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本家ウォーリアーズ+俺の代理=?

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投稿 by サンウィング Sun Jul 11, 2021 4:24 pm

本家に俺の代理のサンウィングくん(ちゃん?)入れようと思います。なぜかというと1-1借りたので、この際ウォーリアーズ、四週目突入(読むのが四回目)しようと思いまして。
それで、ちょっとストーリー変えるところもあると思いますが、本家にサンウィングくんを……あれなにいってんだ俺。
まあ、つまり、代理を本家ウォーリアーズのストーリーに乱入……ほんとうになにをいっているのだ俺は…?

※アンケート、未登録ユーザーの方は投票できないので、コメントでやるのokです…という未登録の人すら見てくれるかわからない小説にそのルールを加えるサンウィング氏。

※この小説を読む前に、かならずお読みください

第1章

第2章

第3章

第4章


最終編集者 サンウィング [ Fri Jul 16, 2021 2:26 pm ], 編集回数 7 回
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投稿 by サンウィング Sun Jul 11, 2021 4:45 pm

1-1 登場猫紹介

⚡サンダー族

族長 ブルースター[青い星]
青みがかった灰色の雌猫
副長 レッドテイル[赤いしっぽ]
小柄な三毛の雄猫
看護猫 スポッティドリーフ[まだら葉]
美しい黒っぽい三毛の雌猫
戦士猫 ライオンハート[ライオン心]
すばらしい黄金色の雄猫。弟子は、毛足の長い雄猫のグレーポー[灰色足]
    タイガークロー[トラの爪]
大きなこげ茶色の雄猫。弟子は、小柄でやせた雄猫のレイヴンポー[カラス足]
    ホワイトストーム[白い嵐]
大きな白い雄猫。弟子は、淡いしょうが色の雌猫のサンドポー[砂足]
見習い猫 ダストポー[土足]
こげ茶色の雄猫
     ファイヤポー[火の足]
ハンサムなしょうが色の雄猫。ウォーリアーズ本家の主人公で、飼い猫のときの名前はラスティー
     サンポー[太陽足]
オレンジ色のとら柄の雌猫。この話の主人公。

👤シャドウ族

族長 ブロークンスター[こわれた星]
毛足の長い雄猫
副長 ブラックフット[黒足]
足が特に大きい雄猫
看護猫 ラニングノウズ[はなたれ]
灰色と白の小柄な雌猫

🍃ウィンド族

族長 トールスター[背高星]
白黒のぶちの雄猫

 リヴァー族

族長 クルキッドスター[曲がり星]
大きい明るい色の雄猫
副長 オークハート[オーク色の心]
赤茶色の雄猫

どの部族にも属さない猫

イェローファング[黄色い牙]
年老いた濃い灰色の雌猫
スマッジ[しみ]
太った白黒ぶちの雄の子猫。森のはずれに住んでいる
バーリー[大麦]
白黒ぶちの雄猫。森の近くの農場に住んでいる。


毎回登場猫書こうと思いますけど、めんどいですね。
一語一句同じにするの、なかなかな作業。
リヴァー族の、「川」だけ絵文字出ません。出てくれ。
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投稿 by サンウィング Sun Jul 11, 2021 5:19 pm

1-1 第1章


サンポーは戦士たちの話し声に起こされた。まだ夜中ということで、他の見習い猫たちはまだ寝ていた。…だが、グレーポーがいない。
サンポーは、寝ている見習い仲間を起こさないようにそっと見習い部屋を出た。
サンダー族のキャンプの空き地は静まり返っていた。
でも、キャンプの入り口に、戦士のライオンハートと、グレーポーがいた。それに、族長のブルースターまで!
サンポーは三匹に少し近付き、聞き耳を立てた。
「ぼくの狩りの腕前を、族長が見られるんですか?」グレーポーの驚いた声がきこえた。
「ええ。たまにはわたしも見習いの腕前を見ようと思ったのよ」ブルースターがうなずいた。
ライオンハートは驚きながら族長を見つめた。「おれは構いませんが…」
「なら、わたしも行くわ」ブルースターはいった。
サンポーは驚いた。族長が自ら、見習いの腕前を…。サンポーに、グレーポーを羨ましがる気持ちが出てきた。あ、でも、恥をかいたら…。
「わかりました。では、行きましょうか」ライオンハートはそういうとキャンプを駆け出ていった。ブルースターが素早く後を追い、遅れてグレーポーがそれを追っていった。
サンポーは、後を追ったってなにもできないので、仕方なく眠りにつくことにした。

あとがきという名の雑談
おい、サンポー。「後を追ったってなにもできないので」って、小説としてどうなんだ。すぐ2章書くつもりだからいいけどさ。


最終編集者 サンウィング [ Fri Aug 13, 2021 11:37 am ], 編集回数 1 回
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投稿 by サンウィング Sun Jul 11, 2021 5:47 pm

1-1 第2章


翌日になった。今は正午。グルーミングの時間。
そんなときに、なぜかホワイトストームとライオンハートの、年長戦士二匹が出かけていった。
サンポー、そして一族のみんなも不思議そうにしていたが、なぜかブルースターとグレーポーだけは「いってらっしゃい」と普通に見送っていた。
と、いうことから…昨晩になにかあったのではないかと、サンポーは推測した。
だって、ホワイトストーム以外の三匹は昨晩出かけていったから。
しばらくして、二匹が帰ってきた。
それに、誰か連れている!連れてこられたその猫は、炎のような色の毛皮に、青っぽい首輪をしていた。…飼い猫だ!!
飼い猫がサンダー族のキャンプにいる!
「正午をすぎたばかりの、日中でいちばん暑いときは、グルーミングの時間だ」ライオンハートが飼い猫にそういっているのがきこえた。
「グルーミング、ですか?」飼い猫はきき返した。
「一族の猫は必ず、毛づくろいをしあったり一日の報告をしあったりする時間をもつ」今度はホワイトストームが飼い猫の問いに答えた。「おれたちはそれをグルーミングと呼んでいる。一族のきずなを深めるためのしきたりだ」
一族のみんなが、つぎつぎと飼い猫を見始めた。自分たちとは違うということに気付きはじめたようだ。みんな、飼い猫を好奇の目で見つめはじめた。
飼い猫はおびえたにおいを発し、空き地を見まわした。
「あそこは」ライオンハートがしっぽをひょいと動かし、保育部屋を指した。「保育部屋。子猫の世話をする場所だ」サンポーの近くにサンドポーがやって来た。
サンドポーはサンポーに耳打ちした。「あれ、飼い猫じゃない」サンポーはうなずいた。
「子猫たちの世話は、雌猫全員で協力しあってするんだ」ライオンハートがいった。「すべての猫が一族のためにつくす。一族への忠誠は、戦士の第一のおきてだ。これはおまえも早くおぼえなくてはいけない。おれたちといっしょに暮らす気があるならな」
「ブルースターがおいでだ」ホワイトストームが鼻を上にあげ、においをかいでからいった。
それを見た飼い猫が同じようににおいをかいだ。
すぐにブルースターがハイロックの下から現れた。
「あの子、来たのね」ブルースターがのどを鳴らして戦士たちに話しかけた。
ホワイトストームが答えた。「来ないと、ライオンハートは確信していましたがね」
ブルースターのしっぽの先がそわそわと動いている。「あなたはこの子のこと、どう思う?」ブルースターがたずねた。
「ここまで遅れずによくついてきましたよ、チビのわりには」ホワイトストームがそう答えた。「たしかに、飼い猫にしては体力があるようです」
「じゃあ、賛成ということね?」ブルースターは二匹の戦士の顔を見て、確認した。
二匹はうなずいた。
「じゃあ、この子が来たことを一族のみんなに知らせましょう」ブルースターはハイロックに飛び乗り、長い鳴き声をあげた。
「自分で獲物を捕まえられる年齢の者は全員、このハイロックの下に集合しなさい。一族の集会をはじめます」サンポーはすでにハイロックの下にいたので、そのまま動かずにただブルースターを見上げた。
一族のみんなが飼い猫をちらちらと見ながら、つぎつぎと駆け足で集まってきた。
一族が静かになると、ブルースターは話しだした。「サンダー族には戦士がもっと必要です。いままで、訓練中の見習いの数がこれほど少なかったことはありません。そこで、サンダー族によそ者を受け入れ、戦士として訓練することにしました……」
ブルースターがそういうと、一族から不満と怒りの声があがった。だが、ブルースターはきびしいひと声で一同を静かにさせた。「サンダー族の見習いになりたがっている猫を見つけました」
「見習いになれるとはずいぶん運のいいやつだな」動揺してざわめく一族のなかから、ひときわ大きい声があがった。淡い毛色のとら猫、ロングテイルが立ち上がって反抗的な目で族長をにらみつけていた。
他にも、見習いだと、ダストポーや、サンポーの隣にいるサンドポーも毛を逆立てている。
ブルースターはそんなロングテイルを無視し、一族全員に向かっていった。「ライオンハートとホワイトストームもこの若い猫に会っています。二匹ともわたしの意見に賛成し、この猫をほかの見習いたちといっしょに訓練しようということになったのです」
飼い猫に目を向けると、飼い猫はライオンハートを見上げ、またみんなに目をもどした。一族みんなが飼い猫を見つめていた。飼い猫は毛を逆立ていた。
少しの間沈黙の時間が流れた。
そして、一族がいっせいにわめきだし、その声がだんだんけたたましくなっていった。
「あいつ、どこから来たんだ?」
「どこの一族のやつだ?」
「すごく変なにおいだな!こんなにおいの一族、知らないぞ!」
とりわけ大きな声があがった。「首輪をしてる!あいつ、飼い猫だぜ!」ロングテイルだ。「一度飼い猫の暮らしをしたやつは、一生飼い猫さ。うちに必要なのは一族を守れる野生の戦士だ、食わせてやらなきゃいけないヤワなやつはいらねえよ」
それをきいたライオンハートが、身をかがめて飼い猫に耳打ちした。小さい声だったので、サンポーにはきこえなかった。
ロングテイルがまだ飼い猫を冷やかしつづけた。「その首輪は〈二本足〉に飼われてるしるしさ。それに、そいつがチリンチリンうるさく鳴るんじゃあ、いくらがんばってもろくな狩猟猫にはなれねえよ。悪くすりゃ、〈二本足〉をおれたちのなわばりに呼びこむことになっちまう。やつらは、森じゅうにチリンチリンあわれな音を響かせてるかわいそうな迷子の飼い猫を探しにやってくるだろうからな」
ほとんどの一族全員がそうだそうだとわめいた。
サンポーはあまりそうは思えなかった。飼い猫だから、爪なども鋭くなどないだろうが、磨けば戦闘などもできるようになるだろうし、狩りもできるだろう。
いちばんの問題は、首輪がうるさく鳴るということだろうか。
みんなが自分を支持していることがわかったロングテイルは、まだつづけた。「その無防備に鳴る鈴の音が敵の警戒心をあおるんだよ。その〈二本足〉の悪臭はだいじょうぶだとしてもな!」
ライオンハートがもう一度飼い猫に耳打ちした。
飼い猫はまだ動かなかった。
だが今度は、飼い猫が耳を寝かせ、目をぐっと細めると、威嚇してうなり、驚いた猫たちを飛び越えて、ロングテイルに飛びかかった。
ロングテイルは完全に不意をつかれた。飼い猫が襲ってくるとは思ってもいなかったのだろう。ロングテイルは横ざまによろめき、かたく乾いた土の上でバランスをくずした。飼い猫はロングテイルの体にかぎ爪を深く突き立て、かみついた。打ったりなぐったりという巧みな儀式的行為はいっさいなしに戦いははじまった。
二匹はけたたましい叫びをあげ、身をよじらせて激しく取っ組みあい、ひっくり返ったり宙返りしながら空き地の中央を目まぐるしく動きまわった。ほかの猫たちがあわてて飛びのく。サンポーもびっくりして見習い部屋のほうへあわてて飛びのいた。
みんなが興奮した鳴き声をあげている。
すると、ロングテイルが歯でしっかり首輪をくわえ、ぐいぐいと引っぱった。飼い猫はそれにあわて、もがいたり身をよじったりしはじめたが、そのたびに首輪はますますきつくなったのだろう。飼い猫は息ができなくなり、空気を吸おうと口をぱくぱくとさせている。飼い猫はぐっと力を入れ、ロングテイルの口から首輪を引き抜こうとした。突然、プツッという大きな音がし、飼い猫から首輪がはずれた。
ロングテイルがころがっていった。飼い猫は急いで立ち上がり、あたりを見まわした。
ロングテイルは飼い猫からしっぽ三本分離れたところにうずくまっていた。口にちぎれた飼い猫の首輪をくをえている。
すかさずブルースターがハイロックから飛び降りて鳴き声をとどろかせ、騒がしい猫たちを黙らせた。
ロングテイルと飼い猫はにらみあった。
ブルースターが進み出てきてロングテイルから首輪を取り上げ、自分の前の地面に置いた。「新しくやってきたこの猫は、名誉をかけた戦いで〈二本足〉の首輪を失いました。スター族から承認の言葉がありました──この猫はいま〈二本足〉の飼い主から解放され、見習いとしてサンダー族に仲間入りする自由を与えられました」
飼い猫はブルースターを見てうなずいた。そして立ち上がって日差しのなかへ進み出た。太陽の光を浴びてオレンジ色の毛皮が真っ赤に輝く。まるで炎のようだとサンポーは思った。
飼い猫は堂々と顔をあげ、自分のまわりにいる猫たちを見た。だれ一匹文句をいったり冷やかしたりする猫はいなかった。飼い猫は、戦士と対等に戦えることを証明してみせた。
ブルースターが飼い猫に近づき、ちぎれた首輪を前に置くと、鼻先で飼い猫の耳にそっと触れた。
「この日差しを浴びると、あなたは燃えている炎のようね」ブルースターが飼い猫にささやいた。「りっぱな戦いぶりだったわ」ブルースターはそういうと、一族に向き直った。「本日より、戦士の名を獲得するまでのあいだ、この見習いをファイヤポーと命名します。その炎の色をした毛に敬意を表して」
ブルースターは後ろに下がり、ほかの猫たちといっしょに、飼い猫がどうするか静かに待った。
飼い猫はためらうことなく背を向けると、自分のふんを埋めるように砂と草をかいて首輪の上にかけた。
ロングテイルがうなって足を引きずりながら空き地を出て、シダの陰になった片隅にある看護部屋へむかっていった。
一族はいくつかのグループに分かれて、興奮したようすでなにやら小声でいいあっている。
グレーポーが、飼い猫─ファイヤポーの後ろに行き、親しげに声をかけた。「よう、ファイヤポー!」
ファイヤポーは振り返り、あいさつ代わりに灰色の見習い猫の毛をかいだ。
「よくやった、ファイヤポー!」グレーポーがいった。「ほんとによくやったよ、飼い猫にしては!だってロングテイルは戦士なんだよ。二ヵ月前に訓練を修了したばかりとはいえ。さっきやられたあの耳の傷跡があるかぎり、きみのことは忘れないだろう。きみはロングテイルのりっぱな顔に傷をつけたんだ。それだけはたしかだよ」
「ありがと、グレーポー」ファイヤポーが答えた。「それにしてもあの猫は強かった!」ファイヤポーは前足を舐めて、目の上にできている深いかき傷をぬぐった。ファイヤポーが顔をぬぐっていると、またファイヤポーの新しい名前をみんなが呼んだ。猫たちの話し声のなかにファイヤポーという名前が響く。
「ファイヤポー!」
「おい、ファイヤポー!」
「ようこそ、ファイヤポー!」
「いい名前だよね!」グレーポーが賛成の声をあげた。
「ファイヤポー」サンポーはファイヤポーに声をかけた。「おめでとう、ファイヤポー!」
「あ、ありがとう。きみは?」ファイヤポーがきいた。
「わたしはサンポーよ。これからよろしくね」サンポーはにこっと笑った。ファイヤポーはうなずいた。
ファイヤポーはあたりを見まわした。「ロングテイルはどこへこっそり消えたの?」
「スポッティドリーフの部屋に向かったんだと思う」グレーポーは、ロングテイルがむかっていった看護部屋をあごで示した。
「スポッティドリーフは一族の看護猫なんだ。とても魅力的な猫だよ。若いし、ずっときれいなんだ、ほかの─」低い鳴き声がすぐそばできこえ、グレーポーは途中で言葉を切った。サンポーとファイヤポー、そしてグレーポーは振り返った。ダークストライプだ。
「ダークストライプ」グレーポーが声をかけ、敬意を表して頭を下げた。サンポーもつづけて頭を下げた。
つややかな毛をした雄猫はしばらくファイヤポーを見ていた。「あのとき、首輪がはずれて運がよかったな。ロングテイルはまだ若い戦士だが、飼い猫なんかに負けるはずがないんだ!」ダークストライプは“飼い猫”という言葉をばかにしたように吐き捨てると背を向け、いばった足取りで歩き去った。
「まったくダークストライプときたら」グレーポーが声をひそめて二匹にいった。「若くもなけりゃ、ハンサムでもない……」
ファイヤポーがなにかしようとすると、それをさえぎるように警告を発する鳴き声があがった。空き地のはしにすわっていた、スモールイヤーだ。
「スモールイヤーがなにか察知したんだ!」グレーポーはそういって、さっと身構えた。
若い猫が一匹、茂みを突き破ってキャンプに飛び込んできた。細長いしっぽの先が白いほかは、すべて真っ黒な色をしたやせこけた雄猫、レイヴンポーだ。
グレーポーは息をのんだ。「レイヴンポーじゃないか!どうしてひとりなんだ?タイガークローは?」
ファイヤポーとサンポーはレイヴンポーを見た。レイヴンポーは空き地をよろよろ横切ってくる。息を切らし、毛は土ぼこりにまみれていて、目は恐怖で血走っている。
「レイヴンポーとタイガークローって?」ファイヤポーがグレーポーとサンポーに小声でたずねた。ほかの猫たちが何匹か三匹のそばを駆け抜け、いま到着した猫を出迎えにいった。
「レイヴンポーは見習い、タイガークローは指導者」グレーポーが早口で説明した。「レイヴンポーはタイガークローやレッドテイルといっしょに日の出に出かけたんだ。リヴァー族相手の任務だよ。いいよな!」
「レッドテイル?」ファイヤポーがきき返した。
「ブルースターに仕える戦士よ」サンポーは答えた。
「けど、いったいなんでレイヴンポーは一匹だけでもどってきたんでしょうね?」サンポーはつぶやくと、ブルースターの話をきこうと思い、顔をあげた。ブルースターが前へ進み出た。
「レイヴンポー?」ブルースターはおだやかにきいた。目には不安げな表情が浮かんでいる。
一族のみんなも、心配そうに口をゆがめている。
「なにがあったの?」ブルースターはハイロックに飛びのり、震えている猫を見下ろした。「報告しなさい、レイヴンポー!」
レイヴンポーはまだ苦しそうにあえいでいた。息をするたびにわき腹が震え、まわりの砂ぼこりが血で赤く染まっていく。それでもレイヴンポーはなんとかハイロックによじのぼると、ブルースターのそばに立った。
レイヴンポーは真剣な表情を浮かべいるみんなのほうを向き、たっぷり息を吸ってからはっきりいった。
「レッドテイルが死にました!」

あとがきという名の雑談
サンポーとサンドポー…「ド」があるかないかしか違わんやんけ。
これ、結構な長文になりましたねw


最終編集者 サンウィング [ Fri Aug 13, 2021 11:38 am ], 編集回数 5 回
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投稿 by スパークリングムーン Sun Jul 11, 2021 8:36 pm

面白そうです!
がんばってください! 
一語一句同じにするの難しそうですね...あたしもグレーストライプの独り言とブルースターの独り言とか言うウォーリアーズに沿って書く小説あったような...(゜゜Wink

スパークリングムーン
未登録ユーザー


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投稿 by サンウィング Sun Jul 11, 2021 8:52 pm

スパークリングムーンさんありがとうございます!
がんばります!
一語一句は…そうですね……がんばります()
スパークリングムーンさんもがんばってください!
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投稿 by サンウィング Sun Jul 11, 2021 8:58 pm

☆この小説について☆
※かならずお読みください

①この小説は、原作文章をそのまま使っているところがほとんど、というかほぼずっとではないでしょうか(え?)。そういうようなものが苦手、嫌い、という方は回れ右し、なるべく帰ってください。
②恋愛表現、また、グロ表現があることがごさるかもしれません(無理に敬語をむずくすんな)。
そういったものがある章はなるべく注意喚起をしておきますが、作者はある程度のグロはいけるので気付かない場合がございます。ここグロいかも、などということがあったら返信で教えてください。ただちに直します。

なにかあれば追加いたします。


最終編集者 サンウィング [ Mon Jul 12, 2021 2:12 pm ], 編集回数 1 回
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投稿 by サンウィング Mon Jul 12, 2021 2:11 pm

1‐1 第3章(本家だともう4章


動揺した鳴き声が一族からあがり、森じゅうに響き渡った。
サンポーは信じられない思いでレイヴンポーを見つめた。
レイヴンポーがちょっとふらついた。右の前足が光っている。肩の深い切り傷から流れ出た血でぬれているのだ。「リヴァー族の戦士五匹にあ、あったんです。サニングロックスから遠くないところで」レイヴンポーは震えながらつづけた。「オークハートもそのなかにいました」
「オークハートだって!」グレーポーが息をのんだ。オークハート!サンポーは驚いた。リヴァー族の副長じゃない!副長がサンダー族の、敵のなわばりで狩りをしていたというの?
「リヴァー族の副長じゃないか!森でいちばん凄い戦士の一匹だ。いいな。レイヴンポー!行きたかったな。ぼくだったらぜったいー」グレーポーは口をつぐんだ。スモールイヤーがぎろりとこちらを見たからだ。スモールイヤーは長老で、年老いた灰色の雄猫だ。
「レッドテイルはオークハートに警告したんです。そっちの狩猟部隊はサンダー族のなわばりに侵入してはならない、今度サンダー族のなわばりでリヴァー族の戦士を見つけたら殺してやる、と。だけど、オークハートはきき入れようとしませんでした。そしていったんです。どうおどされようと、自分たちも、い、一族に食べさせなくてはならないんだ、って」レイヴンポーはちょっと間を置いて、ぜいぜい息をした。傷口からはまだ血がどくどく流れている。レイヴンポーはぎこちなく体を曲げて、肩み負担がかからないようにしていた。
「それでも副長なのかぁ…」サンポーはぼそっとつぶやいた。副長なら戦士のおきてを守らないといけないでしょ?
「そのとき、リヴァー族の戦士たちが攻撃を開始しました。なにが起こっていうのか、よくわかりませんでした。激しい戦いでした。レッドテイルがオークハートに地面に押さえこまれるのが見えました。だけど、レッドテイルは……」突然、レイヴンポーは白目をむいて横ざまによろめくと、ハイロックの上から岩にしがみつくようにしてすべり落ち、真下の地面にくずおれた。
ショウガ色の母猫、ゴールデンフラワーが駆け寄ってそばにかがみこみ、レイヴンポーのほおをちょっとなめると大声で呼んだ。「スポッティドリーフ!」
シダの陰になった一角、看護部屋から、きれいな三毛猫が走ってきた。看護猫のスポッティドリーフだ。スポッティドリーフはレイヴンポーに駆け寄り、ゴールデンフラワーを後ろに下がらせた。それから小さなピンク色の鼻先でレイヴンポーをころがし、傷口をよく見えるようにした。
「だいじょうぶよ、ゴールデンフラワー、命にかかわるほどの傷ではない。でも、クモの巣を少し取ってきて血を止めなくては」スポッティドリーフが全速力で自分の部屋へ駆けもどっていった。と、そのとい、静まり返っていた空き地に悲しげな鳴き声ががった。全員の目がそちらに向いた。
がっしりとしたこげ茶色の雄猫がハリエニシダのトンネルをよろよろと進んでくる。その戦士、タイガークローが鋭い歯でわえているのは、三毛柄のずたずたになった猫の遺体だった。タイガークローは三毛猫の遺体を空き地の中央に引きずってきた。
サンポーの隣でファイヤポーが首をのばした。
ショックの波が一族のあいだをそよ風のように流れた。
「「レッドテイル!」」グレーポーとサンポーが同時に三毛猫の名前を呼び嘆いた。
「どうしてこんなことになったの、タイガークロー?」ブルースターがハイロックの上からたずねた。
タイガークローはくわえていたレッドテイルの首筋を放し、ブルースターをじっと見返した。「レッドテイルはオークハートに倒され、名誉の死をとげました。レッドテイルを助けることはできませんでしたが、おれはレッドテイルを倒して勝ち誇っていたオークハートに襲いかかって、息の根を止めてやりました」タイガークローは報告した。「レッドテイルの死はむだにはなりません。リヴァー族のやつらがわが一族のなわばりで狩りをすることは二度とないでしょう」
しばらくためらったあと、何匹かが進み出て、レッドテイルの泥まみれになった毛をなめはじめた。猫たちはなめながら静かにのどを鳴らし、死んだ戦士に語りかけた。
ファイヤポーが二匹に小声でたずねた。「あの猫たちはなにをしてるんだい?」
グレーポーは死んだ副長から目を離さずに答えた。「レッドテイルの魂はもうスター族のもとへ行っちゃったかもしれないけど、一族はレッドテイルにお別れのグルーミングをするんだ」
「スター族?」ファイヤポーがきき返した。
「天国に住む一族の戦士で、地上にいるすべての部族の猫を見守ってくれているの。銀河のなかに見えるわよ」
ファイヤポーが首をかしげたので、サンポーは説明した。「銀河っていうのは、太い帯みたいな星の群れ。毎晩、空いっぱいにかかってるのが見えるでしょう?あのひとつひとつの星がスター族の戦士のみなさんなの。レッドテイルも今夜、あの星のひとつになるのよ」
ファイヤポーは納得したようにうなずいた。サンポーはファイヤポーとグレーポーのもとを離れ、レッドテイルにお別れをしにいった。
サンポーは名誉の死をとげた副長に敬意を表し、頭を下げた。「レッドテイル、今までお疲れさまでした。どうかスター族でわたしたちを見守ってください」そう小声でつぶやく。
いつのまにかグレーポーも副長をグルーミングしていた。
最初のグループがレッドテイルに別れのあいさつをしているあいだ、ブルースターは黙っていた。が、ようやくハイロックから飛び降りると、レッドテイルの遺体にゆっくり歩み寄っていった。ほかの猫たちは後ろに下がって族長を見守った。ブルースターは身をかがめ、昔からの戦友に最後のグルーミングをした。
サンポーはそこを離れ、ダストポーはどうしているかあたりを見まわした。いた。ダストポーは黙ってレッドテイルの体をなめていた。その顔には悲しみでぼうぜんとしていた。
ブルースターはグルーミングがすむと、顔をあげて話しはじめた。悲しみで低くかすれた声に、一族は口をつぐんで耳をかたむけた。「レッドテイルは勇敢な戦士でした。かれのサンダー族への忠誠心はゆるぎないものでした。わたしはいつもレッドテイルの判断を頼りにしていました。なぜなら、その判断は一族を第一に考えたものであり自己の利益や虚栄心に左右されたものでは決してなかったからです。生きていれば、レッドテイルはきっと優れた族長になれたことでしょう」
ブルースターはうつぶせになってこうべをたれ、前足をそろえて前にのばし、静かに友の死を悲しんだ。ほかの猫も何匹かやってきてそばにうつぶせになり、ブルースターにならい、背中を丸めてこうべをたれた。
そのようすを眺めていると、サンポーの近くにサンドポーがやってきた。「サンドポーはもう別れのあいさつした?」
「うん。したわ」サンドポーはうなずいてそう答えた。「…それにしても、飼い猫をサンダー族にいれるなんて。あいつ、〈二本足〉のにおいはぷんぷんさせてるわよ!」サンドポーがそういってうなった。サンポーはうなずいた。ファイヤポーは好きになっても、〈二本足〉のにおいだけは、わたし、一生好きになんてなれないんじゃないかしら。
スポッティドリーフのほうを見ると、せっせとレイヴンポーの肩の傷に丸めたクモの巣をはりつけていた。そこに、グレーポーとファイヤポーが来た。二匹はレイヴンポーの近くで座った。タイガークローがスポッティドリーフと話していたからだ。
「スポッティドリーフ」タイガークローは無遠慮な口調で看護猫に話しかけた。「こいつはどうなんだ?救ってやれそうか?こいつを訓練するのにかなり時間を費やしたんだ。おれのせっかくの努力が最初の戦いで水の泡になっちまうのはいやだからな」
スポッティドリーフは患者の見習い猫から目を離さずに答えた。「そう、気の毒よね、せっかくあなたのもとで貴重な訓練を受けたのに、はじめての戦いで死んでしまうんでは。ね?」おだやかな口調のなかに、からかうような響きがある。
「死んだりしないだろうな?」タイガークローが強くきいた。
「もちろんよ。静養が必要なだけ」スポッティドリーフは答えた。
タイガークローはふんと鼻を鳴らし、ぴくりとも動かない黒い体を見下ろした。そして右前足のかぎ爪でレイヴンポーをつついた。「さあ、ほら!起きろ!」タイガークローが力を入れたら、レイヴンポーはすぐにやられてしまいそうだ。
「そんなにせかさないで、タイガークロー!」スポッティドリーフは前足をタイガークローの鋭いかぎ爪にのせてそっとどかした。「切り傷がすっかり治るまで、なるべくじっとしていなくちゃいけないんだから。あなたを喜ばせようと飛びまわって、傷口が開いちゃったら困るでしょう。そっとしてあげて」
タイガークローは体をこわばらせた。そのとき、スポッティドリーフがからかうようにいった。「いくらあなただって、看護猫といい争うほどばかじゃないでしょう、タイガークロー」
「おっしゃるとおりだな、スポッティドリーフさん」タイガークローはスポッティドリーフとレイヴンポーに背を向け、サンポーたちのほうを向いた。まあ、たまたま体の向きを変えたら、サンポーたちがいた方向だった、というだけだが。
「サンポー。ダストポーといっしょに長老たちに獲物を届けにいかない?」サンドポーが誘ってきた。
サンポーは、長老たちに獲物を届けにいくのに三匹もいる?と疑問を抱きつつうなずいた。
「ダストポー……や、なんでもない…」サンポーはダストポーに声をかけたが、こっちを向いたダストポーは、「…」というような表情をしていた(?)。「…?」
サンポーとサンポーは獲物置き場から、なるべく自分たちで昼間取った獲物を選び、くわえた。
長老部屋に行くと、スモールイヤー、ワンアイ、ダプルテイル、ハーフテイルと、全員が思い出話に花を咲かせていた。
「おや、サンポーとサンドポー」スモールイヤーがこちらに気づいた。
「こんにちは、スモールイヤー」サンポーとサンドポーは敬意を表して頭を下げた。「食事をお持ちしました」
「おやま、ありがとう」ダプルテイルがいった。
「では」サンポーとサンドポーは長老たちに背を向け、長老部屋を出た。そして、獲物置き場へともう一度向かった。今度は自分たちの飯を取るのだ。ファイヤポーとグレーポーがちらりと視界に映った。どうやらグレーポーがファイヤポーにキャンプを案内してやってるみたいだ。
サンポーは獲物置き場で小さめなハタネズミを取ろうとした。が、その前にサンドポーがネズミを持ってこっちへ来た。「分けあって食べない?」
サンポーはうなずいた。
サンポーは口を開け、ネズミにかみついた。みずみずしくて柔らかい、美味いネズミだった。
「ね、あんたはあいつのことどう思う?」サンドポーがきいた。視線の先にはファイヤポーがいた。「あたしは飼い猫は戦士になんてとうていなれないと思う」
サンポーはネズミを食べながら答えた。「わたしは、ファイヤポーがちゃんと頑張るなら戦士にはなれると思うけれど」
サンドポーはため息をついた。「飼い猫を一族に入れるなんて、どうかしちゃったのかと思っちゃった」
「族長のことをそんな風にいうと罰が当たるわよ」サンポーはくすっと笑った。
ファイヤポーはグレーポーといっしょにネズミを食べていた。目を輝かせている。ネズミがほんとうに美味かったようだ。
キャンプを見まわすと、ブルースターはいなかった。族長部屋にいるのだろう。スポッティドリーフとレイヴンポーはいつの間にかいなくなっていた。レイヴンポーが横たわっていた地面には、血が染みこんでいた。
と、そのとき、ハイロックにブルースターが現れた。
サンポーはブルースターを見上げた。そしてなんだろうと首をひねり、そしてわかった。
新しい副長を指名するのだ。
「新しい副長を任命しなくてはなりません」ブルースターはいった。「けれどその前に、スター族に感謝の祈りをささげましょう。これまでレッドテイルに命を与えてくれたことに感謝するのです。今夜、レッドテイルは空の星となった仲間の戦士たちのもとへ行きます」
あたりはしんと静まり返り、一族全員が空を見上げた。空はもう暗くなりはじめていた。
「それでは、サンダー族の新しい副長を指名します」ブルースターはつづけた。「レッドテイルの遺体の前で発表しましょう。レッドテイルの魂がわたしの選んだ者の名をきき、承認してくれるように」
誰になるだろう?タイガークロー?ライオンハート?ホワイトストーム?
「ライオンハート」ブルースターが発表した。「ライオンハートをサンダー族の新しい副長に任命します」
ライオンハート!ライオンハート!ライオンハートかぁ!わたしもいつか副長になれるかな?
ブルースターがふたたび口を開いた。「レッドテイルは若いダストポーの指導者でもありました。見習いたちの訓練が遅れてはなりません。そこで、ダストポーの新しい指導者を任命したいと思います。ダークストライプ、あなたはもう最初の弟子をもっていいころですから、ダストポーの指導を引き継ぎなさい。あなたはタイガークローからすばらしい指導を受けたでしょう。教わった優れた技術を伝授してもらえるとうれしいわ」
ダークストライプは誇らしげに胸をふくらませ、重々しくうなずいて命令を受け入れた。そしてダストポーのところへさっそうと歩いていくと、首を曲げ、新しい弟子とちょっとぎこちなく鼻を触れあわせた。ダストポーは経緯を表してしっぽを振ったが、亡くなった指導者に対する悲しみで目は輝きを失ったままだった。
ブルースターは声を張りあげた。「わたしは今夜、レッドテイルのお通夜をします。埋葬はそのあと日の出に行いましょう」ブルースターはハイロックから飛び降りると、歩いていってレッドテイルの遺体のそばにふたたび横たわった。ほかの猫たちの多くも通夜に参加した。ダストポーとスモールイヤーもそのなかにいる。
サンポーはうーんとのびをし、見習い部屋へ向かった。サンドポーもついてきた。
見習い部屋につくと、サンポーは自分の寝床に座り、毛づくろいをしようと首を曲げた。
そのとき、外からファイヤポーとグレーポーの声がした。「見習いは全員、この切り株のわきで獲物を分けあうんだ」グレーポーがいった。
「見習いの猫は何匹いるんだい?」ファイヤポーがきいた。
「わたしとファイヤポー、それからグレーポーとレイヴンポーと、ダストポーとサンドポー」サンポーは見習い部屋の中から教えた。
部屋の入り口のすきまから、グレーポーとファイヤポーが切り株のそばに落ち着いたのが見えた。
サンドポーが部屋を出ていった。
「あら、新しい見習いさんの登場ね!」サンドポーはファイヤポーに向けていった。
「こんにちは」ファイヤポーがあいさつしたのがきこえた。
サンドポーが鼻をふんふんとやるのがきこえた。「飼い猫みたいなにおいがする!そのむかつくようなにおいのするやつといっしょの部屋で寝ろなんていわないでよね!」
「きき流してやってくれ」グレーポーがいった。「どっかに毛球がつまってるんじゃないかな。いつもはこんなに機嫌悪くないんだ」
「フーッ!」サンドポーが不機嫌にうなった。
「やめないか、おまえたち」ここからだとあまりきこえないが、ホワイトストームが現れたようだ。「サンドポー!おれの弟子なら、この新しい仲間をもうちょっと歓迎してくれると思ったんだがな」
「申しわけありません、ホワイトストーム」しかし、かけらも悪かったと思っているようにはきこえない。「飼い猫といっしょに訓練を受けることになるなんて思ってもいなかったもので。それだけです!」
「きっと慣れる、サンドポー」ホワイトストームがおだやかにいった。「さあ、もう夜も遅い。訓練はあしたの朝早くはじまるからな。四匹とも少し寝たほうがいい」
サンドポーがうなずき、また見習い部屋へ入ってきた。
サンポーはまたうーんとのびをし、寝床に丸くなった。
グレーポーとファイヤポーが、そのあとから入ってくる物音がした。
「ぼくはどこで寝たらいい?」ファイヤポーがたずねる声がした。
「どこだっていいわよ、あたしの近くじゃなきゃ!」サンドポーがうなるのもきこえた。
そこで、サンポーは眠りに落ちていった。

今神曲7~8曲を中心にランダムに流しるんですけど、どれが流れても終始耳が幸せです。
ブルースター!「~は空の星」って、スカイスターくんのことでs

[サンウィングは、後日遺体が発見された]


最終編集者 サンウィング [ Fri Aug 13, 2021 11:36 am ], 編集回数 1 回
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投稿 by サンウィング Wed Jul 14, 2021 1:05 pm

1‐1 第4章


サンポーは天井から差し込む光で目を覚ました。もう日の出だ。訓練の時間!
サンポーはばっと起き上がった。サンドポーがもぞもぞと起きはじめており、ダストポーは眠そうに目をぱちぱちとはさせていたが、起きていた。起きていないのは、グレーポーとファイヤポーだけだ。二匹はいびきをかきぐっすりと眠っていた。
「おはよ…」サンドポーがいつの間に起きあがってあくびをしながらそういった。(って書いてたらあくびした!ねえ!すごくない!?(すごくないよ))
「おはよう」サンポーはあいさつを返した。
サンポーはのびをし、見習い部屋を出た。まだサンポーの指導者、マウスファーは空き地にいなかった。
今日は狩りをすると昨日マウスファーにいわれたから、もうそろそろしたら来るのだろう。キャンプで待てといわれていたし、ただたんにまだマウスファーが来ていないだけ。
ライオンハートとタイガークローはすでに空き地に出てきていて、今日の予定を話しているのか、なにか話していた。
そういえば、ファイヤポーは今日がはじめての訓練日だ。指導者は誰になったんだろうか?それとも、まだ決まっていない?誰が今日指導するんだろう。
そんなことを考えていると、戦士部屋からくすんだ毛色の猫が出てきた。マウスファーだ。マウスファーがこっちに気づき、まっすぐこっちに向かってきた。サンポーはなぜかこのタイミングであくびをしそうになり、あわててそのあくびを嚙み殺した。
「サンポー」マウスファーがいった。「今日は、昨日いったとおり狩りをするわ」
「マウスファー!サンポー!」ホワイトストームがこっちに走ってきた。後ろにはサンドポーがいる。さらにそれを追うのはダークストライプとダストポー。
「サンポー。今日はサンドポーとダストポーとの狩りのテストよ」テスト!「テストといっても、簡単なテスト。腕前を見るだけよ」マウスファーが説明した。
「腕前を見るのは各自自分の指導者ではない。わかったか?」ダークストライプがうなり声でいった。
「じゃあ誰が見るんですか?」ダストポーがきいた。
「サンドポーはマウスファー、ダストポーはホワイトストーム、サンポーはダークストライプ」げっ。ダークストライプが評価するの?絶対なんかいわれる、評価発表のときに。
「じゃあ、行きなさい。協力はしてもいいわよ」マウスファーがそういうと、三匹の見習いたちはハリエニシダのトンネルを駆け抜け、森へ飛び出していった。

サンポーはサニングロックスのほうへ行くことにした。ダークストライプが見ていると思うと、へまをしないように、となって気が引きしまる。
サンポーは岩の近くにハタネズミがいるのを見つけた。サンポーはかがみ、忍び足でハタネズミに近づいた。もう飛びかかって届く距離まで来ると飛びかかった。そして首の骨を折った。
「……、…。………」誰かの話し声が後ろからきこえてきた。雄猫らしい低い声だったので、一瞬ダークストライプかと思ったが、なんか違う気がした。後ろの茂みががさごそといい、ライオンハートが出てきた。ファイヤポーのにおいもなんとなくしたので、なわばり案内かな?と思った。
「お、サンポー。狩りか?」ライオンハートが、ハタネズミをくわえているサンポーを見つけてそういった。サンポーはうなずいた。
ライオンハートはリヴァー族との境界線である平たい灰色の岩の横で立ち止まった。「これがサンダー族とリヴァー族のなわばりの境界線だ。リヴァー族の狩り場はその大きな川のそばだ。深呼吸してみろ、ファイヤポー」
ファイヤポーが上を向いて少し口を開けた。リヴァー族の魚くさいにおいが届いたのか、ファイヤポーは顔をしかめた。
「それがリヴァー族のにおいだ」タイガークローがファイヤポーのそばに行ってうなった。「しっかりおぼえておけ。いちばん強くにおうのは境界線だ。向こうの戦士たちがこの境界線沿いの木に自分たちのにおいをマーキングしていくからな」タイガークローはそういうとしっぽを上げて平たい岩の上に自分のにおいをかけた。
「この境界線に沿って進むぞ。まっすぐこのまま行くと四本木のところに出る」ライオンハートがいった。ライオンハートはすぐに駆けだしてサニングロックスを離れた。
タイガークローがつづき、グレーポーとファイヤポーがその後ろから駆け足でついていき、サニングロックスを離れていった。

それからしばらく狩りをし、ネズミ2匹とズアオアトリを1羽しとめた。
見習いにしてはまあまあ捕ったほうだと思う。
夕日が出てくる頃、キャンプに帰ろうとすると茂みからダークストライプが出てきて、「俺がこっちを持って帰る」といって鳥たちをくわえてさっさと歩いていってしまった。
サンポーはあわててダークストライプの後を追った。

キャンプに帰ると、もうすでにマウスファー、ホワイトストーム、ダストポー、サンドポーが待っていた。
「どうだった?」マウスファーがダークストライプにたずねた。
ダークストライプはくわえてきた鳥たちを獲物置き場に置きながら答えた。「見習いにしては捕まえたほうだ。どが、獲り逃しのミスが多い」
なんか盛ってる。私二回しか獲り逃してないのに。
「そう。ありがとう、ダークストライプ」マウスファーはダークストライプにそういうと、サンポーのほうを向いた。
「今日はもう自由時間でいいわよ。長老たちには…」マウスファーはざっと見習いたちを見た。「ダストポー。あなたが持っていきなさい」
ダストポーは素直にうなずき、ネズミ2匹をくわえて長老部屋へ向かっていった。
サンポーは敬意を表して戦士たちに頭を下げ、うーんとのびをした。
獲物置き場から自分で取ったハタネズミを取り、見習い部屋へ向かった。
その途中、キャンプにライオンハートたちが入ってきた。
その後ろからタイガークロー、グレーポー、ファイヤポーがついている。
サンポーが見習い部屋のすぐ外、切り株のところに落ち着くと、サンドポーとダストポーも来た。
「お疲れー」サンポーはいった。
サンドポーはうなずき、サンポーの隣に落ち着いた。
ダストポーはサンドポーの隣。
サンポーは持ってきたハタネズミにかぶりついた。
一番最後にしとめたものなで、まだ新鮮さが残っている。ハタネズミは太っており、見習い一匹には勿体ないぐらい美味しかった。
サンドポーたちも各自持ってきた獲物にかぶりつこうとしたとき、切り株にファイヤポーとグレーポーが来た。
その途端、ダストポーとサンドポーがにやりと悪い笑顔を浮かべ、口を開いた。
「やあ、おかえり、飼い猫くん」ダストポーはばかにしたような目でファイヤポーを見ていた。「ぼくたちが捕まえてきた食べ物をどうぞ」
「ひょっとしたら、いつかあんたも自分の分ぐらい捕まえられるようになるかもね!」サンドポーが明らかにファイヤポーをばかにして笑った。
「さ、サンドポー、ダストポー、そんなにいわなくてもいいんじゃない?」サンポーがそういってもその言葉は誰の耳にも入っていなかった。
「ふたりともまだ狩りの仕事についてるのか?」なにも気づかないふりをしてグレーポーがたずねた。「まあいいんだけど。ぼくたちはなわばりの境界線をパトロールしてきたんだ。うれしいだろ、すべて安全だったよ」
「ほかの部族のやつらはさぞ恐かっただろうな、きみたちふたりのにおいがして!」ダストポーが叫んだ。
「恐れて顔も出さなかったよ」グレーポーが怒りをかくせずに言い返した。
「ま、今夜きいてみるわ。大集会で会ったら」サンドポーがいった。
「きみたち行くの?」ファイヤポーがきいた。
「もちろんさ」ダストポーは高慢な態度で答えた。「これって、すごく名誉あることなんだぜ。けど、心配することないさ。朝になったらどんなだったか全部教えてやるよ」
サンポーはそんなやりとりをしている四匹を黙って見ていた。
もちろん自分もダストポーとサンドポーが羨ましい。
訓練期間は同じくらいなのに、自分は今夜行かせてもらえないのだ。
グレーポーがダストポーたちを無視して獲物を食べはじめた。
それにつづいてファイヤポーも獲物を食べはじめた。
サンポーももうひとかじりした。
ブルースターの大きな呼び声がきこえ、サンポーはハイロックの下にぞろぞろと集まっていく列をぼーっと見ていた。
これは大集会に行くぞ、という合図なのだ。
ダストポーとサンドポーはぱっと立ち上がり、集まっている猫たちのほうへ駆けていった。
「じゃね、サンポー、おふたりさん!」サンドポーが肩越しにいった。「静かですてきな夜を過ごしてね!」
集合した猫たちは一列に並んで、ゆったりとした足取りでキャンプの出入り口から出ていった。先頭にはブルースターがいる。毛が月の光を浴びてしろがねのように輝いている。族長は落ち着き、自信に満ちたようすで一族を敵の部族のいる場所へと率いていった。つかの間の休戦だ。
「きみたちは大集会に行ったことある?」ファイヤポーがサンポーとグレーポーにきいた。
「まだないよ」グレーポーが先にそう答えた。大きな音を立ててネズミの骨をかんでいる。
「一度だけ…」サンポーはグレーポーの次に答えた。
グレーポーが羨ましそうな目で、ファイヤポーがあこがれるような目で見てきた。
「どんなだった?」ファイヤポーがきいてきた。
「んーとね、説明は難しいんだけど、ほかの部族の猫がいっぱいいて、いろんなにおいが混ざりあってて、鼻がおかしくなりそうだった」サンポーはそう答えた。魚臭いにおいもあれば、味方のにおいもするし、強い酸っぱいにおいもした。あとウサギっぽいにおい。多分ウィンド族が出かける前にウサギを食べてきたんだと思う。
「へえ……!」ファイヤポーが小声でつぶやいた。
「もうすぐぼくたちも行けると思う。待ってればいいんだ。どの見習いもいつかは行かせてもらえるんだから」グレーポーがファイヤポーにいった。
それから三匹は残りの食事を黙って食べた。サンポーはファイヤポーたちより先に食べ終わった。
サンポーは見習い部屋に先に入り、無言で毛づくろいをはじめた。途中でグレーポーとファイヤポーが部屋に入ってきて寝床におさまったが、サンポーはそれでもまだ毛づくろいをしていた。
ようやく自分の毛に満足すると、寝床で丸まって目を閉じた。眠気がゆっくりとサンポーを襲い、サンポーは眠りについた。
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投稿 by サンウィング Sun Aug 15, 2021 1:03 pm

1‐1 第5章


翌朝早くにグレーポーとファイヤポーが見習い部屋を出ていった。
それから少しして日の出になり、見習いたちが起きはじめた。
レイヴンポーは見習い部屋で起きてすぐにタイガークローに連れていかれた。
ダストポーは多分ダークストライプと訓練だろう。
サンポーは今日、サンドポーといっしょにパトロールついでに狩り、ということになった。
「行くぞ」今日の指示を出すのはだいたいがホワイトストームだ。
ホワイトストームが先頭に立ってハリエニシダのトンネルをくぐった。その後ろにサンドポー、サンポー、マウスファーとつづく。
今日のパトロールではリヴァー族との境界線を見まわるそうだ。
サニングロックスにつき、ホワイトストームが大きな平たい岩の上にマーキングをした。
「よし、じゃあ」ホワイトストームが口を開き、ぐるりと三匹の顔を見まわして考え込んだ。
「マウスファーはサンポーとこの付近で狩り。俺とサンドポーはウィンド族のほうまで行ってから狩りをする。正午に…フクロウの木で落ち合おう」ホワイトストームはそう指示するとサンドポーを連れて境界線に沿ってウィンド族のなわばり方面へ歩いていった。
すでにマウスファーは大きな岩の下に獲物を見つけたようだ。
マウスファーはサンポーに静かにするように合図をすると獲物に目をつけてすぐに飛びかかった。
獲物は頭上から自分に飛びかかってくる猫に気付き、あわてて逃げようとしたが、マウスファーのほうが速かった。
マウスファーは獲物をしとめた。
「じゃあ、太陽が」マウスファーはそういうと空を見上げた。そして東にある高い木を指した。「あれのちょうど上に来たらここに集合ね」サンポーがうなずくとマウスファーは駆けていって見えなくなってしまった。
サンポーはマウスファーの指定した集合場所から離れないようにサニングロックスで狩りをすることにした。
あまり離れると見習いの体力的にもここに来れない可能性があるからだ。
それにしても、今日も狩りかぁ~。
明日こそは戦闘訓練、できるかな?

比較的短い。
実は本家と章を合わせるためにこれ書きました。
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投稿 by サンウィング Mon Aug 16, 2021 8:49 pm

1-1 第6章


早朝、サンポーは獲物を求めて森を歩きまわっていた。
ファイヤポーがサンダー族の見習いになって二ヶ月が経った。
今日は1週間ぶりにファイヤポーと狩りに来ていた。
事実をいうとファイヤポーの単独任務に自分がついていった、なのだが。
本当はグレーポーとサンドポー、ダストポーも自分の自由時間に付き合わせたかったが、ダストポーはダークストライプたち戦士とパトロール。
グレーポーはそのパトロール隊にブルースターからの伝言を届けに行く。
サンドポーは名前を出したときにファイヤポーが嫌そうな顔をしたから却下だった。
サンドポーに謝りに行くと、「いいわ。だって飼い猫と狩りをするんだったらどっちにしろあたしは行かないわ」といわれた。
ちなみにファイヤポーとは途中で別れた。
獲物のにおいがした下生えを抜けると、…いつの間にかスネークロックスの近くに来ていたようだ。
サンポーはヘビのあの形とあの変なにおい(サンポー談)が大嫌いなので、あわてて引き返した。
そのとき、いきなり「ウギャーオゥ!」という雄叫びがきこえ、サンポーは耳をその雄叫びがしたほうを探ろうといろんな方向へ向けた。
あっちだ。ウィンド族の境界線があるほう。
サンポーはそっちに駆けだした。
しばらく走り、茂みから飛び出すと、灰色の雄猫と炎色の雄猫が向かい合っていた。
グレーポーとファイヤポーだ。
「こそこそ這うだって!」グレーポーが目を丸くしていった。「あれはぼくの最高の忍び歩きだぞ」
サンポーは目をぱちぱちとして目の前の二匹を見比べた。敵の部族が侵入してきたかと思ったのに、ただの喧嘩のような戦いだったらしい。
「忍び歩き!相変わらず片足を引きずったアナグマみたいに傾いて歩いてたじゃないか!」ファイヤポーがからかい、おどけたように耳を寝かせた。
グレーポーがうれしそうにいった。「傾き方を教えてやるよ!」
また戦いがはじまった。
いや、戦いというのにはふさわしくないだろう。
ただのじゃれ合いといったほうが正しいかもしれない。
「なにしてるの?」サンポーが声をかけると、二匹ははじめてサンポーがいたことに気付いたように目を丸くした。
「うーん、戦い?」グレーポーが首をひねりながら答えた。
「じゃれ合いじゃないの?」サンポーはいった。
二匹は一斉に首を横に振って否定した。
「まあ、いいさ。それより、そっちらの仕事ははかどってるのかい?」グレーポーがたずねた。
ファイヤポーが体を起こしてすわりながら答えた。「きみがやってくるまではすごくうまくいってたんだよ!もうちょっとでミズハタネズミを捕まえるところだったのに、きみが大きな足音を立てるからびっくりして逃げちゃったよ」
「ごめん」グレーポーが謝った。
「わたしもうまくいってる。向こうに埋めてあるの」サンポーは自分の後ろを指した。
「まあいいさ、グレーポー。知らなかったんだから。それはそうと、グレーポーはウィンド族のなわばりとの境界にいるパトロール隊に会いにいくところなんじゃないのか?ブルースターからことづかったメッセージを届けなくちゃいけないんだろ」ファイヤポーがグレーポーにきいた。サンポーはグレーポーを見た。
たしかに。ここはウィンド族とのなわばりの境界線から少し離れている。
「うん。だけど時間はたっぷりあるんだ。だから先にちょっと狩りでもしようかと思ってさ。腹ぺこなんだ!」
「まずは先に一族のみんなの分を捕らなきゃだめよ」サンポーはいった。ファイヤポーもそれにうなずいた。
「きっとダストポーとサンドポーはトガリネズミの一匹や二匹は飲みこんでたと思うよ。狩りの任務についたときはいつも」グレーポーがそういったので、サンポーは軽くうなった。サンドポーとは友達なのだ。
ファイヤポーとグレーポーはうなっているサンポーを少し見てから無視して話をつづけた。
「あのふたりがやってたとしてもべつに驚かないよ。けど、これはぼくのはじめての単独任務だから...」
「だからきちんとやりたいんだろ、わかってるって」グレーポーはため息をついた。
「ね、ブルースターからことづかったメッセージってなに?」サンポーは話題を変えた。
「正午に落ちあうまで、パトロール隊に大スズカケノキのそばで待っててほしいんだって。シャドウ族の猫が何匹かうろついてるらしいんだよ。ブルースターはようすを調べたがってるんだ」
「じゃ、そろそろ行ったほうがいいよ」ファイヤポーがいった。
「ウィンド族の狩り場はここからそんなに遠くない。時間はたっぷりあるよ」グレーポーは余裕があるようだ。自信たっぷりにいっている。「それに、きみを手伝ってやらなきゃ。ミズハタネズミを逃しちゃったからさ」
「そんなのいいってもう一匹見つけるよ。あたたかい日だし、かなりたくさん出歩いてるはずだから」ファイヤポーはいった。
サンポーはこの場を離れようかと考えはじめた。
「そうだな。けど、たくさん捕まえなくちゃいけないだろ」グレーポーがなにか考えながら前足のかぎ爪をかじり、古くなった外側の爪を一枚はがした
サンポーは自分の考えに頷き、グレーポーとファイヤポーに背を向け、捕った獲物を取り出しに引き返した。
「あ、サンポー」獲物を土の中から掘り出していると後ろからサンドポーが駆け寄ってきた。
「ん、サンドポー。どうかした?」サンポーはささっと、最後に残っていたモリネズミを回収してから振り向いた。
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