君への最後の鎮魂曲 〜天へ向かう愛するあなたへ〜
WARRIORS BBS :: 小説投稿フォーラム :: 完全オリジナル猫小説
Page 1 of 1
君への最後の鎮魂曲 〜天へ向かう愛するあなたへ〜
<プロローグ>天への祈り
序曲
白く淡く光る月光に照らされて
満天の星空の下
私はあなたを天に祈るよ
私を忘れていませんように
どうか今幸せでいますように
・・・いつかまた会えますように
また会えたその時に・・・
美しい天空の下・・・
共に愛を奏でよう・・・・
序曲
白く淡く光る月光に照らされて
満天の星空の下
私はあなたを天に祈るよ
私を忘れていませんように
どうか今幸せでいますように
・・・いつかまた会えますように
また会えたその時に・・・
美しい天空の下・・・
共に愛を奏でよう・・・・
cold flare- 未登録ユーザー
Re: 君への最後の鎮魂曲 〜天へ向かう愛するあなたへ〜
初めまして、cold flareです。初めての作品なので、実験的な部分があります。誤字脱字もあるかと思います。毎日投稿はできませんが、なるべく早めに出せるようにします。あと、私は豆腐メンタルなので、温かい目で見守ってください!よろしくお願いします!
cold flare- 未登録ユーザー
Re: 君への最後の鎮魂曲 〜天へ向かう愛するあなたへ〜
<登場猫紹介>
レクイエム(鎮魂曲) 天の猫
亡くなった猫が天へと昇るときに、これからは安らかに眠ることができるよう、魂に安らぎを与える鎮魂曲を送る雌猫。
透き通るような白い毛と、青い瞳を持つ。
「鎮魂曲・・・魂に安らぎを与える曲よ」
デスティニータイム(運命の時) 天の猫
猫たちが命を失うときに天へと導く雌猫。レクイエムの姉。
透き通るような白い毛と、緑色の瞳を持つ。
「これはあなたの運命なのよ、信じて」
ライトポー、シャインポー(光の足、輝く足) 天の猫
天の猫の見習いで、現世と天の狭間を行き来することができる。
双子の茶白の雄猫たち。
ライトポーは黄色、シャインポーは紫色の瞳を持つ。
「「今からあなたを、天へと導きます」」
レクイエム(鎮魂曲) 天の猫
亡くなった猫が天へと昇るときに、これからは安らかに眠ることができるよう、魂に安らぎを与える鎮魂曲を送る雌猫。
透き通るような白い毛と、青い瞳を持つ。
「鎮魂曲・・・魂に安らぎを与える曲よ」
デスティニータイム(運命の時) 天の猫
猫たちが命を失うときに天へと導く雌猫。レクイエムの姉。
透き通るような白い毛と、緑色の瞳を持つ。
「これはあなたの運命なのよ、信じて」
ライトポー、シャインポー(光の足、輝く足) 天の猫
天の猫の見習いで、現世と天の狭間を行き来することができる。
双子の茶白の雄猫たち。
ライトポーは黄色、シャインポーは紫色の瞳を持つ。
「「今からあなたを、天へと導きます」」
cold flare- 未登録ユーザー
Re: 君への最後の鎮魂曲 〜天へ向かう愛するあなたへ〜
犠牲者の魂を鎮める
そのために鎮魂曲がある
被害者には憂いの歌を
幼い子には安らぎの歌を
罪を犯した者には・・・永遠の歌を
愛する者には・・・・・・
鎮魂曲は魂のための歌
私たちは彼らを送る
魂に、響き渡れ!
cold flare- 未登録ユーザー
Re: 君への最後の鎮魂曲 〜天へ向かう愛するあなたへ〜
<一幕>飛べない蝶
一曲
彼女は、ただ静かに子供と共にいた。愛する夫が無事に戻ってくると願って。
小さな茂みの中で、彼女、パーピリオーは震えていた。この茂みの外では、戦いが起こっているのだ。悲鳴が耳に届き、思わず身を縮めた。
(今のが彼の声ではありませんように・・・)
彼女はただ、祈ることしかできなかった。
そこへ、「おい!パーピリオー!」と、雄猫の声がした。彼は茂みに顔を突っ込んだ。愛する夫の姿を見て、彼女は安堵のため息をついた。
「あぁ、無事でよかった!戦況はどう?」
「はっきり言って、ヤバイ。このままキャンプにいるのは危険だ。だから、お前と子供たちを逃がす!全部終わったら、迎えに行くからな。」
彼女は驚いて、コメーテースを見る。
「私と子供たち、だけ?」
「そうだ。族長命令だ。長老たちも逃がすけど、別の場所に隠れてもらう。」
パーピリオーは立ち上がり、子供の一匹を咥えた。
「もう一匹、誰か呼んでくる!」
彼は走り出し、パーピリオーの妹のアンゲルスを連れてきた。
「アンゲルス、手伝って!」
妹はうなずき、二匹はそれぞれ子供を咥えた。
「裏に回って、森に入ろう。ついてきてくれ。」
茂みにある小さな隙間を通って、キャンプの裏口から森に出た。早足で駆け抜ける。最近あまり動いていなかったパーピリオーは、すぐに疲れてしまった。
「この辺りでいいだろう。この茂みの中に入れ。」
パーピリオーは子供を連れて茂みに入った。
それを見届けた二匹はキャンプへ戻ろうとした。
だが、「コメーテース、アンゲルス、生きていてね。」
その悲しげな声が聞こえ、二匹は振り返った。不安そうな瞳と震える髭が目に入る。二匹は叫んだ。
「もちろんだ、パーピリオー!」
「心配しないで、お姉ちゃん!」
二匹は戦場へ戻っていった。
パーピリオーは子供たちを安心させるために乳をあげた。
少しうとうとしていたらしい。彼女が起きたのは、足音のせいだった。
(味方だといいが・・・)
子供達の前に立ち、庇えるようにする。すると、外の猫の匂いがした。
(敵の戦士だわ!)
こちらに気付いていないが、匂いを嗅ぎ当てられたら、彼女も子供たちも殺されるだろう。
そんなことになるなら、自分を犠牲にして子供たちを守れる方がよっぽどいい。
「私の小さな子供たち。」
子猫は母猫を見上げた。まだ話せないほど幼いその無垢な三匹に語りかける。
「お母さんは今からずっと、いなくなると思うわ。お母さんがいなくなっても、強くたくましく生きるのよ。愛しているわ。」
パーピリオーは子供たちの匂いを鼻腔いっぱいに吸い込むと、外に出た。
目から大粒の涙が溢れ出す。演技ではあるが、とても悲しく、自然と嗚咽が漏れる。声を出せば味方が気付くかもしれないと冷静に思う自分もいる。そういうところは戦士なのだなと彼女は思った。
そして、敵に飛びかかった。
「あなたたちが、私の子供を殺したのね!」
嘘をつきながら、胸が痛くなる。子供がいないと思わせるには、この方法しかないのだ。
敵も憐むような目を向け、彼女に飛びかかった。
しばらく産後で動かなかった彼女が熟練の戦士に勝てるはずもなく、すぐに押さえ込まれた。
パーピリオーののどを、敵は切り裂いた。真っ赤な血が飛び散り、あたりに血の匂いが充満する。
霞んだ視界の端に、愛する夫が見えた気がした。
(私は・・・死ぬんだ・・・・・・)
パーピリオーは闇に包まれた。
一曲
彼女は、ただ静かに子供と共にいた。愛する夫が無事に戻ってくると願って。
小さな茂みの中で、彼女、パーピリオーは震えていた。この茂みの外では、戦いが起こっているのだ。悲鳴が耳に届き、思わず身を縮めた。
(今のが彼の声ではありませんように・・・)
彼女はただ、祈ることしかできなかった。
そこへ、「おい!パーピリオー!」と、雄猫の声がした。彼は茂みに顔を突っ込んだ。愛する夫の姿を見て、彼女は安堵のため息をついた。
「あぁ、無事でよかった!戦況はどう?」
「はっきり言って、ヤバイ。このままキャンプにいるのは危険だ。だから、お前と子供たちを逃がす!全部終わったら、迎えに行くからな。」
彼女は驚いて、コメーテースを見る。
「私と子供たち、だけ?」
「そうだ。族長命令だ。長老たちも逃がすけど、別の場所に隠れてもらう。」
パーピリオーは立ち上がり、子供の一匹を咥えた。
「もう一匹、誰か呼んでくる!」
彼は走り出し、パーピリオーの妹のアンゲルスを連れてきた。
「アンゲルス、手伝って!」
妹はうなずき、二匹はそれぞれ子供を咥えた。
「裏に回って、森に入ろう。ついてきてくれ。」
茂みにある小さな隙間を通って、キャンプの裏口から森に出た。早足で駆け抜ける。最近あまり動いていなかったパーピリオーは、すぐに疲れてしまった。
「この辺りでいいだろう。この茂みの中に入れ。」
パーピリオーは子供を連れて茂みに入った。
それを見届けた二匹はキャンプへ戻ろうとした。
だが、「コメーテース、アンゲルス、生きていてね。」
その悲しげな声が聞こえ、二匹は振り返った。不安そうな瞳と震える髭が目に入る。二匹は叫んだ。
「もちろんだ、パーピリオー!」
「心配しないで、お姉ちゃん!」
二匹は戦場へ戻っていった。
パーピリオーは子供たちを安心させるために乳をあげた。
少しうとうとしていたらしい。彼女が起きたのは、足音のせいだった。
(味方だといいが・・・)
子供達の前に立ち、庇えるようにする。すると、外の猫の匂いがした。
(敵の戦士だわ!)
こちらに気付いていないが、匂いを嗅ぎ当てられたら、彼女も子供たちも殺されるだろう。
そんなことになるなら、自分を犠牲にして子供たちを守れる方がよっぽどいい。
「私の小さな子供たち。」
子猫は母猫を見上げた。まだ話せないほど幼いその無垢な三匹に語りかける。
「お母さんは今からずっと、いなくなると思うわ。お母さんがいなくなっても、強くたくましく生きるのよ。愛しているわ。」
パーピリオーは子供たちの匂いを鼻腔いっぱいに吸い込むと、外に出た。
目から大粒の涙が溢れ出す。演技ではあるが、とても悲しく、自然と嗚咽が漏れる。声を出せば味方が気付くかもしれないと冷静に思う自分もいる。そういうところは戦士なのだなと彼女は思った。
そして、敵に飛びかかった。
「あなたたちが、私の子供を殺したのね!」
嘘をつきながら、胸が痛くなる。子供がいないと思わせるには、この方法しかないのだ。
敵も憐むような目を向け、彼女に飛びかかった。
しばらく産後で動かなかった彼女が熟練の戦士に勝てるはずもなく、すぐに押さえ込まれた。
パーピリオーののどを、敵は切り裂いた。真っ赤な血が飛び散り、あたりに血の匂いが充満する。
霞んだ視界の端に、愛する夫が見えた気がした。
(私は・・・死ぬんだ・・・・・・)
パーピリオーは闇に包まれた。
cold flare- 未登録ユーザー
WARRIORS BBS :: 小説投稿フォーラム :: 完全オリジナル猫小説
Page 1 of 1
Permissions in this forum:
返信投稿: 可
|
|