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予言~星の力と救世主~

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投稿 by シャイニングナイト Sat Jul 31, 2021 2:12 pm

「闇夜の猫が現れた時、奇跡が起きる」とか言う謎小説をちょっとリメイクしてみようと思います。
見返してみるとシャイニングナイトがシャイニングナイトじゃないし、お話がガバガバだしでリメイクしようとなりました。ちまちまやります。
題名納得いってないので変わるかもです。

【追記】
シャイニングナイトがまたシャイニングナイトじゃなくなりました。
まあ別次元のいつもと違うシャイニングナイトだと思って貰えたら。
あとやっぱり題名変えましたw
【注意:リメイク前とお話の内容がちょっと変わっています】
【注意:キャラ崩壊するかもです】
【注意:舞台は三期と四期の間のサンダー族です】


最終編集者 シャイニングナイト [ Mon Aug 02, 2021 2:06 pm ], 編集回数 1 回
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投稿 by シャイニングナイト Mon Aug 02, 2021 1:46 pm

【character】

【サンダー族】
族長 ファイヤスター(火の星)♂
炎色をした雄猫。目は緑。優しく寛大。すべての部族を救ったことがある英雄。

副長 ブランブルクロー(茨の鉤爪)♂
こげ茶色の虎柄の雄猫。目は琥珀色。自分に厳しい。シャイニングナイトが嫌い。

看護猫 ジェイフェザー(カケスの羽)♂
青灰色の縞柄の雄猫。見えない目は水色。皮肉っぽい。心が読める。

戦士 シャイニングナイト(輝く夜)♀
漆黒の闇色の雌猫。目は輝く月色。奔放な性格で破天荒。

戦士 ライオンブレイズ(ライオンの炎)♂
黄金色の雄猫。目は琥珀色。勇敢。戦いで絶対に怪我をしない。

戦士 リーフプール(葉の池)♀
薄茶色の縞柄の雌猫。目は琥珀色。心配性で厳しい。シャイニングナイトたちの母親。

戦士 スクワーレルフライト(飛ぶリス)♀
濃い生姜色の雌猫。目は緑色。明るく元気。シャイニングナイトたちの母親のふりをしていた。

【ウィンド族】
族長 ワンスター(一つ星)♂
茶色のぶち柄の雄猫。目は琥珀色。自尊心が高い。元はファイヤスターの友達。

副長 アッシュフット(灰の足)♀
灰色の雌猫。目は青色。穏やかで公平的。クロウフェザーの母親。

看護猫 バークフェイス(樹皮顔)♂
尻尾の短い茶色の雄猫。目は琥珀色。弟子はケストレルポー。

戦士 クロウフェザー(カラスの羽)♂
黒っぽい灰色の雄猫。目は青色。気難しい。シャイニングナイトたちの父親だが本人は認めていない。

戦士 ナイトクラウド(夜の雲)♀
黒色の雌猫。目は濃いピンク。クロウフェザーとの間にブリーズペルト。

戦士 ブリーズペルト(石炭の毛皮)♂
黒色の雄猫。目は琥珀色。偉そう。シャイニングナイトたちが嫌い。

戦士 ヘザーテイル(ヒースの尻尾)♀
薄茶色の虎柄の雌猫。目は青色。ライオンブレイズが好きだった。

【シャドウ族】
族長 ブラックスター(黒い星)♂
足だけ黒い真っ白な雄猫。目は琥珀色。プライドが高い。

副長 ラシットファ―(黄褐色の毛)♀
濃い生姜色の雌猫。目は琥珀色。一族に忠実。

看護猫 リトルクラウド(小さい雲)♂
とても小柄な薄茶色の縞柄の雄猫。目は青色。優しく友好的。弟子はフレームポー。

戦士 トーニーペルト(黄褐色の毛皮)♀
三毛柄の雌猫。目は緑色。気が強い。ブランブルクローの姉。

戦士 ウィンドサウンド(風の音)♀
体に白い線が入っている淡い灰色の雌猫。目は緑色。右目に傷がある。我が道を行く性格。不人気者。人気者が嫌い。

戦士 ソフトテイル(柔らかい尻尾)♂
尻尾がふわふわな真っ白な雄猫。目は黄色。やや気弱。不人気者。人気者が嫌い。

戦士 アウルタロン(フクロウの鉤爪)♂
白い斑点のある赤茶色の雄猫。目は琥珀色。気難しく乱暴。

戦士 サンファー(太陽の毛)♀
鮮やかなオレンジ色の雌猫。目は青色。おとなしい小心者。

戦士 オークファー(樫の毛)♂
小柄の茶色の雄猫。目は琥珀色。弟子はタイガーポー。

戦士 アイヴィーテイル(ツタの尻尾)♀
黒と白と三毛柄が混ざった雌猫。目は青色。弟子はドーンポー。

【リヴァー族】
族長 レパードスター(豹星)♀
珍しい斑点模様のある黄金色の雌猫。目は琥珀色。すべてに見返りを求める性格。

副長 ミスティスフット(霞足)♀
青みがかった灰色の雌猫。目は青色。賢い。

看護猫 モスウィング(蛾の翼)♀
黄金色のぶち柄の雌猫。目は琥珀色。スター族を信仰していない。弟子はウィロウシャイン。

【浮浪猫】
ダークフラッシュ(暗闇の光)♀
お腹と胸の毛だけ金色の黒い雌猫。目は黄色。いつも笑顔で、なぜか部族を知っている。


最終編集者 シャイニングナイト [ Fri Aug 06, 2021 12:38 pm ], 編集回数 2 回
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投稿 by シャイニングナイト Mon Aug 02, 2021 7:24 pm

prologue
前触れ

 青みがかった雌猫は、キラキラと輝く草原にぽつりと座って、何かを眺めていた。見ていたのは小さな池だった。水面がキラキラと輝く。そこには無数の星が映りこんでいるが、何も答えてはくれない。
「ああ。どうしましょう。私が心から愛した部族が危険にさらされてしまう」
青みがかった雌猫は賢さをたたえた瞳を曇らせた。
「ブルースター、どうしたのですか?」
黒っぽい三毛の美しい雌猫が草をかき分けて現れた。目には心配の色が浮かんでいる。
「このところ悩みっぱなしじゃないですか」
三毛猫は心配そうにそう続けた。
「スポティドリーフ、サンダー族に危険が迫っているわ」
ブルースターが辛そうに打ち明けた。
「ええっ、そんな!」
スポッティドリーフが困ったように目を見開く。恐らく、あの炎色の雄猫を心配しているのだろう。
「でも、星の力を持つ猫が生まれた。その猫たちが対処してくれるでしょう?」
スポッティドリーフが希望を持って告げた。
「いいえ。その猫たちとは無関係な危機よ」
ブルースターが辛そうに首を横に振る。
「おや、お前さんたち。星の力を持っていない兄弟のことをお忘れかい?」
毛がもつれた灰色の雌猫が現れ、馬鹿にしたかのように言う。
「忘れてなんかいないわ、イェローファング。あの子達には能力を授けてやれなくて申し訳ないと思っている」
ブルースターが答える。
「そういうことじゃないよ!星の力を持っていない兄弟の内の一匹が、この危険から一族を救うんだ」
イェローファングがぴしゃりと怒鳴った。
「どうして、そう言い切れるの?星の力を持ってない猫が、そんな大きな危険に一人で太刀打ちできるというの?」
スポッティドリーフの毛が徐々に逆立つ。
「お告げが下りたんだよ。若いもんは人の話を最後まで聞かないんだから!」
イェローファングがふんと鼻を鳴らした。
「お告げはどんなお告げだったの?」
ブルースターはせかすように言った。
「夜が邪悪な光を打ち消す!」
イェローファングが叫んだ。
「それは確かなのね?四兄弟の内の一匹というのも確かなの?」
ブルースターが確認する。
「当たり前だよ!あたしゃ、そんなにボケてないよ!」
イェローファングが唸り声で返した。
「ファイヤスターに伝えてくるわ」
スポッティドリーフが立ち上がった。
「お前さん、絶対に詳しく言うんじゃないぞ。だれが予言の猫なのか気づくのぐらい、自分たちで乗り越えてもらわんとね」
イェローファングが立ち去りかけたスポッティドリーフにくぎを刺した。三毛猫は分かった合図に尻尾を振って去って行った。部族はスター族に頼りきりじゃ、生きてはいけない。サンダー族が予言の猫を見つけられたら、晴れてサンダー族は救われるだろう。見つけられなかったら?予言の猫に、自分が予言の猫だと気づかせることができない。そしてどうなるか?言わなくても、分かるだろう。

この話がされたのはずいぶんと前の話だ。
もうすでに、一匹は看護猫に、三匹は戦士に……いえ、二匹は戦士になりました。
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投稿 by シャイニングナイト Tue Aug 03, 2021 10:18 am

第一章
自分勝手

 一見平和なサンダー族のキャンプ。風がそよそよと吹き、キャンプの外で木が葉を揺らす音を聞きながら一族のみんながグルーミングをして、うとうとしているときだった。キャンプ中に、ブランブルクローの怒声が響き渡った。
「シャイニングナイト!!!」
その怒鳴り声に皆びくっとするが、ああまたかともう一度グルーミングを再開する。これが日常茶飯事になっているので、うるさくても大半の猫は慣れてしまっているか、諦めてしまっている。
「なぜ勝手にキャンプを出て行ったんだ!?今日の正午はパトロールに参加しろと言っただろ!パトロール隊がメンバーが一人足りないと困っていたぞ!代わりに俺が行く羽目になったんだからな!」
ブランブルクローが毛を逆立てて、まくしたてた。
「いいじゃないですか。何が困るというんです?」
シャイニングナイトは落ち着いて返した。
「俺は狩りをする予定だったんだ!なのにお前がいないからパトロールを代りに行い、狩り部隊のメンバーが一人減った!つまり一族に食べさせるための獲物が減ったということなんだぞ!お前は今日、獲物置き場から獲物を取るな!」
ブランブルクローは噛みつくように怒鳴った。
「わかりました。じゃあ私、今から自分が食べる用の獲物捕りに行きますね。獲物置き場からは取っていませんし、その方が新鮮でこっちとしても好都合です」
そう言って、わざとらしくつまらなさそうにあくびをした。
「いいや!お前には今日から三日間見習いの任務をこなせ!長老の世話をし、長老に獲物を届け、雑用をこなし、獲物を食べるのも最後、出かけるには誰かに付き添ってもらえ!それが嫌なら今度からは真面目にするんだ、シャイニングナイト!」
ブランブルクローが苛立って乾いた地面に長く曲がった鉤爪を食いこませた。
「さあ、姉さん。副長の言うことを聞くんだ」
いつの間にかライオンブレイズがそばに来ており、有無を言わせぬ口調でうながした。私はむっとして無言でその場を立ち去った。そして、茨のカーテンをくぐり、奥で作業している猫に呼びかけた。
「ジェイフェザー」
返事がない。もう一度言おうかと思い、口を開くと、ジェイフェザーの苛立った声が飛んできた。
「うるさいな!少し黙ってられないのか?」
まだ言葉を発していないのにうるさいだなんて。そして、はっと気づいた。ジェイフェザーは私の心を読んで急ぎの用ではないことを知り、そして私が二度呼ぼうとしたのにも気が付いたのだ。
「心を読むのはいい加減やめてジェイフェザー」
私は唸り声で言った。ジェイフェザーはその声を無視した。
「で何の用だ?」
ジェイフェザーは見えない目をこちらに向けた。いつ見ても、その目はすべてを見透かしているように見える。まるで、本当は見えていて、誰よりも物事が見えているかのようだ。
「ネズミの胆汁。心を読んだならわかるでしょ?」
シャイニングナイトがそう返すと、ジェイフェザーはすっと奥の薬草棚に消えた。そして、先っぽにネズミの胆汁をたっぷり含ませた苔のついた棒をくわえてきた。いっきに看護部屋はつんとした薬草のにおいではなく、吐き気がしてくるようなネズミの胆汁のにおいに代わる。
「これ、嫌いなのよね」
シャイニングナイトは棒をくわえ、もごもごと文句をこぼした。
「文句はいいからさっさと行ってくれ」
ジェイフェザーが迷惑そうに耳を折りたたんだ。シャイニングナイトはきついネズミの胆汁のにおいで鼻がおかしくなりそうだと思いながら、まっすぐ長老部屋へ向かった。まさか、こんな不真面目な雌猫が予言の猫だとは、誰も予想できないだろう。


最終編集者 シャイニングナイト [ Tue Aug 24, 2021 7:23 pm ], 編集回数 1 回
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投稿 by シャイニングナイト Sun Aug 08, 2021 7:27 pm

第二章
いつだって英雄はいる

 「マウスファー」
そう言って長老部屋に入ると、さっそく怒鳴り声が帰ってきた。
「どうして食事のタイミングでその臭いものを持ってくるの!ほんと、タイミング悪いわね!」
茶色の雌猫は苛立たしげに鼻を鳴らす。その雌猫の前には確かに食べかけのウサギが置いてある。ああめんどくさいことになった。マダニ取りをする前から機嫌を悪くしちゃった!
「まあそうカリカリするな、マウスファー。君が食事をしている間、俺が何かシャイニングナイトに話してやろう。お前は長老部屋に来る回数が少なかったからな!知らない話も多いだろう」
ロングテイルが髯についたネズミの食べかすを舐めて落としながら言った。
「お話って、興味ないんですよね。所詮過去に起きたことじゃないですか」
シャイニングナイトがつまらなさそうに答えた。長老たちが凍りついたのがわかった。
「過去から学べることもたくさんあるんだ、シャイニングナイト」
ロングテイルは我慢強く言った。本当は私に怒りたいのだ。怒ればいいのに。どうして我慢する必要なんてあるの?
「タイガースターの話をしてやろうか?」
「いいえ。その話は聞きたくなくても嫌というほど聞きました。いっそなら色々な英雄の話をしてくださいよ」
シャイニングナイトは顔をしかめた。悪い話なんか語り継いで、どうするつもりだ?
「そうだな。まずはファイヤスターだ」ロングテイルは言った。「ファイヤスターは、シャドウ族の邪悪なブロークンスターを追い出すのを手伝った。次に、縄張りを追い出されたウィンド族を連れ戻した。さらに、〈二本足〉のせいで獲物が捕れなくなったリヴァー族に獲物を与えた。サンダー族には、ブロークンスターの襲撃を伝え、タイガースターから守り、犬を追い出した。そして、スカージからすべての部族を救ったんだ」
ようやく口をはさむ隙ができた。シャイニングナイトは文句を言った。
「ファイヤスターぐらい知ってます!」
「あんたは文句しか言えないの?」
マウスファーがこちらをぎろりと睨んだ。
「うーん。じゃあイェローファングだ」ロングテイルは気にせず続けた。「イェローファングは、襲撃から子猫を守り、さらわれた子猫を機転を利かせて連れ帰った。最期は、仲間を助けに燃えているキャンプに戻って名誉の死を遂げたんだ」
へぇー。それは聞いたことがなかった。始めてシャイニングナイトの目に関心の色が浮かんだのを見た二匹の長老は満足したようだ。
「じゃ、私はウサギを食べ終わったからマダニ取りを始めていいわよ」
マウスファーが楽な姿勢になった。
「俺は話を続けよう。ブルースターだ。この猫は本当に素晴らしく一族に尽くしていた」
しみじみという様子から、懐かしがっているのが分かる。
「私もブルースターが恋しいわ。ブルースターは一族の為なら、たとえ九つの命をいっぺんに失っても構わないような猫だったものね」
マウスファーの声が穏やかになっている。
「ブルースターの判断なしじゃ、絶対サンダー族は滅びてるって言えるぐらいだ!」
ロングテイルは喉を鳴らした。それからさらにいろんな英雄の話を聞いた。聞いていると、いつでも英雄っているみたいだ。どんな時でも一族を支えるものや救うものは現れている。今もジェイフェザーとライオンブレイズがいる。私もなれるだろうか。誰かの命を救うだけなんかじゃ物足りない。一族を……いや、部族を救うような猫になりたい。いや、なるんだ。なにがなんでもなってやる。兄弟だけが英雄なんて許せない!
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投稿 by シャイニングナイト Thu Oct 14, 2021 8:18 pm

第三章
本当に?

 薄暗い部屋の中、一匹の雄猫が口を開いた。
「すみません、ファイヤスター。もう一度おっしゃっていただけますか?」
焦げ茶色の猫は信じられないという口調で尋ねた。
「『夜が邪悪な光を打ち消す』というお告げが下りた。そして、ジェイフェザーにそれを相談したら、その日の晩の夜空は溢れんばかりの輝きで満ちていたそうだ。予言の猫は、シャイニングナイトに違いない」
ファイヤスターはもう一度繰り返した。
「でも、お告げの解釈の仕方が少し安易すぎませんか?もし間違っていたとしたら一族は滅びてしまうんですよ!」
ブランブルクローは抗議した。ファイヤスターが目をぐっと細めた。
「あれほどはっきりしたお告げはないと、ジェイフェザーは言った。眩しく輝く夜空が確かに一瞬見えたと言っている。看護猫の言葉を疑うのか、ブランブルクロー」
ファイヤスターは少し咎めるような口調になった。
「ですが、見間違いはないんですか?一瞬だけなら気のせいとか……」
「ジェイフェザーは目が見えないんだ。その光景だけが一瞬見えたんだから、見間違えようがない」
ブランブルクローは言いかけたが、ファイヤスターがそれをさえぎった。ファイヤスターは少し苛立ってきているようだった。ブランブルクローが猛反対しているのは、シャイニングナイトの事が嫌いだからだと知っていたからだ。
「でも、あんな不真面目な猫に一族の運命を任せるなんて!」
「でもでもうるさいぞ、ブランブルクロー!任せたい任せなくないではなく、あの猫は任されてしまったというのが何故分からない?」
ファイヤスターがとうとう怒鳴った。今度ばかりはブランブルクローも口をつぐんで縮み上がった。するとファイヤスターは今度はもっと穏やかな口調で付け加えた。
「今回ばかりは私情を挟まずに考えろ、ブランブルクロー。それこそ一族の運命がかかっているのだから」
ファイヤスターの言葉に、ブランブルクローは納得せざる負えなかった。ブランブルクローは、自分は駄々をこねる子猫のような真似をしていたことに気づき、体中が火照った。
「すみません、ファイヤスター」
ブランブルクローはぼそぼそ謝った。
「ブランブルクロー、このことについて年長の戦士と話し合いたい。サンドストーム、グレーストライプ、ダストぺルト、ジェイフェザー、ライオンブレイズを呼んで来い」
ファイヤスターはそう言い、尻尾を振って行けと合図した。ブランブルクローはおとなしく部屋から出て、年長の戦士たちを呼びに行ったが、ブランブルクローは小声でつぶやいた。
「シャイニングナイトが予言の猫だなんて、冗談じゃない!」
その頃、ファイヤスターはブランブルクローが出て行ったあと、力強く確信を持った声で独り言をつぶやいた。
「シャイニングナイトが予言の猫に違いない」

 シャイニングナイトは暖かい日向で、石を転がして遊びながら眠気と戦っていた。退屈すぎておかしくなりそうだ。なんでもいいから何か起きないだろうか。いっそ勝手に他部族をスパイしに行ってやろうか。そうだ、きっとそうしたら面白い!そう思って早速立ち上がった時、自分を呼ぶ族長の声が聞こえた。最悪!
「シャイニングナイト!族長部屋に来い」
ファイヤスターがもう一度私に向かって叫んだ。私は内心ぶつくさ文句を言いながらも大人しく族長部屋に入った。すると、複数の猫がこの狭い空間にいるのが匂いでわかった。
「どうしたんです?」
私は必死に恐怖を隠して聞いた。いるのは年長の戦士と私の兄弟だ。もしかして、私は行いの悪さを指摘され、サンダー族を永久追放になってしまうのかも!まだ英雄になる夢を実現していないのに!
「実はお前に話がある」
ファイヤスターが言った。何対もの目が暗闇でらんらんと光り、その視線で毛皮が焼け焦げてしまいそうだ。
「実はとあるお告げが下りた。『夜が邪悪な光を打ち消す』というものだ。その後、ジェイフェザーが夜空が光り輝く光景を見た。そこで俺は、お前が予言の猫だと思う。ほかの猫たちも同意した」
ファイヤスターの視線が私からサンドストームへ、サンドストームからグレーストライプへ移り、全員を見回した後、ブランブルクローの上で視線を止めた。ファイヤスターは険しい目をしていて、ブランブルクローは若干不満そうだ。これはどういうことなのか、見習いでもわかるな!とシャイニングナイトは思った。
「邪悪な光が猫なのか、他の動物なのか、はたまた動物じゃないのかは俺には分からない。だが、一族を守る役はお前に任された。サンダー族の運命を、お前に託していいな?」
ファイヤスターが真剣に聞いた。私はごくりとつばを飲み込んだ。辺りはずっと緊張でピリピリしていた。その中で口を開くのは、相当な勇気を奮い起こさねばならなかった。
「もちろんです、ファイヤスター。何を犠牲にしてでも、自分の予言された運命に従ってサンダー族を救うことを誓います」
私はそう言って頭を下げた。
「良く言ったぞ、シャイニングナイト!」
グレーストライプが大声を上げた。ブランブルクローだけはまだ疑わしげだったが、それ以外の猫はみんな満足そうに、そして期待に満ちた眼差しをしていた。私は英雄になれる。兄弟より劣ってなんかいない。私はみんなに期待されている。そう思うと、興奮でぞくぞくした。だがしかし、その瞬間が嫌な思いが頭をよぎった。もし私がしくじったら、どうなってしまうんだろう?
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