道を外れた雷族 ～榧の正義の物語～ [完結！]【感想やアドバイス、お願いします！】

[明日輝]

道を外れた雷族　





　　　こうして、サンダー族に平和な日々が再び訪れたのでありました

　　　めでたしめでたし







　　　＿＿の、はずだった。いや、そうでなくてはならなかった




　　　だけど、




　　　サンダー族は、ある時、道を踏み外したようです…





❀こんにちは、明日輝です。
　作っちゃいました←
　結構早くおわる予定なので、気長にお付き合いくださいませm(__)m

[明日輝]

❀登場猫紹介

　❉トリアテイル〈榧尻尾〉
　　黄金色の毛に琥珀色の瞳をした雄猫。
　　腹部から後ろ足にかけて赤茶色っぽい斑点が入っている。
　　正義感が強く勇敢。
　　タイガークローの子。

　❉イーグルクロー〈鷲の爪〉
　　濁った緑色の瞳に焦げ茶色の雄猫。
　　勇敢で心優しいがちょっと不器用
　　タイガークローの子でトリアテイルの双子の兄。

　❉タイガークロー〈トラの爪〉
　　原作通り。

　❉ダークストライプ〈黒い縞〉
　　原作通り。

　❉ファイヤハート〈炎の心〉
　　原作通り。

　❉その他の猫たち
　　原作通り

❀目次

　　　❀標識　　－道へ進む前に－
　　　
　　　❀別れ道、ひとつめ

　　　❀別れ道、ふたつめ

　　　❀別れ道、みっつめ

　　　❀別れ道、よっつめ

　　　❀別れ道、いつつめ

　　　❀別れ道、むっつめ

　　　❀別れ道、ななつめ

　　　❀別れ道、やっつめ＿＿そして一つの合流点

　　　❀その後のおはなし　　　―榧の正義の物語０１―

　　　❀その後のおはなし　　　―榧の正義の物語０２―

　　　❀その後のおはなし　　　―榧の正義の物語０３―

　　　❀その後のおはなし　　　―榧の正義の物語０４―

　　　❀その後のおはなし　　　―榧の正義の物語０５―

　　　❀あとがき

[シェルペルト@貝猫]

道を踏み外した！？
…とってもどきどきする始まり方で、続きが猛烈に気になりますｗ
語り口調のプロローグなのも素敵です(*^^*)
更新楽しみにしています！

[ヒーステイル]

タイガークローの子供が主人公ですか？
面白そうな小説ですね＾＾
私も新小説を始めたので、よかったら見てやってくださいな。
お互い頑張りましょう！

[明日輝]

道を踏み外した！？
…とってもどきどきする始まり方で、続きが猛烈に気になりますｗ
語り口調のプロローグなのも素敵です(*^^*)
更新楽しみにしています！

　　 コメありです！
　　続きが気になるとは…嬉しいです！(*^▽^*)
　　ちょっといつもは別方向に走りそうですが…ｗ
　　頑張ります

[明日輝]

タイガークローの子供が主人公ですか？
面白そうな小説ですね＾＾
私も新小説を始めたので、よかったら見てやってくださいな。
お互い頑張りましょう！

　　　コメありです！
　　　面白そうとは…面白い可能性、かなり低いですよ？ｗ
　　　
　　　ヒースｓの新小説、ぜひ拝見させていただきます！

[明日輝]

❀標識　　－道へ進む前に－

　　　ある時、ファイヤスターはブルースターをあの手この手を使って殺そうとしたタイガースターを追放しました。

　　　タイガースターはサンダー族を出た後もサンダー族に復讐しようと色々仕掛けますが、成功しません。

　　　そしてついに、自分を裏切ったスカージに殺されてしまいました。


　　　＿＿これが、筋書きです。

　　　この筋書きを管理しているのは、はるか上空。

　　　スター族たちが暮らしている所よりも上にあります。

　　　そこでは、すべての者の運命を決め、管理しているのです。

　　　今日も正常に運命は進みます。



　　　ところが、今、管理をしている機械に異常が生じました。

　　　機械が真っ赤に光り、警戒を表す音が鳴り響いています。

　　　それにより、サンダー族の運命に狂いがでました。

　　　サンダー族の運命は間違った方向に進んでしまいます。

　　　どうにかしてもとに戻さなければ・・・！

[明日輝]

❀別れ道、ひとつめ

　　　トリアテイルは身震いをした。



　　　いくら昔からの儀式と言っても一晩無言でたってろとか、死ねといっているようなもんじゃないか。

　　　トリアテイルは地平線の向こうを睨みつけた。



　　　太陽よ、早く昇れと念じてみるが一向に光はでてこない。

　　　トリアテイルは諦め、心の中でため息をつくと隣に座る兄を横目で見た。

　　　兄のイーグルクローもとにかく待ち遠しそうにうずうずしている。



　　　自分たち兄弟は昨日、ついに戦士になった。

　　　一足早く戦士になったブラクンファーとシンダーペルトに必死に追いつこうとした甲斐あってか、それとも…

　　　族長が自分たちの父親だからか。



　　　いや、父さんはそんなことしない。

　　　嫌な考えを振り払おうとする。でも、なかなか離れてくれないのはどうしてだろうか。

　　　父さんを信じ切れていないのか？

　　　思わずそんな考えを持ってしまった自分にぎょっとする。

　　　でも否定できるかと言われると出来るか怪しい。




　　　トリアテイルのそんな違和感は見えだした太陽の光と入れ替わりに消え去った。



　　　＊



　　　「ふわぁ～、やぁっと寝れるな。」

　　　トリアテイルはイーグルクローに言った。

　　　イーグルクローは頷くと少し笑って「俺、寝そうになった。」と言った。

　　　「じゃあ見習いからやり直しだな、兄貴」

　　　「お前がやり直せ、バカ。」

　　　イーグルクローが尻尾で肩を叩いてきた。



　　　トリアテイルはこんな風に冗談を言い合える日々が嬉しかった。



　　　「よおし！どっちが長く寝てられるか競争な！」

　　　トリアテイルは苔の布団にダイブした。

　　　体に馴染む柔らかい苔が心地よい。

　　　「なんだそれ」

　　　苦笑いしながらもちゃんと受けてくれる兄がトリアテイルは好きだ。

　　　「じゃあ、よーい、どん！」

　　　夢の世界に入ろうとしたトリアテイルを塞いだのは薄暗い影だった。



　　　＊



　　　「何をしている、お前ら。」

　　　背後で響いた低い声に驚いて振り返る。

　　　「父…さん？」

　　　「何って、寝ずの番が終わったから、一眠りしようと…」

　　　兄弟二匹で恐る恐る答える。

　　　「寝ている暇なんてあるか！パトロールだ、パトロール。さっさといってこい！」

　　　タイガースターは大声で言った。

　　　「そんな！無理だよ父さん。第一ブラクンファーとシンダーペルトだって…」

　　　イーグルクローは段々と小さくなっていく声で言った。

　　　「あいつらとは違う！お前等は俺の息子だ。強くなくはならんのだ！」



　　　二匹はタイガースターに追いやられた。






　　　この時、気が付いていれば、止められていれば、幸せが続いたかも知れない、なんて彼らは知る由もない。

[シェルペルト@貝猫]

タイガー「スター」なのですね！
そしてシンダーペルトが「戦士」になっているところもまた分岐点だったのでしょうか…

それにしても息子たちの無垢さが目に沁みますｗ

[明日輝]

タイガー「スター」なのですね！
そしてシンダーペルトが「戦士」になっているところもまた分岐点だったのでしょうか…

それにしても息子たちの無垢さが目に沁みますｗ

　　　おお！
　　　さりげなくやったのですが、気が付かれましたか！
　　　そうです、分岐点だったりするのですｗ

[明日輝]

❀別れ道、ふたつめ

　　　「…え？なんておっしゃいました？」

　　　シンダーペルトが言った。



　　　タイガースターは怪訝な顔で灰色の雌猫を見つめるともう一度口を開いた。

　　　「サンダー族をより強くするために、不純物を排除すると言ったんだ。



　　　つまり、



　　　＿＿ファイヤハートをサンダー族から追放する！」
　　　


　　　その瞬間、キャンプ中は騒然となった。

　　　しばらくしてダークストライプが賛成の声をあげる。

　　　次にロングテイル、また他の何匹かも賛成の声をあげるも、ダークストライプ以外は心から、といった声ではない。

　　　もちろん、トリアテイルは黙っていた。

　　　ファイヤハートには見習い時代随分とよくしてもらい、トリアテイルは彼を尊敬していた。

　　　「さあ、出ていけ、飼い猫！」



　　　タイガースターはファイヤハートに対する憎しみを込めた声で言い放った。

　　　「ファイヤハートは飼い猫なんかじゃない！」

　　　すぐさま反論の声をあげたのはグレーストライプだった。

　　　シンダーペルトやサンドストームなども声をあげる。

　　　驚いたことにダストペルトもそのなかの一匹にいた。



　　　トリアテイルはすぐにでも大きな声でグレーストライプたちに賛成したかった。

　　　でも、出来なかった。

　　　父を恐れたのかもしれない。

　　　そんな自分が情けなかった。



　　　「うるさい！でていけ



　　　　＿＿ラスティー」

　　　タイガースターはハイロックから飛び降りた。

　　　驚いて下にいた者たちが飛びのく。

　　　タイガースターはかぎ爪を出してニヤリと笑う。




　　　ファイヤハートは真っ直ぐにタイガースターを睨みつけるとキャンプを出ていった。

　　　「ふっ、タイガースターに恐れをなしたのか！」

　　　ダークストライプが鼻で笑う。



　　　違う。トリアテイルは分かった。

　　　タイガースターは彼を追い出す為なら誰かに怪我を負わすことも平気でやりそうだった。

　　　きっとファイヤハートにもわかったんだ。



　　　トリアテイルは下唇を噛んで地面を睨んだ。

　　　なにも出来なかった、いけないことと分かっていながら。

　　　怖くて、何もできなかったんだ。





　　　＿＿トリアテイルは、再び目をあげた時にみた灰色の尻尾を応援した。

[ライトハート]

新小説おめでとうございます！
ファイヤハート、帰ってきてくれたら嬉しいですね……。続きが楽しみです！
お互い頑張りましょう！

[フラワリングハート@ふらわり]

新小説おめでとうございます！
さりげなく本家と変わっている部分があって面白いですね…！
ファイヤハートはこれから帰ってくるのか、トリアテイルやイーグルクローはどんな活躍をするのか、
サンダー族の運命はどうなるのか…見どころたくさんです！
執筆応援しております！

[明日輝]

新小説おめでとうございます！
ファイヤハート、帰ってきてくれたら嬉しいですね……。続きが楽しみです！
お互い頑張りましょう！

　　　コメありです！

　　　ホント、帰ってきてくれたいいでｓ（（←

　　　光鈴さんもがんばってくださいね(*^-^*)

[明日輝]

新小説おめでとうございます！
さりげなく本家と変わっている部分があって面白いですね…！
ファイヤハートはこれから帰ってくるのか、トリアテイルやイーグルクローはどんな活躍をするのか、
サンダー族の運命はどうなるのか…見どころたくさんです！
執筆応援しております！

　　　コメありです！
　　　ふらわりさんに面白いと言われると嬉しいですねぇ(∩´∀｀)∩

　　　頑張ります！私もふらわりさんの小説応援してますっ

[明日輝]

❀別れ道、みっつめ

　　　ファイヤハートとグレーストライプが姿を消した。

　　　別にそれだけで、サンダー族はいつもと変わらない。

　　　戦士を一匹失ったけど、一族から不純な血が消え、むしろ良くなったのかもしれない。

　　　実際、タイガースターは満足そうだ。

　　　ハイロックに立って演説する時も、目を輝かせて語っている。




　　　でも＿＿

　　　他の皆の目の色が変わったことも確かだ。

　　　皆、タイガースターを恐れるようになった。

　　　怖がった。




　　　キャンプの空気は常に沈んでいて、陽気に話す姿などもう見ない。

　　　トリアテイルは前のサンダー族が恋しくなった。

　　　自分達が見習いの時の、ブラクンファーやシンダーペルト、イーグルクローとふざけ合っていた時の…



　　　ブルースターが族長だった時の。



　　　その途端、トリアテイルは寒気がした。

　　　何か、不吉な予感がした時のような、寒気が。



　　　＊



　　　「兄貴！」

　　　トリアテイルは脳裏を横切った考えに思わず声を上げていた。


　　　イーグルクローは体をびくっと跳ね上がらせるとトリアテイルを睨んできた。

　　　「何すんだよ！獲物が逃げちゃったじゃないか！」

　　　「あ、ごめん。で、ブルースターってどんな死にかたしてた？」

　　　弟のいきなりな質問にイーグルクローはきょとんと瞬きをすると怪訝そうに見てきた。

　　　「聞くなよ、思い出したくないんだから。…誰かにずたずたにされて、サンダー道に投げ出されていた。これでいい？」

　　　イーグルクローは悲しそうに目を伏せた。

　　　彼は、人一倍ブルースターに憧れ、尊敬していたのだ。




　　　でもトリアテイルは兄に悪いと思いながらも聞いた。

　　　「確か、浮浪猫に殺られたんだよね？」

　　　「それはわからない。サンダー道の匂いが染みついていて殺した猫の匂いは消えているって、スポッティドリーフが…」

　　　「え、じゃあ、一族の誰かに殺られたかもしれない、ってこと？」

　　　イーグルクローは大きく目を見開くと毛を逆立てた。

　　　「おい、まさか一族の誰かを疑ってるのか？」

　　　今度はトリアテイルが目を見開く番だった。

　　　「まさか！ちょっと聞いただけだよ。」




　　　イーグルクローは立てていた毛を元に戻すと低い声で言った。

　　　「気を付けろよ。父さんは＿＿タイガースターは誰であろうと容赦しないぞ。たとえ、息子であっても」



　　　その時、トリアテイルは初めて兄が怖いと感じた。



2015,5,24   　　『シンダーポー』の表記を『シンダーペルト』に直しました。
　　　　　　　　　ご指摘くださったフラワリングｓ、ありがとうございました！

[ライトハート]

こんにちは！楽しみにしてました！
ファイヤ君とグレー君姿を消しちゃいましたね(´･ω･｀)
タイガースター、今度は何をたくらむのでしょう。
お互い頑張りましょう！

[明日輝]

こんにちは！楽しみにしてました！
ファイヤ君とグレー君姿を消しちゃいましたね(´･ω･｀)
タイガースター、今度は何をたくらむのでしょう。
お互い頑張りましょう！

　　楽しみにしてくださったとは！嬉しいですっ
　　消しちゃいましたｎ←
　　ホント、今度は何をたくｒ←

　　頑張りましょう！

[フラワリングハート@ふらわり]

うーん…不穏な回でしたね…
恐れで従い始めたサンダー族にイーグルクローの影、タイガークローの行動…ますます目が離せませんね！
トリアテイルの活躍が楽しみです…！『シンダーポー』の表記はもしかしてフラグだったりとか…？

更新楽しみです！頑張ってください！

[明日輝]

うーん…不穏な回でしたね…
恐れで従い始めたサンダー族にイーグルクローの影、タイガークローの行動…ますます目が離せませんね！
トリアテイルの活躍が楽しみです…！『シンダーポー』の表記はもしかしてフラグだったりとか…？

更新楽しみです！頑張ってください！

  　うっ…、ただのミスです(;´･ω･)ありがとうございます。

　　思ったより早く終わりそうなのです！最後までぜひともよろしくお願いしますなのです！(´ω｀*)

[トワイライトアウル]

新小説((遅いよ　　おめでとうございます!
原作のような、新作のような…面白いw
物語のあちこちに伏線がひかれている気がして…面白いですw

[明日輝]

新小説((遅いよ　　おめでとうございます!
原作のような、新作のような…面白いw
物語のあちこちに伏線がひかれている気がして…面白いですw

　　コメありです！
　　トワｓに面白いと二回も言われてしまった…！←

　　トワｓも、ご自分の小説、頑張ってくださいね！

[明日輝]

❀別れ道、よっつめ

　　　それからというもの、太陽が、月が、スター族の星々が一回また一回と上る度、タイガースターの命令は厳しくなっていった。



　　　パトロールの回数は数えきれないほど。

　　　獲物は他の部族から平気で取りにいかせる。

　　　すこしでも他部族から文句を言われると戦いを仕掛ける。

　　　大集会にも参加せず、スポッティドリーフにも看護猫の集まりに参加させない。



　　　一族の不安は高まっていった。

　　　月は雲に隠され、前に見た月が思い出せるかどうかも怪しい。



　　　トリアテイルは見えない月を探すように上を見上げた。

　　　月を見れば、スター族様を感じられればこの不安が溶けてなくなってしまうような気がして。

　　　このどうしようもない違和感の答えを教えてくれるような気がして。



　　　ブルースター、そこからこの一族はどう映っていますか？

　　　今、何を考えていらっしゃいますか？



　　　物心ついたときには既に亡くなっていた前任の族長を頼るとは、何と情けない話だろうか。

　　　ただ、それぐらい困惑していると言うことをいるはずのない誰かに訴えたい、そんな思いがあった。



　　　そんな時、キャンプに風が吹き抜け、トリアテイルの心を現実に引き戻した。



　　　＊



　　　「自分で獲物を捕まえられる年齢の者はハイロックの下に集まれ！一族の集会を始める！」

　　　タイガースターの声が疲労の溜まった体を突き刺した。



　　　トリアテイルは眠い目をこすり、動きたくないと叫ぶ筋肉を無理やり動かして寝床から出た。



　　　タイガースターは演説を始めた。しかし内容が全く耳に入ってこない。

　　　耳に入るのは一族の怯えたような息遣い。不安や恐怖が渦を巻く音。

　　　トリアテイルはどんどんと深刻な表情になって考え込んだ。



　　　何かが、トリアテイルの心のなかで蠢いている。認識できなくて、掴めない、何かが。



　　　＊



　　　気が付いたときには集会は終わっていた。独り、茫然と宙を見つめる。



　　　＿＿トリアテイルの中の“何か”はいつの間にか２つになっていた。

[ライトハート]

だいぶ生活も厳しくなったみたいですね。トリアテイルの中の「何か」が物凄く気になります！
続き楽しみにしています！お互い頑張りましょう！

[明日輝]

だいぶ生活も厳しくなったみたいですね。トリアテイルの中の「何か」が物凄く気になります！
続き楽しみにしています！お互い頑張りましょう！

　　毎度毎度ありがとうございます。
　　もうすぐクライマックスだったりするので、最後までよろしくお願いしますm(__)m

　　頑張りましょうね！

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