WARRIORS BBS
Would you like to react to this message? Create an account in a few clicks or log in to continue.

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

4 posters

Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by サンウィング Thu Mar 04, 2021 8:15 pm

ども。過去の小説(「私はママに会うために旅に出る。」のみ別)は忘れ、やっていくことにしました!(←おい?)
掛け持ちします!キリッ  大丈夫ですよ!交互に更新しますのでね!(多分嘘)

よろしくお願いします!つまんなかったら読まなくていいですので!
byサンウィング

追記 屋敷猫物語だけじゃ短いっていわれたー身分違いの恋付け足そー(やけくそ)


最終編集者 サンウィング [ Wed Aug 25, 2021 8:02 pm ], 編集回数 2 回
サンウィング
サンウィング
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 2121
Join date : 2020/01/06
Age : 13

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by サンウィング Thu Mar 04, 2021 9:42 pm

登場猫紹介見方
アウル←名前 ・ ヒル←苗字 [フクロウ]←名前の意味 (苗字の意味はなし)
黒が多めの三毛柄の雄猫←外見や性格・立場・役割などの説明

登場猫紹介

アウル・ヒル[フクロウ]
黒が多めの三毛の雄猫。性格はおだやかだがわがままで自分のすることを否定されるとすぐにふてくされる。ヒル家(←お金持ち)のお坊ちゃま。主人公で、貧乏な家の娘、ウィンター[冬]と出会い恋に落ちた。
リーフ・ヒル[葉っぱ]
黒の雌猫。性格はおだやかでどっちかというとやんちゃなほう。ヒル家のお嬢様。アウルの姉。
ブランブル・ヒル[イバラ]
茶と白のぶちの雄猫。性格はきっちりとしていて、食べ物の好き嫌いがはっきりしている。ヒル家の頭。リーフとアウルの父。
クレセント[三日月]
サビの雌猫。ヒル家のメイド。しっかり者。
サマー[夏]
オレンジのとら猫。雌。ヒル家のメイド。おっちょこちょいなところもあるが一番年上のメイド。
スター[星]
灰色のしましまがある雌猫。ヒル家のメイド。ややマイペース。
フォレスト[森]
黒と白のはちわれの雄猫。アウルの教育係
チェリー[桜]
薄茶色で鼻の周りやしっぽの先、足先だけが白い雌猫。リーフの教育係。
ロック[岩]
濃い灰色の雄猫。ヒル家の兵士。真面目。
兵士その他四匹
フラワー[花]
白の雌猫。美人でいい家の娘。気遣い上手でモテる。ブランブルがアウルの嫁にどうかとヒル家の屋敷にフラワーを招待した。
ウィンター・ルイス[冬]
少し薄汚い白の雌猫で、貧乏家の娘。アウルと出会い恋に落ちた。


最終編集者 サンウィング [ Fri Mar 05, 2021 6:54 pm ], 編集回数 1 回
サンウィング
サンウィング
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 2121
Join date : 2020/01/06
Age : 13

シャイニングナイト likes this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by シャイニングナイト Fri Mar 05, 2021 4:40 pm

世界観大好きです!
すごく面白そうです!
私も身分の違う恋書こうとしてまた途中でやめることになりそうでやめたので私の分も頑張って頂きたいwww
シャイニングナイト
シャイニングナイト
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 1286
Join date : 2020/04/14
所在地 : Twitter

サンウィング likes this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by サンウィング Fri Mar 05, 2021 7:46 pm

第一章(プロローグ無し)

「アウル様!?どこに行かれるのですか?」後ろからメイドのサマーが焦った声できいたが、アウルは無視して走った。大勢の猫が追いかけてくる足音がしたのでアウルはさらに速度を上げて走った。そして視界に入った窓から庭に飛び降りた。すたっときれいに着地したアウルは、今度は庭をぐるっと囲む塀のところへ行き、ひょいっと塀を飛び越えた。
アウルは細い道に着地した。アウルはそのまままっすぐ駆け出し、左に曲がったり右に曲がったり…。
たどりついたところは小さな空き地だった。アウルは小声で呼んだ。「ウィンター?」
呼んでから少しすると薄汚い白い雌猫が茂みを押し分けてやって来た。「アウル!」
ウィンターはアウルに駆け寄りしっぽをからめあった。「今日も来てくれたの?」ウィンターがきいた。
「もちろん」アウルは答えた。「ちょっとメイド達に追いかけられたけど」
「無理して来ないで。あなたは昔のシャインスノー(昔の戦争を止めた英雄)の末裔でお金持ち。私は貧乏な家の一般猫。すごい違いだわ。私なんかがあなたの隣に立てない」ウィンターは低い声でいった。だが、アウルを見た目からだめなのをわかっているが会えないのは嫌だというのがわかった。
「そんなことない。身分が違うだけで付き合ってはいけないなんていう僕の父さんが間違ってるんだ」アウルはいった。アウルの父は好きでもないただ美人で優しいだけの猫と結婚させようとしてくる。
「そう?」ウィンターが心配そうにきいた。アウルはうなずいた。
「うん。父さんも話せばわかる。でも、今はまだだめだ」アウルはいった。自信たっぷりに聞こえるように祈った。
「…うん。わかった」ウィンターはいった。
アウルはウィンターとからめていたしっぽをほどいた。
「そろそろ行かなくちゃ」アウルは残念そうにいった。
「……そっか。わかった。またね」ウィンターも名残惜しそうにいった。アウルとウィンターは別れの挨拶をするとアウルはヒル家の屋敷に帰った。
「アウル様!どこ行ってたんですか!」屋敷に入ってすぐにメイドのクレセントが現れた。「だめですよ、あんなふうに屋敷を抜け出すのは!ブランブルのご主人様にごまかすの、大変だったんですから!」
「…あっそ」アウルは冷たくいった。ウィンターのにおいは毛づくろいして落としておいた。
「ねえ!どこに行ってたんですか!?ねえ!」クレセントはしつこくきいていたがアウルは無視して二階の自分の部屋に向かった。
そして部屋に入って中からがちゃんと鍵をかけた。クレセントの声がくぐもってきこえる。だがそのうち諦めたのか声がしなくなった。
しばらくするとノックの音がして、「アウル!コーヒー飲む?」と声がした。姉のリーフだ。
アウルは鍵を開けてリーフを中にいれた。
「ね。ウィンターに会いに行ってたんでしょ?」リーフがいった。リーフは秘密を絶対守ってくれるのでアウルは打ち明けていた。
アウルがうなずくとリーフもうんうんとうなずいた。
「わかるわ~。身分なんていらなーい」リーフがぽいっとなにかを捨てるような仕草をした。
「うん。いらない」アウルも賛成した。
「あ、もうあんたさ、勉強時間になったじゃん。フォレストが来るy……」「言ったそばから来たし」
「じゃあね」リーフが部屋から出ていくと入れ違いでアウルの教育係のフォレストがきた。
「アウル坊ちゃま。お勉強のお時間でございます」
アウルはフォレストにいわれ、勉強することになった(させられることになった)。

うわ一章長っ。
サンウィング
サンウィング
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 2121
Join date : 2020/01/06
Age : 13

オーシャンフラワー likes this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by サンウィング Sun Mar 07, 2021 9:11 am

第二章

「………なので、ここは34.28になるんです(数字は適当)」フォレストがいった。式の答えをいった。が、アウルはあまりきいていなかった。
「アウル坊ちゃま?集中なさっておられないようですが…どうかなさいましたか?」フォレストが心配そうにきいたが、アウルはかぶりをふった。
「何でも無いよ。…で?次の式は何?」アウルはきいた。フォレストははっとして、「はっ、はい!次はこちらです」とノートに書き出した。
「休憩時間になりましたので一旦さようなら。一時間後にまた来ますね」フォレストが礼儀正しくお辞儀をして部屋を出て行くとアウルは椅子から降りてベッドに入った。
「ウィンターに会いに行きてぇ……」アウルはつぶやいた。だが、そうはいってもそんなに何度も何度も会いに行っては怪しまれるだけなのでやめようということになっていた。
「身分違うってだけでなんで結婚しちゃだめなんだよ…!僕はフラワーとなんて結婚したくないよ!」アウルはうっかり大声をだした。アウルははっとなり口を左前足で押さえた。聞かれていたらどうしよう!特にブランブルとフラワー!
しばらくアウルはじっとしていたが誰も来ないので聞かれてないと思い、慎重にベッドの上に座った。
ピンポーン
突然インターホンが鳴ったが、父が出るだろうと思ってアウルはじっとしていた。
ピピピピピンポーン   ピンポンピンポーン
鳴らした猫は相当短気なんだろう。
「アウル~~~!!聞こえてるか~~~!?出てくれ-!!!!」上からかすかにブランブルの声がした。ちなみにこの屋敷は四階建てだ。
アウルは面倒臭そうに立ち上がり、玄関に向かった。その間もインターホンは鳴り響いていた。
「はーい」アウルは面倒臭そうにいって玄関のドアを開けた。
「アウルくん!久しぶりねー!娘をよろしくね!」インターホンを押していたのはフラワーの母親、マロンだった。「仲良くやってる?今日はね、フラワーの荷物を持ってきたの!最低限の物以外の物!」
「はい…仲良くしてます…」アウルは嘘をついた。バレバレの嘘を。だが、マロンは鈍感で「そう!よかったー!」といった。
「じゃ、またね!荷物はフラワーに取りに来させて!」そういうとマロンは早足で去って行った。
「……」アウルはため息をついた。
サンウィング
サンウィング
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 2121
Join date : 2020/01/06
Age : 13

オーシャンフラワー likes this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by サンウィング Tue Mar 09, 2021 7:41 pm

第三章

夜明け前にアウルは屋敷を抜け出した。ウィンターはまだ眠っているだろうが、途中の道をゆっくり行くつもりだから問題ない。
アウルはいつものように自分の部屋の窓から庭に静かに飛び降りた。塀のほうへ向かっていると、かすかに声を聞き取った。アウルは気になったので声のするほうへ忍び足で気付かれないように行った。
「……だ………を…張って………んだ」父のブランブルの声だ!もう少しできこえる、とアウルは風下にいるように気を付けながらもう少し忍び寄った。
「ですね!わかりました、ここにいます」これは兵士のロックだ!ブランブルはなにをロックにいっているんだ?
「ああ、頼む。全く、アウルはいつもいつもどこに行っているんだ。あいつはそういう性格ではないはずなのだが…」ブランブルのため息がきこえた。
アウルはぎくっときた。僕のことだ!どこに行ってるかは知らないようだが、多分ロックにアウルを見たら追跡するようにいったのだろう。
「では、頼んだ。さて、屋敷に戻ってリーフにもきいてみようかね」ブランブルはそういった。向こうでカサッと音がしてブランブルのにおいが強くなった。こっちに来る!アウルはぎりぎりで離れて庭でぼーっとしているようなふりをした。
「アウル、ここでなにをしているのだ?」ブランブルがきいた。
「あ、父さん。そ、外の空気を吸ってただけだよ」アウルはいった。ブランブルはうなずいて屋敷に戻っていった。危なかった!アウルは胸をなでおろした。
「今言ったら追跡されるよな…」アウルはつぶやいた。仕方ない。戻ろう。
そう思って屋敷のほうに体の向きを変えた。そのときちらっと目に入った薬草畑にはイヌハッカが無かった。その薬草畑にはメイドのスターがおろおろしていた。
「どうかした?」アウルは気になって薬草畑に行き、声をかけた。
「アウル様。実は、イヌハッカが年をとってと生えなくなってしまって、仕方なく抜いたのです。新しいものを買いに行けばいいのですが、私、予定が入っているんです。他のメイドも、兵士も…」スターはいった。
「僕が買いに行こうか?」アウルは申し出た。
「…ええ!?アウル様が!?」スターは大げさなぐらいに驚いた。「アウル様におつかいなんか頼んだら怒られないでしょうか…?」
「大丈夫だ。僕が自主的にいったんだから」それに、ロックに追跡されてもいいし。と、アウルは心の中で付け足した。
「ありがとうございます!これはお金です。イヌハッカは…」スターは園芸店を紹介しはじめた。
「大丈夫。わかる。行ってくる」アウルはスターの言葉をさえぎっていった。
アウルはロックのいるところから道に出た。
どうにかロックをうまくまいてウィンターに会いに行けないだろうか。
サンウィング
サンウィング
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 2121
Join date : 2020/01/06
Age : 13

オーシャンフラワー likes this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by サンウィング Thu Mar 11, 2021 8:09 pm

第四章

アウルはぼーっしながら園芸店へと歩いていた。後ろからロックがばれないようにやってくるのがわかる。別にもうばれてんのにさ。
園芸店についた。アウルは店内に入ってから驚いた。ウィンターのにおいがする。つまり、ウィンターがいる!
だが、ロックは中には入って来ないようだった。窓から不審者みたいにのぞいているが。
アウルは持っていたノートをバッグから取り出して爪で引っかいてどうにか文字にした。そしてそこを破いてウィンターの姿を探した。向こうもきょろきょろしている。においでアウルがいるとわかるんだろう。それほど広い店内でもないし。
アウルは少し近づいて破いた紙をすれ違いざま渡した。ウィンターは気付いたようだ。紙をちらちら見てうなずいていた。
アウルはそのまま歩いてトイレへ向かった(猫だと性別関係なくほぼ皆が共通のトイレ)。
そしてまあ一応用を足して少しするとウィンターがきた。トイレには誰もいない。
「アウル!どうして今日は来なか……あ、誰かが感づいた…とか?」ウィンターがいった。
「ほとんどあたり」アウルはうなずいて今朝のことを手短に話した。
「そうだったの…。じゃああまり会わないほうがいい…のよね?」ウィンターがきいた。
「多分…そうしたほうがいいと思う」アウルはまたうなずいていった。
「だよね……。ね、もうそろそろ戻ったほうがいいんじゃない?」ウィンターがきいた。
「うん。戻るよ。またな。兵士がいなくなったら絶対会いに行くからな!」アウルはそういうとトイレから出た。同時に出て来たら少しすぐ不自然なのでウィンターは時間を置いてから出るらしい。
アウルはささっとイヌハッカの種を買って、店を出た。出たときにあまりにもロックが視界に入ったので声を答えかけた。
「あれ、ロック。何してんの?」アウルはきいた。追跡されていたのに気付いてなかったように。
「あっ………。え、えっと、園芸店にナツシロギクを…」ロックは苦しげに言い訳した。
「ナツシロギクはクレセントが通販で買って一昨日届いたばかりじゃないか」アウルはいった。ロックはしまった、というように身をこわばらせた。
「てか、もう我慢できないからいうけど、追跡されてたの知ってるし」アウルはいった。ロックの顔がどんどん青ざめていった。
「申し訳ございません!!!ブラn」ロックがいいかけたのをアウルはさえぎった。
「知ってるからもういうな」アウルは低い声でいった。さっきのロックの「申し訳ございません!!!」といった大声のせいでたくさんの猫に見物されていた。
「はいぃ………」ロックはさらに身を小さくした。ロックは灰色の毛なので青ざめたら青い毛皮のようになっていた。
「行くぞ」アウルは小声でいってロックをひきずって屋敷に帰った。

「アウル様!わあ、ありがとうございました!」屋敷に帰ってスターにイヌハッカの種を渡すとスターはとても喜んだ。
「さあ、さっそく植えなくては…」スターはそういって畑の何も植えられていないところの土を整えはじめた。
ちなみにロックは屋敷についたとたんブランブルのもとへ駆けていった。
「じゃあな」アウルはスターにいった。
スターは土を整える手を止めずにアウルににこっとして作業に戻った。
屋敷に戻ったアウルは玄関正面の屋敷にいる者達の居場所が書かれているボード(主にブランブル⏩自分の部屋 など)を眺めた。
ブランブルは客の間でフラワーと話をしているらしい。フラワーのところにもそう書かれている。
リーフは…重要な知らせのところに書かれていた。
『リーフ⏩薬師(看護猫)になるのでスターにいわれて〈トワイライトウォーターフォール〉(黄昏の滝)にいます!』
アウルは驚いた。姉さんが薬師になるだって?前は薬師になっちゃったら毛皮が汚れるから嫌だとかなんとかいってたのに。
「アウル坊ちゃま!ここにいたんですか!勉強ですよ!」フォレストに勉強の時間だといわれアウルは勉強室(二章のように自室でやることもある)に強制連行されていった。

〈トワイライトウォーターフォール〉というのはウォーリアーズの中の〈月の石〉や〈月の池〉のようなもの。滝の中に洞窟があり、そこに入るとプラント(植物)様とシャインスノー様いう大昔の英雄が夢に現れて色々なことをしてくれる。スター族のようなものだが、族ではない。どちらかの英雄がかならず一匹だけで来て助言してくれる。死んだ猫は英雄たちと同じところにいくがその猫は生きている猫に助言しに夢には入れない。
サンウィング
サンウィング
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 2121
Join date : 2020/01/06
Age : 13

オーシャンフラワー likes this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by サンウィング Sun Mar 14, 2021 7:33 pm

第五章

「ただいまー」姉の声がしたのでアウルは玄関に向かった。
アウルが玄関につくとリーフはアウルの頬に鼻づらをこすりつけてきた。アウルはリーフから少し体を離してからきいた。「おかえり。薬師になるんだって?なんで?」
「んとね、薬学をチェリーから少し習ったんだけどね、薬草覚えるのとかが、楽しくて!」リーフは目を輝かせながらいった。それから、リーフは喋りまくりはじめた。「私の夢にはシャインスノー様が来てくださったの!イケメンだったな~!あ、あとね、中学級(中学校の勉強)卒業したから教育係がチェリーからスターに変わったの!」リーフはいった。アウルには雌のイケメン基準がわからなかったし、次にリーフにいわれた他のこともさっぱりわからなかった。

「アウル!来てたの?兵士さんは?」翌日アウルはウィンターに会いに行った。
「かいくぐってき……」アウルはいいかけたが、額にぽちゃんと水滴が落ちてきたので、空を見上げた。
「うわ…雨…」アウルはつぶやいた。雨だとヒル家の猫の毛は短毛なのにも関わらず乾きづらいのだ。
「私の家に来る?」ウィンターがきいた。アウルは早く帰らなくてはと思っていたが、濡れて長時間外にいたとわかってしまわれるのも困る。
「ありがとう。行かせてもらうよ」アウルはしぶしぶうなずいた。ウィンターはにこっとすると歩き始めた。
アウルはウィンターの後を追いながら思ったが、何気にウィンターの家に行くのは初めてだった。
「着いたよ」ウィンターがいった。そこは小さな小屋のようなところだった。
「ただいま」「おじゃまします」二匹は中に入った。
「あ、おかえり…あら?」薄い灰色の縞柄の雌猫がいった。「その猫は誰?」
「アウルっていうの。その~…私の…か、彼氏」ウィンターが「彼氏」というのを恥ずかしげにいった。
「はじめまして、アウルと申します。ウィンターさんと付き合わせてもらっています」アウルは屋敷で習ったかぎりの礼儀作法で自己紹介した。
「まあ、礼儀正しい子!毛づやもいいし…どこの家柄?あ、私はウィンターの母親のレイン[雨]」レインがいった。
「ヒル家の者です」アウルは答えた。
「ヒル家!?ここの町の一番の……!?」レインが驚いて叫んだ。アウルは「そうです」というようにうなずいた。
「休む?アウル」ウィンターがアウルにきいた。
「そうさせてもらうよ」アウルはいった。なんとなくウィンターの母親の前なので礼儀正しくしていたかった。
「ここのソファ使っていいよ」ウィンターはしっぽでソファを示した。
アウルはありがたくソファに寝させてもらった。
サンウィング
サンウィング
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 2121
Join date : 2020/01/06
Age : 13

オーシャンフラワー likes this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by サンウィング Tue Mar 16, 2021 7:55 pm

第六章

「まずい」アウルはつぶやいた。寝過ごして夕方になっていた。しかも、まだ雨は降っていた。
「泊まっていく…?」ウィンターがきいた。
「まだ待ってみr」「今夜は、夜通し雨となるでしょう」アウルがいいかけたのをテレビの人間のやったものを猫が吹き替えした天気予報がさえぎった(ようにきこえた)。
二匹が振り返ってみるとレインがテレビをつけていた。
「…泊まっていいなら」アウルはいった。ウィンターはうなずいた。
「あ」ふとレインがいった。と、そのとき玄関の鍵が開くガチャンといった音がした。
「お父さん!」と、ウィンターがいって、玄関に駆けていった。すぐに灰色と白のぶちの雄猫がウィンターといっしょに来た。
「…?なあ、ウィンター、こいつは?」雄猫がウィンターにアウルのことをきいた。
「アウル・ヒル。ヒル家の息子さん。わたしの彼氏」ウィンターが紹介した。
「彼氏!?おまえが!?しかもヒル家!?」雄猫…ウィンターの父親があんぐりと口を開けた。
「はじめまして。ウィンターさんと付き合っています。アウル・ヒルと申します」アウルはいった。ほとんどレインにしたのと同じだったが。
「認めぬ。三毛の雄だぞ。狙われる」ウィンターの父親が叱った。そこに、ウィンターの母親が口を開いた。
「ね、ビー[ハチ]。ウィンターがアウルと結婚したら、お金に困らないかもよ!」
「だが…」「とりあえず、わたしとアウルが付き合ってるのがアウルのお父さんに知られたらわたし達もう会えないの!それだけわかって!じゃっ!」ビーがまたなにかいおうとしたが、ウィンターがさえぎってすごい剣幕で計画リビングを出て行った。三匹はウィンターの出て行った方を見ながらぽかんとした。
「ビー!寝なさい!」突然レインが大声を出してビーを追い払いはじめた。
「は!?」ビーは文句をいいながら追い払われた。
「わたし達ルイス家は昔はお金持ちだったの」いきなり昔話がはじまった。「貧乏になったのは…実はヒル家のせいなの」
「え?」
サンウィング
サンウィング
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 2121
Join date : 2020/01/06
Age : 13

シャイニングナイト and オーシャンフラワー like this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by サンウィング Thu Mar 18, 2021 8:16 pm

第七章

「貧乏になったのは…実はヒル家のせいなの」
レインに告げられた瞬間、アウルは頭が真っ白になった。ウィンターの家系が貧乏なのは僕の家系のせいだって?
「昔、戦争があった。そのときに生きていたわたしたちの先祖は戦いが大得意だった。名をダーク[暗闇]というわ。それで、戦いがあるたびにダークは戦い、そして味方を勝たす。そうしたことで、ダークはお金を貰っていた。高齢の親を一人で養っていた。ところが…」レインはそこまでいうと一旦深呼吸した。そしてまた話し出した。「戦争を止められてしまった…。理由はわかるわね?……そう、あなたの先祖、シャインスノーが止めたの。そうしたら、この世界の猫は戦いをやめた…。一つの森以外はいい人間のように町を作って暮らし始めた。だから、そこからずっと貧乏よ。ちなみに、戦いがまだあったらルイス家はヒル家と同じぐらいの立場だったかも」レインがいった。終わったようだ。
「話してくれてありがとうございます。シャインスノーはいいことだと思って戦争を止めたのにこうなってしまった猫も…」アウルは頭を下げた。と、そこで気になった。「一つの森?」
「ええ。なんか、部族として暮らしてるそうよ…。あまり知らないんだけど」レインが答えた。
「そうなんだ…」アウルはつぶやいた。(その一つの森はサンダー族の一期あたりの住み処です!世界は繋がってますから!多分!(多分!で台無しだよ))
「さ、もう寝なさい!」レインがいって、ソファにアウルを追いやられた。
「わかりました。おやすみなさい」アウルはそういうと目を閉じた。すると、すぐに眠りについた。

「……ウル!アウル!」突然ウィンターの声が聞こえてアウルは飛び起きた。すぐに窓が視界に入った。
「朝すぎちゃったの!?」アウルは窓のところへ飛んでいってきいた。快晴だが、今はそれどころじゃない。
「ええ。もう午前の10時よ」ウィンターがうなずいて時間を教えた。
「どうしよう…。父さんにこっぴどく叱られる…!ウィンターにしばらく会えないかも……!」アウルは身を縮めた。なんといっても、ブランブルの説教はすごく怖いのだ。しかも、長くて三時間は…。
「とにかく今は帰って!会えなかったら…二週間後の園芸店で会いましょう!園芸店ならあまり怪しくないでしょう?においがしても少しうろついて。商品を見ながらね!で、わたしを見つけたらトイレ!ね!じゃあまたね!」ウィンターがまくしたてて、家の外に出した。
「わかった。じゃあまたな!」アウルはいうとすばやく屋敷のほうへ向かった。いつものように裏庭からではなく、正面玄関から帰ることにした。いつ屋敷に帰った?とたずねられたら答えられない。
屋敷の塀の角まで来た。角からちょっとだけ顔を出して出入り口を見てみると、ブランブルが兵士のロックとアイヴィー(雌)とクレセントの弟のムーンに話しかけていた。
なにをいっているかはさすがにきこえない。近づこうにも角はこの先無いから丸見えだった。
神経を耳に研ぎ澄ましてみると、少しだけきこえた。
「ア……さが…………………る…だ!……った…!…し、……あ……!」ブランブルがそういうと三匹はうなずいて、アウルのほうとは反対の方向へ駆けだした。
僕を探してるんだ!アウルはなんとなくそんな気がした。
「父さん」アウルはブランブルに近付いて呼びかけた。ブランブルはこちらを向いた。すると、ブランブルの目に怒りが燃え上がった。
「アウル!!!どこに行ってたんだ!馬鹿者!」さっそくいわれた。その大声に、さっきのロック達が戻ってきた。
「アウル…」リーフも来てその顔に気の毒そうな表情が浮かんだ。
「防音室で」ブランブルがそういってにっこり笑った。そして屋敷に入っていった。
「はい……」アウルはうなだれて後を追った。
「ウィンター?」リーフのところで通りかかったところでリーフがきいた。
アウルはうなずいた。リーフはなぜか二度うなずいてアウルの前に立って歩き出した。
「?」アウルが不思議そうな表情をするとリーフは「心細いでしょ」といった。
二匹は防音室に向かった。やっぱり姉は中に入れてもらえなかった。
アウルは四時間延々とブランブルの説教を受けることになった。
サンウィング
サンウィング
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 2121
Join date : 2020/01/06
Age : 13

オーシャンフラワー likes this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by フレイムストーム(低浮上中) Thu Mar 18, 2021 9:45 pm

いつも読んでいます!
おもしろいです(*'▽')
文章力がとてもありますね☆
続きも頑張ってください!!
フレイムストーム(低浮上中)
フレイムストーム(低浮上中)
族長
族長

投稿数 : 503
Join date : 2021/03/17
Age : 16
所在地 : 微生物くらいのスピードで絵描いてるよ(??)

サンウィング likes this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by サンウィング Thu Mar 18, 2021 9:50 pm

フレイムストームさんありがとうございます!
おもしろいですか?ありがとうございます!!
文章力無いですよ!でもありがとうございます!!!
続きがんばります!

「ありがとうございます」しかいってなくね?w
サンウィング
サンウィング
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 2121
Join date : 2020/01/06
Age : 13

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by サンウィング Fri Mar 19, 2021 8:33 pm

第八章

アウルは頭を抱えた。頭の中でブランブルの声がぐわんぐわん響いている。
「アウル様?どうかなされましたか?」兵士のアイヴィーがきいた。そう。アウルには…。
『これからおまえには兵士を交替で二匹つける!』ブランブルにそういわれたのだった。アウルには二匹ずつ交替でつけられてしまった。
「きみにはわからない心の痛みだよ」アウルはなんか深いことをいってみた。アイヴィーには「え?」といわれた。アイヴィーともう一匹の監視はムーンだった。
「姉さん…かくまって……」アウルは通りかかった姉の部屋を叩いた。すぐに姉が出て来た。スターが一緒だ。
「アウル!いいわよ、おいで!あなたたちはそこにいてね」リーフは快く受け入れてくれた。アイヴィーとムーンは部屋の前で待つことになった。
「スター、お願い、10分だけでいいの」リーフがそこまでいうとスターには通じたらしく、部屋を出て行った。
「監視をつけられたのね…」姉は同情していった。
「そうなんだ…。ウィンターとは二週間後にしか会えないよ!」アウルはいった。そして、園芸店で会う約束をしたことを話した。
「そう…」リーフはいった。「あっ、そうだ!園芸店で会うのよね?なにも用が無かったら不自然でしょ?わたしが頼むわね!」
「ありがとう!!!種のお金は僕が買うよ。せめてものお礼」アウルはいった。不自然かどうかなんて考えてなかった。ウィンターと会いたいという想いしか頭に無かった。
「リーフ様。そろそろ10分なのですが…」と、そのときスターが来て、いった。
「わかった!いいわよ、入って!」リーフはいった。スターが入ってくると、アウルは姉の部屋を出て庭に向かった。後ろからアイヴィーとムーンが着いてくるのが音でわかった。うっとうしい。何なんだ?監視なんて気持ち悪い。
「ねえ。見るにしても遠くからにしてくれ!」アウルは自分を見る二つの視線に耐えきれずにいった。
「でも…」アイヴィーはムーンと顔を見合わせた。
「俺が見てるから一回休憩に入れ」そこにブランブルが来ていった。アウルは顔をしかめた。なんだって?父さんが?それはもっと嫌だよ!そういいたいのをどうにかこらえた。
「わかりました」ムーンがそういって会釈をして屋敷の中に引き返していった。
アウルは、庭でくつろぎに来たのに監視されてちゃ気持ち悪いと思い、薬草畑に手伝いにいった。薬草畑での仕事は薬師になるほど好きではないが、嫌いじゃなかった。
サンウィング
サンウィング
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 2121
Join date : 2020/01/06
Age : 13

オーシャンフラワー likes this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by サンウィング Sat Mar 20, 2021 4:51 pm

第九章

~二週間後~
アウルは園芸店へ向かった。監視の兵士に店内まで来るのかときくと、来ないらしい。
あと、姉にはバラの種を頼まれていた。
「では」園芸店につくとアイヴィーとムーンは店の壁によりかかって何か論争をはじめた。
店内に入るとウィンターが-カウンターの中に店員として座っていた。
「ウィン-じゃなくて…ゴ、ゴールデンウィーク」アウルは叫びそうになって慌てて苦しまぎれに言い訳した。アウルはとっさにウィンターと喋れる口実を思いついた。
ウィンターの前に行って話しかけた。
「あの、店員さん、トイレってありますか?」アウルはきいた。案内してもらう作戦だ。ウィンターは何をしてほしいか察したらしい。
「ありますよ。案内しましょうか?」ウィンターがいった。アウルはうなずいた。それには二個の意味があった。
ウィンターはカウンター側から出てくるとトイレのほうへ歩き出した。アウルもついていった。トイレにつくとアウルはいった。「ウィンター!監視をつけられたよ!どうしよう!」
「落ち着いて、アウル。様子を見ましょう」ウィンターがそういうとトイレの外から猫の声がした。
「ウィンターちゃん!早く!給料日だよ、今日は!ボーナス欲しいから頑張ろうよ!」
「ごめんなさい!もう行かなきゃ。ちなみに今のは同僚のベルちゃん。じゃあね!また一週間後!」ウィンターはそういうと走り去った。取り残されたアウルはトイレを出てバラの種を買って店を出た。
兵士の二匹はまだ論争を繰り広げていた。
「……さ、メイニーだと思うの」「いやいや、双子勇者モイニー&セイニーのモイニーだろう!」「いいえ、メイニーよ」「モイニー!」「メイニー!」「モイニーだって!」「メイニーよ!」といっていた。アウルには全くわからなかった。
「帰るよ!」アウルがいうと二匹は論争をやめて、すでに歩き出していたアウルの後ろについた。

「まあ、ありがとう!ウィンターには会えた?」リーフにバラの種を渡すと喜ばれた。そして小声でそうきかれた。
アウルはうなずいた。
よかったわね!」リーフはにこっと笑った。
「息子よ」突然ブランブルが声をかけてきた。アウルは少し混乱状態に陥った。僕、なにかした?ウィンターと会って話したのを知ってるのか?
「私の部屋に来なさい」ブランブルはそういうと三階にある自分の部屋に行った。
アウルはえ?え?どうして?とずっと思いながら後を追って三階にあがり、父の部屋に入った。
「お邪魔いたします」アウルは会釈してから入った。
「アウル。フラワーと結婚しなさい」ブランブルはいった。
「えっ………はあ!?」アウルの脳内は真っ白にまでなった。
サンウィング
サンウィング
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 2121
Join date : 2020/01/06
Age : 13

オーシャンフラワー likes this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by サンウィング Mon Mar 22, 2021 7:24 pm

第十章

どうなっているんだ。アウルの頭はそれでいっぱいだった。今、ブランブルにいわれてフラワーと見合いをさせられていた。
「やっぱり何度見てもイケメンねぇ~、アウルくんは!」フラワーの母親、マロンがいったが、アウル会釈しただけだった。
「あの……アウルさんは、何が好きですか?お団子?ケーキ?チョコレートとか…ビターチョコもあります」フラワーがきいてきたが、アウルは「いらない」とそっけなく返しただけだった。
「そうですか…」フラワーがしょぼんとした。それを見たブランブルがアウルを叱った。
「こら!女の子をがっかりさせたらだめだろう!」
「なんでだよ」アウルはきいた。
「どうしてそんな不機嫌なんだ?」息子が不機嫌なのを見たブランブルはきいた。
「普段からです」アウルは答えた。
「違うだろう?いつもはそんなに……あ、ごめんね、フラワーちゃん。アウルが……」ブランブルはいいかけたが、いきなりフラワーに謝りはじめた。
「い、いえ」フラワーはとんでもないというように首を横に振った。
「お水をお持ちいたしました。ネズミの焼き物もありますよ」と、そこでサマーが水を持ってきた。それと、アウルの好物のネズミの焼き物も。
アウルは顔を輝かせ焼き物を食べはじめた。食べ終わるとすぐに席を立って歩き出した。
「アウル!どこに行く!」ブランブルに引き止められてアウルはまた座布団に座らせられた。
「ブランブルさん!結婚式はいつになさいます?」マロンがブランブルにきいた。アウルはげっとなった。まじかよ!フラワーと結婚!?なんでだよ!俺の意思は無視かよ!フラワーは?
「アウルさんとご結婚できるなんて光栄です」それをきいたアウルは親に従いながら甘やかされて生きてきたんだろうな、と思った。
「さあ!さっそく我々は式を挙げるところを決めよう!アウルとフラワーちゃんは二人きりにさせよう!」ブランブルはそういうとマロンと共に出て行った。
アウルは人生でもっとも気まずい空間に取り残された。

文短いですね~。読んでくれた方々ありがとーございます~。
サンウィング
サンウィング
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 2121
Join date : 2020/01/06
Age : 13

オーシャンフラワー likes this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by サンウィング Wed Mar 24, 2021 8:07 pm

第十一章

なんでこんな気まずいのだろう。アウルは考えた。
父とマロンさんのせいだ。不満をぶちまけたいが、ここにはフラワーがいるからだめだ。
「……」アウルはフラワーをちらりと見たが、やはりフラワーも気まずそうな表情をしていた。
「…あの」フラワーが恐る恐る口を開いた。「他に好きな方がおられるのでは?」
「…えっ」アウルはびっくりして口をぽかんとだらしなく開けた。
「堂々と会ってみると幸運が招きそうです」フラワーがいった。は?
「あっ、いえ、わたし、趣味で占いをしてて!」フラワーがあわてていった。「なんとなく、わかるんです」
「アウルさんなら、心開いていいですよね」フラワーはそういうと一瞬背を向けてもう一度こちらを向いた。
「アウル!これがあたいの本当の姿さ!」フラワーがすごい剣幕でいった。アウルは頭の中が「?」でいっぱいになった。「結婚はその猫としな!あたいは独身がよかったんだよ」
「わかった、ありがとう、フラワー」アウルはうなずいた。なんとなくフラワーのいいたいことがわかった。

明日、ウィンターに直接屋敷に来てもらうようにいおう。

文短っ!(ww)
サンウィング
サンウィング
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 2121
Join date : 2020/01/06
Age : 13

シャイニングナイト and オーシャンフラワー like this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by サンウィング Fri Mar 26, 2021 4:53 pm

第十二章

「え?なんで?」ウィンターがびっくりした声をあげた。アウルは今、ウィンターに屋敷に来てくれといったところだった。フラワーにいわれ、そうしたのだ。
「よ、よくわかんないけど、いいよ」ウィンターは首をかしげながらいった。それもそうだ。恋人(恋猫?)の父にこの恋を知られたら二度と会えないからこっそりと会っていたのに、突然その恋人に家に来いといわれたのだ。確実にばれてしまうだろう。
「レインさんと…ビーさんってまだ反対してる?」アウルはきいた。親御さんもいたらいいと思ったのだ。レインさんなら、たぶんだが、協力してくれるだろう。
「ううん。なぜか認めてくれたの。わかってる、二匹ともつれて来てほしいんでしょ?」ウィンターはいった。なぜ認めてくれたのだろう。
「うん。そうだ。お願い。…明日」アウルはうなずいていった。
「わかったわ。じゃあ、またね」ウィンターはいった。アウルはもう一度うなずいて、屋敷に戻った。

僕はフラワーと結婚しない。フラワーも独身がいいといっている。父にいわれただけでそのまま結婚なんてしない!
サンウィング
サンウィング
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 2121
Join date : 2020/01/06
Age : 13

オーシャンフラワー likes this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by サンウィング Sat Mar 27, 2021 10:57 am

第十三章

「アウル、来た………よ…」ウィンターが屋敷の庭にいたアウルに声をかけたが、隣にいた猫に気付くと言葉をにごした。
「誰だ?こいつ」ブランブルがアウルとウィンターを睨みつけた。
「僕の彼女」アウルはいった。そしてウィンターに向けてウィンクした。
「はあ?頭に蜂でも湧いたか?」ブランブルはアウルを信じられないという目で見つめた。
「僕は正気だ。フラワーと結婚なんて僕にはハリネズミが空を飛ぶ…いや、ウサギとネズミが喋るようなもんだね!」アウルはいった。
「ばかか!」ブランブルは怒鳴った。と、そのときウィンターの母親が来た。そして怒鳴った。「あんたは!息子の幸せを!考えないのかい!?」
「フラワーと結婚するのが幸せだろう?」ブランブルはアウルにきいた。
「違う」アウルは反論した。「ウィンターと結婚するのがいい」
「ばかいえ!」ブランブルは怒鳴り散らした。
「お前の息子はウィンターとあれしたほうが幸せだといっているんだ。そうさせろ」ビーがブランブルを睨みつけた。
「だめだ」ブランブルは食い下がった。
「父さん?フラワーは独身、それか豪快系猫がいいってさ」そのときなぜかリーフが来た。フラワーといっしょだ。
「…」ブランブルは呆然として黙った。「ああもう!好きにしろ!」ブランブルはそういうと屋敷のほうへと立ち去った。
アウルとウィンターはまあまああっさりブランブルが許したので目をぱちくりさせた。
「よっしゃあ!」アウルは叫んだ。町中に聞こえそうなほど大きな声で。
「ウィンター!」アウルはウィンターを呼んで移動をはじめた。ウィンターは首をかしげながらついていった。ついたところは小さな茂みだった。
「そういえばちゃんといってなかったよな」アウルはいった。ウィンターはまだなにが起こるかわからなかった。「僕と結婚してください」
ウィンターは驚いてふらついた。が、なんとかバランスを取り戻して笑顔になった。
「はい!」

~一年後~
「母さん!父さん!」アウルとウィンターは娘のハニーに呼ばれた。
「どうした?」アウルがきくとハニーはハニー用に作られた砂場を見せた。そこにはハニーが木の枝で描いたアウルとウィンターの似顔絵があった。
「わあ、すごい!」ウィンターはいった。とても似ていたのだ。
「ねっ?すごいでしょ?」ハニーは得意気にいった。
「ああ、すごいぞ!絵描きになれそうだ」アウルは嬉しそうにいった。
「わあい!」ハニーは飛び跳ねて喜んだ。
                     end

やっべ、なんか終わっちゃった。今までありがとございました!完結しました!
ありがとうございました!それでは!さようなら!

やっべまじで終わっちゃった(もうちょい続けようと思ってた)まあいいか。てかこっち先に完結したしw
サンウィング
サンウィング
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 2121
Join date : 2020/01/06
Age : 13

シャイニングナイト, フレイムストーム(低浮上中) and オーシャンフラワー like this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by シャイニングナイト Sat Mar 27, 2021 11:18 am

完結おめでとうございます!
いつも楽しみに読ませて頂いてました!
ハッピーエンドで良かったです!(*ˊᵕˋ*)
シャイニングナイト
シャイニングナイト
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 1286
Join date : 2020/04/14
所在地 : Twitter

サンウィング likes this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by フレイムストーム(低浮上中) Sat Mar 27, 2021 11:29 am

いつも読んでいました!
完結おめでとうございます。とても面白かったです!
これからも頑張ってください(´▽`*)
フレイムストーム(低浮上中)
フレイムストーム(低浮上中)
族長
族長

投稿数 : 503
Join date : 2021/03/17
Age : 16
所在地 : 微生物くらいのスピードで絵描いてるよ(??)

サンウィング likes this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by サンウィング Sat Mar 27, 2021 12:00 pm

シャイニングナイトさん、フレイムストームさん、ありがとうございます!こんな語彙力の無いよくわからんものを読んでくれてありがとうございます!
サンウィング
サンウィング
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 2121
Join date : 2020/01/06
Age : 13

シャイニングナイト likes this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by オーシャンフラワー Sun Apr 18, 2021 8:59 pm

楽しく読ませていただきました
面白かったです!
オーシャンフラワー
オーシャンフラワー
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 1478
Join date : 2021/04/09
Age : 14

サンウィング likes this post

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by サンウィング Sun Apr 18, 2021 9:05 pm

オーシャンフラワーさんありがとうございます!
サンウィング
サンウィング
ライオン族
ライオン族

投稿数 : 2121
Join date : 2020/01/06
Age : 13

トップに戻る Go down

屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】 Empty Re: 屋敷猫物語 ~身分違いの恋~ 【完結】

投稿 by Sponsored content


Sponsored content


トップに戻る Go down

トップに戻る


 
Permissions in this forum:
返信投稿: