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真実を探れ 〜裏切り者は誰だ〜

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投稿 by シャイニングナイト Tue May 19, 2020 7:58 pm

どうも!シャイニングナイトです!(。・ω・)ノ゙
誰か、読んでくれてるんですかね?
私の小説.......。(;´・ω・)
もし読んでたらコメント欲しいな.......(図々しい)
犯人を考えながら読んでくれると嬉しいです!
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投稿 by シャイニングナイト Tue May 19, 2020 8:05 pm

暗殺された

副長が暗殺された

誰だ、犯人は誰だ

1匹の猫が秘密を知った

「お前だろ」

「うん。じゃあ、消えて」

あっという間に熟練した戦士が死んだ

1匹の猫が立ち上がった

母と父が殺されたから

怪しい猫は何匹もいる

見習い猫が犯人だ

探し出す、必ず

そして、全員の前で暴いてやる


最終編集者 シャイニングナイト [ Wed May 20, 2020 1:10 pm ], 編集回数 1 回
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投稿 by シャイニングナイト Wed May 20, 2020 1:08 pm

☆登場猫紹介☆

族長 ラニングスター(流れる星)♂
白と黄金色の縞柄の雄猫。目は黄色。しっかり者。

副長 ライオンファング(ライオンの牙)♂
明るい茶色の雄猫。目は青。心配性。

看護猫 リーフクラウド(葉の雲)♀
白い雌猫。目は緑。怒ると怖い。

戦士 コットンテイル(綿のしっぽ)♀
白い雌猫。目は青。しっぽが特にフワフワ。リーフクラウドの妹。ホープポーの指導者。

戦士 ブラッシュフラワー(バラ色の花)♀
赤茶色の雌猫。目は緑。昼寝が大好き。クローバーポーの指導者。

戦士 ミアーウォーター(湖の水)♂
淡い灰色の雄猫。目は青。真面目。コットンテイルの事が好き。ミズルポーの指導者。

戦士 シェイドウェイヴ(影の波)♂
真っ黒な雄猫。目は黄色。暗い性格だが、根は優しい。アイスィクルポーの指導者。

戦士 アジャティアー(空色の涙)♀
銀色の雌猫。目は青。気が弱くて泣き虫。シェイドウェイヴの事が好き。リリーポーの指導者。

戦士 ドーンブリザード(夜明けの吹雪)♂
黒と灰色のぶちの雄猫。目は緑。意外と寂しがり屋。クリアポーの指導者。

戦士 クリスタルシャイン(結晶の輝き)♂
焦げ茶色の雄猫。目は青。目立ちたがり屋。ジュエリーポーの指導者。

見習い ホープポー(希望の足)♂
主人公。太陽に照らされて輝くオレンジ色の毛を持つ雄猫。目は黄色。クローバーポーの事が好き。両親を殺した犯人探し中。

見習い クローバーポー(クローバーの足)♀
クリーム色の雌猫。目は淡い緑。優しくていい子。頑張り屋さんだが、ちょっと慌てん坊。秘密を持っている。

見習い ミズルポー(霧雨の足)♂
濃い灰色の雄猫。目は黄色。ホープポーの親友。指導者との仲は険悪。リリーポーの事が好き。秘密を持っている。

見習い リリーポー(ユリの足)♀
小柄な白い雌猫。目は黄色。小さな声で話す。ホープポーとは顔を合わせると喧嘩する。秘密を持っている。

見習い クリアポー(透明な足)♂
くすんだ茶色の雄猫。目は透き通った青。感情を込めない。ミステリアス。後に誰かに好意を抱く事になる。(誰かは秘密)

見習い アイスィクルポー(つららの足)♀
三毛の雌猫。目は冷たい青。つんけんしていて独りでいる事が多い。みんなに嫌われていると思い込んでいる。秘密を持っている。

見習い ジュエリーポー(宝石の足)♂
赤とオレンジのぶちの雄猫。目は輝いている緑。元気で面白いやつ。みんなの人気者。秘密を持っている。

元副長 サンライズペルト(日の出の毛皮)♀
明るいオレンジ色の雌猫。目は緑。ホープポーの母親。もう今はスター族にいる。

元戦士 トワイライトフラッシュ(夕暮れの光)♂
赤の混じったのオレンジの雄猫。目は黄色。ホープポーの父親。もう今はスター族にいる。


最終編集者 シャイニングナイト [ Thu May 21, 2020 11:01 am ], 編集回数 1 回
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投稿 by シャイニングナイト Wed May 20, 2020 1:53 pm

僕は見習い猫たちを観察していた。僕はホープポー。母親のサンライズペルトと父親のトワイライトフラッシュが殺された。僕は犯人を暴き、かたきを打つと決めている。その犯人は見習いのうちの誰かなのは確かだ。
「一緒に狩りに行かないか?」
ミズルポー━━僕の親友━━が誘って来た。
「いいよ!指導者は?」
僕は立ち上がった。観察ばかりは疲れるしね。
「君の指導者が『見習いの何匹かを連れて行くならいいわよ』って言ってた」
ミズルポーが笑顔で言う。
「クローバーポーとリリーポーは絶対だよな」
ホープポーが2匹を決める。
「アイスィクルポーはヤダ。アイツ怖いし」
ミズルポーは嫌そうな顔をしてみせる。
「そうだよな。アイスィクルポー、毒舌だし」
ホープポーも嫌そうな顔をし、うなずく。
「「ジュエリーポー!!!」」
2匹は同時に叫んだ。
「あいつと一緒にいると楽しいもんな」
ミズルポーが立ち上がる。
「あいつ、面白いしな」
ホープポーも立ち上がる。ジュエリーポーはクリスタルシャインと共に食事をしていた。
「よぉ!どっか行くのか?俺も行く!」
ジュエリーポーはすぐさま立ち上がった。
「リリーポー!クローバーポー!一緒に狩りに行かないか?」
ホープポーは声をかける。
「行くわ!」
クローバーポーがすぐに駆け寄って来た。
「私も行くけど。指導者いなくて大丈夫なの?」
相変わらずの小さな声でリリーポーが言った。
「大丈夫に決まってるだろ!許可はとってる」
ホープポーが言い返すとリリーポーは頬を膨らませた。そのメンバーでキャンプの出入口に向かった。
「ふん。そんな大人数でどこに行くって言うのよ。みーんな仲良しこよし?馬鹿じゃない?」
アイスィクルポーが馬鹿にして鼻を鳴らす。
「お前はどこに行くんだよ」
ミズルポーが睨む。
「独りで狩りに行くの」
アイスィクルポーはべーっと舌を出すと、走り去って行った。なんだよ、嫌われ者め。
「僕、訓練行ってくる」
クリアポーは感情のこもっていない目をこちらへ向け、指導者のドーンブリザードと共に訓練へ向かった。ホープポーたちのメンバーは最も獲物がいる場所へ向かった。


最終編集者 シャイニングナイト [ Wed May 20, 2020 10:28 pm ], 編集回数 1 回
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投稿 by シャイニングナイト Wed May 20, 2020 10:28 pm

僕はホープポー。ここはサン族の縄張り。今はキャンプに帰っている途中だ。僕は両親を殺した犯人探し中だ。見習いが犯人なのは分かっている。さ、まずは犯人候補達を調べていこう。犯人候補1!クローバーポー!絶対違う。いや、そう信じたい。クローバーポーはいい子。そして母さんと仲良しだった。でもそれが演技じゃないとも言い切れない。
「どーしたんだよっ!」
ホープポーを軽く突き飛ばしたのはミズルポー。僕の親友だ。犯人候補2!ミズルポー!先輩戦士と喧嘩しているのをよく見かける。だいたい負けてるけどな。特に指導者との仲は険悪だ。そんなんでよくやっていけるな。
「ハリネズミでも飛びましたか?」
小さな声で僕の事を馬鹿にするのはリリーポー。犯人候補3!リリーポー!僕の事だけ馬鹿にする奴だ。ま、嫉妬って分かってるんだけどな。母さんが副長だから。
「元気が1番だろ!」
ジュエリーポーが笑う。犯人候補4!ジュエリーポー!コイツは元気いっぱいの人気者だ。信用もされてる。ただ、母さんとはちょっと言い合いをしてたかな?
「おかえり。獲物、どれぐらい捕れた?」
アイスィクルポーが冷たく言う。ツグミを持っている。犯人候補5!アイスィクルポー!意地悪で毒舌家。誰に対しても怖い。みんなに嫌われてる。顔自体は可愛いと思う。デレるところ見てみたいよ.......。先輩戦士に対して敬語がおかしい。
「一緒食べる?」
クリアポーはウサギをくわえ、みんなを食事に誘う。犯人候補6!クリアポー!かなりミステリアス。親でさえよく知らない。おまけに感情を込めないのでますます分からん。何も感情を表に出さないので秘密を隠し持っている可能性がある。
「食べるよ!みんなで食べよう!」
ホープポーは元気に言う。更にみんなを探れるチャンス!
「私は参加するの、勝手に決まってるわけ?」
アイスィクルポーが不満そうに言う。
「いいじゃない。仲良くしましょうよ」
クローバーポーが笑いかける。やっぱり優しい!
「そうよ。私たち、雌猫同士でしょ?」
リリーポーも優しく言う。優しく言えるんじゃんか。
「そ、そんなにいて欲しいならいてあげるわ!」
アイスィクルポーはそっぽを向いた。素直じゃないな.......。とにかく!僕は犯人を見つけてやる!
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投稿 by シャイニングナイト Thu May 21, 2020 11:36 am

はぁぁぁ。結局昨日の食事会は、不本意にも楽しんでしまい、全然探れなかった。今日こそは.......!
「狩り、行けって指導者に言われた」
クリアポーが現れてこちらを見下ろす。
「そうか。じゃ、昨日とは違う所に行こう」
ホープポーはキラリと目を輝かせた。秘密を探るチャンス!
「林?」
クリアポーは感情のこもっていない瞳をこちらへ向け、軽く首をかしげた。仕草は可愛らしいが感情こもってないから親しみやすさはゼロだな。っていうかカッコイイ方がいいだろ。
「そ、林」
ホープポーは立ち上がる。アイスィクルポーがこちらをチラリと見た。相変わらずの1人だ。
「林?最近アナグマが出るのよ」
そんな事も忘れたのかと言わんばかりにアイスィクルポーは鼻を鳴らした。ホープポーはムッとした。
「アナグマぐらいやっつけれるさ」
ホープポーは言い返す。成績、優秀なんだぞ!
「僕も、弱くない」
クリアポーが少しイラ立ちの表情を浮かべた。
「あっそ。あなた達、訓練で誰にメッタメタにされたのか、よーく思い出すといいわ」
アイスィクルポーは吐き捨てるように言うと縄張りの奥に消えた。相変わらず愛想が悪くて嫌な奴!だが実際、アイスィクルポーは戦いが恐ろしいほど強く、族長も感心するほどだ。狩りはクリアポーにはかなわない。気配を消すのが得意なのだ。
「アナグマのにおい」
クリアポーがつぶやく。不安げにしっぽが揺れている。ホープポーはグッと我慢した。怖くなんかないぞ!怖がったら後でアイスィクルポーに馬鹿にされる!それは絶対嫌だ!
「アナグマ!」
クリアポーが驚きの叫び声をあげた。そのアナグマ馬鹿に驚くほど大きくてたくましかった。そのアナグマはこちらを見ると、前足を力いっぱい振り下ろしてきた。
「うわっ!あぶねっ!」
ホープポーは間一髪で避けたが、クリアポーは脇腹を引っかかれてしまう。だが、これぐらいなら大丈夫だろう。
「反撃だ!」
ホープポーはクリアポーと共に飛びかかった。しばらくの戦闘の結果、こちらは傷だらけでもう動かない。
「あんた達!何してるの!?」
アイスィクルポーの叫びがかろうじて聞こえた。どうせ、馬鹿にされるだけで助けてくれないに決まってる!だが。
「だから注意してあげたのに!」
アイスィクルポーはため息を着くと、アナグマめがけて大ジャンプした。その跳躍力に僕達は目を見張る。そして、あっという間にアナグマを参らせてしまった。僕達は改めてアイスィクルポーは強いと思った。アイスィクルポーがこちらを向く。
「まったくもう!世話が焼けるわね!」
アイスィクルポーは再びため息を着く。そして、どこかへ行ってしまった。ちょっ!置いていくなよ!
「はい、これ」
アイスィクルポーはスっと薬草を差し出した。ナツシロギクとマリーゴールドだった。痛み止めと出血止めに利く。
「一応、ありがとう」
ホープポーは薬草を食べながらモゴモゴ言う。
「僕からもありがとう」
クリアポーはぺこりと頭を下げる。
「どっ、どういたしまして!でも、当たり前のことをしただけだからお礼なんて別にいいし.......」
アイスィクルポーはそっぽを向く。まったく、素直じゃないヤツめ。ただ、今回だけはアイツに感謝だな。
「さっ!帰るわよ!」
アイスィクルポーはいつもの冷たい顔で言ったが、ちょっとだけ微笑んでみせた。地味にぎこちないが、今まで見たアイスィクルポーの中で1番可愛く、輝いている笑顔だった。
「...................」
クリアポーはアイスィクルポーを見つめている。感情は浮かんでいないので何を考えているのか分からないが。今日のまとめ!アイスィクルポーはエグいほど戦いが強い!クリアポーは気配が消せるので狩りが得意!アイスィクルポーは跳躍力を優れている!アイスィクルポーは笑うと可愛い!以上!
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投稿 by シャイニングナイト Fri May 22, 2020 1:26 pm

今日も犯人を探るぞ!って思ったんだけど、朝早くのパトロール隊に参加して、イバラのトゲだらけに.......。なので僕は仕方なく看護部屋に向かっている。
「イバラに突っ込んだとか、だっさ」
アイスィクルポーが呆れの混じった冷たい目をこちらに向ける。あああああぁぁぁ!ダサいとだけは言わないで!っていうか昨日のつかの間の可愛さ、ゼロ!逆にすごい。
「この間、川に転落したのは誰だっけ?」
ホープポーはべーっと舌を出すと、看護部屋に向かった。アイスィクルポーのイラッとした表情がチラリと見えた。ふん、せいせいした!やっぱりアイツは感じ悪い!
「ここで走らないでくれる?」
ホコリが立つじゃない、と言いながらこちらを睨んでいるのは看護猫のリーフクラウド。怒ると怖い。
「すみません。イバラに突っ込んじゃって.......」
ホープポーは更に怒られると面倒なのですぐ謝る。
「もう、ドジった見習いの手当てしてるほど薬草がたんまりあるわけじゃないのよ?この間もアナグマと戦って傷だらけで帰って来たし。まったく、母親の優秀さはどこへやら」
クラウドリーフは大げさに肩をすくめる。
「優秀だよ!普通の見習いよりは!」
ホープポーは思わず怒鳴る。
「あんたの母親と父親は一族の期待の星だったんだから。それなのに普通の見習いよりは優秀って言ってるなんて、スター族の両親が泣くわ」
リーフクラウドは呆れたため息を着く。ああもう。この看護猫はどうも苦手だ。サッサと帰ろ。
「治療してくださいよ。ペチャクチャ喋ってばかりで一族の世話をしない弟子を見たら優秀看護猫は泣きますね」
ホープポーは言い返してやった。リーフクラウドの指導者は優しくてまさに『ザ・看護猫』って感じだった。
「ハイハイ」
リーフクラウドはトゲを抜き始めた。乱暴だな.......。
「はい、おしまい。薬草もすり込ませといたから」
リーフクラウドはサッサと帰れと言いたげだ。サッサと帰りたいけどあんたが治療に時間をかけたんでしょうが!
「どうも」
ホープポーは言い返すよりも帰った方が絶対有意義な時間の使い方だと確信し、看護部屋を出た。
「イバラに突っ込んだんだって?大丈夫か?」
1番に声をかけてきたのはミズルポーだった。
「大きな怪我じゃなくて良かった。看護猫が苦労しない」
リリーポーがつぶやく。そっちの心配?!
「アナグマの傷も治ってないのに大丈夫?」
クリアポーは本当に心配しているかは分からないが、一応声はかけてくれる。相変わらず表情は変わらない。
「化のうしたりしてないか?」
ジュエリーポーが心配そうに言う。
「みんな、ありがと。大丈夫」
ホープポーは微笑んでみせた。
「そういえば、アイスィクルポーは?」
遅れてやってきたクローバーポーがつぶやく。
「狩りじゃね?」
ミズルポーが興味無さそうに返事をする。
「狩りに行ってからしばらく経つがまだ帰って来ていない」
いきなり背後からシェイドウェイヴが現れた。
「ふーん。じゃ、一応探しに行く?」
ホープポーはたずねた。秘密も探れるかもだし。
「僕も行くよ」
クリアポーがまず名乗りを上げた。
「私も行くわ!見習い仲間だもの」
クローバーポーも立ち上がった。
「頼んだ。俺はパトロールに行く」
シェイドウェイヴはスっと消えた。ホープポーの率いる捜索隊はアイスィクルポーのにおいをたどっていた。
「サンダー道の方に続いてる」
クリアポーが不安げにつぶやいた。まさか、でも、事故に合ったとは決め付けられない。アイツなら心配してるのを見て楽しむ、というのも平気でやるはず。
「うそっ!」
クローバーポーの悲鳴をあげた。僕達はすぐに駆け寄り、絶句した。なんて事だ。あのアイスィクルポーがサンダー道の端に倒れていた。頭から血がにじみ出ていた。
「私、一族に知らせて来るっ!」
クローバーポーが疾風のごとく走っていった。こんなに早く走れるんだ.......。ってそんな事考えてる場合か!
「アナグマに襲われた時、助けてもらったから、恩返ししたい。でも、出来ることは無い」
クリアポーは初めてその無感情だった瞳から涙をこぼした。その涙がアイスィクルポーの頬を濡らす。
「こっ、殺される.......!」
アイスィクルポーが恐怖に満ちた目を見開き、再び気を失った。クリアポーは少しだけ安心した。
「まだ、生きてる.......。薬草探してくるよ」
ホープポーは一瞬立ち尽くし、すぐに駆け出した。ケシの実があれば気分が落ち着くと思う。後、ついでにサワギクがあればショックが抑えられると思う。ホープポーはお目当ての2つの薬草をくわえると、全速力で走って戻った。リーフクラウドとラニングスター、クローバーポーは来ていた。
「これ、役に立ちますか?」
ホープポーは息を切らしながら薬草を手渡す。リーフクラウドは真剣な顔でうなずき、一瞬たりとも患者から目を離さない。
「殺されちゃう!」
アイスィクルポーがまた悲鳴をあげる。
「落ち着いて。看護猫が来たから」
クリアポーが落ち着かせようと体を舐め続ける。そんなこんなで治療を終わらせた。

ホープポーはパッと目を輝かせた。アイスィクルポーが看護部屋で目を覚ましたのだ。
「大丈夫?」
クリアポーがたずねる。看護部屋は今、見習いたちでギュウギュウ詰めだ。意地悪とはいえ、見習い仲間だからだ。
「大丈夫だけど?」
アイスィクルポーは強気な態度を見せる。
「嘘つけ、どうせ頭痛いくせに」
ミズルポーが馬鹿にして鼻を鳴らす。
「なんであんなのなったの?」
クローバーポーが心配して声をかける。
「よく覚えてないんだけど、誰かに『とてもいい狩場があるから案内してあげる』って言われた気がする.......。あ、あとは.......、覚えてない」
アイスィクルポーはミズルポーを無視し、頭を振った。ホープポーは考えた。もしかしたら同じ犯人かもしれない。母さんと父さんは優秀で、アイスィクルポーは戦いが強い。となると、優秀な猫はみんな狙われているって事だ!


最終編集者 シャイニングナイト [ Fri Jul 24, 2020 9:36 am ], 編集回数 3 回
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投稿 by シャイニングナイト Fri May 22, 2020 4:35 pm

アイスィクルポーが事故に合った次の日だ。よし!今日は指導者組に聞いてみよ!
「ブラッシュフラワー!」
ホープポーは寝ているブラッシュフラワーに向けて大声を出す。.......これで起きればいいのだが。
「うーん、むにゃむにゃ.......。あ、ホープ君、どしたの?今、朝寝してたんだけど.......」
ブラッシュフラワーは大きなあくびをしてみせる。
「クローバーポー、どんな弟子だと思いますか?」
ホープポーはさりげなく話題を持ち出した。
「うーん、真面目で〜、頑張り屋で〜、たまに失敗するのが〜、可愛い子!かなぁ?」
ブラッシュフラワーは言い終えると寝てしまった。あ、相変わらず寝るの早すぎだよ!
「ミアーウォーターから見て、ミズルポーってどんな弟子だと思いますか?」
最悪の答えしか返ってこないのを承知の上、ホープポーはミアーウォーターにたずねた。
「うるさいやつ。生意気だ」
ミアーウォーターはさっきまで愛想良さそうな表情だったが、急に不機嫌になる。やばい、サッサと立ち去ろ。
「シェイドウェイヴ!弟子をどう思います?」
ホープポーは気を取り直して声をかける。
「.......ツンデレ、とでも言っておこうか」
シェイドウェイヴは肩をすくめる。
「デレるとこ、見たことあるんですか?!」
ホープポーは思わず目を見開く。
「いや、見たことない」
シェイドウェイヴは有り得ないとでも言う顔だ。ホープポーはため息を着くと、次の者の元へ。
「アジャティアー!弟子の事、どう思いますか?」
シェイドウェイヴの事をジーッと見つめるアジャティアーに声をかける。
「小さな声しか出ない子で、実は恋をしてみたがってるの」
アジャティアーが弱々しく笑う。
「アジャティアーは恋をしてるから教えてあげたりしてるんですか?」
ホープポーはからかうように言った。アジャティアーの顔がボッと赤くなる。
「べ、別に、シェイドウェイヴの事が好きなわけじゃないわ。そ、そのちょっと興味を.......」
アジャティアーはバレバレの嘘をつく。ホープポーはニヤッとした後、もう1人の元へ向かった。
「ドーンブリザード、弟子の事、どう思いますか?」
ホープポーは大した情報は無さそうだと思いながらたずねた。だが、返ってきた答えは意外そのものだった。
「何考えてるかよく分からんが、最近様子がおかしいと思う。ボーッとしたり、空を見つめたりしてばかりだ」
ドーンブリザードはため息を着く。訓練に集中しないと言う事で迷惑しているらしい。有力情報だ!
「クリスタルシャイン、弟子を.......」
ホープポーは聞こうとした。
「弟子をどう思うかって?!面白くて良い奴なのは認めよう!だが、真の人気者は俺だね!」
目立ちたがりのクリスタルシャインはいちいちポーズをとって喋る。だから苦手な猫1位に選ばられるんだよ.......。
「はいはい」
こういうめんどくさい奴はほっとくのが1番だ。これで全員に聞いたな.......。有力情報だったのはクリアポーについてだけだ。よし!明日聞くぞ!さすがに任務もしないとね。
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投稿 by シャイニングナイト Sat May 23, 2020 9:50 pm

次の日になり、森へ散歩に出かけた。あ、クリアポーいた。今聞こうっと。
「クリアポー?」
ホープポーは呼びかける。がしかし、返事は返ってこない。無表情でボーッと空を見ている。
「クリアポー!」
ホープポーは思わず怒鳴った。クリアポーは本気で聞こえていなかったらしく、ビクッと体を震わせた。
「何?」
クリアポーは透き通った青い目をこちらに向ける。
「君、最近様子がおかしいんだって?なんかあったの?」
ホープポーは前置きもなしに聞く。
「別に、おかしくなんてないよ.......」
クリアポーは明らかに目を泳がせている。
「な、誰にも言わないからさ。相談にのる」
ホープポーは優しく言った。名付けて!「相手を信用させて聞き出す」作戦!ま、本当に悩んでない限り打ち明けないけど。
「うん、実はおかしいんだよ.......」
クリアポーはあっさりと打ち明けた。
「アイスィクルポーにアナグマから助けてもらってから。それから何にも集中出来なくなったんだ。病気かと思ってクラウドリーフに相談したら、『ふふっ、そうね。確かに病気だわ。もし、治したければ自分の子に心に聞きなさい』って言われた。でも、聞いても聞いても分からない」
クリアポーの話の続きにホープポーは驚いた。病気って恋の病?ま、まさかね。この無感情猫が恋なんて。
「後、楽しそうに付け加えてた。『恋の病という病気なのよ』って。"コイノヤマイ"って何?」
クリアポーは分からないと言うように首を振った。嘘だろ、マジかよ。でも、恋の病すら分からないのか?
「あのな...。ま、いい。特別に助言してやるよ、恋愛音痴」
ホープポーはため息をつき、伝えた。
「ん?恋?あんまり実感はないけど」
クリアポーは肩をすくめる。
「あのさ、"コイノヤマイ"のせいでモヤモヤするからそれを治したいんだけど?」
クリアポーはちょっとイラ立たしげに言う。さすがにそこまで教えたらお前のためにならんだろうがっ!
「自分の心に聞け」
ホープポーもイラ立ち、そう返した。すると、フワリと甘い香りが漂い、後から2匹の雌猫が現れた。
「何してるの?楽しい事なら混ぜて!」
クローバーポーが魅力的な笑顔を見せる。
「あのさ、クリアポーに恋が何かを教えてやって。なんにも分からなさすぎて将来が大変だ」
ホープポーは頼った。
「私もイマイチ未体験かな?」
アイスィクルポーが興味無さそうに地面を引っ掻きながら答える。クローバーポーもうーんと悩む。
「恋かぁ。えっとね、その子を見ると鼓動が早くなって体が熱くなるの。後、一緒にいると楽しくなる、かな?恋をしたらアタックするのみ!最後は告白!.......かな?」
クローバーポーは悩んだ末、そう答えた。
「.......少しだけ分かった気がする。多分.......」
クリアポーは曖昧な返事を残し、去って行った。今日のまとめ!クリアポーは恋をしていた!以上!
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投稿 by シャイニングナイト Sun May 24, 2020 10:40 am

今日はミズルポーに話しかけるか。
「よぉ!ミズルポー!」
ホープポーは駆けて行った。
「ホープポー!聞いてくれよ!」
ミズルポーがすぐに駆け寄ってくる。
「ミアーウォーターがな、弟子に向かって『下手くそか!そんなんじゃ飼い猫も倒せないぞ!』って言うんだ!弟子なんだからもっと優しく教えてくれてもいいのにさ!」
ミズルポーは口を開き、愚痴をこぼした。
「なんでそんなに指導者と仲悪いのさ」
これは以前から気になっていたのだ。わりと最初の方から仲悪かったよな。命名式もギクシャクしてたし。
「ミアーウォーターが悪いんだっ!俺がリリーポーと仲良くしてたんだけどさ、『雌猫ってのは中々思い通りにいかないぜ』って言ったんだ!わかんないだろ、そんなの!だから『お前がモテないだけだろ!』って言い返したんだ。あの一件から嫌い。あっ、これ秘密だからな」
ミズルポーは散々愚痴った後、しっぽをホープポーの口に当てた。これが秘密か.......。母さんと父さんの事についてはあまり関係なさそうだ.......。
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投稿 by ナイトブルー Mon May 25, 2020 11:11 pm

誰が犯人なのか気になります!

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投稿 by シャイニングナイト Tue May 26, 2020 11:04 am

コメントありがとうございます!m(_ _)m
誰が犯人か、予想しながらお楽しみください♪
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投稿 by シャイニングナイト Tue May 26, 2020 7:03 pm

僕は任務をもらうべく、ライオンファングの元へ向かっている。アイスィクルポーが副長と怒鳴り合っている。
「だから!なんで単独任務じゃダメなんですか!私は十分優秀だって知らないんでしょうか?」
アイスィクルポーは毛を逆立てている。
「指導者からの命令だからだよ。君はホープポー、クリアポー、クローバーポーと一緒に狩りに行ってくれ」
ライオンファングが頼むように言う。
「ハッ!怪しいヤツと無表情猫、いい子気取りと行くほど私が素直なもんですか!」
アイスィクルポーがフンと鼻を鳴らす。
「クローバーポーの事を悪く言うな!」
僕は思わず飛び出した。アイスィクルポーは驚く。実際、僕がみんなを探っていて怪しいのと、クリアポーが無表情なのは間違いじゃないので反論できない。
「ふん、あそ。仕方ないから行ってあげるわ」
アイスィクルポーは吐き捨てるように言う。ホープポーはやはりイラッとくる。必死に怒りを堪えていると、
「やぁ、行こ」
クリアポーは挨拶も程々に言った。
「おっまたせー!」
クローバーポーが走って来て、横滑りして止まった。
「待ってないよ」
ホープポーは優しく言い、アイスィクルポーが馬鹿にしたように目を回した。
「二手に別れよ。僕とアイスィクルポーが林。ホープポーとクローバーポーが森の奥」
クリアポーがホープポーにしか見えないように、ウィンクした。ただ、感情はこもっていないので怖くも思える。
「行こっか」
ホープポーはサッと振り返る。
「うん!」
クローバーポーはスキップするように歩く。
「僕たちも」
クリアポーがチラリとアイスィクルポーを見る。
「はいはい。行きますよ」
アイスィクルポーは大袈裟にため息をついた。
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投稿 by シャイニングナイト Mon Jun 01, 2020 8:24 pm

はぁ。なんでこいつと一緒に…。シェイドウェイヴ、恨む。
「怪我は治った?」
クリアポーがいきなり聞いてくる。
「一応」
私はそっけなく答えた。クラウドリーフには当分任務は控えろとは言われたけど、そんなんで私がおとなしく引き下がるもんですか!
「君なら、好きな人ができた時、どうする?」
クリアポーが恋愛の話題を持ち出してきた。あ、そっか。恋愛勉強中なんだっけ。
「まず、友達として仲良くなる」
私は適当に答えた。私の場合、嫌われてるはずだから仲良くなるところから。
「へぇー」
クリアポーは相変わらず感情を込めない。…イライラしてきた。
「あのさ、いい加減狩りを…。むぐっ!」
アイスィクルポーが怒鳴ろうとした時、クリアポーが尻尾で私の口をふさいだ。
「犬」
クリアポーが押し殺した様な小さな声で言った。
「逃げて」
クリアポーは耳をピクリと動かした。
「はぁ!?ならあんたが逃げなさいよ!」
アイスィクルポーはこれだけは我慢できずに怒鳴った。私を弱いとでも思ってるわけ!?
「君は怪我が治ったばかり」
クリアポーは有無を言わせぬ口調で真面目に言った。
「じゃあ、二人で追い払いましょう。私だけが逃げるなんて。弱虫じゃないし」
アイスィクルポーはうなずきかけた。犬の吠え声がこちらに向かってくる。
「さあ、かかってきなさい!」
アイスィクルポーは大声で言い、走り出した。
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投稿 by シャイニングナイト Sun Jun 07, 2020 7:33 pm

犬はヨダレを垂らしながら私たちに向かってやってくる。
「ふふん!私に勝てっこな.......!ぎゃあっ!」
アイスィクルポーは威嚇をしている最中に足に噛みつかれ、悲鳴をあげた。狩りの方が得意なクリアポーは2匹目を相手にするのに必死だったが、私の方を向いた。
「大丈夫?!」
クリアポーはこちらに駆け寄りたいのを必死に堪えているという感じだ。私は唸り声で言った。
「私は大丈夫だから!」
アイスィクルポーは犬を睨むと、はね飛ばした。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
しばらくし、なんとかして犬を追い払った。アイスィクルポーはゲホゲホと血を吐いた。
「大丈夫?無理しないで」
クリアポーが気遣う。私は睨もうとして、やめた。というか、出来なくなった。クリアポーが微笑んでいて、私はその笑顔に心を奪われた。顔が真っ赤になるのが自分でも分かった。だが。
「か、顔赤いよ?大丈夫?」
クリアポーの鈍感さに私はズッコケそうになった。いつもなら馬鹿にするが今はそこも可愛く感じられた。
「早く看護部屋に行こう。君が心配だ.......」
クリアポーの話を私はしっぽでさえぎった。アイスィクルポーはクリアポーに近づき、頬をこすりあった。
「ばかね。大丈夫に決まってるでしょ」
私はウィンクして見せた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ズルい。不意打ちで頬をこすりつけてきた上に『ばかね』の愛情に満ちたセリフ、それに加えてウィンクなんて。
「.............スキあり」
クリアポーはアイスィクルポーに口づけすると、微笑んだ。その後、アイスィクルポーは顔を真っ赤にして手足をバタバタしながら怒った。本気では無さそうだが。僕が大きなウサギを半分こしてあげるまで、アイスィクルポーの機嫌は直らなかった。
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投稿 by シャイニングナイト Mon Jun 08, 2020 5:55 pm

クローバーポーの事も疑わなくてはいけないのが辛い。ホープポーはそう思いながら歩いていた。
「難しい顔してるけど、どうしたの?」
クローバーポーが心配して速度を落とし、歩調を合わせる。ホープポーは感謝を込めて瞬きをした。
「さあ!狩りをしましょ!」
クローバーポーは走って行く。僕も慌てて後を追う。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「狩り、十分出来たね!」
クローバーポーが笑いかけてくる。その笑顔に僕は惚れ直した。やっぱりクローバーポーは可愛い。
「そうだね。帰ろう」
ホープポーは獲物をくわえて歩く。たまに二匹の毛が擦れ合い、ホープポーはますますドキドキした。クローバーポーはきっと犯人じゃない。他の猫をあたろう。ホープポーは半分決めつけるように、半分言い聞かせるように心の中で決めた。
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投稿 by シャイニングナイト Sat Jun 20, 2020 10:42 am

今日は凄い悲鳴でホープポーは飛び起きた。
「なにごと?!」
ホープポーは見習い部屋を飛び出し、絶句した。キャンプの真ん中に置いてあったのは、1匹の.......遺体だった。
「族長?」
ホープポーは横たわっている猫をつついた。すると、族長が身動きし、起き上がった。
「1つ、命を失った。残りの命は、1つしかない」
ラニングスターは静かに言った。一族全員がギョッとした。
「誰に殺されたんですか?」
ミズルポーがたずねた。
「覚えていない。頭を強く打った。犯人は、自分が犯人だとバレたくないに違いない。おそらく、サンライズペルトを殺したやつと同じやつの犯行だ」
ラニングスターは首を横に振ってつぶやいた。
「族長、ちょっと調べさせてください」
アイスィクルポーはそう言うと、ラニングスターのにおいを嗅ぎ始めた。そして、耳をピンと立てた。
「このにおい.......」
アイスィクルポーは後ずさった。ホープポーは興味をそそられた。何が分かったんだろう。ホープポーもにおいを嗅いだ。懸命に鼻をひくつかせると、固まった。
「.......皆さん、においを嗅いでください」
ホープポーは呼びかけると、勝手にハイロックに登った。一族は驚きの目で見上げる。
「僕は、母さんと父さんの死を深く悲しみました。絶対に犯人を見つけようと決心しました。実は、見習い仲間には悪いですけど、調査させてもらいました。今の調査で、全てのつじつまが合います。それでは、ご説明いたします」
ホープポーは頭を下げ、青ざめている猫に向けてしっぽを振った。
「ジュエリーポー、お前にはがっかりだ」
ホープポーは冷たい声を出した。
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投稿 by シャイニングナイト Mon Jun 22, 2020 9:00 pm

「なぜ.......、そう思う?」
ジュエリーポーが戸惑った目をし、とても慎重に、ゆっくりと応えた。
「全てのつじつまが合うからさ!」
ホープポーは怒りで震える声で言った。
「まず、お前は母さんと仲が悪かった」
ホープポーが言うと、すぐにジュエリーポーは反論した。ホープポーはイライラした。
「それだけで決めつけるなよ!」
ジュエリーポーはしっぽを激しく振った。
「話を最後まで聞け」
ホープポーは睨んでみせた。
「それから、父さんを殺したのもお前だ。首についていた傷跡の形がソックリ過ぎるぐらいにソックリだ」
ホープポーは記憶を鮮明に思い出しながら言った。
「アイスィクルポーを襲ったのも君だ。アイスィクルポー?」
ホープポーは隣に来るよう促した。
「私は」
アイスィクルポーは喋り始めたが、緊張のあまりに子猫のような甲高い声が出ている。
「私は、『とてもいい狩場があるから案内してあげる』と言われました。サンダー道の辺りまで案内にしてもらい、そこで、突き飛ばされました。目の端に、怪物が映り、そのまま私は意識を失いました」
アイスィクルポーはジュエリーポーへの怒りをあらわにし、唸り声で言う。
「においを微かに覚えていました。でも、微かすぎて分かりませんでした。そして、族長のにおいを嗅いだ時、においが一致したのです。ジュエリーポーのにおいでした」
アイスィクルポーはそう言い終えると、群れの中へ戻っていった。ジュエリーポーはまた反論した。
「傷跡がソックリなのはたまたまかもしれないじゃないか。それに、僕は族長が命を失った事を悲しみ、すぐ近くでグルーミングをしたんだ。その時ににおいがついたとも考えられないかい?」
ジュエリーポーは穏やかな口調で言う。
「そういう言い訳で言い逃れるつもりで族長の体に寄り添ってにおいをつけたんだろ」
ホープポーが言うと、ジュエリーポーの目に初めて焦りが浮かんだ。
「全ては君の妬みから始まった事だ。そうだろ」
ホープポーが全てを見透かしたように言うと、ジュエリーポーにはなんの焦りも見られなくなっていた。その代わりに、野心と妬み、嘲りに満ちた表情になっていた。
「その通りさ!いたって普通の猫のくせによるやるな!副長は僕の事を馬鹿にした!アイスィクルポーと比べた!だから、殺してやった!お前の父親の方は俺の秘密を知っちまったから殺した!アイスィクルポーが優秀なせいで俺が比べられて嫌な思いをする!だからアイスィクルポーを殺そうとした!それから!族長は俺には目をくれず、他の猫を褒めた!だから、命を1つ!奪ってやった!無駄に9つもあるからな!」
ジュエリーポーは一気に息巻いて言った。
「無駄なんかじゃない!」
ミズルポーは挑むように言った。
「私のは、努力の結果よ」
アイスィクルポーが冷ややかに言った。
「同じ見習いとして、とても醜いよ」
クリアポーは嫌そうな顔をして言う。
「友達だと、思ってたのに.......」
クローバーポーは涙をこぼす。リリーポーは言葉に上手く表せず、ただ、侮辱するように睨んでいる。
「どうとでも言うがいいさっ!俺はお前らが憎い!」
ジュエリーポーは騒ぎ立てた。
「黙れ。静かにしろ。ジュエリーポーの処罰は俺が考える」
ラニングスターが進み出て、静かにさせた。一族は途端に黙った。恐ろしいぐらいに、キャンプは静まり返った。
「追放の刑に処す」
ラニングスターは告げた。
「お前ら全員、死んじまえ」
ジュエリーポーは捨て台詞を吐くと、走り去っていった。ホープポーは族長にたずねた。
「なぜ、追放なんですか?アイツが犯した罪は大罪です。殺してしまえばいいのに」
ホープポーの言葉に、ラニングスターは答えた。
「アイツは見習いだし、俺にも責任がある」
ホープポーは思った。見習いか戦士かで罪の重さは決まらない。アイツはどんな理由をつけても大罪には変わりない。僕は怒りで肩をこわばらせた。


最終編集者 シャイニングナイト [ Fri Jul 03, 2020 5:56 pm ], 編集回数 1 回
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投稿 by シャイニングナイト Fri Jul 03, 2020 5:51 pm

本当にこれで良かったのか

真実を暴いた

追放してやった

でも、足りない

アイツは殺すべきだ

絶対に、いけない事が起きる

毛の1本1本から感じる

なぜ、みんなは理解してくれない

絶対に正しいことを訴えているのに

ああ、本当にこれで良かったのか

これで、父さんと母さんの敵討ちができたのか

これで、一族を救えたのか

いいや

まだだ

死が迫っている

だけど、死ぬのは僕じゃない

仲間の誰か

助けてあげたい

でも無理だ

こんな僕に何が出来る

アイツがいなければ

母さんと父さんが生きていれば

僕がもっと有能なら

何が正しいのか

ああ、教えてくださいスター族様.......
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投稿 by シャイニングナイト Fri Jul 03, 2020 6:13 pm

あと少し、あと少しだった!俺の実力ならなんとかなった!このやろう!俺が支配すれば強い部族になったのに!
「よぉ。そこの見習い」
しわがれた声がした。ジュエリーポーは牙をむき出して振り返った。そこには、みすぼらしい姿をした灰色の老いぼれた雄猫がいた。だが、がっしりとし、筋肉もしっかりしていて強そうだ。
「だれだよ、お前」
ジュエリーポーはいつでも戦えるように構えた。
「俺は、ジャギッドスター(ギザギザの星)だ」
ギザギザの歯をのぞかせて雄猫が言った。
「ラニングスターの前任の?」
ジュエリーポーは口をぽかんと開けた。かつての裏切り者のジャギッドスターの話は聞いている。まだ生きていたとは。
「あんた誰よ」
ジャギッドスターの後ろから、かなり若く、ライオンファングと歳が近そうな猫が現れた。白と黒の縞柄の雌猫で、目は緑と青のオッドアイ。爪が赤く染っている。だが、中々の美猫だ。
「俺はジュエリーポーです」
ジュエリーポーはサン族で起きた出来事を全て教えた。
「じゃ、あんたも私たちと同じ追放された身って事ね。私はテラークロー(恐怖の鉤爪)よ」
雌猫が赤い爪を出したり引っ込めたりした。
「俺を忘れんなよ。俺はブロークンハート(壊れた心)だ」
しっぽがちぎれている茶色の雄猫は黄色の目を光らせた。なんだか嫌な感じだ。
「お前はスター族以外にも暗黒の森があるのを知っているか?」
ジャギッドスターがたずねた。
「もちろんです。あの方たちから訓練を受けていました」
ジュエリーポーは誇らしげに言った。
「お前も、襲撃に参加するか?暗黒の森の猫全員と俺たちでサン族を潰し、俺らが支配者になるんだ」
ジャギッドスターは言った。なんと素晴らしい話だろう。
「はい。もちろんです」
ジュエリーポーが言った。
「なあ、テラークロー。部族を支配したら、今度こそ付き合ってくれないか?」
ブロークンハートが言った。頬を赤く染め、チラチラ相手を見ながら言う。
「嫌よ」
テラークローは即答でフッた。ジャギッドスターは普通にしているので、毎日の光景のようだ。ま、とにかく。強いのは強いはず。これで、俺の夢が叶うぞ!ジュエリーポーは興奮でぞくぞくした。
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投稿 by シャイニングナイト Sat Jul 04, 2020 4:23 pm

「今から、命名式を行う」
ラニングスターの声がキャンプに響き渡った。そう。今から僕らの命名式だ。
「ホープポー、お前はホープライト(希望の光)という名になる。母親と父親にとって、お前は希望の光だったに違いない。お前の勇気と信頼を称え、戦士として歓迎する」
ラニングスターの目には、他にもなにか見えているようだ。ホープライトの鼻に、懐かしい匂いが届いた。
「クローバーポー、お前はクローバーハピネス(クローバーの幸運)という名になる。お前はとても頑張り屋だ。その頑張りを戦士になっても続けてくれ」
クローバーハピネスは小声で自分の名を繰り返し言い、嬉しさに体を震わせていた。
「ミズルポー、お前はミズルサウンド(霧雨の音)という名になる。これからも一生懸命、一族に尽くしてくれ。俺たち一族はお前を戦士として歓迎する」
ミズルサウンドは誇らしげに頭を上げた。
「リリーポー、お前はリリーペタル(ユリの花びら)という名になる。お前の一生懸命な努力を称え、戦士として歓迎する」
リリーペタルは目を嬉しそうに輝かせた。
「クリアポー、お前はクリアマウス(透明なネズミ)という名になる。お前は狩りがとても上手だ。立派な狩猟猫だ。その腕前を称え、戦士として歓迎する」
クリアポーははにかんでいる。
「アイスィクルポー、お前はアイスィクルピューピル(つららの瞳)という名になる。お前は大怪我を負っても立ち直った。その精神力を称えて、戦士として歓迎する」
アイスィクルピューピルは敬意を示して頭を下げた。
「ジュエリーポーが居ないのが残念だ」
ラニングスターは呟いた。その名を聞くと、ホープライトは激しい怒りに襲われた。いなくて良かったよ!
「誰か来るぞ!」
ドーンブリザードが叫んだ。
「よく気がついたな。ドーンポー」
老いた雄猫はしわがれ声で笑った。
「ドーンブリザードだっ!」
ドーンブリザードは言い返した。
「お前はジャギッドスター!」
ラニングスターが不愉快そうに唸った。だが、そいつだけでは無かった。後ろから、ぞくぞくと猫が現れた。
「"邪悪な星が蘇る。たくさんの猫をつれて"という予言はこのことだったのね!」
リーフクラウドが叫んだ。
「俺のところにも"血で染まる"という予言が降りた」
ラニングスターは怒りで震えている。ジャギッドスターの裏切りの酷さは語り継がれている。
「さあ、行け!暗黒の森の戦士たち!」
ジャギッドスターが叫ぶと、猫たちがいっせいに飛び出した。
「サン族、かかれ!」
ラニングスターが叫び、僕たちサン族も飛び出した。絶望するぐらい、敵は大勢いる。その群れの中に、オレンジと赤の雄猫がいるのが見えた。
「ジュエリーポー!」
そう。そこには憎い宿敵と化した猫がいた。
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投稿 by シャイニングナイト Sat Jul 04, 2020 8:29 pm

「久しぶりだね、ホープポー」
ジュエリーポーはニヤニヤとした笑顔をうかべる。なんとも恐ろしい笑顔だ。恐怖で震えそうになるが、怒りの方が強かった。
「ホープライトだ。ジュエリーポー、会えて良かった。君の人生を終わらせる事が出来る」
ホープライトは冷たく言った。
「はっ!無理だよ、君には」
ジュエリーポーは馬鹿にして、吐き捨てるように言った。そして、群れに紛れて消えた。不意に、悲鳴が聞こえた。クローバーハピネスがしっぽの短い雄猫に噛みつかれている。
「クローバーハピネスを離せ!」
ホープライトは大きく跳び、雄猫に飛びかかった。
「ブロークンハート様に手を出すとは。なかなか勇気のある猫だな。気に入ったぞ」
ブロークンハートと言う猫はニヤリと笑った。
「気に入らなくて結構だっ!」
ホープライトはとりあえず強そうなので、遠くへ飛ばした。アイスィクルピューピルが3匹を相手に戦っていて、クリアマウスは肩からひどく血を流している。クローバーハピネスの背中の噛み傷は深そうだ。リリーペタルとミズルサウンドはお互いに傷だらけだ。戦士たちもボロボロだ。僕たちは数で圧倒的に負けている!
「このままじゃ、負ける.......」
ホープライトは何か手はないのか考えた。そして、チラッと目の端に副長が雌猫に押さえつけられているのが見えた。ホープライトは考えるのをやめて助けに行った。
「おい、ライオンファングを離.......」
ホープライトは怒鳴ろうとして、驚きのあまり、固まった。ライオンファングはもがいていない!爪も出しておらず、牙も向いていない。ただ、悲しみに満ちた目で見上げている。
「テラークロー.......」
ライオンファングは絞り出すように言った。喉を強く押さえつけられているので、声が上手く出ていない。
「ライオンファング?」
テラークローと呼ばれた雌猫は首を傾げた。
「そうだよ.......。だから、離して.......」
ライオンファングは苦しそうに言った。雌猫の目が複雑な気持ちで満ちた。
「む、無理よ」
テラークローは首を振る。苦悩に満ちた表情をしている。
「馬鹿者!トドメを刺せ、テラークロー!」
ジャギッドスターの怒鳴り声が響き、たくましい体がテラークローの小柄な体にぶつかった。ライオンファングはゲホゲホと咳をした。
「やっぱりな!お前は完全にはサン族を憎みきれていなかった!そう、ライオンファングの事をな!」
ジャギッドスターが唸り声で言う。
「私が憎んでいるのは差別した一族と、見た目が恐ろしいと言う理由で追放したラニングスターよ。ライオンファングじゃない。ライオンファングは唯一私を友達と見てくれた」
テラークローは反抗する目付きをしている。
「臆病者!権力を手に入れるとはどういう事か教えてやる!どんなに親しい相手でも捨てるぐらいの勇気を持たなけれならない!」
ジャギッドスターは言った。なんて残虐なんだ!ジャギッドスターが爪を出した前足をテラークローの首に振り下ろそうとした。だが、それは出来なかった。
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投稿 by シャイニングナイト Sun Jul 05, 2020 10:32 am

ジャギッドスターは吹っ飛んだ。そこには、少し透明がかかった白い雄猫がいた。身体中に星が煌めいている。スター族様だと、すぐに気付いた。
「ジャギッドスター。もうやめろ」
白い雄猫の言葉は、威厳を感じさせた。ジャギッドスターの前任の族長、スノウスター(ゆきの星)だ。
「お前は、お偉いお偉いスノウスター様じゃないか」
ジャギッドスターは馬鹿にするように唸った。
「俺は.......、俺は偉くなどない。後任に指名する副長を間違えてしまったのだからな」
スノウスターは自分自身に失望したといいたげだ。
「謙遜したけりゃ、してればいい。だが、サン族は滅びる。俺たち暗黒の森の戦士の方が圧倒的に数が多いからな」
ジャギッドスターはふてぶてしく言った。
「それはどうかしら」
ジャギッドスターの前任の副長が現れた。とても賢そうな顔をしている。灰色の雌猫の名は聞いたことあった。グレーバード(灰色の鳥)だ。スノウスターもグレーバードもジャギッドスターに殺されたのだ。
「どういう事だい?グレーバード?」
ブロークンハートがたずねる。
「こういうこと!」
グレーバードが甲高い鳴き声を上げると、スター族の戦士がどっと流れ込んできた。暗黒の森の戦士の倍以上の数だ。その中には、母さんと父さんの姿もあった。
「うおっ!やべーな」
ブロークンハートはもう既に後ずさりしている。
「弱虫!臆病者!早く殺してしまえ!う、うわあ!」
ジャギッドスターの味方に怒鳴っていたが、スター族の戦士たちにもみくちゃにされて見えなくなった。
「もう、大丈夫そうですね」
ほぼ敵は逃げていた。残っているのは、まだ唸っているジャギッドスターと、恐怖で目を見開いているブロークンハート、どうしていいか分からず困っているテラークローだけだ。
「大人しく帰れ。命が惜しければな」
スノウスターは唸った。
「命など惜しくない。お前をスター族からも消すことが出来れば、俺は満足だ!」
ジャギッドスターはスノウスターに飛びかかった。だが、結果は見えていた。既に傷だらけのジャギッドスターが勝てるわけもなく、死んだ。2つの命を無駄にしたのだ。
「あなたはどうするの?ブロークンハート?」
グレーバードが笑顔で聞く。
「い、いや、その。死んだらスター族に行って君と一緒にデートする事はやっぱり無理かな?」
ブロークンハートはヘラヘラ笑って言う。
「無理です♡」
グレーバードは超特上の笑顔で言うが、これは笑顔で言う台詞なんだろうか?
「あはは.......、やっぱり。じ、じゃあ、これでおいとましま〜す。さ、さいなら〜」
ブロークンハートはそそくさと逃げようとする。
「待て、ブロークンハート。グレーバードをたぶらかそうとしたな。俺の妹にそんな事をするとは。万死に値する」
スノウスターから殺気がすごい出ているのは気のせいだろうか。ホープライトはなんか恐ろしくなった。
「.......シスコン族長め」
アイスィクルピューピルが馬鹿にしてぼそっと言った。聞かれてなくて良かったね、聞かれてたら死んでたよ?
「はいはい、ごめんなさい!」
ブロークンハートはすごいスピードで逃げていった。
「ところで、君は?」
スノウスターが、ブロークンハートを冷ややかな目で見ていたテラークローに聞く。
「お好きなように」
テラークローは挑むように言った。スノウスターはチラッとライオンファングを見た。
「よし。ライオンファングに免じてお前を許そう。ライオンファング、しばらくお前はテラークローの監視役をしろ。万が一、不誠実な行動をしたら困るからな」
スノウスターは言った。
「あの、今は俺が族長なんですが.......」
ラニングスターは言いにくそうに言う。
「お前はいい族長だが、噂などを信じすぎだ。そのせいで、テラークローがこんなんになったんだろう?」
スノウスターはいい機会だと言いたげに説教を始めた。そう、スノウスターはすごい説教癖があるらしいのだ。まあ、とにかく、何とかなった。これできっと平和になると、ホープライトは決めつけてしまった。暗がりで光る一対の目には誰も気が付かなかった。ホープライトはジュエリーポーの事をすっかり忘れていた。
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投稿 by シャイニングナイト Sun Jul 05, 2020 7:37 pm

ジャギッドスター(ギザギザの星)♂
灰色の雄猫。目は黄色。だいぶ歳だが、体格はがっしりしていて強い。野心と欲望に押しつぶされ、スノウスターとグレーバードを殺す。スノウスターに殺される。今は暗黒の森。

ブロークンハート(壊れた心)♂
しっぽの短い茶色の雄猫。目は黄色。欲望は誰よりも深い。だが、根は臆病な女好き。いつもヘラヘラ笑っている。今は浮浪猫。

テラークロー(恐怖の鉤爪)♀
白い体に黒い縞柄の雌猫。目は緑の青のオッドアイ。爪は生まれつき赤い。かなりの美猫。差別をした一族とラニングスターを恨んでいた。ライオンファングにだけ心を開いている。

スノウスター(雪の星)♂
真っ白な雄猫。目は水色。説教癖があり、重度のシスコン。ジャギッドスターに殺され、人生を終える。ジャギッドスターを殺す。今はスター族。

グレーバード(灰色の鳥)♀
灰色の雌猫。目は緑。可愛い。笑顔がたまに怖い時が。賢い副長だった。ジャギッドスターに殺された。
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投稿 by シャイニングナイト Tue Jul 07, 2020 5:33 pm

ホープライトは、もう平和に暮らせると、決めつけてしまっていた。何も事件は起きない、そんな愚かな考え方をした。その後、またも自分の身内が殺されてしまうとは知らずに、ホープライトは眠りに落ちた。夢の中で、悲鳴が上がった。聞くだけで、恐怖を感じる悲鳴。だが、ホープライトは深く考えなかった。お告げは族長と看護猫が受けるものだと思い込んでいた。例外があると知らなかった。ただ、悪夢にうなされているぐらいにしか感じなかった。後から考えると、きっと愚かだと、自分を責めるだろう。だが、悲劇は起きてしまった。

ホープライトは鋭い悲鳴で目覚めた。夢に出た悲鳴と同じだ!ホープライトは寒気がした。
「そんな!」
アイスィクルピューピルの悲しみに満ちた叫び声が聞こえた。ホープライトは戦士部屋を飛び出した。そこには、ホープライトの年の離れた姉である、スネークポイズンが横たわっていた。
「姉さん!」
ホープライトは深い深い悲しみが込み上げてくるのを感じた。生き残った唯一の身内が死んでしまった.......。
「嘘だ.......。嘘だって言ってよ!」
ホープライトは嘆いた。だが、嘆いたって姉さんは生き返らない。もう元には戻らない。そんなの分かっていた。
「スネークポイズン!嘘だろ!昨日、またデートしたいって言ってくれたじゃないか!」
ドーンフリザードが泣き叫んだ。
「スネークポイズン.......」
クリスタルシャインが呟いた。シェイドウェイヴの目も深い悲しみに沈んでいる。姉さんはとても面倒見が良くて、優しくて、しっかりしてて、優等生だった。ライオンファングよりもだいぶ年下だが、副長候補に上がったくらいの人気を誇っていた。そして、可愛く、よくモテた。
「誰の仕業かなんて、明確です」
アイスィクルピューピルは言った。激しい怒りで燃えている目を、ぐっと細めている。その顔はとても恐ろしく、忘れろとスター族に言われても忘れられないだろう。アイスィクルピューピルは実の姉のように姉さんを慕っていた。アイスィクルピューピルは低い声で言った。
「ジュエリーポーです」
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