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シャイニングナイトがウォリクラ族に入る話

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投稿 by シャイニングナイト Sat Dec 19, 2020 8:57 am

シャイニングナイトです。
内容は題名の通り。
Twitterにあげたやつ。
1部修正。短編。1話完結。

お借りした猫さん↓
ウィロウフロスト
ヘアテイル
ナイトリーフ
吉祥


最終編集者 シャイニングナイト [ Sun Dec 20, 2020 10:15 am ], 編集回数 1 回
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投稿 by シャイニングナイト Sat Dec 19, 2020 8:59 am

 辺りの静けさを破って雨が降り続いている夜。空は曇っていて、一つも星が見えない。そんな中、1匹の猫が雨に打たれながら歩いていた。その猫は真っ黒で闇夜に溶け込んでおり、暗闇の中をぬうように進んでいく。辺りを見渡す星のように輝く黄色い瞳は、寂しさと後悔が見られたが、それよりも強く、狂気が浮かんでいた━━。

 私は目を覚ました。昨日のうっとうしい雨はもう晴れていて、綺麗な青空が広がっている。私は立ち上がると再び歩き出した。昨日はずっと濡れていたせいで体の芯まで冷え込んでいたが、太陽に当たればたちまち温かくなった。私の目的地は決まっている。ある時聞いたウォリクラ族という部族が暮らしている森を探しているのだ。なんでも、個性豊かな猫たちが暮らしている森だそうだ。私はそこを目指して何週間も歩き続けているが、いっこうにたどり着かない。本当にそんな森は存在するのかと疑い始めている。だが、止まっても行くあてがないのでひたすら進む。

 朝から正午まで太陽の下を歩き続けるとさすがに疲れるし、喉が渇く。私は近くの路地裏に足を踏み入れた。そこには猫が3匹いた。全員薄汚くて痩せていた。野良猫だと誰が見てもわかる。そいつらは私を見ると、威嚇をはじめた。
「誰だ。ここは俺たちの縄張りだ。出ていけ!出ていかなければ戦うことになるぞ」
1番大きい猫が脅した。私は戦いの姿勢を取り、首を動かして先に攻撃を仕掛けるよう煽った。雄猫の目が怒りの色に染まる。
「この野郎!!!」
雄猫は飛びかかってきた。私はその時点で判断した。勢いに任せた戦い方だ。こいつはなんの戦略も考えていない馬鹿だ。私は嘲笑った。なんて容易い。私は相手を寸前で避けた。相手は無様に転ぶ。私はソイツの耳を思い切り裂いた。盛大な血しぶきが上がる。雄猫は慌てて逃げ出した。後ろで怯えた顔をしていた猫達も雄猫を追っていく。でも私はそんなの見えていなかった。

 私の頬に返り血がかかっている。ああ、またあの光景が蘇ってきてしまう。
『ねぇ、シャイニングナイト!行きましょうよ!〈二本足〉の住処に!』
あの時の姉の誘う声が頭に響く。一気に場面は飛んだ。私と姉が〈二本足〉から死にものぐるいで逃げている.......。この先の光景は思い出したくないのに.......、1番鮮明に残っている.......。鋭い銃音がした後で私の方に銃丸が飛んでくる。が、当たらなかった。なぜなら、姉が私を庇ったから。その時も、私の頬に血がかかった。私が死ねば良かったのに。姉の方がみんなに好かれていたのに。私は姉を家族の元に連れ帰り、その日の夜にひっそりと住処を出た。家族にこれ以上の迷惑をかけないために。

 あれからまた何週間か辺りをうろついた。ようやくだ。ようやく見つけた。青く生い茂った森が目の前に広がっている。これが話に聞いたウォリクラ族が住んでいる森に違いない。私は根拠もないのに確信した。自分の縄張りではないが、我が物顔で森を突き進んだ。その時だ。誰かに呼び止められた。
「おい、そこのお前!ウォリクラ族の縄張りで何してる?」

 私はサッと振り向いた。そこには濃い灰色の雄猫がいた。右目に縦のアザがあるのが1番特徴的だ。後ろには尻尾が緑と青の雄猫と濃い灰色と茶色のまだら模様の雄猫もいる。いっぺんに相手にするにはさすがに厳しい。
「聞いてるのか?」
濃い灰色の雄猫が訪ね直した。
「見て分からない?歩いてるの」
私はわざと馬鹿にした。雄猫は喉元で唸り声をあげる。すると突然飛びかかってきた。私はいきなりの事に驚きながらもその雄猫と取っ組みあった。ふぅん、なかなかやるじゃない?私は相手が強いのを確認した。だが。
「喧嘩はやめろ。そんなことより族長のところに連れていこう」
濃い灰色と茶色のまだら模様の雄猫が言った。濃い灰色の雄猫は私から離れる。
「分かった、ヘアテイル。ナイトリーフ、先に戻って族長に知らせて下さい」
濃い灰色の雄猫はそう言った。
「ついてこい」
ヘアテイルと呼ばれた雄猫が素っ気なく言った。私は仕方なくついていくことにした。

 私はある場所に連れていかれた。広い開けた場所だ。岩の上に自分と同じように真っ黒な猫がいた。だが私とは違い、尻尾が2本あった。その猫以外にもたくさんの猫がいた。
「お前の名はなんだ」
二又の黒い雄猫が言った。
「シャイニングナイトです」
私は言った。相手の鋭い目が細くなる。私も黄色い目をぐっと細めて睨んだ。
「殺し屋のシャイニングナイトか」
黒猫が言った。私は心臓を爪で引っかかれたような気分になった。どこでそれを。
「最近辺りをうろつき始めた黒い雌猫、シャイニングナイトに喧嘩を売ったら最後、殺されてしまうとの話を聞いた」
黒猫は落ち着いて淡々と告げる。私は爪を出しそうになるのをこらえた。
「そうですよ。だからなんです?」
私は挑戦的に言った。周りの猫達がヒソヒソ話し始める。なんとでも言えばいいさ。
「私はあなた達の仲間にして欲しくてはるばる遠くからやって来ました。仲間に入れて下さい」
私は本題に入った。
「ウォリクラ族の仲間を殺さないと誓えるのか?一生忠誠を誓えるか?」
黒猫は厳しくたずねた。2本の黒い尻尾を前足にかけて優雅に座りながら。
「さぁーて、どうかな?」
私は楽しんでからかうような口調で言った。
「なっ?!」
黒猫が驚いた顔をする。
「最初から全部分かっちゃ、つまんないでしょ?私とあなた達の心理戦」
シャイニングナイトはチロっと舌を出した。
「.......面白い。俺は吉祥だ」
二又の黒猫はこちらも楽しむような表情をしている。こうして、私のウォリクラ族生活は始まった。
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投稿 by フラワーポー Sat Dec 19, 2020 6:23 pm

こんにちは
面白かったです❗
続きが楽しみです!

フラワーポー
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投稿 by ハニードロップ Sat Dec 19, 2020 6:39 pm

シャイニングナイト、殺し屋!!!!!!びっくりしました。面白かったです!シャイニングナイトsの小説はいつも面白いです!凄い!!、!!←語彙力なくてすみません

ハニードロップ
未登録ユーザー


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投稿 by シャイニングナイト Sat Dec 19, 2020 10:23 pm

フラワーポーさん
ありがとうございます。
続くかはわかりませんが気長にお待ち下さい。

ハニードロップさん
シャイニングナイトは性格悪いので。
ありがとうございます。
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