隠された伝説

[アビスシェイド]

オールドキャッスル族
古城とその周辺を取り囲む森を縄張りとする部族。族長とその連れ合いはキング・クイーンとつき、その子供はプリンセス・プリンスとつけられることが多い。また、雌猫たちが上品な話し方をするのも特徴的。優れている看護猫はソラス（癒し）がつく

族長　♂キングテンペストワールド　（暴風雨の世界）
副長　♂レインボーロマンス（虹のロマンス）
看護　♀ソラスセレニティゼニス（平穏な最高点）
戦士　♀クイーンマグニフィセントホライズン（壮大な地平線）
戦士　♂スパークリングサン（きらめく太陽）
戦士　♀スプレンディードスター（豪華な星）
戦士　♂スパークリングスマイル（きらめく微笑み）

[アビスシェイド]

レイクサイド族
湖畔と湖に浮かぶ島を縄張りとした部族。優れた看護猫にはヒールとつく。また、泳ぎが得意な猫にはアクアとつく。

族長　♂アクアテッドポールワールド（おたまじゃくしの世界）
副長　♀アクアドルフィンピューピル（イルカの瞳）
看護　♂アジュールリーフ（紺碧の葉）
戦士　♂アスキューレッグ（歪んだ足）
戦士　♀フィッシュアプシリティー（魚の日向ぼっこ
戦士　♂アリゲーターアドベンチャー（ワニの冒険）
戦士　♀アクアサラマンダーハート（サンショウウオの心）

[アビスシェイド]

レイクサイド族
湖畔と湖に浮かぶ島を縄張りとした部族。優れた看護猫にはヒールとつく。また、泳ぎが得意な猫にはアクアとつく。

族長　♂アクアテッドポールワールド（おたまじゃくしの世界）
副長　♀アクアドルフィンピューピル（イルカの瞳）
看護　♂アジュールリーフ（紺碧の葉）
戦士　♂アスキューレッグ（歪んだ足）
戦士　♀フィッシュアプシリティー（魚の日向ぼっこ
戦士　♂アリゲーターアドベンチャー（ワニの冒険）
戦士　♀アクアサラマンダーハート（サンショウウオの心）

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マウンティネスディストレクト族
周りを岩に囲われた山を縄張りとした部族。がっちりとした体型で暗い色の猫が多い。特に狩りがうまいものや、素晴らしい腕を持つ看護猫はマニュピレイターオフ〇〇と言われることがある。族長になる子猫や看護猫になる子猫は、ワールド族に選ばれ何匹かの候補になる。候補にはそれに相応しい名がつけられる。ワールド族とは別に“深淵の神”というものを信仰している
族長　♀インヴィクタスワールド（不屈の世界）
副長　♂クリムゾントワイライト（深紅の薄明かり）
看護　♀ヌミナスゼファー（聖なるそよ風）
戦士　♂ウィムジーウィング（気まぐれな風）
戦士　♀ロージエイトガイア（明るい大地）
戦士　♂プレシャスデュー（貴重な雫）
戦士　♀ヴィヴィッドラスター（鮮やかな光沢）

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デグラデーションデザート族
岩と砂しか無いような砂漠に住む部族。“深淵の神”の末裔とも言われている。サソリやヘビを食べて食い繋いでいるが、侵入者が現れたら捕まえて食べるとも言われている。

族長　♂アニモシティワールド（恨む世界）
副長　♀ルインアビス（破滅の深淵）
看護　♂アビスマルアヴァリス（奈落の貪欲）
戦士　♀カクタスソーン（サボテンの棘）
戦士　♂スリザーアダー（ずるずる滑るヨーロッパクサリヘビ）
戦士　♀スコーピオンベノム（サソリの毒）　
戦士　♂グルーサムファング（身の毛のよだつ牙）

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大体の縄張りの配置

オールド　　　レイク
キャッスル　　サイド

マウンティ　　デグラデー
ネス　　　　　ション
　　

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伝説の物語より第1章

遥か昔、まだ深淵の神がこの世を支配していた頃深淵の神に星から一つの御告げが降りた。
お告げの内容は新しい時代が来ると言うもの。
深淵の神はその御告げを新しい部族が森にできると言う意味だと解釈した。
その後、隕石が落ち、深淵の神は滅亡したと言われている。
その隕石が落ちたあと、誕生したのが今の部族たちだ。
オールドキャッスル族は古くから佇む古城に住み着き、レイクサイド族は湖に住み着き、マウンティネスディレクト族は山に住み着き、住み着いた地の名を名乗り出した。
デグラデーションデザート族は、深淵の神の末裔だと今に伝わっている。
しかしそれは、伝承されていく中でついた尾鰭だと言われている。大半の部族猫は深淵の神の末裔だと信じているが…

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一章

──────逃げろ！　　　　が来る！

突如として鳴り響いた声を聞き、ミーティアキットは慌てて駆け出した。
ちっとも前へ進まない！
必死に足を動かす。
違和感を持ち見下ろした足は自分のものとは異なる渦巻く模様がついていた。
私の足じゃない！
ミーティアキットは自分の足が宙を掻くのを感じた。
誰か助けて！
───もう、ミーティア。また悪い夢を見たの？
優しい雌猫の声。
ミーティアキットはその雌猫に抱きついた。
お母さん…

これはミーティアキットがまだ物心つく前に見た夢だ。
ミーティアキットは自分のものではない足で走ったこともその雌猫を見たこともない。
だが、ミーティアキットは幼い頃からこの夢を度々見ているのだった。



「ミーティアキット！起きろよ！まだ寝てるのか？」
重たいものにぶつかられ、ミーティアキットは薄く目を開けた。
「早く起きろよ！獲物置き場の獲物、全部食べちゃうからな！俺は満腹で毛も整えてカッコいい姿で命名式に出るのに鈍間のミーティアキットは寝癖だらけでおまけに腹ペコ！みんなから馬鹿にされても知らないもんな！」
もう！
ミーティアキットはふざけたように唸って寝床から飛び出した。
「その顔面！引き裂いてくれよう！」
「やーなこった！」
パッと向きを変え走っていくボャージュキットの後ろ姿めがけて飛びかかる。
少し爪を出して捕まるとボャージュキットは悲鳴をあげて座り込んだ
「やめろよ！」
「さっきの仕返しよ！」
そう言って逃げるとボャージュキットは長く鳴き声をあげて体当たりを喰らわしてきた。
「ちょっと！」
ボャージュキットに飛びかかろうとすると目の前の地面に大きく影が差した。
「子猫たち！ネズミだ！仲良く食べるんだぞ！」
族長であるアクアテッドポールワールドだ。その横には先にネズミを食べたのか口の周りを舐めるアルカナキットとテンペストキットがいる。
「うわぁ！ねずみだ！」
ミーティアキットは思わず小さく跳ねた。
いつもは魚が多いのに！
「この魚、どうしたんですか？」
ボャージュキットが丁寧な口調で尋ねる。
「アクアドルフィンピューピルたちが湖の向こう岸まで行って取ってきてくれたんだ。」
「すごい！私も湖の向こう岸に行ってみたい！」
湖の向こう岸に行くのは年長の見習いになってからだ。
見習いになってもすぐに湖の向こう岸に行くことができるわけではない。
この島にもネズミなどの哺乳類はあるが、非常時の食事ために殺してはいけないことになっていた。

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