていいですね!(語彙力)
私もそんなふうに戦いのシーンでは緊張感を出してみたいです!
緊張感を出すのが苦手だから戦いのシーンを避けよう避けようとしてしまい後回しにしてしまってるんですよ〜。アハハハハ(?)
更新頑張ってくださいっ!
さらばじゃっ!(ふざけましたすみません)

スパークリングムーン
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 ~古の魂~一筋の光 - Page 2 Empty Re:  ~古の魂~一筋の光

投稿 by ライトニングサウンド Sat Sep 04, 2021 3:51 pm

「・・・バイオレットポー?」
フローレンスポーの小さな声で我に返った。・・・自分は何をしていたんだろう?
「フローレンスポー?」
振り向いた時に見えたフローレンスポーの顔で自分が恐ろしい目をしていたことに気づく。下を向くと鉤爪が真っ赤に染まっていた。ハッとしてスワンスカイの方を見ると脇腹から血を流した族長と死んだ2匹のキツネが見えた。そして自分が2匹を殺したのだと理解した。無意識のうちに・・・。しかし。スワンスカイはピクリとも動かなかった。
「族長!スワンスカイ!」
まさかこれが最後の命じゃないだろうな。次の族長がイーグルクローになってしまったら俺は部族を追い出される。そう思いながらバイオレットポーは族長にかけよった。
 しばらくすると族長の耳が小さく動いた。体の毛が波打つとスワンスカイが起き上がった。
「バイオレットポー。私は命を1つ失ったわ。あなたがいなかったら私はすべての命をなくしていたかもしれない・・・。」
そうつぶやいた。そして死んだキツネを見ると恐ろしげな目をした。信じられない、という目を。
「・・・あなたが全部倒したの?」
「ええ。許せなくて。」
「そう・・・。」
心なしか族長が自分を恐れているような気がした。まるで猫じゃないものが側にいるかのように・・・。
「あなたもありがとう、フローレンスポー。」
そんな思いを振り払うかのように首をふるとフローレンスポーに話しかけた。
「いえ私は・・・。ほぼバイオレットポーがすべて片付けたので。」
「いいのよそれでも。キツネの匂いか何かを感じて来てくれたんでしょう?」
「あ・・・まあ、そうですね。」
そう言いつつフローレンスポーはバイオレットポーの方をちらちら見てきた。どうやらキツネのせいで来たのではなく別のことでライトシャイン族に来てキツネと俺に出くわしたようだ。
「で?バイオレットポー?部族には戻るの?」
すっかり忘れていた。そうだ。これが目的だった・・・。
「もちろん。もどりますよ。族長がいますし。」
「あら嬉しい。じゃあ決まりね。」
あと見返したい相手が俺にはいるから、という言葉を飲み込みバイオレットポーはうなずく。

そして、なにか言いたげなフローレンスポーを境界線に送り3匹は自分のいるべき場所に戻ったのであった。

ライトニングサウンド
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投稿 by ネイビーブルー Wed Sep 08, 2021 1:03 pm

こんにちは、というか、はじめまして!
BBS超初心者のネイビーブルーです。
自己紹介いきます!
名前   ネイビーブルー(紺) 
性別   雌
毛の色  紺色
目の色  水色
性格   自分ではよくわからないです
ひとこと さっき書いたとおり、私は初心者です。分からないことがたくさんあります。
     間違えているところは暖かい目で見てください。(教えていただけるととさらに助かります!)

ライトニングサウンドさん、小説読ませてもらってます。更新楽しみにしています!

ネイビーブルー
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投稿 by スパークリングムーン Wed Sep 08, 2021 3:46 pm

ネイビーブルーさん初めまして!
スパークリングムーンです!
スターリングクイーンって言うサブキャラがいます!
詳しいことは自己紹介トピックみてください!自由雑談フォーラムにあります。
あとこの小説面白いですよね(ごーいーりょーくー)

スパークリングムーン
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投稿 by ネイビーブルー Wed Sep 08, 2021 5:50 pm

スパークリングムーンさん、はじめまして!そしてありがとうございます!
早速自己紹介トピック見てみました。腰に星の模様があるなんて羨ましいです。

そして、この小説本当に面白いですよね!
ワクワクしながら見ています。

ネイビーブルー
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投稿 by ライトニングサウンド Wed Sep 08, 2021 6:15 pm

ありがとうございます!ネイビーブルーさん初めまして!

(関係ないですが)古の魂〜一筋の光〜は改訂版をいつか(いつか、ですよ!)投稿するつもりです。
 なぜかって?
 ライトニングサウンドが小説を下書きせずに一発で投稿しているせいか誤字脱字および物語の矛盾がたくさんあるからですよ・・・(おい)直したいところもいっぱいありますし。
 そしてなぜか改訂版は完成しているんですよね。←なんでだよ

 まあそういうわけで(え?)これからもよろしくです!

ライトニングサウンド
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投稿 by ライトニングサウンド Fri Sep 10, 2021 4:37 pm

 あーあ、結局バイオレットポーと話せなかった・・・。
 フローレンスポーは不機嫌な足取りでキャンプに向かっていた。バイオレットポーがキャンプを飛び出したと聞いて興味本位でライトシャイン族に探しにいったが何がどうなったのか、狐と戦う羽目になってしまった。でかけていた理由もなんて言って誤魔化そう?
 そう考えているとネズミが1匹茂みから飛び出した。・・・仕方ない、狩りをしてましたとか言うか。ライトシャイン族のキャンプに行ってました、だなんて口が裂けても言えないもの!
 しばらく狩りを頑張っていたらネズミ3匹ツグミ1匹が捕まった。・・・我ながらよくやったわ。これで帰っても良さそうね。
 獲物を埋めた場所に足を向けた瞬間、隣の茂みが動いた。狐?もうごめんよ、あんな凶暴な生き物は!・・・と思ったが違った。
 出てきたのは真っ黒な猫だった。バイオレットポー?かとも思ったがそれにしては大きいし、ライトシャイン族の匂いがしなかった。その猫は森の香りがした。黒猫は私に気づくと足を止めた。思わず首の毛を逆立てるとなんとその猫は芝生に座り込んだ。・・・ホントに猫?警戒心がなさすぎじゃない?どうやら浮浪猫のようだ。戦う気はさらさらないようなので逆立てた毛を無理やり寝かせ声をかけてみた。
「・・・あの?誰?」
「ああ、私?」
それ以外誰がいるんだよ。
「私は、ライトニングサウンド。この先にあるサンダー族っていう所に行こうとしているだけだから気にかけてくれなくて結構よ。まあリスは好きだから欲しいけど。」
「・・・なんでそんなに警戒心が弱いのよ。会ったのが私じゃなかったら殺されてるわよ。」
「会ったのがあなただから警戒心を弱くしてるのよ。」
「どういう意味?」
「戦ったら100%私が勝つって意味。」
ずいぶんと生意気な猫だ。
「そうだ。せっかく声をかけてくれたんだから教えてあげる。この辺り、危ないわよ。」
「え?なんで」
「人間がいるから。」
人間?あの毛のない生き物のことだろうか?あまり危険じゃなさそうだが。まあ近づきたくもないけど。
「じゃ、私は言いたいこと言ったからこれで。」
なんでなんの面識もない私にこんなことを伝えたかったの?しかしライトニングサウンドはそういうと立ち去ろうとした。
「ちょっ、待ってよ!」
「何?行っちゃだめ?」
「いや、別に・・・また会える?」
「初対面の猫に変なこと聞くのね。答えは’知らない’よ。じゃあね。」
そう言ってライトニングサウンドは茂みの中に消えた。
・・・何だったのかしら、あの猫。

ライトニングサウンド
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投稿 by スパークリングムーン Fri Sep 10, 2021 6:23 pm

おー!ライトニングサウンドさんの登場ですね!
やったー!やったー!やったー!やったー!〉(*゚▽゚*)

↑BBSメンバーの出てくる小説大好き人間

スパークリングムーン
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投稿 by ライトニングサウンド Tue Sep 14, 2021 8:26 pm

「フローレンスポー!お帰り!」
キャンプに帰ったらグラスポーに声をかけられた。・・・怪しまれてはいないようだ。まあ獲物をたくさん獲ったしライトシャイン族の匂いも落としたし大丈夫でしょ。
「どこ行ってたの?遅かったけど。・・・って何その傷!」
げ。狐と戦ったときの傷だ。えーと。
「狩りに行ってたのよ。ほ、ほらあそこ、ハイクラウドツリーよ!で、茨で引っ掻いちゃったのよ!よく生えてるじゃない、ちょっと痛むのよねアハハ。」
ホントか?という顔をされたような気がしたがグラスポーは看護部屋に行ってきな、と言ってくれた。さて問題は看護猫をどう誤魔化すかね。看護猫は、お母さんの兄、リヴァーライトだ。戦士でもあるけどね。
 看護部屋に歩いていくと蜂蜜のいい香りがした。
「いい香り!とれたてですか?」
思わず聞いてしまう。
「ああ。今朝だ。で、何のようだ。」
振り向かずに淡々という。相変わらずぶっきらぼうで怖い猫だ。
「きつ・・・あっいや、茨で脇腹を引っ掻いちゃいまして。」
「ふうん。」
それだけ言うと蜘蛛の巣を取りこっちを見に来た。傷をかぎ深さを確かめる。顔をしかめたのが分かりフローレンスポーはドキリとした。しかしリヴァーライトは何も言わず薬草と蜘蛛の巣を貼りだした。
「終わりだ。出ていけ。」
治療が終わるとリヴァーライトはボソリと言った。やっぱり怖い猫だと思い返して看護部屋を出ようとすると、
「・・・フローレンスポー。」
何故か声をかけられた。
「お前の傷、違うだろ。」
・・・やはり看護猫には分かるのだ。怒られると覚悟したがリヴァーライトは一言だけ言った。
「何かあるなら言えよ。じゃあ帰れ。」
思わず目を見開いた。・・・え?これで終わり?
「いいから帰れ。」
聞く暇も無くフローレンスポーは看護部屋から追い出された。
「どうだった?リヴァーライト、怖かった?」
出るが早くグラスポーに聞かれた。
「まあね。」
「だよな!母さんとはちょっと違うもんな・・・。」
「ははは。似てないよね。」
「そうだ!忘れてた!」
いきなり大声で叫ぶのでフローレンスポーはびくついた。何?突然。
「僕たち、光の会に行けるんだよ!!」

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投稿 by ライトニングサウンド Sat Sep 18, 2021 2:25 pm

 満月の夜が来た。3つの部族が争わずに集まるこの日は猫たちにとって特别な日だ。フローレンスポーのハイライト族は光の会に一番に着いた。
「楽しみね!光の会!すごい猫がたくさん来るんでしょ?スワンスカイとか、イーグルクローとか。会ってみたいな!」
ミストポーが顔を覗き込んできた。
「う、うん、そうね。」
スワンスカイに会ったことがあるなんて、言えない。バイオレットポー、来るかしら。・・・さすがに来ないわよね、あんな事件の後だし、ハイライト族にまで噂は広まっている。でも、会いたいような気はした。
 ライトシャイン族が来た。バイオレットポーは・・・いない。やっぱりだ。横をサマーポーがかけて行った。ロードポーと仲が良いようだ。私も話しかけてみようかしら。
「あなた、ハイライト族?」
可愛らしい猫に声をかけられた。
「私、サファイアポー。よろしくね。」
「あ、私はフローレンスポー。」
嬉しかった。二匹はすぐに仲良くなり、喋っていた。ふと辺りを見回すと2つの部族はいくつかのグループに分かれ楽しんでいるのが分かった。指導者のグレークラウドもイーグルクローと話している。しかし、ライトクリア族は来ていない。
「ライトクリア族は遅刻ね。」
サファイアポーが肩をすくめて言った。確かにもう集会が始まってしまう。目線の端でスワンスカイとスノウスカイが立ち上がったのが見えた。
「ライトクリア族が来ていないが集会を始める!」
驚きの声が上がった。こんな事いいのかという声も上がった。スノウスカイはスワンスカイと顔を見合わせた。族長達も迷っているようだ。
「前例がないぞ!」
誰かが叫んだ。しかし、早くしないと夜は終わってしまう。
 集会場がザワザワする中、突然、血の匂いがした。振り向くと、ライトクリア族の看護猫、ストリームウォーターだった。皆も気づいたようで顔をしかめる。
「ライトクリア族!遅いぞ!何をしているんだ!他の猫は?」
スノウスカイが呼びかけた。ストリームウォーターはどこか様子がおかしい。顔が青ざめ、震えている。
 他の猫達から抗議の声が上がった。
 ストリームウォーターは覚悟を決めたように首をふると姿勢を正し、叫んだ。

「エ、エンドレススカイが・・・殺されました!!!」

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投稿 by ライトニングサウンド Wed Sep 22, 2021 7:48 pm

 集会場から音が消えた。族長たちが茫然としたのが分かる。
「・・・エンドレススカイが殺された、ですって?」
スワンスカイがポツリと言った。フローレンスポーには意味が分からなかった。周りの猫たちは我に返ったのか恐ろしげな目をしている。次第に騒がしくなり満月の下はパニックになった。
「静かにしろ!!で、どういう事だ、ストリームウォーター。」
スノウスカイが尻尾を振った。場は静まったが依然として状況は変わらない。
「・・・エンドレススカイは残り3命でした。でも昨日、雷がキャンプに落ちたんです。」
確かに昨日の夜は雨が少しだけ降った。
「そこで族長は2つ命を失いました。しかし・・・」
ストリームウォーターは言葉を切った。
「今日、キャンプの修復作業を総動員でやっていたら族長部屋から悲鳴が上がって駆けつけると、喉を切り裂かれた族長が亡くなっていたんです!」
「それで、犯人は?」
「分からない・・・分からないんです!皆修復作業に忙しくて誰がいて誰がいなかったなんて覚えていませんでしたし。」
「毛や匂いは残っていなかったの?他にもなにか・・・」
「だから、分からないんですってば!」
いつもは微笑をうかべるという噂のストリームウォーターに、表情があった。そして。

 満月の夜は不吉な空気で終わったのである。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〜そのころ〜

「あーあ、もうちょっと強くしとくんだった。手間取っちゃった。」
一匹の猫が暗がりで呟いていた。
 

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投稿 by ライトニングサウンド Wed Sep 22, 2021 7:59 pm

 質問!
 エンドレススカイを殺したの誰だと思いますか?(話進んでいないくせに何を言っているんだ自分は)

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投稿 by ライトニングサウンド Sat Sep 25, 2021 12:44 pm

「ねえ、エンドレススカイを殺したの、誰だと思う?」
ミストポーだ。集会後、一族の中の話はこのことで持ちきりだった。
「私はボルケーノーファイヤのような気がするな。だってやなやつじゃん。」
妹はまだボルケーノーファイヤに根を持っているみたいだ。母を殺し兄弟を捉えたあの猫は最低だ。でも、と私は思う。あの猫は一族には忠実のように見えたけど。とはいえライトクリア族で一番信用できないのがボルケーノーファイヤであることに変わりはない。
「ふふふっ。」
突然ミストポーが笑いだしたのでフローレンスポーは驚いた。
「これ、人狼ゲームみたい。」
「え?」
人狼ゲームなら、昔母さんから教えてもらった。母さんがGMで、兄弟とサマーポーとウィングポーとでやったっけ。サマーポー達が見習いになったらやらなくなっちゃったけど。でもどうして?
「いや、ライトクリア族の中に自分が殺猫鬼(?)だというのを隠して過ごしている猫がいるわけでしょ?で、村人は戦士や見習い。占い師は族長にアドバイスする看護猫。」
「そんなこと言ったら猫が殺される事件は皆ゲームだってことになるわよ。」
「あ、そっか。でも犯人が全く分からないんだったら私達も推理して狼を探そうよ。」
「なんで私達が関わらないといけないのよ。ライトクリア族の問題でしょ。」
妹は不満そうに鼻を鳴らした。しかしフローレンスポーはライトクリア族に関わりたくなかった。
・・・余計なことに首を突っ込んで巻き込まれないといいけど。

 そう思うしかなかった。

 しかし。
 
「きゃあああああああああ!!!」
「ストリームウォーター!!!」
ライトクリア族のキャンプでは、死体が一つ増えていた。

 ライトクリア族の一日目は狼の勝利に終わった。

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投稿 by ライトニングサウンド Fri Oct 01, 2021 7:04 pm

〜次の日〜

「よし、パトロールが終わったな。皆、狩りとかしてそれぞれ帰れ。フローレンスポー、お前も行っていいぞ。」
 フローレンスポーはグレークラウド達とライトクリア族の境界線のパトロールに行っていた。3つの部族の境界線が集まる場所でパトロールは終わり、グレークラウドの掛け声で皆は散っていった。フローレンスポーはやることがなかったのでとりあえず狩りをすることにした。
 ネズミを探そうと耳を傾けていると境界線の上の方からライトクリア族の強い匂いがした。誰?
 不審に思いなだらかな坂を駆け上った。薄茶色の毛がちらりと見え、警戒心を高める。
 バッと茂みを出ると薄茶色の猫は驚いたようで飛び上がった。・・・え?見習い?なんか間抜け。
 向こうもフローレンスポーが見習いだと分かったらしくなんだか気まずい雰囲気となる。
「・・・えっと、あなた、アリッサムポー?」
「あ、え、そ、そうよ。」
たどたどしい喋り方に不安を覚えたが襲ってきそうにはない。
「こんな境界線の近くで何してるの?パトロールではないでしょうに。」
「い、いやー、そ、外の空気を吸おうかと。」
「ふうん。」
変ね。外の空気を吸うくらいならここまで来なくてもいいでしょうに。
「さ、最近族長が殺されて戦士とか副長とかがてんてこ舞いで、ぱ、パトロールとかあんまり出来てないからひ、暇なのあたし。」
・・・他の部族の猫にこんなこと言ってもいいのか?でも、事件について聞く機会が出来た。この猫になら聞き出せそう。事件に関わりたくはないが興味はある。
「ねえ。ところで事件の時、ボルケーノーファイヤとかハイドレンジアアイとかいた?」
「え?ハ、ハイドレンジアアイ?いたわよ。あたしの指導者だしね。ボルケーノーファイヤもいた気がする。というか、ストリームウォーターとかはライトクリア族の誰かを怪しんでいたようだけどあたし、事件が起きた時いなかった猫なんて思い当たらないわ。・・・まあストリームウォーターも殺されたけど。」
「!?ストリームウォーターが、殺された?」
「ええ。今日の夜明けに。あっ、言っちゃだめなんだった。内緒ねこの事☆」
「・・・。大丈夫?」
「たぶんね。後、あたしは他の部族の猫が殺したと思ってるのよね・・・。でも。」
「でも?」
「エンドレススカイの命が残り3つなのは殺される前から全部族が知っていたと思うの。でしょ?」
「そうね。」
「なのに殺しに来るって無謀じゃない?3回殺さなくちゃいけないのよ。私だったら残り1命のときに襲うわ。」
「・・・。」
「しかも、雷が落ちて2命失ったなんて他の部族が知っているわけないじゃない。だから・・・雷が族長に落ちたと知っている猫じゃないと殺せないわけ。でも、殺した犯猫があたし達の部族の猫ではないとすると族長を殺せる猫なんていなくなるの。」
 間抜けだと思っていたが違うようだ。この猫は事件の鍵を握っている。自覚していないようだけど。でも何かが分からない。何かが・・・。
「じゃあね。喋りすぎちゃった。」
アリッサムポーに言われ我にかえる。
「ええ、さよなら。」
フローレンスポーは立ち去り、そして考えるために目を閉じた。

ライトニングサウンド
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 ~古の魂~一筋の光 - Page 2 Empty Re:  ~古の魂~一筋の光

投稿 by ライトニングサウンド Sat Oct 02, 2021 2:04 pm

「へえ〜、そんなことが・・・って言ってよかったの?アリッサムポー。」
「さあね。」
フローレンスポーはミストポーと話していた。アリッサムポーとの会話の事をいうとミストポーは少し呆れつつも感心していた。
「パトロールが薄い、か・・・。」
・・・ん?よからぬことを企んでいる予感がする、妹が。
「ちょっと、よけいなゴタゴタ起こさないでよね。」
一応忠告しておくが、不安だ。なぜ妹はこんなことに首をつっこみたがるのだろう?

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 夜。フローレンスポーは苔の上で丸くなり眠りについた。昨日から引っかかっていることがまだ分からず気持ちが悪い。モヤモヤしたまま眠ったのがいけなかったのか、夢を見た。

「フローレンスポー。」
「お、お母さん!!」
ムーンシャインが出てきた。
「フローレンスポー。この事件は他人事ではない。真実を探しなさい。さもないとあの部族は滅びる。」
「あの部族って、ライトクリア族のこと?」
母はうなずきこちらをじっと見つめた。
「今、スカイ族は2つに割れている。ライトクリア族を生き残らせるか滅ぼして安全を考えるかで。」
「何の安全を考えるの?」
「新しく出来ようとしているある部族よ。あなたも無縁とは限らない。」
「なぜそんな部族のために一つ部族を滅ぼさないといけないの?」
「・・・ライトシャイン族、ライトクリア族、ハイライト族の共通点は何?」
「名前に”ライト”が入っていること?」
「そうよ。あなた達の3つの部族は共通した一つの部族から生まれた。ライト族よ。」
知らなかった。そんな繋がりがあったなんて。
「その部族は何年かに一回猫を一匹選んで旅に出させる習慣があったの。そして生き残った猫が築いたのがこの3つの部族よ。」
「・・・。」
「今年。また旅に出た猫がいる。今は行方不明だけどスカイ族にいないから生きていると思う。そしてその猫はもう少しで部族を築けそうなの。」
「へえ、よかったじゃない。」
「でもね。問題があるの。」
「何?」
「その猫が姉だと思いこんでいる猫は実は裏切り者でね。その猫が妹ということになっている旅猫を殺そう、そして新しい部族を乗っ取ろうと企んでいる。」
「そんな・・・。」
「しかもその猫はライトクリア族に紛れ込んでいる、と分かった。だから私達は旅猫に警告した。もしかしたらあなた達の野良猫と思い込んで見かけているかもしれないわね。その近くに行ってみると話していたから。でも私達はその旅猫に裏切り者が姉だとは伝えていない。」
「だからエンドレススカイが殺されたの?じゃあ犯猫は野良?」
「私達も殺った猫は知らない。それを推測するのがあなた達の仕事よ。フローレンスポー。」
母はフローレンスポーの目をじっと覗き込んできた。フローレンスポーそっくりの青い目が光る。悲しくなってきた。なんでお母さんは殺されなくちゃならなかったの?どうして・・・。
「あら、もうこんな時間。じゃあね、フローレンスポー。がんばって。」
「待って!!」
フローレンスポーの呼び止める声も届かず母は霧のように消えていった。

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投稿 by ライトニングサウンド Sun Oct 03, 2021 1:16 pm

 目が覚めた。フローレンスポーは伸びをした。
 夢を見て、分かった。この事件は終わらせなくてはならない。
 母の言ったことを思い返す。裏切り者を探すライト族出身の猫・・・。最近このあたりにいる浮浪猫・・・。
 はっとした。
 まさか、ライトニングサウンド?
 ありうる。生意気な猫だったし。ここは通るだけとか言っていたし。
 でも・・・。エンドレススカイをなんで殺せたの?ライト族出身なら族長が9命あることは知っていたかもしれない。だったらいくつか命がある前提で計画をたてる気がする。雷が落ちたことも知らないはずよ。
 しかし、他に怪しい猫はいない。

 アリッサムポーが嘘をついていなければの話だけどね。

 しばらく頭を抱えていたら、ミストポーが来た。
「お姉ちゃん!!おはよう!!」
いつもに増してご機嫌だ。
「おはよう。機嫌がいいわね・・・。」
「お姉ちゃんこそなんで疲れてるのよ。」
夢をみて悩んでいるからと素直には言えず、眠れなかっただけと答えた。
「ふうん、ねえねえ聞いて!私ね!」
そこまで妹は声を小さくした。
「ライトクリア族に行ってきたの!!!」
「へえ、そうなの・・・ってええ?!」
「でね、調査してきたの!」
「・・・エンドレススカイの事件?何やってんのよ、見つかったら終わりよ?」
「いいじゃない、アリッサムポーの言う通りパトロール隊なんていなかったわ!」
興味が湧いてきた。妹が興奮しているということはなにか分かったのだろう。
「で?」
「あのね、族長部屋の後ろはね、隠し通路になっていて猫一匹が通れたの!」
驚いた。つまり、入り口から正々堂々入らなくても殺せる・・・。浮浪猫も族長部屋に入れたということだ。
「その入口は外から見えたの?」
「うん、はっきり分かった!」
・・・隠し通路とは言わないわね、それは。
「他に分かったことは?」
「それでね、周りを調べたら、毛が引っかかっていたの、隠し通路の内側に!犯猫の毛に違いないわ、3日くらい前のものだったし、あんな隠し通路使う猫いないでしょうし。」
色は?もし・・・もし真っ黒だったら・・・。ライトニングサウンドが殺ったことが確定する。
体の毛が波打った。
「何色だったの・・・?」
おそるおそる聞く。
「あのね、真っ白だったよ!!!」

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投稿 by ライトニングサウンド Mon Oct 04, 2021 6:40 pm

「・・・は?白?」
「うん、白だったよ!」
 フローレンスポーは愕然とした。黒じゃ・・・ない。ということは、ライトニングサウンドじゃない。
いや、あのトンネルを別の猫が通ったという可能性もありうる。しかし、エンドレススカイは焦げ茶色。次族長のレイヴンフェザーは9命を授かっていないからあそこでは寝ていないはずだ。それにわざわざそこを通ってキャンプの外に行くなんて目立つし普通はしない。しかも匂いは3日前のもの・・・。訳が分からなくなってきた。仕方がない。実際に行くか・・・。
「あと、ライトクリア族、お通夜だったよ。」
「へえ、ストリームウォーターの?」
「いや、違ったわ。たぶん・・・金色だったからイエローダッフォディルじゃないかなぁ。」
「また・・・猫が殺されたの?」
「うん。なんか怖いね。犯猫、見つかるといいな。」
「そうね。物騒だし。」
「ちょっと、いつまで話しているの?訓練に行くわよ!」
しばらく話していたらリリーベルペタルに呼ばれた。2匹は立ち上がり指導者のもとに行った。
 しかしグレークラウド、リリーベルペタル、アイスストームは別れず、空き地に向かった。
「今日は。」
アイスストームが切り出した。
「あなた達の戦士昇格試験でーす♡」
「「「えええええええーーーーーーーーーーーーー!!!」」」
突然すぎる展開にフローレンスポー達は頭が混乱した。
「この前、サマーポーとウィングポーが戦士になったでしょう?だから次はあなた達。」
確かに1,2週間前にサマーポーはサマーグラスに、ウィングポーはウィングテイルになったわね。でも・・・もう?
「と、いうことで始め!フローレンスポーはハイクラウドツリー、グラスポーはファイヤロック、ミストポーはムーンライトグラスに向かえ。俺たちは見ているからな。」
グレークラウドの掛け声でテストが始まった。フローレンスポーは駆け出した。
 リスでも捕まえようかな。
 カサッと音がした。静かに横を向くとトガリネズミだった。
 身を屈め尻尾を下げる。ソロリソロリと近づくと飛びかかり首の骨をぽきりと折った。よし、一匹め。
 ・・・待てよ。戦士になったら寝ずの番で犯人探しが出来ない!
 不意にそう思った。
 フローレンスポーは明日の夜明けにライトクリア族に行く計画だった。しかし、こうなってしまうと・・・。でも行かないとまた誰かが殺される。

 じゃあ・・・。

 今日行くしかない。

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投稿 by ライトニングサウンド Tue Oct 05, 2021 7:15 pm

 夜明け。
 フローレンスポーはライトクリア族との境界線にいた。昇格試験に受かり明日、戦士になるフローレンスポーはライトクリア族の縄張りに足を踏み入れた。ライトクリア族ではほぼ毎日と言っていいほど猫が殺されている。だから今日も誰かが・・・。しかもエンドレススカイ以外皆夜明けに死んでいる。もうすぐ来るはずだ。
 ひんやりとした地面に足音をたてないよう気をつけながらフローレンスポーは進む。まずはキャンプの近くに行き、族長部屋の裏の隠し通路を見つけるつもりだった。
 茨で覆われたキャンプを隙間から見ると血の匂いがかすかにした。恐怖の匂いもする。キャンプの見張りは2匹。しかし族長部屋の前に見張りはいない。やはりあそこから侵入していることで間違いなさそうだ。
 裏にまわり族長部屋を薄暗い中手探りで探す。がさっと音がして岩の割れ目があることに気づいた。猫一匹分通れる。ミストポーの言うとおりだ。気配を探るが何も感じられない。まだ殺猫鬼は来ていないようだ。
「ちょっと。」
後ろで声がしてフローレンスポーはビクついた。だ、誰?
「早く帰りなさい。ハイライト族ね、その匂いは。言わないでおくからさっさと行って。ゴタゴタを起こしたくないのよ、あなた達とは。」
ライトクリア族の猫のようだった。森の香りがふわりとしてその猫は立ち去っていった。見逃してもらえてよかった・・・。

 ん?

 森の香り?

 この匂いどこかで・・・。

 ハッとする。

しまった!!!

 慌てて振り向いたがもうそこには誰もいなかった。

 あの喋り方、あの匂い、
 
 まさか・・・。

 フローレンスポーは駆け出した。キャンプの入り口へと急ぐ。誰かの悲鳴が聞こえる前に・・・。

 暗くてよく見えなかったけど、あれは、あの猫は・・・!!!

「ライトニングサウンド!!!待ちなさい!!!」

 フローレンスポーは叫び、振り向いた青と緑のオッドアイの猫に飛びかかった。


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投稿 by ライトニングサウンド Thu Oct 07, 2021 6:50 pm

 飛びかかった私に驚いたのかライトニングサウンドは一瞬固まった。しかしすぐに飛び退き私を避けた。
「久しぶり、フローレンスポー。何か用?」
平然としているライトニングサウンドに腹がたった。すぐに方向を変えると私は唸り言った。
「猫を3匹も殺して何いってんのよ・・・!」
「あら、バレてた?ん?でも私が殺したのは2匹よ。」
「自分が殺した猫の数も覚えてないのねあなたは!ごまかしたって無駄よ。私はあなたをここから追い払う!」
「第一どうして私が殺ったと分かったの?」
「スカイ族から、母さんから言われたのよ!」
「なるほど、そういうことね・・・。道理でね。私が旅猫だと知っていなければ犯猫が私だとは分からないはずよ。」
「そうでしょうよ!」
叫び、また襲う。しかしまたかわされる。
「次は私の番ね。」
ボソリというとライトニングサウンドは素早く向かってき、私の腕を引っ掻いた。血が吹き出て黒い脚が染まる。
「バレたからにはちょっと都合が悪くてね。ごめんけど死んでもらうわ。」
そう言うと突然、脚を払い地面に押し付けた。
「死んでもらう?それはこっちのセリフよ!!!」
私は脚でライトニングサウンドを蹴りつけたがびくともしない。ああ、戦闘能力ではライトニングサウンドのほうが上だわ・・・。腕で引っ掻こうとしたがさっき裂かれた腕がなぜかビリビリして動かない。負ける・・・!
「言ったでしょ?戦ったら私が100%勝つって。それでも私に襲いかかるのは無謀ってもんよ。」
ライトニングサウンドが馬鹿にしたように見下ろしてきた。こんな猫に殺されて戦士にもなれないのかと思うと腹が立つ。悔しい・・・!
「じゃあね、フローレンスポー。」
自分の最後のあがきも虚しく鉤爪が喉に触れた。もうだめだ。母さん!!!

 フローレンスポーは目を閉じた。

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