運命の力~血に染まった銀色の石
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Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
登場猫紹介【第1部】
~重要登場猫~
・シルバーポー(銀色の足)
〔シルバーキット→シルバーポー〕
この話の主人公。体の毛はとても美しい銀色。
・ストーンポー(石の足)
〔ストーンキット→ストーンポー〕
たくましい雄猫。シルバーポーと仲良し。
・ストライプスター(縞星)
〔ストライプキット→ストライプポー→ストライプフット→ストライプスター〕
サンダー族の族長。シルバーポーのお父さん。
・サンライト(太陽の光り)
〔サンキット→サンポー→サンライト〕
サンダー族の副長。立派な族長になるため日々努力している。
《見習い》
・リードポー(アシの足)〔リードキット→リードポー〕
シルバーポーともともと中が良かった雄猫。
・ホワイトポー(白い足)〔ホワイトキット→ホワイトポー〕
シルバーポーの親友
・マウスポー(ネズミ足)〔マウスキット→マウスポー〕
小柄な雄猫。だが力は強い。
《戦士》
・ブレイズバード(炎の鳥)〔ブレイズキット→ブレイズポー→ブレイズバード〕
自分かってな雄猫。
・ブラッククラウド(黒い雲)〔ブラックキット→ブラックポー→ブラッククラウド〕
一族に忠実な雄猫。ストーンポーの指導者。
・グレーファー(灰色の毛)〔グレーキット→グレーポー→グレーファー〕
すらりとした体型の雌猫。シルバーポーの指導者。
~重要登場猫~
・シルバーポー(銀色の足)
〔シルバーキット→シルバーポー〕
この話の主人公。体の毛はとても美しい銀色。
・ストーンポー(石の足)
〔ストーンキット→ストーンポー〕
たくましい雄猫。シルバーポーと仲良し。
・ストライプスター(縞星)
〔ストライプキット→ストライプポー→ストライプフット→ストライプスター〕
サンダー族の族長。シルバーポーのお父さん。
・サンライト(太陽の光り)
〔サンキット→サンポー→サンライト〕
サンダー族の副長。立派な族長になるため日々努力している。
《見習い》
・リードポー(アシの足)〔リードキット→リードポー〕
シルバーポーともともと中が良かった雄猫。
・ホワイトポー(白い足)〔ホワイトキット→ホワイトポー〕
シルバーポーの親友
・マウスポー(ネズミ足)〔マウスキット→マウスポー〕
小柄な雄猫。だが力は強い。
《戦士》
・ブレイズバード(炎の鳥)〔ブレイズキット→ブレイズポー→ブレイズバード〕
自分かってな雄猫。
・ブラッククラウド(黒い雲)〔ブラックキット→ブラックポー→ブラッククラウド〕
一族に忠実な雄猫。ストーンポーの指導者。
・グレーファー(灰色の毛)〔グレーキット→グレーポー→グレーファー〕
すらりとした体型の雌猫。シルバーポーの指導者。
オークフラワー- 未登録ユーザー
Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
プロローグ
青くすみわたっていた空がいきなり赤く染まった。すると雌猫の声が聞こえた。苦しげに叫んでいた。
雄猫はにやりと笑った。やっと裏切り者が死んだのを見届けられたのだった。あいつは俺がせっかく信用を与えてやったのにその信頼を裏切ったのだ。あいつは死んで当然なのだ。
雄猫はのびをして体をほぐした。雄猫の近くにはひとつの銀色の石があった。その中にはひとつの光りがともっていた。いや、光りというより本当は魂なのだ。
雄猫はその石に向かって歩いた。石の前に来るとまるでその石が美味しそうな獲物のように舌をなめ息を吸うといった。
「デスソウル様。聞こえますか?。わたくしブラットソウルは今の瞬間から裏切り者のシルバーテイルとの契約を切ります。なのでシルバーテイルの魂の石を排除させていただきます。」
ブラットソウルとなのる雄猫はそこでいったん止めて前足で地面に×印をつけてそこに右前足の人差し指のかぎ爪をのせた。
と、石の表面にぼんやりと光りが現れた。ブラットソウルはそれを確かめるといった。
「排除、シルバーテイル。デス・ソウル。」
ブラットソウルがいったとたん石の中の魂が一度ピカッと光った。だがその光りを最後に石の中の魂は消えた。
ブラットソウルはその出来事を最後まで見届けると後ろを振り向きいった。
「よくやった、オークフラワー。いや、その名前は今のお前にふさわしくないな。」
ブラットソウルは少し考えていたがやがて顔を上げいった。
「ライフソウル、そうライフソウル(運命の魂)だ。お前の新しい名前だ。今のお前にとてもふさわしい。」
ブラットソウルは満足げに言うと戻るぞと言うようにしっぽを振った。ライフソウルは一礼するとブラットソウルに続いて去った。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
*このお話しはシルバーテイルの人生の話の他オークフラワー(ライフソウル)の母親、父親その他前回明かされなかった話もあります。先に前回の方を先に読むことをおすすめします。
青くすみわたっていた空がいきなり赤く染まった。すると雌猫の声が聞こえた。苦しげに叫んでいた。
雄猫はにやりと笑った。やっと裏切り者が死んだのを見届けられたのだった。あいつは俺がせっかく信用を与えてやったのにその信頼を裏切ったのだ。あいつは死んで当然なのだ。
雄猫はのびをして体をほぐした。雄猫の近くにはひとつの銀色の石があった。その中にはひとつの光りがともっていた。いや、光りというより本当は魂なのだ。
雄猫はその石に向かって歩いた。石の前に来るとまるでその石が美味しそうな獲物のように舌をなめ息を吸うといった。
「デスソウル様。聞こえますか?。わたくしブラットソウルは今の瞬間から裏切り者のシルバーテイルとの契約を切ります。なのでシルバーテイルの魂の石を排除させていただきます。」
ブラットソウルとなのる雄猫はそこでいったん止めて前足で地面に×印をつけてそこに右前足の人差し指のかぎ爪をのせた。
と、石の表面にぼんやりと光りが現れた。ブラットソウルはそれを確かめるといった。
「排除、シルバーテイル。デス・ソウル。」
ブラットソウルがいったとたん石の中の魂が一度ピカッと光った。だがその光りを最後に石の中の魂は消えた。
ブラットソウルはその出来事を最後まで見届けると後ろを振り向きいった。
「よくやった、オークフラワー。いや、その名前は今のお前にふさわしくないな。」
ブラットソウルは少し考えていたがやがて顔を上げいった。
「ライフソウル、そうライフソウル(運命の魂)だ。お前の新しい名前だ。今のお前にとてもふさわしい。」
ブラットソウルは満足げに言うと戻るぞと言うようにしっぽを振った。ライフソウルは一礼するとブラットソウルに続いて去った。
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*このお話しはシルバーテイルの人生の話の他オークフラワー(ライフソウル)の母親、父親その他前回明かされなかった話もあります。先に前回の方を先に読むことをおすすめします。
オークフラワー- 未登録ユーザー
Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
第1章
夜空にはキラキラと星が光っていた。森からはなにも聞こえない静かな夜だった。
雌猫は寝床から出て冷えている体を少しでも暖めようと思い体を丸くした。
そろそろパトロールの時間だ、と雌猫は思った。枯れ葉の季節は寒さが厳しいからできるだけ寝床で丸くなってぐっすり眠りたいものだが指導者に言われたならしょうがない。パトロールに行ったあとは少し休む時間があるだろうか。
少しすると戦士部屋から指導者と雄猫が出てきた。雌猫はそのもとに駆け寄った。
指導者は雌猫が自分のそばに来たのを見ると嬉しげに話始めた。
「おはよう、シルバーポー。時間ぴったりね。さすが私の弟子だわ。この調子で今日一日頑張りましょう。」
シルバーポーは嬉しくなり言った。
「ありがとうございます。グレーファー。」
グレーファーはうなずくと後ろで毛ずくろいしている雄猫に向かって言った。
「ブレイズバード、あなたさえよければパトロールに出発するけど?。」
ブレイズバードはため息立ち上がりグレーファーをにらんだ。が、なにも言わなかった。
グレーファーは行きましょうと言うようにしっぽを振った。シルバーポーはあわててグレーファーのあとを急いだ。ブレイズバードは地面につばを吐くとゆっくりとあとを追った。シルバーポーは心配してブレイズバードを振り返った。ブレイズバードはちらっとこちらを見た。その表情からはなにも読み取れなかった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
パトロールは順調に進んでいった。シャドウ族とのなわばりの境界線につくとグレーファーは言った。
「ブレイズバード、この先の境界線にマーキングしておいてくれないかしら?。私はここの境界線にマーキングしておくから。」
ブレイズバードはうなって返事をすると草むらに入っていって見えなくなった。
それを見届けるとグレーファーは言った。
「さ、シルバーポーさっさとマーキングしておきましょう。」
シルバーポーはぎここちなくうなずくとグレーファーの後ろに行ってどすんとすわりこんだ。と、鼻に何かのにおいが飛び込んできた。ネズミだ!。
シルバーポーはしっぽを振って獲物がいることを示した。グレーファーはうなずいた。シルバーポーは体を低くしてそっと前に進んだ。確かにネズミがいた。何とも美味しそうなネズミだった。シルバーポーはさっとネズミの上にかぶさりネズミが声をあげる前にさっとしとめた。
グレーファーは感心したように言った。
「すごいわ、シルバーポー!。さすが私の弟子ね!。」
シルバーポーは恥ずかしくなり言った。
「恥ずかしいですよ、グレーファー。やめてくださいよぉ。」
グレーファーは笑うとしっぽを振って言った。
「さ、そろそろブレイズバードを呼んで帰りましょう。」
シルバーポーはうなずくとあるきだした。
夜空にはキラキラと星が光っていた。森からはなにも聞こえない静かな夜だった。
雌猫は寝床から出て冷えている体を少しでも暖めようと思い体を丸くした。
そろそろパトロールの時間だ、と雌猫は思った。枯れ葉の季節は寒さが厳しいからできるだけ寝床で丸くなってぐっすり眠りたいものだが指導者に言われたならしょうがない。パトロールに行ったあとは少し休む時間があるだろうか。
少しすると戦士部屋から指導者と雄猫が出てきた。雌猫はそのもとに駆け寄った。
指導者は雌猫が自分のそばに来たのを見ると嬉しげに話始めた。
「おはよう、シルバーポー。時間ぴったりね。さすが私の弟子だわ。この調子で今日一日頑張りましょう。」
シルバーポーは嬉しくなり言った。
「ありがとうございます。グレーファー。」
グレーファーはうなずくと後ろで毛ずくろいしている雄猫に向かって言った。
「ブレイズバード、あなたさえよければパトロールに出発するけど?。」
ブレイズバードはため息立ち上がりグレーファーをにらんだ。が、なにも言わなかった。
グレーファーは行きましょうと言うようにしっぽを振った。シルバーポーはあわててグレーファーのあとを急いだ。ブレイズバードは地面につばを吐くとゆっくりとあとを追った。シルバーポーは心配してブレイズバードを振り返った。ブレイズバードはちらっとこちらを見た。その表情からはなにも読み取れなかった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
パトロールは順調に進んでいった。シャドウ族とのなわばりの境界線につくとグレーファーは言った。
「ブレイズバード、この先の境界線にマーキングしておいてくれないかしら?。私はここの境界線にマーキングしておくから。」
ブレイズバードはうなって返事をすると草むらに入っていって見えなくなった。
それを見届けるとグレーファーは言った。
「さ、シルバーポーさっさとマーキングしておきましょう。」
シルバーポーはぎここちなくうなずくとグレーファーの後ろに行ってどすんとすわりこんだ。と、鼻に何かのにおいが飛び込んできた。ネズミだ!。
シルバーポーはしっぽを振って獲物がいることを示した。グレーファーはうなずいた。シルバーポーは体を低くしてそっと前に進んだ。確かにネズミがいた。何とも美味しそうなネズミだった。シルバーポーはさっとネズミの上にかぶさりネズミが声をあげる前にさっとしとめた。
グレーファーは感心したように言った。
「すごいわ、シルバーポー!。さすが私の弟子ね!。」
シルバーポーは恥ずかしくなり言った。
「恥ずかしいですよ、グレーファー。やめてくださいよぉ。」
グレーファーは笑うとしっぽを振って言った。
「さ、そろそろブレイズバードを呼んで帰りましょう。」
シルバーポーはうなずくとあるきだした。
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Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
第2章
シルバーポーがキャンプに戻った頃には一族は忙しそうに働いていた。もう狩りに行ってきた猫もいるらしく少しだが獲物置き場に獲物が置いてあった。
「シルバーポー?」グレーファーが声をかけた。
シルバーポーはさっとグレーファーの方を向いた。とたん何とも恥ずかしくなった。グレーファーは今日の予定を話していたのだった。だがいシルバーポーが話を聞いていないことにきずいたらしく話をいったん止めてこちらの顔をじっとのぞきこんでいた。
「申し訳ございません、グレーファー。お腹が空いていてちょっと獲物に目がいってしまいました。」
シルバーポーは思わず顔が真っ赤になった。
グレーファーは同感の表情で言った。
「大丈夫よ、シルバーポー。お腹が空くのはしょうがないわ。でもちゃんと私の話は聞いてちょうだいね。」
シルバーポーがうなずいたところを見るとグレーファーは話を続けた。
「まずはお腹が空いているんだと思うから食べていいわよ。そのあと少し寝ていなさい。でも私が呼んだら狩に出かけるわよ。」
「えぇ~、こんなに疲れているのに続いて狩りにも出かけなきゃいけないんですか。」
グレーファーがいらたった様子で言った。
「疲れているのは皆同じよ。それにストーンポーも一緒よ。」
狩に出かけるのは嫌だがストーンポーもいるならいいやと思いわかりましたと返した。
グレーファーは満足そうにいうと戻っていいわよと言った。
シルバーポーはさっとうなずくと獲物置き場に行った。獲物はどれも美味しそうで思わず口の中につばがあふれでた。シルバーポーはその中からハタネズミをもらった。ハタネズミは少し筋っぽかったが今のシルバーポーには何でも美味しく感じられた。1、2口で食べ終わると体の毛をゆっくりグルーミングした。のんびりしていたら思わずあくびが出た。シルバーポーははや歩きで見習い部屋に行った。
見習い部屋には誰もいなかった。シルバーポーはどすんと寝床にねっころがると目をつぶった。そしていつのまにか眠っていた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ぐっすり眠っていた。といきなり脇腹を強くつつかれた。
シルバーポーはもぞもぞ体を丸めた。とまたもや脇腹をつつかれた。さっきより強かった。
シルバーポーはつついてきた相手に向かって低くうなりおもいっきりけった。
「シルバーポー、起きろよ。狩に行くんだろ。グレーファーもブラッククラウドも待っているよ!。早くしろよ!。」
シルバーポーはびっくりして起き上がった。声の主はストーンポーだった。シルバーポーは大声で言った。
「どうしてもっと早く起こしてくれなかったのよ!。早くしないとグレーファーとブラックテイルに怒られちゃうじゃないの!」
シルバーポーはさっと起き上がり見習い部屋から飛び出した。シルバーポーが思っていたとうりにやはりグレーファーとブラックテイルは待っていた。
グレーファーはシルバーポーが起きたのを見るとため息をつき言った。
「シルバーポー、どうしてもっと早く起きなかったの?。今日の予定は話しておいたでしょう。あなたが寝ていた間に獲物はすべてシャドウ族のなわばりにいちゃったんじゃないかしら。」
シルバーポーは言った。
「申し訳ございません。今度からは気をつけます。」
グレーファーはぶつぶつ言いながら地面をひっかいた。ブラッククラウドはため息をつきシルバーポーをにらんだ。
ストーンポーは同情するような目で言った。
「大丈夫だよ。誰でも失敗する事はあるんだから。この失敗から学べばいいんだよ。」
シルバーポーは感謝のしるしとしてストーンポーの耳をなめた。グレーファーはしっぽを振ると言った。
「これ以上時間は無駄にできないわ。さっさと出かけましょう。」
4匹は駆け足でキャンプの入り口を駆け抜けた。森はとても寒く、獲物なんかいそうになかった。
そんなことを考えているとグレーファーはさっと身をかがめた。シルバーポーはグレーファーの目先に目をこらした。ハトだ!シルバーポーは嬉しくなった。枯れ葉の季節にしては美味しそうだった。グレーファーはゆっくりと前進していった。
あと少し....。シルバーポーは思った。その時だった。草むらでがさごそ物音がした。その物音を感じ取った時
だった。草むらから何かが出てきた。
アナグマだ!
シルバーポーがキャンプに戻った頃には一族は忙しそうに働いていた。もう狩りに行ってきた猫もいるらしく少しだが獲物置き場に獲物が置いてあった。
「シルバーポー?」グレーファーが声をかけた。
シルバーポーはさっとグレーファーの方を向いた。とたん何とも恥ずかしくなった。グレーファーは今日の予定を話していたのだった。だがいシルバーポーが話を聞いていないことにきずいたらしく話をいったん止めてこちらの顔をじっとのぞきこんでいた。
「申し訳ございません、グレーファー。お腹が空いていてちょっと獲物に目がいってしまいました。」
シルバーポーは思わず顔が真っ赤になった。
グレーファーは同感の表情で言った。
「大丈夫よ、シルバーポー。お腹が空くのはしょうがないわ。でもちゃんと私の話は聞いてちょうだいね。」
シルバーポーがうなずいたところを見るとグレーファーは話を続けた。
「まずはお腹が空いているんだと思うから食べていいわよ。そのあと少し寝ていなさい。でも私が呼んだら狩に出かけるわよ。」
「えぇ~、こんなに疲れているのに続いて狩りにも出かけなきゃいけないんですか。」
グレーファーがいらたった様子で言った。
「疲れているのは皆同じよ。それにストーンポーも一緒よ。」
狩に出かけるのは嫌だがストーンポーもいるならいいやと思いわかりましたと返した。
グレーファーは満足そうにいうと戻っていいわよと言った。
シルバーポーはさっとうなずくと獲物置き場に行った。獲物はどれも美味しそうで思わず口の中につばがあふれでた。シルバーポーはその中からハタネズミをもらった。ハタネズミは少し筋っぽかったが今のシルバーポーには何でも美味しく感じられた。1、2口で食べ終わると体の毛をゆっくりグルーミングした。のんびりしていたら思わずあくびが出た。シルバーポーははや歩きで見習い部屋に行った。
見習い部屋には誰もいなかった。シルバーポーはどすんと寝床にねっころがると目をつぶった。そしていつのまにか眠っていた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ぐっすり眠っていた。といきなり脇腹を強くつつかれた。
シルバーポーはもぞもぞ体を丸めた。とまたもや脇腹をつつかれた。さっきより強かった。
シルバーポーはつついてきた相手に向かって低くうなりおもいっきりけった。
「シルバーポー、起きろよ。狩に行くんだろ。グレーファーもブラッククラウドも待っているよ!。早くしろよ!。」
シルバーポーはびっくりして起き上がった。声の主はストーンポーだった。シルバーポーは大声で言った。
「どうしてもっと早く起こしてくれなかったのよ!。早くしないとグレーファーとブラックテイルに怒られちゃうじゃないの!」
シルバーポーはさっと起き上がり見習い部屋から飛び出した。シルバーポーが思っていたとうりにやはりグレーファーとブラックテイルは待っていた。
グレーファーはシルバーポーが起きたのを見るとため息をつき言った。
「シルバーポー、どうしてもっと早く起きなかったの?。今日の予定は話しておいたでしょう。あなたが寝ていた間に獲物はすべてシャドウ族のなわばりにいちゃったんじゃないかしら。」
シルバーポーは言った。
「申し訳ございません。今度からは気をつけます。」
グレーファーはぶつぶつ言いながら地面をひっかいた。ブラッククラウドはため息をつきシルバーポーをにらんだ。
ストーンポーは同情するような目で言った。
「大丈夫だよ。誰でも失敗する事はあるんだから。この失敗から学べばいいんだよ。」
シルバーポーは感謝のしるしとしてストーンポーの耳をなめた。グレーファーはしっぽを振ると言った。
「これ以上時間は無駄にできないわ。さっさと出かけましょう。」
4匹は駆け足でキャンプの入り口を駆け抜けた。森はとても寒く、獲物なんかいそうになかった。
そんなことを考えているとグレーファーはさっと身をかがめた。シルバーポーはグレーファーの目先に目をこらした。ハトだ!シルバーポーは嬉しくなった。枯れ葉の季節にしては美味しそうだった。グレーファーはゆっくりと前進していった。
あと少し....。シルバーポーは思った。その時だった。草むらでがさごそ物音がした。その物音を感じ取った時
だった。草むらから何かが出てきた。
アナグマだ!
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第3章
「シルバーポー、早く逃げな....」グレーファーの叫び声を上げた瞬間アナグマが恐ろしい声を上げておもいっきりグレーファーを殴った。
「グレーファー!」
シルバーポーは悲鳴に近い声で叫んだ。シルバーポーはストーンポーの止める声を無視してグレーファーの元へ駆け寄った。
グレーファーはぐったりとしていて頭には大きな傷がありそこから血がどくどく流れ出てた。今は意識を失っているらしく動かなかった。
「シルバーポー後ろにアナグマが....!」
一瞬ストーンポーの声が聞こえたと
思ったら後ろ左手足に燃えるような痛みが走った。続いて宙に浮いたと思ったら目の前が真っ赤になった。
シルバーポーはそのまま意識を失い真っ暗な波に飲み込まれていった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
シルバーポーは体全体の感覚が全くなかった。シルバーポーはなんとなく思った。自分は死んだのだろうか。自分は死んでもスター族に行けないのだろうか。
「シルバーポー?、起きたのかい?。」
声がした。シルバーポーは思った。スター族かしら。私を迎えに来てくれたのだろうか。だがそれにしては聞き覚えのある声だった。
とまた声がした。さっきの声とは違って興奮している声だった。
「ロングウィスカー、目が覚めたようです!。シルバーポー、大丈夫?。」
シルバーポーは重い目を開けた。自分は生きているらしかった。シルバーポーがいたのは看護部屋だった。
看護猫のロングウィスカーとその弟子のアイスポーがいた。ロングウィスカーは名前のとうりにとてもひげが長いのが特長だった。その弟子のアイスポーはストーンポーのお姉ちゃんでとても明るい雌猫なのだ。
ロングウィスカーは顔を近づけて行き言った。
「お前は自分が誰だかわかるかい?。俺の名前は?。こっちの俺の弟子の名前は?。お前は今どこにい
る?。」
シルバーポーはその質問について傷の痛みに顔をしかめながら答えた。
「私はシルバーポー。あなたはロングウィスカーで弟子のアイスポー。こ
こは看護部屋。」
ロングウィスカーは満足そうに笑うとシルバーポーの体をしげしげながめた。シルバーポーも自分の体を見たらびっくりした。
シルバーポーの後ろ左手足は何かがぐるぐる巻いてありとても痛かった。もうほとんど体は傷だらけでずたずただった。
「安心しろ。お前の後ろ左手足以外そんなひどい怪我じゃない。後ろ左手足は少し痛めただけだ。ゆっくりここで休んでいればいずれ治る。」
ロングウィスカーが確信を持った声で言った。
シルバーポーは自分が意識を失ったあとの事を教えて、とロングウィスカーに言った。ロングウィスカーは心良く答えてくれた。
「お前さんが意識を失ったあとは大変だったそうだ。ブラッククラウドがアナグマと戦っている間にストーンポーがキャンプに戻って助けを求めて何匹かの戦士が現場に向かったのだよ。少しすると皆帰ってきてお前さんとグレーファーがここに運ばれて来たのさ。ブラッククラウドもストーンポーも浅い傷ですんで良かったよ。」
「グレーファー!、グレーファーは大丈夫何ですか!?。」
シルバーポーが言った。
ロングウィスカーは自分の後ろを指した。
そこにはグレーファーがよこわたっていた。身体中薬草がべったりついていて小さくか弱く見えた。
「グレーファー....」シルバーポーは目に思わず涙が浮かんできた。
ロングウィスカーがなぐさめるように体をくっつけてきた。それからアイスポーになにやら耳にささやくとアイスポーは何かの実を持ってきて言った。
「シルバーポー、これ食べて下さい。体が楽になりますよ。」
シルバーポーは言われたとうりに実を食べた。そのうち眠くなりシルバーポーは寝床にうずくまり目をつぶった。
「シルバーポー、早く逃げな....」グレーファーの叫び声を上げた瞬間アナグマが恐ろしい声を上げておもいっきりグレーファーを殴った。
「グレーファー!」
シルバーポーは悲鳴に近い声で叫んだ。シルバーポーはストーンポーの止める声を無視してグレーファーの元へ駆け寄った。
グレーファーはぐったりとしていて頭には大きな傷がありそこから血がどくどく流れ出てた。今は意識を失っているらしく動かなかった。
「シルバーポー後ろにアナグマが....!」
一瞬ストーンポーの声が聞こえたと
思ったら後ろ左手足に燃えるような痛みが走った。続いて宙に浮いたと思ったら目の前が真っ赤になった。
シルバーポーはそのまま意識を失い真っ暗な波に飲み込まれていった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
シルバーポーは体全体の感覚が全くなかった。シルバーポーはなんとなく思った。自分は死んだのだろうか。自分は死んでもスター族に行けないのだろうか。
「シルバーポー?、起きたのかい?。」
声がした。シルバーポーは思った。スター族かしら。私を迎えに来てくれたのだろうか。だがそれにしては聞き覚えのある声だった。
とまた声がした。さっきの声とは違って興奮している声だった。
「ロングウィスカー、目が覚めたようです!。シルバーポー、大丈夫?。」
シルバーポーは重い目を開けた。自分は生きているらしかった。シルバーポーがいたのは看護部屋だった。
看護猫のロングウィスカーとその弟子のアイスポーがいた。ロングウィスカーは名前のとうりにとてもひげが長いのが特長だった。その弟子のアイスポーはストーンポーのお姉ちゃんでとても明るい雌猫なのだ。
ロングウィスカーは顔を近づけて行き言った。
「お前は自分が誰だかわかるかい?。俺の名前は?。こっちの俺の弟子の名前は?。お前は今どこにい
る?。」
シルバーポーはその質問について傷の痛みに顔をしかめながら答えた。
「私はシルバーポー。あなたはロングウィスカーで弟子のアイスポー。こ
こは看護部屋。」
ロングウィスカーは満足そうに笑うとシルバーポーの体をしげしげながめた。シルバーポーも自分の体を見たらびっくりした。
シルバーポーの後ろ左手足は何かがぐるぐる巻いてありとても痛かった。もうほとんど体は傷だらけでずたずただった。
「安心しろ。お前の後ろ左手足以外そんなひどい怪我じゃない。後ろ左手足は少し痛めただけだ。ゆっくりここで休んでいればいずれ治る。」
ロングウィスカーが確信を持った声で言った。
シルバーポーは自分が意識を失ったあとの事を教えて、とロングウィスカーに言った。ロングウィスカーは心良く答えてくれた。
「お前さんが意識を失ったあとは大変だったそうだ。ブラッククラウドがアナグマと戦っている間にストーンポーがキャンプに戻って助けを求めて何匹かの戦士が現場に向かったのだよ。少しすると皆帰ってきてお前さんとグレーファーがここに運ばれて来たのさ。ブラッククラウドもストーンポーも浅い傷ですんで良かったよ。」
「グレーファー!、グレーファーは大丈夫何ですか!?。」
シルバーポーが言った。
ロングウィスカーは自分の後ろを指した。
そこにはグレーファーがよこわたっていた。身体中薬草がべったりついていて小さくか弱く見えた。
「グレーファー....」シルバーポーは目に思わず涙が浮かんできた。
ロングウィスカーがなぐさめるように体をくっつけてきた。それからアイスポーになにやら耳にささやくとアイスポーは何かの実を持ってきて言った。
「シルバーポー、これ食べて下さい。体が楽になりますよ。」
シルバーポーは言われたとうりに実を食べた。そのうち眠くなりシルバーポーは寝床にうずくまり目をつぶった。
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Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
第4章
シルバーポーとグレーファーがアナグマに襲われた恐ろしい事件からちょうど5日がたった。
シルバーポーの後ろ左足の怪我以外はもうなおっていた。後ろ左足の怪我もあと少しで治りそうだったが心配なのはグレーファーの事だった。ロングウィスカーに一度、二度グレーファーに会わせてほしいと頼んだがだめだった。
シルバーポーは今アイスポーの薬草取りの手伝いをしているとこだった。どうしても看護部屋で寝ているのが嫌で余り怪我した足を使わないという約束つきでロングウィスカーに許してもらったのだ。
イヌハッカを口にくわえながらキャンプに戻ろうとしていた二匹は凍った川に来ていた。氷はひんやりとしていてなめると舌がパサパサした。
「見て!、ほらあそこキツネの足跡よ!。」突然アイスポーが言った。
確かにキツネの足跡だった。
「本当ね。でも匂いからすると今日の朝早くだね。」シルバーポーが返した。
「シルバーポー、それより早く帰ろ
う。ロングウィスカーに怒られちゃう。」アイスポーがせかした。
「えぇ、来たばかりじゃないの。もう少しお散歩しようよ!。」
「私は遊びに来たんじゃないのよ。仕事なの。さ、帰りましょう。」アイスポーが言った。
しょうがなくシルバーポーはアイスポーといっしょにキャンプに戻った。
ちょうど族長が一族の集会の召集をかけたらしく猫が集まっていた。シルバーポーはストーンポーの隣に座った。
「何があったの?。」シルバーポーはストーンポーに聞いた。
「ホワイトポーが戦士になるんだよ!。」ストーンポーが興奮していった。
シルバーポーは嬉しくなった。ホワイトポーは自分の親友であったから戦士になるという朗報は嬉しかった。
ホワイトポーは命名式を終えるとホワイトハートという名前に変わった。シルバーポーはホワイトハートにお祝いの言葉をかけた。ホワイトハートは嬉しそうにのどを鳴らした。
そのあと皆でお祝いの食事をするとホワイトハートは寝ずの番をするためにキャンプの入り口に向かっていった。
シルバーポーは看護部屋に戻ろうとしようとするとストーンポーが声をかけた。
「なぁ、シルバーポー。その.....あのさ話したいことがあるんだけどいいかな....。」
「別にいいけど。でもなんの話?。」シルバーポーが問いかけた。
「それはあっちで話すよ。」ストーンポーが下を向いたまま言った
二匹は誰にも聞かれそうにない場所に来た。
と、ストーンポーが覚悟を決めた様子でいきなりいった。
「シルバーポー、俺お前のことが....好きだ!」
シルバーポーとグレーファーがアナグマに襲われた恐ろしい事件からちょうど5日がたった。
シルバーポーの後ろ左足の怪我以外はもうなおっていた。後ろ左足の怪我もあと少しで治りそうだったが心配なのはグレーファーの事だった。ロングウィスカーに一度、二度グレーファーに会わせてほしいと頼んだがだめだった。
シルバーポーは今アイスポーの薬草取りの手伝いをしているとこだった。どうしても看護部屋で寝ているのが嫌で余り怪我した足を使わないという約束つきでロングウィスカーに許してもらったのだ。
イヌハッカを口にくわえながらキャンプに戻ろうとしていた二匹は凍った川に来ていた。氷はひんやりとしていてなめると舌がパサパサした。
「見て!、ほらあそこキツネの足跡よ!。」突然アイスポーが言った。
確かにキツネの足跡だった。
「本当ね。でも匂いからすると今日の朝早くだね。」シルバーポーが返した。
「シルバーポー、それより早く帰ろ
う。ロングウィスカーに怒られちゃう。」アイスポーがせかした。
「えぇ、来たばかりじゃないの。もう少しお散歩しようよ!。」
「私は遊びに来たんじゃないのよ。仕事なの。さ、帰りましょう。」アイスポーが言った。
しょうがなくシルバーポーはアイスポーといっしょにキャンプに戻った。
ちょうど族長が一族の集会の召集をかけたらしく猫が集まっていた。シルバーポーはストーンポーの隣に座った。
「何があったの?。」シルバーポーはストーンポーに聞いた。
「ホワイトポーが戦士になるんだよ!。」ストーンポーが興奮していった。
シルバーポーは嬉しくなった。ホワイトポーは自分の親友であったから戦士になるという朗報は嬉しかった。
ホワイトポーは命名式を終えるとホワイトハートという名前に変わった。シルバーポーはホワイトハートにお祝いの言葉をかけた。ホワイトハートは嬉しそうにのどを鳴らした。
そのあと皆でお祝いの食事をするとホワイトハートは寝ずの番をするためにキャンプの入り口に向かっていった。
シルバーポーは看護部屋に戻ろうとしようとするとストーンポーが声をかけた。
「なぁ、シルバーポー。その.....あのさ話したいことがあるんだけどいいかな....。」
「別にいいけど。でもなんの話?。」シルバーポーが問いかけた。
「それはあっちで話すよ。」ストーンポーが下を向いたまま言った
二匹は誰にも聞かれそうにない場所に来た。
と、ストーンポーが覚悟を決めた様子でいきなりいった。
「シルバーポー、俺お前のことが....好きだ!」
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Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
第5章
「えっ....」シルバーポーが言った。
ストーンポーは下を向きもじもじしながらも言葉を続けた。
「別に断っても大丈夫だよ。ただ僕は君の正直な心の声を教えてほしいだけだから....」
シルバーポーはじっとストーンポーを見つめていた。その頭の中にはいろいろなことがぐるぐる回っていた。
シルバーポーがストーンポーと仲良くなったきっかけは狩りの任務の時に獲物に夢中でいたシルバーポーが川に落ちてしまいその時ストーンポーが助けてくれたからだった。それからいっしょに訓練をしたりしてここまでの仲になったのだ。
シルバーポー本人もきずかないうちにストーンポーのことが好いきになっていたのだろう。やっとシルバーポーはきずいたのだった。
「ストーンポー、顔を上げて。」
ストーンポーはさっと興奮ぎみの表情で顔を上げた。だがシルバーポーの無表情の顔を見て悲しげな表情になった。
「そうだろうな。僕なんか好きになってもしょうがないもんな...」
ストーンポーが悲しげな声で言う。
「ストーンポー...、ありがとう。嬉しい。」
ストーンポーの顔がぱっと明るくなった。そして言う。
「僕の返事を受け取ってくれるのかい!?。」
「もちろんよ。」シルバーポーは一旦そこで言葉を切りストーンポーの耳元でささやいた。
「大好きよ、ストーンポー。」
ストーンポーの顔がみるみる赤くなっていった。そしてはみかみながら答えた。
「あ、あ、ありがとう!君を一生た、大切にするよ!。」
そのあとシルバーポーは返事を返そうと思い口を開きかけたが草むらから突然雄猫が現れた。リードポーだ。
「こんな時間で何をしているんだ!、ストーンポー。しかもシルバーポーとなぜいるんだ!。」
困ってしまいシルバーポーはストーンポーの方を見つめた。ストーンポーはリードポーをにらみつけながら答えた。
「だめなのか?、ちょっとシルバーポーとしゃべっていただけだ。お前には関係ないだろう。さっさと戻れよ。」
だがリードポーも言い返す。
「嫌だね。何でお前なんかの命令にしたがわらなきゃ行けないんんだよ。このごみくず野郎!」
「なんだと!それならお前はキツネと犬のフンだ!。臭くて近寄れねぇ。あぁーくさーい。」
「この!お前!。じゃあもうお前はくそのくそのくそのくその...」
「もう、やめて!」シルバーポーが叫んだ。「そんなことするのは子猫だけよ!。リードポーもストーンポーも見習い部屋に戻って!。」
シルバーポーはくるりと後ろを向き看護部屋に向かって歩いた。一度後ろを振り返ってみると二匹とも見習い部屋に戻って歩きだしていた。ときどき二匹がなにやら言い争っている声も聞こえた。
シルバーポーはため息をつき思った。どうしてあんなに雄猫はバカなのかしら。
看護部屋でロングウィスカーとアイスポーは待っていた。シルバーポーが帰ってきたのはきずいたらしかったがうなずいただけでまた話しだした。
シルバーポーは寝床の上でストーンポーのことをずっと考えていたのだった。
「えっ....」シルバーポーが言った。
ストーンポーは下を向きもじもじしながらも言葉を続けた。
「別に断っても大丈夫だよ。ただ僕は君の正直な心の声を教えてほしいだけだから....」
シルバーポーはじっとストーンポーを見つめていた。その頭の中にはいろいろなことがぐるぐる回っていた。
シルバーポーがストーンポーと仲良くなったきっかけは狩りの任務の時に獲物に夢中でいたシルバーポーが川に落ちてしまいその時ストーンポーが助けてくれたからだった。それからいっしょに訓練をしたりしてここまでの仲になったのだ。
シルバーポー本人もきずかないうちにストーンポーのことが好いきになっていたのだろう。やっとシルバーポーはきずいたのだった。
「ストーンポー、顔を上げて。」
ストーンポーはさっと興奮ぎみの表情で顔を上げた。だがシルバーポーの無表情の顔を見て悲しげな表情になった。
「そうだろうな。僕なんか好きになってもしょうがないもんな...」
ストーンポーが悲しげな声で言う。
「ストーンポー...、ありがとう。嬉しい。」
ストーンポーの顔がぱっと明るくなった。そして言う。
「僕の返事を受け取ってくれるのかい!?。」
「もちろんよ。」シルバーポーは一旦そこで言葉を切りストーンポーの耳元でささやいた。
「大好きよ、ストーンポー。」
ストーンポーの顔がみるみる赤くなっていった。そしてはみかみながら答えた。
「あ、あ、ありがとう!君を一生た、大切にするよ!。」
そのあとシルバーポーは返事を返そうと思い口を開きかけたが草むらから突然雄猫が現れた。リードポーだ。
「こんな時間で何をしているんだ!、ストーンポー。しかもシルバーポーとなぜいるんだ!。」
困ってしまいシルバーポーはストーンポーの方を見つめた。ストーンポーはリードポーをにらみつけながら答えた。
「だめなのか?、ちょっとシルバーポーとしゃべっていただけだ。お前には関係ないだろう。さっさと戻れよ。」
だがリードポーも言い返す。
「嫌だね。何でお前なんかの命令にしたがわらなきゃ行けないんんだよ。このごみくず野郎!」
「なんだと!それならお前はキツネと犬のフンだ!。臭くて近寄れねぇ。あぁーくさーい。」
「この!お前!。じゃあもうお前はくそのくそのくそのくその...」
「もう、やめて!」シルバーポーが叫んだ。「そんなことするのは子猫だけよ!。リードポーもストーンポーも見習い部屋に戻って!。」
シルバーポーはくるりと後ろを向き看護部屋に向かって歩いた。一度後ろを振り返ってみると二匹とも見習い部屋に戻って歩きだしていた。ときどき二匹がなにやら言い争っている声も聞こえた。
シルバーポーはため息をつき思った。どうしてあんなに雄猫はバカなのかしら。
看護部屋でロングウィスカーとアイスポーは待っていた。シルバーポーが帰ってきたのはきずいたらしかったがうなずいただけでまた話しだした。
シルバーポーは寝床の上でストーンポーのことをずっと考えていたのだった。
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Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
第6章
シルバーポーはため息をついた。なんとも今日はいい天気だと言うのにそとで禁止なの?。もう足はほとんどなおっていると言うのに。
シルバーポーは暇でやることもないからずっと寝床のこけをむしりまくっていたのだ。あぁ、早く訓練を再開してホワイトハートみたいな戦士になりたいなぁ…。
「そんなに暇でも他の猫の仕事を増やさないでくれないかしら。」
アイスポーがつかつかと看護部屋の奥の部屋からでてきてシルバーポーがかきむしったこけをさした。
シルバーポーは大げさにため息をつき反抗的な声で返した。
「私だって好きでこの看護部屋でこけをむしっている訳じゃないの!。そんなに仕事を増やされたくなかったら外にいっていいという許可を出してよ。」そう言い近くにあったこけの固まりをつかみとり看護部屋の壁に当てた。こけはバラバラになりそのへんに散らばった。
「あぁ、もう!これじゃぜんぜんかたずかないじゃないの!。」アイスポーはもう我慢の限界らしく普通はイラついたりしないのに今は大分ストレスがたまっているみたいだ。「分かったから、これ以上汚さないでくれる?。キャンプから出ないなら看護部屋から出てもいいわよ。」
「やったぁ~、やっとこのじめじめした部屋から出られる!。」
シルバーポーは思いっきり飛び上がった。そのひょうしに中央に集めたこけのくずがまた散らばった。
「シルバーポォー!!!」アイスポーが思いっきり叫んだ。かぎつめがキラリと光った。
シルバーポーは驚き急いで看護部屋から出ていった。
キャンプはみんな忙しそうでシルバーポーみたいに暇そうな猫は一匹もいなかった。と見習い部屋からストーンポーが出てきた。
「おぉーい、ストーンポー。」
ストーンポーはシルバーポーを見つけると嬉しそうに近寄ってきて言った。
「看護部屋から出られたんだね。やっといっしょにまた訓練が再開できるな。」
シルバーポーは悲しげに首を横に振りいうのだった。
「まだ訓練は再開できないの。ロングウィスカーに許可をもらわなくちゃいけないしまだグレーファーの怪我が完治していないから。」
ストーンポーはなぐさめの声をかけた。だがその言葉はシルバーポーの耳には入ってこなかった。
「おい、ストーンポー。訓練に行くんだろ。早くしろ!。」
ストーンポーの指導者のブラッククラウドの声がキャンプの入り口付近から聞こえた。ストーンポーはシルバーポーに向かってウインクするとブラッククラウドが待っている場所に突っ走っていった。
シルバーポーはその姿がアナグマに襲われる前のシルバーポーとグレーファーに見えて思わず目に涙が浮かんでくるのであった。
シルバーポーはため息をついた。なんとも今日はいい天気だと言うのにそとで禁止なの?。もう足はほとんどなおっていると言うのに。
シルバーポーは暇でやることもないからずっと寝床のこけをむしりまくっていたのだ。あぁ、早く訓練を再開してホワイトハートみたいな戦士になりたいなぁ…。
「そんなに暇でも他の猫の仕事を増やさないでくれないかしら。」
アイスポーがつかつかと看護部屋の奥の部屋からでてきてシルバーポーがかきむしったこけをさした。
シルバーポーは大げさにため息をつき反抗的な声で返した。
「私だって好きでこの看護部屋でこけをむしっている訳じゃないの!。そんなに仕事を増やされたくなかったら外にいっていいという許可を出してよ。」そう言い近くにあったこけの固まりをつかみとり看護部屋の壁に当てた。こけはバラバラになりそのへんに散らばった。
「あぁ、もう!これじゃぜんぜんかたずかないじゃないの!。」アイスポーはもう我慢の限界らしく普通はイラついたりしないのに今は大分ストレスがたまっているみたいだ。「分かったから、これ以上汚さないでくれる?。キャンプから出ないなら看護部屋から出てもいいわよ。」
「やったぁ~、やっとこのじめじめした部屋から出られる!。」
シルバーポーは思いっきり飛び上がった。そのひょうしに中央に集めたこけのくずがまた散らばった。
「シルバーポォー!!!」アイスポーが思いっきり叫んだ。かぎつめがキラリと光った。
シルバーポーは驚き急いで看護部屋から出ていった。
キャンプはみんな忙しそうでシルバーポーみたいに暇そうな猫は一匹もいなかった。と見習い部屋からストーンポーが出てきた。
「おぉーい、ストーンポー。」
ストーンポーはシルバーポーを見つけると嬉しそうに近寄ってきて言った。
「看護部屋から出られたんだね。やっといっしょにまた訓練が再開できるな。」
シルバーポーは悲しげに首を横に振りいうのだった。
「まだ訓練は再開できないの。ロングウィスカーに許可をもらわなくちゃいけないしまだグレーファーの怪我が完治していないから。」
ストーンポーはなぐさめの声をかけた。だがその言葉はシルバーポーの耳には入ってこなかった。
「おい、ストーンポー。訓練に行くんだろ。早くしろ!。」
ストーンポーの指導者のブラッククラウドの声がキャンプの入り口付近から聞こえた。ストーンポーはシルバーポーに向かってウインクするとブラッククラウドが待っている場所に突っ走っていった。
シルバーポーはその姿がアナグマに襲われる前のシルバーポーとグレーファーに見えて思わず目に涙が浮かんでくるのであった。
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Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
第7章
「どうしたんだい?シルバーポー。僕が一緒にいてあげよう。君は愛にうえているんだろう?。」
後ろでささやき声がした。シルバーポーは振り向きぼんやり言った。
「何いっているの?。バカみたいねリードポーって。私が愛にうえているですって?。どう見たらそう見えるのかしら?。」
リードポーはニヤニヤと笑いこちらを向いていた。リードポーは続ける。
「見ていたよ。君がストーンポーを見送っていながら涙を流していたことを。___今も流しているけどね。悲しいんだろう、ストーンポーと離れることが。」
「はぁ?。違うわよ。ただグレーファーのことを思い出しただけだし...」
リードポーはまだニヤニヤしていた。完全にシルバーポーの話は信じていないようだ。
「君は今自分の気持ちを理解してくれる猫がとなりにいてほしいんだろう。まぁ、どうせストーンポーは分かってくれないだろうけどな。」
その言葉を聞いてシルバーポーははっとした。リードポーは自分のことが好きなストーンポーのことを憎んでいるのだ!。だが様子として見てもまだシルバーポーのことは諦めていないようだった。シルバーポー自身そんなに付きまとわれるのは嫌だった。
といいタイミングにブレイズバードがシルバーポーのことを呼びにきた。
「シルバーポー!、アイスポーに呼ばれてきてくれと言われて来たんだ。アイスポーがグレーファーがグレーファーが.....」
「グレーファーがどうかしたんですか!」
シルバーポーは大声で聞いた。グレーファーがどうかしたのだろうか?。もしかして考えたくないが状態が悪化したのだろうか?。
ブレイズバードは息を整えた。アイスポーに言われていそいでシルバーポーを呼んでこようとしたらしくハアハア言っていた。
「グレーファーが意識を取り戻して今目を覚ましたんだって!。それでお前に会いたいっていっているんだ!。
早くいってやってくれ!。」
「グレーファー!」思わず叫ぶと看護部屋に向かってはしりだした。
グレーファーは元気なのだろうか?。最後に会ったときのことを思い出して涙がまたこぼれ落ちそうになった。
シルバーポーはさっとこけのカーテンをめくり言った。
「グレーファー!」
看護部屋にはまずロングウィスカーとアイスポーが一匹の猫をかこんでいた。グレーファーだ!。
グレーファーは微笑みかすれ声だがなんとも懐かしい声でシルバーポーに語りかけるように言った。
「お帰りなさい!シルバーポー。」
「どうしたんだい?シルバーポー。僕が一緒にいてあげよう。君は愛にうえているんだろう?。」
後ろでささやき声がした。シルバーポーは振り向きぼんやり言った。
「何いっているの?。バカみたいねリードポーって。私が愛にうえているですって?。どう見たらそう見えるのかしら?。」
リードポーはニヤニヤと笑いこちらを向いていた。リードポーは続ける。
「見ていたよ。君がストーンポーを見送っていながら涙を流していたことを。___今も流しているけどね。悲しいんだろう、ストーンポーと離れることが。」
「はぁ?。違うわよ。ただグレーファーのことを思い出しただけだし...」
リードポーはまだニヤニヤしていた。完全にシルバーポーの話は信じていないようだ。
「君は今自分の気持ちを理解してくれる猫がとなりにいてほしいんだろう。まぁ、どうせストーンポーは分かってくれないだろうけどな。」
その言葉を聞いてシルバーポーははっとした。リードポーは自分のことが好きなストーンポーのことを憎んでいるのだ!。だが様子として見てもまだシルバーポーのことは諦めていないようだった。シルバーポー自身そんなに付きまとわれるのは嫌だった。
といいタイミングにブレイズバードがシルバーポーのことを呼びにきた。
「シルバーポー!、アイスポーに呼ばれてきてくれと言われて来たんだ。アイスポーがグレーファーがグレーファーが.....」
「グレーファーがどうかしたんですか!」
シルバーポーは大声で聞いた。グレーファーがどうかしたのだろうか?。もしかして考えたくないが状態が悪化したのだろうか?。
ブレイズバードは息を整えた。アイスポーに言われていそいでシルバーポーを呼んでこようとしたらしくハアハア言っていた。
「グレーファーが意識を取り戻して今目を覚ましたんだって!。それでお前に会いたいっていっているんだ!。
早くいってやってくれ!。」
「グレーファー!」思わず叫ぶと看護部屋に向かってはしりだした。
グレーファーは元気なのだろうか?。最後に会ったときのことを思い出して涙がまたこぼれ落ちそうになった。
シルバーポーはさっとこけのカーテンをめくり言った。
「グレーファー!」
看護部屋にはまずロングウィスカーとアイスポーが一匹の猫をかこんでいた。グレーファーだ!。
グレーファーは微笑みかすれ声だがなんとも懐かしい声でシルバーポーに語りかけるように言った。
「お帰りなさい!シルバーポー。」
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Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
第8章
「グ、グレーファー。本当にグレーファーなんですか!?。」
シルバーポーは信じられないのと興奮しているせいで言葉につまずてしまった。
グレーファーはくっくと笑う。シルバーポーの反応が面白かったようだ。そのまま少し間をあけてグレーファーが続けた。
「ごめんなさいね、心配かけて。でももう大丈夫よ。また一緒に訓練してとっても素敵な戦士になりましょうね!。」
「はい!私グレーファーが誇りに持てる戦士になることを約束します!。絶対になります!!。」
グレーファーはシルバーポーの言葉を聞くと面白そうにまた笑った。
「あの、グレーファー。ちょっと話したいことがひとつあるんですけど....」
「何?。構わずいって大丈夫よ。」グレーファーが優しく言った。
「会いたかったです!。もうグレーファーとはお話しできないと思っていました。本当に、本当に会いたかったです。大好きです。グレーファー!」
最後辺りは少し涙声になってしまたがシルバーポーはどうにか言い切りぽろぽろと涙を流した。
グレーファーがそっとシルバーポーの体に身を寄せる。とても暖かかった。
少しの間グレーファーとシルバーポーはそうしていたがロングウィスカーが来て感動のご対面は終了した。
「さぁさぁ、そろそろグレーファーは寝床に戻ろう。まだ怪我は完治しれおらんからな。」ロングウィスカーは後ろを向き続けた。「アイスポー、グレーファーを寝床に戻してやってくれ。わしはちょっとシルバーポーに聞きたいことがあるのでな。」
シルバーポーはギクッとした。ロングウィスカーが話したいこととはさっきのことだろう。
グレーファーとアイスポーが看護部屋の奥へきえるとロングウィスカーはシルバーポーがおもっていたとうりのことをはなしだした。
「どういうことだろうかね。わしはお前さんに看護部屋から出ていいという許可はだしておらんはずなのだがなぁ。」
「はい、わかっています。許可はアイスポーにもらいました。」
「無理やりじゃろう?。」ロングウィスカーは訂正してシルバーポーが話し出す前にまた言った。
「全部アイスポーからきいておる。お前さんが出たくなるのは当然じゃ。わしにもその気持ちがよくわかる。だからそろそろ見習いにに戻ってよいぞ。ただし...」
「ちょっと待ってください。私できればここで寝起きしたいんですが。」
ロングウィスカーは驚いたようだったがうむとうなずき続けた。
「別にその事はどちらでもよい。それと訓練のことだがまだグレーファーができんから代わりにブラッククラウドに頼んでおいてある。明日はストーンポーが長老の寝床の掃除だからお前さんを訓練に連れていってくれたあと狩りにも付き合ってくれるらしいぞ。良かったな。」
「はい、頼んでくださってありがとうございます。頑張ります。」シルバーポーが答えた。
ロングウィスカーはあくびをしながらもうなずくとしっぽを振り去っていった。シルバーポーは一礼した。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
その夜シルバーポーは不思議な夢を見た。
シルバーポーは丘をかけ上がってうさぎを捕まえようとしていた。木を横切ったときシルバーポーははっとしてなぜかとまった。シルバーポーのキツネのしっぽ五歩ぶんぐらいの先には一匹の雄猫がいた。
雄猫は真っ赤な目をしていて体は真っ黒で傷だらけだった。だがシルバーポーは雄猫の足元にあるものに驚いていた。
雄猫の足元には花があった。そしてその花には二つのぎろりとした目があった。簡単に言えば花に目があったのだ。雄猫の後ろにはオークの木がありその花が1つ落ちていた。
花の目とオークの花と雄猫。何を意味するのだろう?。だが考える暇もなくそこで夢は終わってしまった。
「グ、グレーファー。本当にグレーファーなんですか!?。」
シルバーポーは信じられないのと興奮しているせいで言葉につまずてしまった。
グレーファーはくっくと笑う。シルバーポーの反応が面白かったようだ。そのまま少し間をあけてグレーファーが続けた。
「ごめんなさいね、心配かけて。でももう大丈夫よ。また一緒に訓練してとっても素敵な戦士になりましょうね!。」
「はい!私グレーファーが誇りに持てる戦士になることを約束します!。絶対になります!!。」
グレーファーはシルバーポーの言葉を聞くと面白そうにまた笑った。
「あの、グレーファー。ちょっと話したいことがひとつあるんですけど....」
「何?。構わずいって大丈夫よ。」グレーファーが優しく言った。
「会いたかったです!。もうグレーファーとはお話しできないと思っていました。本当に、本当に会いたかったです。大好きです。グレーファー!」
最後辺りは少し涙声になってしまたがシルバーポーはどうにか言い切りぽろぽろと涙を流した。
グレーファーがそっとシルバーポーの体に身を寄せる。とても暖かかった。
少しの間グレーファーとシルバーポーはそうしていたがロングウィスカーが来て感動のご対面は終了した。
「さぁさぁ、そろそろグレーファーは寝床に戻ろう。まだ怪我は完治しれおらんからな。」ロングウィスカーは後ろを向き続けた。「アイスポー、グレーファーを寝床に戻してやってくれ。わしはちょっとシルバーポーに聞きたいことがあるのでな。」
シルバーポーはギクッとした。ロングウィスカーが話したいこととはさっきのことだろう。
グレーファーとアイスポーが看護部屋の奥へきえるとロングウィスカーはシルバーポーがおもっていたとうりのことをはなしだした。
「どういうことだろうかね。わしはお前さんに看護部屋から出ていいという許可はだしておらんはずなのだがなぁ。」
「はい、わかっています。許可はアイスポーにもらいました。」
「無理やりじゃろう?。」ロングウィスカーは訂正してシルバーポーが話し出す前にまた言った。
「全部アイスポーからきいておる。お前さんが出たくなるのは当然じゃ。わしにもその気持ちがよくわかる。だからそろそろ見習いにに戻ってよいぞ。ただし...」
「ちょっと待ってください。私できればここで寝起きしたいんですが。」
ロングウィスカーは驚いたようだったがうむとうなずき続けた。
「別にその事はどちらでもよい。それと訓練のことだがまだグレーファーができんから代わりにブラッククラウドに頼んでおいてある。明日はストーンポーが長老の寝床の掃除だからお前さんを訓練に連れていってくれたあと狩りにも付き合ってくれるらしいぞ。良かったな。」
「はい、頼んでくださってありがとうございます。頑張ります。」シルバーポーが答えた。
ロングウィスカーはあくびをしながらもうなずくとしっぽを振り去っていった。シルバーポーは一礼した。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
その夜シルバーポーは不思議な夢を見た。
シルバーポーは丘をかけ上がってうさぎを捕まえようとしていた。木を横切ったときシルバーポーははっとしてなぜかとまった。シルバーポーのキツネのしっぽ五歩ぶんぐらいの先には一匹の雄猫がいた。
雄猫は真っ赤な目をしていて体は真っ黒で傷だらけだった。だがシルバーポーは雄猫の足元にあるものに驚いていた。
雄猫の足元には花があった。そしてその花には二つのぎろりとした目があった。簡単に言えば花に目があったのだ。雄猫の後ろにはオークの木がありその花が1つ落ちていた。
花の目とオークの花と雄猫。何を意味するのだろう?。だが考える暇もなくそこで夢は終わってしまった。
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Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
第9章
昨夜見た夢はすぐにシルバーポーの頭から消えた。今シルバーポーは訓練に集中しているところだった。
久しぶりの訓練にかからわずとてもうまく行きシルバーポーは得意になっていた。
「よし、ではおさらいだ!。俺はお前に襲いかかるぞ。どうにかして俺の攻撃を防げ!」
ブラッククラウドが言い終わると行きなり飛びかかってきた。
それを予想していたシルバーポーはやすやすとよけ思う。
あぁ、こんなんじゃ子猫のお遊びよ。さっさと終わってもっと高度な技を身に付けたいなぁ。
ブラッククラウドがシルバーポーに飛びかかる。だがまたもやシルバーポーはブラッククラウドの腹からくぐり抜けた。そのあとおもいっきり殴りさっと離れた。
もう、早くしてちょうだい!。シルバーポーはうなった。
ブラッククラウドは意外とシルバーポーが技をクリアしていることに気がつきおどろいたかおをしていた。が頭を振り感心したように言った。
「そんな技までカンペキにおぼいているとは驚きだ。ならいまからアナグマから身を守る技を教えてやろう。難しいぞ!。」
やっとね、シルバーポーは思う。
「見ててみろ。」ブラッククラウドが短く言うとやりはじめた。
まず後ろ足で立ち上がり前へ飛んだ。そしてアナグマの背中を簡単に飛び越えるぐらい高く飛び前足を地面につかずに振りたったあとくるりと向きを変えた。最後に首をかがめて四つの足を地面につき体をよこにひねりアナグマの後ろ足にかみつくしぐさをした。
シルバーポーはじっとその光景を見ていたが終わると立ち上がりやって見せた。体が風に運ばれていくように美しくできたような気がした。
「すごいな、シルバーポー。一発で合格だ!。このことをきいたらグレーファーが喜ぶだろうな!。」
シルバーポーはめったにほめないブラッククラウドがほめてくれたので嬉しくなりしっぽを震わせた。そのあとも順調に行き訓練は終了した。
午後からは狩りにいくことになりキャンプに帰ると獲物置き場から美味しそうなハトをとった。ストーンポーも仕事が終わるとこちらで一緒に獲物を食べた。ストーンポーは午後はひまだから一緒に狩りにいくことになった。
「なぁ、今日の訓練どうだった?。なんかブラッククラウド機嫌が良さそうだけど空でも飛んだのかい?」
「そんなわけないじゃない。」シルバーポーが笑いながら答えた。「訓練がうまくいったのよ。」
二匹は獲物を食べてしまうとグルーミングしあってのんびりしていた。
ガサッ。キャンプの入り口からなにやら物音がした。パトロール隊が帰ってきたのだがなんだか様子がおかしかった。
パトロール隊に行ってきた猫がさっと出てきて言った。
「おい、ロングウィスカー!なわばり内で三びきの倒れている猫を発見した!。そのなかの一匹は子猫なんだ!助けてやってくれ!」
昨夜見た夢はすぐにシルバーポーの頭から消えた。今シルバーポーは訓練に集中しているところだった。
久しぶりの訓練にかからわずとてもうまく行きシルバーポーは得意になっていた。
「よし、ではおさらいだ!。俺はお前に襲いかかるぞ。どうにかして俺の攻撃を防げ!」
ブラッククラウドが言い終わると行きなり飛びかかってきた。
それを予想していたシルバーポーはやすやすとよけ思う。
あぁ、こんなんじゃ子猫のお遊びよ。さっさと終わってもっと高度な技を身に付けたいなぁ。
ブラッククラウドがシルバーポーに飛びかかる。だがまたもやシルバーポーはブラッククラウドの腹からくぐり抜けた。そのあとおもいっきり殴りさっと離れた。
もう、早くしてちょうだい!。シルバーポーはうなった。
ブラッククラウドは意外とシルバーポーが技をクリアしていることに気がつきおどろいたかおをしていた。が頭を振り感心したように言った。
「そんな技までカンペキにおぼいているとは驚きだ。ならいまからアナグマから身を守る技を教えてやろう。難しいぞ!。」
やっとね、シルバーポーは思う。
「見ててみろ。」ブラッククラウドが短く言うとやりはじめた。
まず後ろ足で立ち上がり前へ飛んだ。そしてアナグマの背中を簡単に飛び越えるぐらい高く飛び前足を地面につかずに振りたったあとくるりと向きを変えた。最後に首をかがめて四つの足を地面につき体をよこにひねりアナグマの後ろ足にかみつくしぐさをした。
シルバーポーはじっとその光景を見ていたが終わると立ち上がりやって見せた。体が風に運ばれていくように美しくできたような気がした。
「すごいな、シルバーポー。一発で合格だ!。このことをきいたらグレーファーが喜ぶだろうな!。」
シルバーポーはめったにほめないブラッククラウドがほめてくれたので嬉しくなりしっぽを震わせた。そのあとも順調に行き訓練は終了した。
午後からは狩りにいくことになりキャンプに帰ると獲物置き場から美味しそうなハトをとった。ストーンポーも仕事が終わるとこちらで一緒に獲物を食べた。ストーンポーは午後はひまだから一緒に狩りにいくことになった。
「なぁ、今日の訓練どうだった?。なんかブラッククラウド機嫌が良さそうだけど空でも飛んだのかい?」
「そんなわけないじゃない。」シルバーポーが笑いながら答えた。「訓練がうまくいったのよ。」
二匹は獲物を食べてしまうとグルーミングしあってのんびりしていた。
ガサッ。キャンプの入り口からなにやら物音がした。パトロール隊が帰ってきたのだがなんだか様子がおかしかった。
パトロール隊に行ってきた猫がさっと出てきて言った。
「おい、ロングウィスカー!なわばり内で三びきの倒れている猫を発見した!。そのなかの一匹は子猫なんだ!助けてやってくれ!」
オークフラワー- 未登録ユーザー
Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
オークフラワーs、遅れましたが新小説おめでとうございます!。
前回のも面白かったけどこちらはもっと面白くなっております!。(^^)
これからも小説ふぁいとです。応援していますよ!
前回のも面白かったけどこちらはもっと面白くなっております!。(^^)
これからも小説ふぁいとです。応援していますよ!
ウォーターミスト- 未登録ユーザー
Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
ウォーターミストさん、ありがとうございます。応援していますと言われてとても嬉しいです。これからも頑張りますね。トピックのほうもよろしくお願いします(^-^)
オークフラワー- 未登録ユーザー
Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
第9章
一族の群れにざわめきが起こった。誰もが同じことを考えているようだ。その群れから一番大きな声が上がった。ブレイズバードだ。
「その猫たちはどこのどいつだ?。よそ者はお断りだぜ。」
「分からない。だが子猫がいるんだぞ。助けてやらなくては。」
パトロールに行ってきた猫が答えた。
ブレイズバードは軽蔑したように鼻をならすと暗がりヘ去っていった。それを見届けるとストライプスターが言った。
「よし、ブレイズバードの言葉も一理あるが子猫がいるんだ。」そこで言葉を切りロングウィスカーに向かって言った。「ロングウィスカー、急いでその猫たちを手当てしてやれ。」
ロングウィスカーは頭を下げ言った。
「分かりました。すぐに治療を行います。」
そのあと何びきかの猫が救助に向かって行った。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
その猫たちは野良猫のようだった。一匹は雄猫でもう一匹が母猫と思われる雌猫であとはシルバーポーと同じぐらいの子供だった。
だが悲しいことにもう父親と思われる雄猫は死んでいた。あとの二匹も分からない状態だった。あと一週間ぐらいしないと分からないかもしれないという噂も流れていた。
今日は満月。大集会だ。結局シルバーポーは指導者の都合で行けなかった。大集会にいくねこたちがいってしまうとシーンと静かになった。さみしい気分にもなった。
森からは名にも聞こえない...?。あれ?何びきかの猫の足跡がした。その瞬間何びきかの猫がそっとキャンプのなかには行ってきた。
猫たちはいきなり大声をあげた。シルバーポーはきずいた。シャドウ族だ!。
一族の群れにざわめきが起こった。誰もが同じことを考えているようだ。その群れから一番大きな声が上がった。ブレイズバードだ。
「その猫たちはどこのどいつだ?。よそ者はお断りだぜ。」
「分からない。だが子猫がいるんだぞ。助けてやらなくては。」
パトロールに行ってきた猫が答えた。
ブレイズバードは軽蔑したように鼻をならすと暗がりヘ去っていった。それを見届けるとストライプスターが言った。
「よし、ブレイズバードの言葉も一理あるが子猫がいるんだ。」そこで言葉を切りロングウィスカーに向かって言った。「ロングウィスカー、急いでその猫たちを手当てしてやれ。」
ロングウィスカーは頭を下げ言った。
「分かりました。すぐに治療を行います。」
そのあと何びきかの猫が救助に向かって行った。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
その猫たちは野良猫のようだった。一匹は雄猫でもう一匹が母猫と思われる雌猫であとはシルバーポーと同じぐらいの子供だった。
だが悲しいことにもう父親と思われる雄猫は死んでいた。あとの二匹も分からない状態だった。あと一週間ぐらいしないと分からないかもしれないという噂も流れていた。
今日は満月。大集会だ。結局シルバーポーは指導者の都合で行けなかった。大集会にいくねこたちがいってしまうとシーンと静かになった。さみしい気分にもなった。
森からは名にも聞こえない...?。あれ?何びきかの猫の足跡がした。その瞬間何びきかの猫がそっとキャンプのなかには行ってきた。
猫たちはいきなり大声をあげた。シルバーポーはきずいた。シャドウ族だ!。
柏の花@オークフラワー- 未登録ユーザー
Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
すいません、前の章は第10章です。第9章ではなく第10章です。
それと第10章の最後はシャドウ族が来るのではなく、
シルバーポーはじっと月を見つめていた。
あの雌猫は何者なのだろう?。何となく恐ろしかった。まるで自分の運命を変えるような.....。
でお願いします。申し訳ありません。
それと第10章の最後はシャドウ族が来るのではなく、
シルバーポーはじっと月を見つめていた。
あの雌猫は何者なのだろう?。何となく恐ろしかった。まるで自分の運命を変えるような.....。
でお願いします。申し訳ありません。
オークフラワー- 未登録ユーザー
Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
第11章
二匹の雌猫は6日後に目を覚ました。もう大丈夫らしくロングウィスカーもほっとしているようすだった。
だが死んだ父親と思われる雄猫は体が腐ってしまうということで埋葬された。母猫は通夜が出来なくて悲しむだろう、と一族の猫たちがささやいていたのをシルバーポーは聞いてちょっと変な気持ちになった。
もちろん気の毒だと思うわ。でもなぜかあの私と同じぐらいの年頃の雌猫は好きになれない。気の毒だとも思わない。なぜか悔しい。
シルバーポーは一人でじっと考え込んでいた。と、ストーンポーが寝床から立ち上がりそっと見習い部屋の出口から出ようとしているのが見えた。
シルバーポーはそっと立ち上がり駆け足で追い見習い部屋からでるといきなり話しかけた。
「ストーンポー、どこにいくの?。私もついていっていいかしら?。ねぇ、いいでしょ?。」
「いやぁ、えっと。ちょっと看護部屋に行くだけだよ。」
「何しに?。」
シルバーポーが問いつめる。
ストーンポーは降参したらしく白状した。
「ブラッククラウドがキャンプにやって来た雌猫のことをはなしていたからいってみようと思ったんだ。ちょっと気になって...」
「へぇ、どうして気になるの?。」
シルバーポーがさらに問いつめる。
「友達になれるかなぁと思って。」
ストーンポーがもじもじしながら答
える。
シルバーポーはじっとストーンポーの顔を見ていたがやがていやみっぽく答えた。
「ふーん、私よりあの雌猫の方が大切なわけ?。私は別にいいけど。」
ストーンポーが言い返そうと口を開きかけたがその前にシルバーポーが言った。
「なら私もいっしょにいってもいいわよね?。」
「あぁ、お好きなように。」
ストーンポーが不機嫌に答えた。
シルバーポーは言い過ぎたと後悔した。だがストーンポーはさっさと看護部屋に向かっていってしまった。
シルバーポーも急いであとを追いストーンポーの横に来ると謝った。
「ごめんなさい。ちょっと言い過ぎてしまったわ。本当にごめんなさい。許してちょうだい?。」
「別にいいよ。怒ってないし。」
ストーンポーが感情のこもらない不機嫌な声で言った。
許していないのは見て分かった。だがシルバーポーはこれ以上いうのをよして黙って看護部屋に向かった。
看護部屋に行く途中首をかがめて獲物置き場からウサギとハトをとっておいた。ロングウィスカーもアイスポーもきっとまだ食事していないだろう。
シルバーポーは看護部屋につくと入り口から呼びかけてみた。
「ロングウィスカー?、シルバーポーです。入ってよろしいでしょうか?。」
「あぁ、よいぞ。」
中から声が聞こえた。ロングウィスカーだ。
シルバーポーが中へ入ろうとするとストーンポーが呼び止め言った。
「あのさ、僕がいても余り役に立たないと思うからかりにいってくるよ。」
ストーンポーはそういい残しシルバーポーの返事も待たずに去っていった。シルバーポーはため息をつくと入り口をくぐりなかにはいった。
看護部屋にはあの二匹の雌猫がいた。
母親の方は美しく目は子供に向けられ愛情に満ちていた。子どもの方は母親と同じで美しく苔のかたまりをいじってって遊んでいる。
「やぁ、シルバーポー。お、ちょうどいい。その獲物をクイーンに渡しておくれ。」
「クイーンって誰ですか?。」
シルバーポーはいきなりロングウィスカーに話しかけられ知らない名前を言われて顔をしかめた。
ロングウィスカーが笑いながら返した。
「そこの母猫のことじゃよ。クイーンというのだよ。で、娘さんの方はフラワーじゃよ。」
シルバーポーははっとしてこうりついた。もしかしてこの娘はあの夢の中に出てきた花を意味するのかもしれない.....!?
二匹の雌猫は6日後に目を覚ました。もう大丈夫らしくロングウィスカーもほっとしているようすだった。
だが死んだ父親と思われる雄猫は体が腐ってしまうということで埋葬された。母猫は通夜が出来なくて悲しむだろう、と一族の猫たちがささやいていたのをシルバーポーは聞いてちょっと変な気持ちになった。
もちろん気の毒だと思うわ。でもなぜかあの私と同じぐらいの年頃の雌猫は好きになれない。気の毒だとも思わない。なぜか悔しい。
シルバーポーは一人でじっと考え込んでいた。と、ストーンポーが寝床から立ち上がりそっと見習い部屋の出口から出ようとしているのが見えた。
シルバーポーはそっと立ち上がり駆け足で追い見習い部屋からでるといきなり話しかけた。
「ストーンポー、どこにいくの?。私もついていっていいかしら?。ねぇ、いいでしょ?。」
「いやぁ、えっと。ちょっと看護部屋に行くだけだよ。」
「何しに?。」
シルバーポーが問いつめる。
ストーンポーは降参したらしく白状した。
「ブラッククラウドがキャンプにやって来た雌猫のことをはなしていたからいってみようと思ったんだ。ちょっと気になって...」
「へぇ、どうして気になるの?。」
シルバーポーがさらに問いつめる。
「友達になれるかなぁと思って。」
ストーンポーがもじもじしながら答
える。
シルバーポーはじっとストーンポーの顔を見ていたがやがていやみっぽく答えた。
「ふーん、私よりあの雌猫の方が大切なわけ?。私は別にいいけど。」
ストーンポーが言い返そうと口を開きかけたがその前にシルバーポーが言った。
「なら私もいっしょにいってもいいわよね?。」
「あぁ、お好きなように。」
ストーンポーが不機嫌に答えた。
シルバーポーは言い過ぎたと後悔した。だがストーンポーはさっさと看護部屋に向かっていってしまった。
シルバーポーも急いであとを追いストーンポーの横に来ると謝った。
「ごめんなさい。ちょっと言い過ぎてしまったわ。本当にごめんなさい。許してちょうだい?。」
「別にいいよ。怒ってないし。」
ストーンポーが感情のこもらない不機嫌な声で言った。
許していないのは見て分かった。だがシルバーポーはこれ以上いうのをよして黙って看護部屋に向かった。
看護部屋に行く途中首をかがめて獲物置き場からウサギとハトをとっておいた。ロングウィスカーもアイスポーもきっとまだ食事していないだろう。
シルバーポーは看護部屋につくと入り口から呼びかけてみた。
「ロングウィスカー?、シルバーポーです。入ってよろしいでしょうか?。」
「あぁ、よいぞ。」
中から声が聞こえた。ロングウィスカーだ。
シルバーポーが中へ入ろうとするとストーンポーが呼び止め言った。
「あのさ、僕がいても余り役に立たないと思うからかりにいってくるよ。」
ストーンポーはそういい残しシルバーポーの返事も待たずに去っていった。シルバーポーはため息をつくと入り口をくぐりなかにはいった。
看護部屋にはあの二匹の雌猫がいた。
母親の方は美しく目は子供に向けられ愛情に満ちていた。子どもの方は母親と同じで美しく苔のかたまりをいじってって遊んでいる。
「やぁ、シルバーポー。お、ちょうどいい。その獲物をクイーンに渡しておくれ。」
「クイーンって誰ですか?。」
シルバーポーはいきなりロングウィスカーに話しかけられ知らない名前を言われて顔をしかめた。
ロングウィスカーが笑いながら返した。
「そこの母猫のことじゃよ。クイーンというのだよ。で、娘さんの方はフラワーじゃよ。」
シルバーポーははっとしてこうりついた。もしかしてこの娘はあの夢の中に出てきた花を意味するのかもしれない.....!?
柏の花@オークフラワー- 未登録ユーザー
Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
第13章
「どうかしたか?、シルバーポー?。なんか思い出したか?」
ロングウィスカーが聞いた。
シルバーポーははっとわれにかえった。ロングウィスカーがこっちを見つめていた。
「い、いえ.....、なんでもありません...。すいません....」
シルバーポーは謝った。
ロングウィスカーは同情するようにウインクしていった。
「疲れているんじゃろう。ほれ、ここは任せろ。お前さんは休んできなさいやぁ。」
「分かりました。休ませていただきます。では..」
シルバーポーはぼそぼそいい去っていった。
シルバーポーは考えながら見習い部屋に向かっていった。
やはりフラワーとか言う雌猫は夢に出たあの花なのだろうか?だがあの柏の花と雄猫は何?私は何かいけないものを見てしまったのかもしれない....。
「どうかしたのかい?シルバーポー。顔色悪いぞ。」
ストライプスターだ。シルバーポーのお父さん。そしてこのサンダー族の族長。
「お父さん、あの二匹この一族に向かい入れるの?。」
シルバーポーは聞いた。
「わからないな。この事はあの二匹が決めることだからな。お父さんは決められない。」
ストライプスターは返した。
シルバーポーはあの夢の事をストライプスターに話そうかと思ったがやめておいた。お父さんに余計な心配をかけたくない。
「もういいかい?。お父さんは仕事があるんだけどな。」
シルバーポーはあわててさようならのあいさつをすると見習い部屋に入った。
見習い部屋にはストーンポーがいた。ちょうどいいわ。さっきの事謝っておきましょう。
だがストーンポーはシルバーポーを無視してとうりすぎようとした。
「ちょっと待ってよ。ストーンポー。どこにいこうとしているの?。」
シルバーポーは強めの声で聞いた。
ストーンポーがさっと振り向いた。その目は失望と怒りが混じっていた。
ストーンポーが吐き捨てるように言った。
「どうして僕は君に干渉されなくちゃいけないんだよ。君を選んだ僕が悪かったみたいだな。」
「何いってるの!?、私は貴方を愛しているわ。」
シルバーポーは驚いていった。
だがストーンポーはシルバーポーをにらみつけながらしっぽを振り去っていってしまった。
シルバーポーは呆然とした。どうしよう?、ストーンポーがフラワーに....
奪われてしまう....
「どうかしたか?、シルバーポー?。なんか思い出したか?」
ロングウィスカーが聞いた。
シルバーポーははっとわれにかえった。ロングウィスカーがこっちを見つめていた。
「い、いえ.....、なんでもありません...。すいません....」
シルバーポーは謝った。
ロングウィスカーは同情するようにウインクしていった。
「疲れているんじゃろう。ほれ、ここは任せろ。お前さんは休んできなさいやぁ。」
「分かりました。休ませていただきます。では..」
シルバーポーはぼそぼそいい去っていった。
シルバーポーは考えながら見習い部屋に向かっていった。
やはりフラワーとか言う雌猫は夢に出たあの花なのだろうか?だがあの柏の花と雄猫は何?私は何かいけないものを見てしまったのかもしれない....。
「どうかしたのかい?シルバーポー。顔色悪いぞ。」
ストライプスターだ。シルバーポーのお父さん。そしてこのサンダー族の族長。
「お父さん、あの二匹この一族に向かい入れるの?。」
シルバーポーは聞いた。
「わからないな。この事はあの二匹が決めることだからな。お父さんは決められない。」
ストライプスターは返した。
シルバーポーはあの夢の事をストライプスターに話そうかと思ったがやめておいた。お父さんに余計な心配をかけたくない。
「もういいかい?。お父さんは仕事があるんだけどな。」
シルバーポーはあわててさようならのあいさつをすると見習い部屋に入った。
見習い部屋にはストーンポーがいた。ちょうどいいわ。さっきの事謝っておきましょう。
だがストーンポーはシルバーポーを無視してとうりすぎようとした。
「ちょっと待ってよ。ストーンポー。どこにいこうとしているの?。」
シルバーポーは強めの声で聞いた。
ストーンポーがさっと振り向いた。その目は失望と怒りが混じっていた。
ストーンポーが吐き捨てるように言った。
「どうして僕は君に干渉されなくちゃいけないんだよ。君を選んだ僕が悪かったみたいだな。」
「何いってるの!?、私は貴方を愛しているわ。」
シルバーポーは驚いていった。
だがストーンポーはシルバーポーをにらみつけながらしっぽを振り去っていってしまった。
シルバーポーは呆然とした。どうしよう?、ストーンポーがフラワーに....
奪われてしまう....
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Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
第13章
「違う、そうじゃない。こうだ。そう、そうそうだぞ!。やっと覚えたか。」
訓練場にブラッククラウドのかんたかい声が響き渡った。指導しながら自分も燃えているようだ。ストーンポーはまったく燃えていない。
シルバーポーは昨日のことを思い出してムカムカした。あの野良猫のどこがいいと言うのよ。臭いだけじゃない。どうして私じゃダメなわけ?。
「まぁ、そうなのでいいとしよう。訓練終了だ。」
ブラッククラウドがいった。
ストーンポーはドサッと地面に座り込んだ。疲れてしまったようだ。だがこれで訓練は終わりではなかった。
ブラッククラウドはニヤリと笑った。
「おい、いいこと思い付いたぞ。お前とシルバーポーで戦わせてみないか?。シルバーポーもせっかく来たんだしな。」
シルバーポーはバサッと立ち上がった。やったぁ!。思いっきりやっつけちゃお!。
それに比べてストーンポーは嫌そうな表情だった。確かにストーンポーは狩りは上手だが戦いの訓練はいつも自信が無さそうな感じだ。
だがさすがにストーンポーははむかう気はないようだ。
「二匹とも準備が出来たか?。」
シルバーポーもストーンポーもうなずいた。
「よし、いいか?。ルールは爪を出さない。俺がやめといったら止めるんだぞ。いいな?」
「もう少しで決着がつきそうでも止めなくてはいけないんですか?」
ストーンポーが無邪気にいった。
「当たり前だ。他に質問はないな?。」
ブラッククラウドは二匹がなにも言わないのを見るといった。
「先に手を出したらスタートだ。よーい…スタート!」
いきなりさっとストーンポーが飛びかかってきた。先行を取ったのはストーンポーだった。
シルバーポーはよけて横に倒れこんだストーンポーの耳にパンチをくらってやった。
ストーンポーは立ち上がったがシルバーポーに足を蹴られ無様にまた倒れた。
シルバーポーはストーンポーのしっぽをくわえて川に投げ込んだ。ストーンポーはドボンと川に落ちた。
「訓練終了だ!。もう手をだすんじゃないぞ!。」
ブラッククラウドは前足をあげた。
ストーンポーはびしょびしょだ。川から出ると体を降った。クシュンとくしゃみもした。
「大丈夫か?ストーンポー。それとさっきの無様な訓練はなんだ?。」
ブラッククラウドはきつめの声でといた。
ストーンポーはうなずいた。はぁはぁ言っている。
「シルバーポー、ちょっと狩りにでも行っててくれないか?。俺はストーンポーと話したいのだ。」
「分かりました。」
シルバーポーと答えた。
ちょうどネズミの臭いがした。さっと身を屈めてそちらに向かった。いた!。ネズミはせっせと食べ物を腹に詰め込んでいてよく太っていて美味しそうだ。
「やぁ。何しているんんだい?。」
「リードポー、静かに!。」
遅かった。ネズミは声を感知すると逃げてしまった。あのネズミでストーンポーと仲直りしようとおもったのに。
「なぁ、何しているんだい?」
リードポーはネズミを逃がしたことはきずいていないようだ。
「ネズミをおっていたのよ。それであなたが逃がしちゃったのよ。」
シルバーポーがため息混じりにいった。
だがリードポーは気にしていない。
「そうなのかい?。ごめんな。なぁそれよりいいこと聞きたくないかい?。」
「何?、いいことって?」
「見習いが増えるんだよ!!。」
「誰?見習いって?。今は生後6ヶ月の子猫なんていないでしょ?。」
「あの野良猫の娘さんだよ。確か名前は…。ええっと……」
「も、もしかしてフ、フラワーのこと?。」
シルバーポーは震え声で聞いた。お願い、見習いにならないで!。
「うん、そうそう。フラワーだよ!。なぁんだ、知っていたんだ。」
リードポーがのんきに答える。
そんな!。フラワーにストーンポーが取られちゃう!。は、早くしないと!。
「どうしたんだい?。ねぇ、早くキャンプに戻ろうよぉ~。始まっちゃうよ!。」
「わ、分かったわ。じゃあ行きましょう。」
シルバーポーはいった。何か不吉な事が起こりそうな気がする…...。
「違う、そうじゃない。こうだ。そう、そうそうだぞ!。やっと覚えたか。」
訓練場にブラッククラウドのかんたかい声が響き渡った。指導しながら自分も燃えているようだ。ストーンポーはまったく燃えていない。
シルバーポーは昨日のことを思い出してムカムカした。あの野良猫のどこがいいと言うのよ。臭いだけじゃない。どうして私じゃダメなわけ?。
「まぁ、そうなのでいいとしよう。訓練終了だ。」
ブラッククラウドがいった。
ストーンポーはドサッと地面に座り込んだ。疲れてしまったようだ。だがこれで訓練は終わりではなかった。
ブラッククラウドはニヤリと笑った。
「おい、いいこと思い付いたぞ。お前とシルバーポーで戦わせてみないか?。シルバーポーもせっかく来たんだしな。」
シルバーポーはバサッと立ち上がった。やったぁ!。思いっきりやっつけちゃお!。
それに比べてストーンポーは嫌そうな表情だった。確かにストーンポーは狩りは上手だが戦いの訓練はいつも自信が無さそうな感じだ。
だがさすがにストーンポーははむかう気はないようだ。
「二匹とも準備が出来たか?。」
シルバーポーもストーンポーもうなずいた。
「よし、いいか?。ルールは爪を出さない。俺がやめといったら止めるんだぞ。いいな?」
「もう少しで決着がつきそうでも止めなくてはいけないんですか?」
ストーンポーが無邪気にいった。
「当たり前だ。他に質問はないな?。」
ブラッククラウドは二匹がなにも言わないのを見るといった。
「先に手を出したらスタートだ。よーい…スタート!」
いきなりさっとストーンポーが飛びかかってきた。先行を取ったのはストーンポーだった。
シルバーポーはよけて横に倒れこんだストーンポーの耳にパンチをくらってやった。
ストーンポーは立ち上がったがシルバーポーに足を蹴られ無様にまた倒れた。
シルバーポーはストーンポーのしっぽをくわえて川に投げ込んだ。ストーンポーはドボンと川に落ちた。
「訓練終了だ!。もう手をだすんじゃないぞ!。」
ブラッククラウドは前足をあげた。
ストーンポーはびしょびしょだ。川から出ると体を降った。クシュンとくしゃみもした。
「大丈夫か?ストーンポー。それとさっきの無様な訓練はなんだ?。」
ブラッククラウドはきつめの声でといた。
ストーンポーはうなずいた。はぁはぁ言っている。
「シルバーポー、ちょっと狩りにでも行っててくれないか?。俺はストーンポーと話したいのだ。」
「分かりました。」
シルバーポーと答えた。
ちょうどネズミの臭いがした。さっと身を屈めてそちらに向かった。いた!。ネズミはせっせと食べ物を腹に詰め込んでいてよく太っていて美味しそうだ。
「やぁ。何しているんんだい?。」
「リードポー、静かに!。」
遅かった。ネズミは声を感知すると逃げてしまった。あのネズミでストーンポーと仲直りしようとおもったのに。
「なぁ、何しているんだい?」
リードポーはネズミを逃がしたことはきずいていないようだ。
「ネズミをおっていたのよ。それであなたが逃がしちゃったのよ。」
シルバーポーがため息混じりにいった。
だがリードポーは気にしていない。
「そうなのかい?。ごめんな。なぁそれよりいいこと聞きたくないかい?。」
「何?、いいことって?」
「見習いが増えるんだよ!!。」
「誰?見習いって?。今は生後6ヶ月の子猫なんていないでしょ?。」
「あの野良猫の娘さんだよ。確か名前は…。ええっと……」
「も、もしかしてフ、フラワーのこと?。」
シルバーポーは震え声で聞いた。お願い、見習いにならないで!。
「うん、そうそう。フラワーだよ!。なぁんだ、知っていたんだ。」
リードポーがのんきに答える。
そんな!。フラワーにストーンポーが取られちゃう!。は、早くしないと!。
「どうしたんだい?。ねぇ、早くキャンプに戻ろうよぉ~。始まっちゃうよ!。」
「わ、分かったわ。じゃあ行きましょう。」
シルバーポーはいった。何か不吉な事が起こりそうな気がする…...。
柏の花@オークフラワー- 未登録ユーザー
Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
第14章
命名式が始まったのはちょうど二匹が帰ってきた頃だった。
「フラワー、お前は戦士名を獲得するまでフラワーポーという名になる。」
ストライプスターが話し出した。
だがシルバーポーはろくに聞いていない。シルバーポーはボソッといった。
「ストーンポー、どこかしら?。もしかしてフラワーが見習いになることを喜んでいるの?。」
「ん?、なんだい?。」
リードポーが命名式から目を話さずに聞いた。聞こえてしまったようだ。
「ううん、何でもないわ。独り言。」
シルバーポーは返した。
「フラワーポー!、フラワーポー!、フラワーポー!!」
一族の群れから大歓声が巻き起こった。だがシルバーポーは口を閉ざしてフラワーポーをにらみつけていた。
フラワーポーは頭を高くあげその大歓声を浴びていた。皆に見つめられてもまったくひるまない。
「ホワイトハート」
ストライプスターが呼んだ。
ホワイトハートはさっと立ち上がり進み出た。
「お前はまだ若いが立派な戦士であることは間違いない。その力を利用してこの子を立派な戦士に育て上げてくれ。」
「立派な戦士に育て上げて見せることを約束します。期待をけして裏切りません。」
ホワイトハートはすんだ声で答えた。
フラワーポーは指導者となったホワイトハートに鼻を触れあわせた。
シルバーポーは嫉妬と羨ましさで思わず地面を引っかいた。どうして一族の猫じゃないのにあんなに受けいられているわけ?
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
命名式が終わるとシルバーポーはストーンポーを探し出した。一緒に狩りにでも行きたいし仲直りもしたいな。
「ねぇ、本当に大丈夫なの?。」
草むらの影から声がした。フラワーポーだ。
誰と話しているのかしら?。ホワイトハート?。でも草むらでこそこそ話すことはないだろう。堂々とキャンプで話せるだろう。こそこそ話したって意味はない。
「大丈夫だっていっただろう。さぁ、早くしろよ。あいつに見つからないうちに____」
「ストーンポー!、なぜ…。何しているのよ!。そいつから離れて!」
シルバーポーは驚き叫んだ。
ストーンポーはフラワーポーに寄り添う形でこちらを見つめていた。
さっきまで驚きで満ちていた目はだんだん殺気と怒りと嫉妬で満ちてきた。
「なにやっているのよ…そんなやつと!!。お願いだからそいつから離れてちょうだい!。」
シルバーポーは悲痛な声で訴えた。やはり思っていた通りだ。ストーンポーはフラワーポーを愛しているのだ。自分ではなく…。
「去れ、お前には関係のないことだ。」
ストーンポーは怒りのこもった声でいった。
「関係あるわ。だって私あなたを愛しているの____」
「私はあなたより何倍もストーンポーを愛しているわよ。」
フラワーポーが口をはさんだ。
「そしてストーンポーも私を愛している。もうあなたに愛のかけらひとつないのよ。」
フラワーポーは言い終わると憎々しげにシルバーポーをにらみうっとりとストーンポーの顔を見上げた。
そしてストーンポーはフラワーポーの頬に鼻をすりよせた。
「そんな…..」
シルバーポーは呆然とした。こうなったらしかたがない。殺るしかないわ…。
「死ね」
「はぁ!?」
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!!」
シルバーポーはストーンポーに飛びかかる。
驚いたストーンポーは避けようとするが失敗して押さえ込まれた。
後ろでフラワーポーが悲痛の叫び声を出した。目に涙が浮かんでいた。
シルバーポーはとどめをさそうと思いっきり首に歯を突き立てた。だがき
ずいたら吹っ飛ばされていた。
ストーンポーがシルバーポーを思いっきり蹴り飛ばしたのだ。
シルバーポーは体制を整えようとしたがもう地面はなかった。谷に落ちていっていた。
最後に見たのは憎々しげににらみつけて勝ち誇った表情のストーンポーとうっとりと見つめているフラワーポーだった。
もう間に合わない。首はぐちゃっと曲り身体中血で染まっていた。
動かない…、見えない…、聞こえない…
もう、生きれない…。自分は死んだんだ…
命名式が始まったのはちょうど二匹が帰ってきた頃だった。
「フラワー、お前は戦士名を獲得するまでフラワーポーという名になる。」
ストライプスターが話し出した。
だがシルバーポーはろくに聞いていない。シルバーポーはボソッといった。
「ストーンポー、どこかしら?。もしかしてフラワーが見習いになることを喜んでいるの?。」
「ん?、なんだい?。」
リードポーが命名式から目を話さずに聞いた。聞こえてしまったようだ。
「ううん、何でもないわ。独り言。」
シルバーポーは返した。
「フラワーポー!、フラワーポー!、フラワーポー!!」
一族の群れから大歓声が巻き起こった。だがシルバーポーは口を閉ざしてフラワーポーをにらみつけていた。
フラワーポーは頭を高くあげその大歓声を浴びていた。皆に見つめられてもまったくひるまない。
「ホワイトハート」
ストライプスターが呼んだ。
ホワイトハートはさっと立ち上がり進み出た。
「お前はまだ若いが立派な戦士であることは間違いない。その力を利用してこの子を立派な戦士に育て上げてくれ。」
「立派な戦士に育て上げて見せることを約束します。期待をけして裏切りません。」
ホワイトハートはすんだ声で答えた。
フラワーポーは指導者となったホワイトハートに鼻を触れあわせた。
シルバーポーは嫉妬と羨ましさで思わず地面を引っかいた。どうして一族の猫じゃないのにあんなに受けいられているわけ?
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
命名式が終わるとシルバーポーはストーンポーを探し出した。一緒に狩りにでも行きたいし仲直りもしたいな。
「ねぇ、本当に大丈夫なの?。」
草むらの影から声がした。フラワーポーだ。
誰と話しているのかしら?。ホワイトハート?。でも草むらでこそこそ話すことはないだろう。堂々とキャンプで話せるだろう。こそこそ話したって意味はない。
「大丈夫だっていっただろう。さぁ、早くしろよ。あいつに見つからないうちに____」
「ストーンポー!、なぜ…。何しているのよ!。そいつから離れて!」
シルバーポーは驚き叫んだ。
ストーンポーはフラワーポーに寄り添う形でこちらを見つめていた。
さっきまで驚きで満ちていた目はだんだん殺気と怒りと嫉妬で満ちてきた。
「なにやっているのよ…そんなやつと!!。お願いだからそいつから離れてちょうだい!。」
シルバーポーは悲痛な声で訴えた。やはり思っていた通りだ。ストーンポーはフラワーポーを愛しているのだ。自分ではなく…。
「去れ、お前には関係のないことだ。」
ストーンポーは怒りのこもった声でいった。
「関係あるわ。だって私あなたを愛しているの____」
「私はあなたより何倍もストーンポーを愛しているわよ。」
フラワーポーが口をはさんだ。
「そしてストーンポーも私を愛している。もうあなたに愛のかけらひとつないのよ。」
フラワーポーは言い終わると憎々しげにシルバーポーをにらみうっとりとストーンポーの顔を見上げた。
そしてストーンポーはフラワーポーの頬に鼻をすりよせた。
「そんな…..」
シルバーポーは呆然とした。こうなったらしかたがない。殺るしかないわ…。
「死ね」
「はぁ!?」
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!!」
シルバーポーはストーンポーに飛びかかる。
驚いたストーンポーは避けようとするが失敗して押さえ込まれた。
後ろでフラワーポーが悲痛の叫び声を出した。目に涙が浮かんでいた。
シルバーポーはとどめをさそうと思いっきり首に歯を突き立てた。だがき
ずいたら吹っ飛ばされていた。
ストーンポーがシルバーポーを思いっきり蹴り飛ばしたのだ。
シルバーポーは体制を整えようとしたがもう地面はなかった。谷に落ちていっていた。
最後に見たのは憎々しげににらみつけて勝ち誇った表情のストーンポーとうっとりと見つめているフラワーポーだった。
もう間に合わない。首はぐちゃっと曲り身体中血で染まっていた。
動かない…、見えない…、聞こえない…
もう、生きれない…。自分は死んだんだ…
柏花- 未登録ユーザー
登場猫紹介 【第二部】
・ブラッド・ソウル (血の魂) 雄
〔不明→ブラッドソウル〕
真っ黒い体に傷がたくさんついている。中には死因と思われる深い傷もある。
目はどす黒い血のような色。好きなことは猫を殺すこと。残酷。
デス族の契約者。リーダー的存在。だが面倒な仕事はすべて副長にまかせている。
・レッド・ソウル (赤い魂) 雄
〔不明→レッドソウル〕
デス族の副長的存在。乱暴で口悪くて最悪。だがブラッドソウルには好まれているらしい。
体は赤茶色で目は金色。
・タイニー・ソウル (チビな魂) 雌
〔リトルタイニー(小さなチビ)→タイニーソウル〕
浮浪猫。右耳、右目は大火傷のせいでまったくない。体はグレー。目はピンク。
幼い頃のやけどのせいで兄弟や親からバカにされて使い物にならないと思われ虐待を受けていた。タイニーソウルという名前はブラッドソウルにお願いして名になった。
理由は永遠に親の後悔を残しておきたいらしい。
*単語説明*
《デス族》 死んだ猫で下界に恨みを持ち死にきれない猫たちが来る場所。契約者に認められて何個かの条件をクリアすると下界に一時的に戻り恨みを果たすことができるらしい…
《契約者》 部族で言うと族長的存在。死んだ猫と契約を交わしたり契約を解除したりする。
その他色々いますが主な登場猫はこれですからね♪。ここにのっていないねこもいますが気にせずに。
お次からは第二部スターとです。お楽しみに!。(第二部はシルバーポーが死んでデス族と関わっていくお話です。)
・ブラッド・ソウル (血の魂) 雄
〔不明→ブラッドソウル〕
真っ黒い体に傷がたくさんついている。中には死因と思われる深い傷もある。
目はどす黒い血のような色。好きなことは猫を殺すこと。残酷。
デス族の契約者。リーダー的存在。だが面倒な仕事はすべて副長にまかせている。
・レッド・ソウル (赤い魂) 雄
〔不明→レッドソウル〕
デス族の副長的存在。乱暴で口悪くて最悪。だがブラッドソウルには好まれているらしい。
体は赤茶色で目は金色。
・タイニー・ソウル (チビな魂) 雌
〔リトルタイニー(小さなチビ)→タイニーソウル〕
浮浪猫。右耳、右目は大火傷のせいでまったくない。体はグレー。目はピンク。
幼い頃のやけどのせいで兄弟や親からバカにされて使い物にならないと思われ虐待を受けていた。タイニーソウルという名前はブラッドソウルにお願いして名になった。
理由は永遠に親の後悔を残しておきたいらしい。
*単語説明*
《デス族》 死んだ猫で下界に恨みを持ち死にきれない猫たちが来る場所。契約者に認められて何個かの条件をクリアすると下界に一時的に戻り恨みを果たすことができるらしい…
《契約者》 部族で言うと族長的存在。死んだ猫と契約を交わしたり契約を解除したりする。
その他色々いますが主な登場猫はこれですからね♪。ここにのっていないねこもいますが気にせずに。
お次からは第二部スターとです。お楽しみに!。(第二部はシルバーポーが死んでデス族と関わっていくお話です。)
柏花- 未登録ユーザー
Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
プロローグ
勢いよくどす黒い血が川となり雄猫の回りの窪みに落ちていた。爽やかな血の匂いと味はどんな獲物も勝てない。
契約者に任命されたときは嬉しかったが今は違う。血の世界に充実しすぎて〝リアル〟がまるで幻のようだ。今も現実と血世界の区別がつかない。
……
俺はなぜ銀足を愛した?。あんな奴をッ。花足の方が俺にはあっている。
なぜ銀足は死んだ?。なぜ谷に落ちた?。それは…
俺がやった。
後悔はない。銀足は邪魔だ。俺にまとわりつき俺の体も銀に染まるところだった。まぁ俺の体も銀足の体も結局
血に染まるけどな。
俺は今誰も恨めない。憎めない。殺せない。〝リアル〟でできることがここでは出来ない。
まぁいい。俺はその代わり絶大な力を手に入れたしな。猫を生き返らせて猫を絶望へと落とし入れる。それが俺の
生き方だ!。
「お父さん。どこにいくの?。」
1つ過去この声がぽつんと現れた。まだ幼い可愛い俺の娘。可哀想に。俺のせいでコイツにこんな道を歩ませることになってしまった。いや…
銀足、シルバーテイルのせいだ!。
「大丈夫だよ。お父さんは…父さんは出掛けるんだよ。」
優しく嘘をつき一生戻らなくなったキャンプを見渡す。
憎い。だが殺せないし憎めない。
俺は感情、体、命、大事な娘をなくした代わりに契約者を手に入れたんだ!。
おっとここで終わりみたいだ。お客さんだね。さぁ、今度はどう裁くか楽しみでしょうがないよ!。
この世界はすべて俺のものだ!!!。
勢いよくどす黒い血が川となり雄猫の回りの窪みに落ちていた。爽やかな血の匂いと味はどんな獲物も勝てない。
契約者に任命されたときは嬉しかったが今は違う。血の世界に充実しすぎて〝リアル〟がまるで幻のようだ。今も現実と血世界の区別がつかない。
……
俺はなぜ銀足を愛した?。あんな奴をッ。花足の方が俺にはあっている。
なぜ銀足は死んだ?。なぜ谷に落ちた?。それは…
俺がやった。
後悔はない。銀足は邪魔だ。俺にまとわりつき俺の体も銀に染まるところだった。まぁ俺の体も銀足の体も結局
血に染まるけどな。
俺は今誰も恨めない。憎めない。殺せない。〝リアル〟でできることがここでは出来ない。
まぁいい。俺はその代わり絶大な力を手に入れたしな。猫を生き返らせて猫を絶望へと落とし入れる。それが俺の
生き方だ!。
「お父さん。どこにいくの?。」
1つ過去この声がぽつんと現れた。まだ幼い可愛い俺の娘。可哀想に。俺のせいでコイツにこんな道を歩ませることになってしまった。いや…
銀足、シルバーテイルのせいだ!。
「大丈夫だよ。お父さんは…父さんは出掛けるんだよ。」
優しく嘘をつき一生戻らなくなったキャンプを見渡す。
憎い。だが殺せないし憎めない。
俺は感情、体、命、大事な娘をなくした代わりに契約者を手に入れたんだ!。
おっとここで終わりみたいだ。お客さんだね。さぁ、今度はどう裁くか楽しみでしょうがないよ!。
この世界はすべて俺のものだ!!!。
柏- 未登録ユーザー
Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
第1章
身体中ずきずきして痛い。激しくどこかに打ったみたいだ。それとここ…
どこ?
そこではッと思い出した。私は落ちたんだ。谷に。
ストーンポー…何で?。どうして裏切ったの?。あんな…あんな猫のどこがいいの?。
部族生まれでもない。汚れた血が流れている猫を恋するなんて..どうしちゃったの?。
ところで私死んだんだよね?。
スター族にいかないのかな?。早く楽になりたいのだけど….。あぁ、もうちょっとだけ地上に居たかったなぁ。そうすれば馬鹿な二匹に
復讐出来たのに…
「お前は地上に恨みがある、そうだろう?。か弱き小鳥ちゃん?。」
はッ!?誰?。
居ない?後ろにも前にも横にも…
声の主はどこにもいなかった。確か声の感じとして雄猫だと思ったんだけど…。居ないわよね?どこにも。
「おっと…君は頭が働かないのかね?。一つだけ見ていないよね?。それは?。」
それは…上?
「おめでとう!。正解だよ。初めまして。か弱い小鳥ちゃん!。」
コイツって何者?。愉快な雄猫。
「ちょっとだけ待ってね。今君のところに降りるからね。よっこらしょっと。」
雄猫は体は真っ黒で傷だらけだった。目はどす黒い赤のような色で気味が悪い。
そういえばコイツって空飛んでいるわよね?。魔術師とか?。
「改めまして、僕はデス族の契約者。名前はブラッドソウルさ。君は?。」
「私?ですか…。えぇっとシルヴァーです。」
こんなやつに教える気はないわ。さっさと消え失せて。
「ふーん、シルヴァーちゃん。いい名前だね。よろしくね♪。」
ブラッドソウルがのんきに言った。
コイツ何者かしら?。もしかしたらスター族に連れていってくれるかも。契約者って番人みたいなのかな?。
でもデス族ってスター族じゃないわね。死族、気味悪い。
「何しているんだい?。案内するよ。おいで。」
おっ!連れていってくれるみたい。
だがまだ雄猫の話は終わっていなかった。
「さぁ、君はデス族に仲間入り出来るかな?。」
えっ!?。仲間入りってデス族に?
身体中ずきずきして痛い。激しくどこかに打ったみたいだ。それとここ…
どこ?
そこではッと思い出した。私は落ちたんだ。谷に。
ストーンポー…何で?。どうして裏切ったの?。あんな…あんな猫のどこがいいの?。
部族生まれでもない。汚れた血が流れている猫を恋するなんて..どうしちゃったの?。
ところで私死んだんだよね?。
スター族にいかないのかな?。早く楽になりたいのだけど….。あぁ、もうちょっとだけ地上に居たかったなぁ。そうすれば馬鹿な二匹に
復讐出来たのに…
「お前は地上に恨みがある、そうだろう?。か弱き小鳥ちゃん?。」
はッ!?誰?。
居ない?後ろにも前にも横にも…
声の主はどこにもいなかった。確か声の感じとして雄猫だと思ったんだけど…。居ないわよね?どこにも。
「おっと…君は頭が働かないのかね?。一つだけ見ていないよね?。それは?。」
それは…上?
「おめでとう!。正解だよ。初めまして。か弱い小鳥ちゃん!。」
コイツって何者?。愉快な雄猫。
「ちょっとだけ待ってね。今君のところに降りるからね。よっこらしょっと。」
雄猫は体は真っ黒で傷だらけだった。目はどす黒い赤のような色で気味が悪い。
そういえばコイツって空飛んでいるわよね?。魔術師とか?。
「改めまして、僕はデス族の契約者。名前はブラッドソウルさ。君は?。」
「私?ですか…。えぇっとシルヴァーです。」
こんなやつに教える気はないわ。さっさと消え失せて。
「ふーん、シルヴァーちゃん。いい名前だね。よろしくね♪。」
ブラッドソウルがのんきに言った。
コイツ何者かしら?。もしかしたらスター族に連れていってくれるかも。契約者って番人みたいなのかな?。
でもデス族ってスター族じゃないわね。死族、気味悪い。
「何しているんだい?。案内するよ。おいで。」
おっ!連れていってくれるみたい。
だがまだ雄猫の話は終わっていなかった。
「さぁ、君はデス族に仲間入り出来るかな?。」
えっ!?。仲間入りってデス族に?
柏柏- 未登録ユーザー
Re: 運命の力~血に染まった銀色の石
第2章
「ちょ、ちょっと待ってください!。」
シルバーポーはデスソウルを引き留めた。
「デス族に仲間入りってどういうことですか!?。私はスター族にいくんじゃないのですか?。それにデス族って何です?。あ、あとできるかなって?。もし仲間入りしたいと私がいってもなんか試験みたいのがあるから自由に入ることのできないって言うこと?。あ、でも__」
「ストーップ!。ストップ、ストップ、ストップ、ストップ!!!!」
慌てたようにデスソウルが言った。
「いきなりそんなこと聞かれても困るよ。今答えてあげたいけど急用があるんだよ。キャンプに連れていってあげるからそこで聞いてくれ。」
「誰に聞けばいいのですか?。」
いきなり知らない猫に話しかけられても困るだろう。デスソウルが手配してくれるのかな?
「もう質問はお断りだよ。銀色の小鳥ちゃん。」
デスソウルはため息をついた。
ちょっと待て!銀色の小鳥ちゃんってなによ?
「あの、私は銀色の小鳥ちゃんではなくシルヴァーなのですが!?。」
「…」
デスソウルは答えてくれなかった。
シルバーポーはこれ以上いっても無駄だと思いキャンプに着くまで黙っていることにした。はぁ…
どうも風景が気に入らない。木ばっかりで空も見えないから暗い。だから先もうまく見えないし。
それにしてもキャンプまだかな?
そう思ったときだった。いきなり木がなくなって開けた場所が見えた。猫がいっぱいいる!
ここがキャンプなのね。グルーミングしている猫もいれば寝ている猫もいる。
ふとシルバーポーはサンダー族のキャンプが恋しくなった。お父さん…悲しんでいるだろうな。ホワイトハートも、リードポーも。
帰りたい…。もう一度あのキャンプに帰りたい…。許さない…私の人生をめちゃくちゃにした二匹を!。
「あら、あなた新入り?」
突然声がした。後ろからだ。
シルバーポーはさっと振り向き言った。
「はい、新入りです。よろしくお願いします。」
自分に話しかけてきたのは一匹のグレーの雌猫だった。その猫の顔には右耳と右目に大きな醜い傷があった。
「私…醜いでしょ?」
雌猫は言った。シルバーポーの考えていたことがなんとなくわかったようだ。
「えっ…いやぁ、そのぉ…」
シルバーポーはまごついて何も言えなかった。
「この傷はね幼い頃の火事の時にできたの。」
突然雌猫は話し出した。
「私は浮浪猫。もとの名前はリトルタイニーといったわ。兄弟はね順に兄、姉、私、弟という形でね。父と母を入れて六人家族だったわけ。
生活は苦しく狩りに行けるのは父と兄だけだったわ。母は弟の世話をしているし姉と私はまだ幼かったから。運が良ければみんな一口づつ食べれるという量しかなく飢えていたわね。
ある日ね奴隷をさがしているという猫にあったの。そいつに奴隷をあげればいい狩り場つきのすみかを教えようと言われたの。」
「もしかしてあなたはその奴隷を探している猫に引き渡されたのですか?」
シルバーポーが出し抜けに聞いた。
雌猫は首を横に振り続けた。
「いいえ。私は幼すぎるといわれたわ。ちょうどの年は兄だった。兄は嫌だと言ったけど母はそんなことは聞かずにそいつに売り渡したの。
兄は優しかったわ。兄弟思いで時間のあるときはよく私と遊んでくれたしね。
それでねそいつは少し先にあった小屋に案内したの。そこは暖かくて近くにはいい狩り場があったわ。
でも狩りにいってくれる猫は父しかいなくあまり前と変わらなかったわ。そこで母は私と姉に狩りにいくよう言ったわ。私は必死に狩りのやり方を覚えて出掛けた。
嬉しいことにネズミが二匹もとれたの。父も感心していたわ。嫌な顔をしていたのは母と姉だったわ。
母は自分勝手で私を嫌っていた。時々私をいじめてきたわ。姉も母よりで同じくいじめてきたわ。この名前は母がつけたの。
二日後、事件が起きたの。火事。犯人は奴隷を探しているあの猫だった。後で白状したの。私はそう思っていた。でもちがかったの。
犯人はそいつと母だった。母はねそいつに惚れたの。だから言うことを聞いて家族をこの小屋へ誘導し火事を起こした。
でもねそれだけじゃ終わらなかった。母は私を殺そうと木の枝に火をつけて私に襲いかかってきた。
私はそこで死んだ。」
「ちょ、ちょっと待ってください!。」
シルバーポーはデスソウルを引き留めた。
「デス族に仲間入りってどういうことですか!?。私はスター族にいくんじゃないのですか?。それにデス族って何です?。あ、あとできるかなって?。もし仲間入りしたいと私がいってもなんか試験みたいのがあるから自由に入ることのできないって言うこと?。あ、でも__」
「ストーップ!。ストップ、ストップ、ストップ、ストップ!!!!」
慌てたようにデスソウルが言った。
「いきなりそんなこと聞かれても困るよ。今答えてあげたいけど急用があるんだよ。キャンプに連れていってあげるからそこで聞いてくれ。」
「誰に聞けばいいのですか?。」
いきなり知らない猫に話しかけられても困るだろう。デスソウルが手配してくれるのかな?
「もう質問はお断りだよ。銀色の小鳥ちゃん。」
デスソウルはため息をついた。
ちょっと待て!銀色の小鳥ちゃんってなによ?
「あの、私は銀色の小鳥ちゃんではなくシルヴァーなのですが!?。」
「…」
デスソウルは答えてくれなかった。
シルバーポーはこれ以上いっても無駄だと思いキャンプに着くまで黙っていることにした。はぁ…
どうも風景が気に入らない。木ばっかりで空も見えないから暗い。だから先もうまく見えないし。
それにしてもキャンプまだかな?
そう思ったときだった。いきなり木がなくなって開けた場所が見えた。猫がいっぱいいる!
ここがキャンプなのね。グルーミングしている猫もいれば寝ている猫もいる。
ふとシルバーポーはサンダー族のキャンプが恋しくなった。お父さん…悲しんでいるだろうな。ホワイトハートも、リードポーも。
帰りたい…。もう一度あのキャンプに帰りたい…。許さない…私の人生をめちゃくちゃにした二匹を!。
「あら、あなた新入り?」
突然声がした。後ろからだ。
シルバーポーはさっと振り向き言った。
「はい、新入りです。よろしくお願いします。」
自分に話しかけてきたのは一匹のグレーの雌猫だった。その猫の顔には右耳と右目に大きな醜い傷があった。
「私…醜いでしょ?」
雌猫は言った。シルバーポーの考えていたことがなんとなくわかったようだ。
「えっ…いやぁ、そのぉ…」
シルバーポーはまごついて何も言えなかった。
「この傷はね幼い頃の火事の時にできたの。」
突然雌猫は話し出した。
「私は浮浪猫。もとの名前はリトルタイニーといったわ。兄弟はね順に兄、姉、私、弟という形でね。父と母を入れて六人家族だったわけ。
生活は苦しく狩りに行けるのは父と兄だけだったわ。母は弟の世話をしているし姉と私はまだ幼かったから。運が良ければみんな一口づつ食べれるという量しかなく飢えていたわね。
ある日ね奴隷をさがしているという猫にあったの。そいつに奴隷をあげればいい狩り場つきのすみかを教えようと言われたの。」
「もしかしてあなたはその奴隷を探している猫に引き渡されたのですか?」
シルバーポーが出し抜けに聞いた。
雌猫は首を横に振り続けた。
「いいえ。私は幼すぎるといわれたわ。ちょうどの年は兄だった。兄は嫌だと言ったけど母はそんなことは聞かずにそいつに売り渡したの。
兄は優しかったわ。兄弟思いで時間のあるときはよく私と遊んでくれたしね。
それでねそいつは少し先にあった小屋に案内したの。そこは暖かくて近くにはいい狩り場があったわ。
でも狩りにいってくれる猫は父しかいなくあまり前と変わらなかったわ。そこで母は私と姉に狩りにいくよう言ったわ。私は必死に狩りのやり方を覚えて出掛けた。
嬉しいことにネズミが二匹もとれたの。父も感心していたわ。嫌な顔をしていたのは母と姉だったわ。
母は自分勝手で私を嫌っていた。時々私をいじめてきたわ。姉も母よりで同じくいじめてきたわ。この名前は母がつけたの。
二日後、事件が起きたの。火事。犯人は奴隷を探しているあの猫だった。後で白状したの。私はそう思っていた。でもちがかったの。
犯人はそいつと母だった。母はねそいつに惚れたの。だから言うことを聞いて家族をこの小屋へ誘導し火事を起こした。
でもねそれだけじゃ終わらなかった。母は私を殺そうと木の枝に火をつけて私に襲いかかってきた。
私はそこで死んだ。」
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