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HENTERS 第1夜-星の予言

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投稿 by ドーンブリーズ Wed Oct 13, 2021 7:11 pm

こんにちは、そして初めましての方は初めまして!
ドーンブリーズ(夜明けのそよ風)と申します
前までは掲示板の方にいましたが、小説投稿などをしたいと思い、BBSでコメントをしていきたいと思います
疑問などがあっあらコメントお願いします
これからよろしくお願いそます!

ドーンブリーズ
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投稿 by आकाश प्रकाश Wed Oct 13, 2021 7:16 pm

ドーンブリーズさんはじめまして!
主にTwitterにいるスカイライトです!!
よろしくお願いします☆
आकाश प्रकाश
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投稿 by サンウィング Wed Oct 13, 2021 7:22 pm

おおっ!!!?(興奮状態)
ドーンブリーズさんっ!!
来れたのですね!!!!(「!」マーク多いな?)
しかも面白そうな小説付き!(?)
BBSのほうでもよろしくお願いします!
サンウィング
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ライオン族

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投稿 by ドーンブリーズ Wed Oct 13, 2021 7:46 pm

初めまして、スカイライトさん! 
ドーンブリーズと申します
中1です
コメントありがとうございます!
よろしくお願いします!

ドーンブリーズ
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投稿 by ドーンブリーズ Wed Oct 13, 2021 7:49 pm

あぁ!サンウィングさん!
サンウィングさんのおかげでBBS来れました!(感動)
教えてくれてありがとうございました!
多分これから普段BBSにいます!
BBSでもよろしくお願いしますね!

ドーンブリーズ
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投稿 by オーシャンフラワー Wed Oct 13, 2021 8:12 pm

ドーンブリーズさんだァァァァ!

BBSでもよろしくおねがいします!

小説頑張ってください!
更新楽しみに待ってます!(≧▽≦)
オーシャンフラワー
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投稿 by ドーンブリーズ Wed Oct 13, 2021 8:38 pm

オーシャンフラワーさんだ!
久しぶりです!
オーシャンフラワーさんの描いた小説あったら読んでみますね!
これからよろしくお願いします!

ドーンブリーズ
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投稿 by ドーンブリーズ Wed Oct 13, 2021 9:09 pm

登場する猫が多いですが読んでいただけると嬉しいです!
(もしも名前がかぶっていて不満に思いましたらコメントをお願いします) 
注意 ライオンポーは三期の猫とは関係ありません

〈主な登場猫紹介〉

★ストーン族-尖り石の森で暮らす一族
族長 アッシュスター【灰星】
尻尾の先だけ濃い色をした淡い灰色の雄猫

副長 スモーククロー【煙の爪】
濃い灰色一色の虎柄の雄猫

看護猫 アイスプール【氷の池】
銀灰色と白と縞柄の混じった小柄な雌猫
弟子は濃い藍色の目をした雌猫のミスティポー〈霞み足〉

戦士 ソーレルハート【栗色の心】
栗色っぽい三毛の雄猫
弟子は琥珀色の目をした雄猫のライオンポー〈ライオン足〉

戦士 スウィフトシェイド【素早い影】
黒と暗灰色の斑の雌猫
弟子は空色の目をした雌猫のスノーポー〈雪足〉

戦士 ミストストーム【霧嵐】
淡い灰色一色の雄猫
弟子は緑色の目をした雄猫のアイヴィーポー〈蔦足〉

戦士 クロウウィング【カラスの翼】
暗灰色一色のほっそりとした雌猫
弟子は透き通った緑色の目をした雌猫のアップルポー〈リンゴ足〉

戦士 ウィーゼルクロー【イタチのかぎ爪】
淡いショウガ色と白の雄猫

戦士 ハニーテイル【蜂蜜尻尾】
薄茶色と淡いショウガ色の雌猫
ミスティポーとライオンポーの母親

母猫 ポピーフラワー【ケシの花】
薄茶色と白の雌猫。連れ合いはスモーククロー。出産間近

見習い ミスティポー【霞み足】
少し青みがかった淡い灰色一色の雌猫。ライオンポーの姉で見習い看護猫

見習い ライオンポー【ライオン足】
縞や斑のない黄金色の雄猫。足と尻尾の先だけ白い。この話の主人公

見習い アイヴィーポー【蔦足】
淡い灰色と白と縞柄の混じった雄猫

見習い スノーポー【雪足】
とても淡い灰色と白の雌猫

ドーンブリーズ
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投稿 by ドーンブリーズ Wed Oct 13, 2021 9:21 pm

★ムーン族-月明かりの森で暮らす一族
族長 スペックルスター【点星】
黒白の斑の雌猫

副長 ストリームテイル【小川尻尾】
尻尾の長い灰色一色の雄猫

看護猫 レインクラウド【雨雲】
濃い灰色と白の斑の雄猫
弟子は瑠璃色の目をした雄猫のバイオレットポー〈スミレ足〉

戦士 バードウィング【鳥の翼】
茶色っぽい三毛の雌猫
弟子は琥珀色の目をした雌猫のレパードポー〈豹足〉

見習い レパードポー【豹足】
珍しい斑点模様のある黄金色の雌猫。モスポーの姉

見習い モスポー【蛾足】
金茶色一色の縞柄の雌猫


★ナイト族-真夜中の森で暮らす一族
族長 バーチスター【カバノキ星】
茶色一色の雄猫

副長 トワイライトペルト【薄明かり毛皮】
淡い灰色一色の雌猫
弟子は琥珀色の目をした雄猫のタイガーポー〈虎足〉

看護猫 ナイトフット【夜の足】
真っ黒な足をした濃い灰色の雌猫

戦士 ブラウンテイル【茶色い尻尾】
茶色と白の斑の雌猫

見習い タイガーポー【虎足】
雷のような珍しい虎柄のある焦げ茶色の雄猫

ドーンブリーズ
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投稿 by ドーンブリーズ Wed Oct 13, 2021 10:22 pm

プロローグ

 銀色の月明かりが真っ暗な森まだら模様を描いている。雄猫は目を光らせ、空き地に姿を表した。藍色の目が、月明かりを浴びて霜のようにきらめく。空き地の青々とした下生えが真夜中のそよ風になびき、波のように見える。
 突然、雄猫の背後にあるシダの茂みが左右に分かれ、一匹の雄猫が現れた。真っ白な体はまるで銀世界の雪のようだ。雄猫は一瞬、爪を地面に立てたが、すぐに爪を引っ込めて真っ白な雌猫に駆け寄った。雌猫は嬉しそうに喉を鳴らしながら連れ合いの灰色の毛に顔を埋めた。
「久しぶりじゃないか、リリィハート!ここは一体どこなんだい?」
 リリィハートは空き地の中央にある青緑色をした神秘的な池を尻尾で指した。無数の星が池に映り、まばゆく輝いている。
「ここはスカイ族のなわばりなの。あなたたちの暮らす土地にある〈スタープール〉に繋がっている場所」
 族長の雄猫は驚いたように背中の毛を逆立てた。
「俺は死んだのかい?」
 リリィハートは面白そうに小さく喉を鳴らすと、連れ合いと鼻面を触れ合わせた。
「そんな訳ないでしょう?まだあなたはストーン族の族長として活躍してもらうわ」
 リリィハートはそう言って立ち上がり、連れ合いに向かって尻尾を大きく振った。ついて来い、と合図しているのだ。
 リリィハートは池の岸にある銀色の丸くて大きな石の上に飛び乗った。灰色の雄猫は連れ合いの隣に座る。
「あの子は元気?」
 リリィハートは不安そうな、誇らしそうな色を目に浮かべながら雄猫に聞いた。リリィハートと雄猫の間にはたった一人の娘がいるのだ。雄猫に似た暗灰色一色の雌猫で、目の色はリリィハートにそっくりな水色だ。雄猫は連れ合いを安心させるように耳を舐めた。
「クロウウィングの事かい?あぁ、大丈夫だよ。クロウウィングは戦士として頑張っているよ。今では弟子もいるんだ」
 リリィハートは安心したように前足に尻尾をかけた。
「ありがとう、アッシュスター」
 アッシュスターはうなずくと、首をかしげた。
「そういえば、なんで俺がスカイ族のなわぱりにいるんだい?何かあったのか?」
 リリィハートは突然、真剣な目付きになり、夜空に輝く星を見つめながらささやくように話し始めた。
「もうすぐ三つの部族に危機がおとずれるわ」
 雌猫はキラリと目を光らせると話を続けた。
「闇の影が襲ってくる。それから部族を守りきれるのは先祖の猫だけ」
「先祖の猫って何だい?」
 だが、雌猫には聞こえていないようだった。
「先祖の猫が真夜中の空を舞い、〈スタープール〉を真っ赤に染める」
 アッシュスターは驚いたように毛を逆立てると、慌てたように連れ合いのそばを歩き始めた。真っ白な連れ合いの姿が霧のようにぼやけ、うっすらとしか見えなくなってきたのだ。リリィハートは安心されるようにアッシュスターを舐めた。目が輝いている。


 アッシュスターは目を覚ました。蔦のカーテンから黄金色の朝日の筋が部屋に差し込んでいる。鳥のさえずり声で外が騒がしくなってきた。
 突然、耳元で音がすると温かい息が耳元に吹きかかった。アッシュスターが横を見ると、うっすらとしか見えないリリィハートの姿があったのだ。
「先祖の猫は身近にいるわ」
 リリィハートはそう言ってそよ風が吹くと共にフッと消えた。もう、真っ白な連れ合いの姿はどこにも見当たらない。
『先祖の猫が真夜中の空を舞い、〈スタープール〉を真っ赤に染める』
 アッシュスターは連れ合いが言った予言を思い出して身震いした。本当に予言通りの恐ろしい出来事が起きる予感がしてくる……。

ドーンブリーズ
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投稿 by ドーンブリーズ Thu Oct 14, 2021 9:49 pm

第1章

「そこのあなた。こっちを見て」
 あぁ。またあの声がする。母親のような甘い声とは違って、雫が水溜まりに落ちたときに出来る小さなさざ波のような不思議な響きのある声が。

 ライオンポーは目を覚ました。辺りは夢の中と違って騒がしい。太陽はもう真上にのぼっていて、木漏れ日がストーン族のキャンプの空き地にまだら模様を描いているのが蔦のカーテンから見える。ここは見習い部屋だ。姉のミスティポーと雄猫のアイヴィーポーが部屋の中で駆け回っていた。が、ライオンポーの視線に気づいたのか、青みがかった淡い灰色の姉は弟に駆け寄った。後ろからアイヴィーポーがついて来る。
「おはよう、ライオンポー」
 ライオンポーは姉と鼻面を触れ合わせた。
「おはよう、姉さん」
 ミスティポーの隣でアイヴィーポーが面白そうにヒゲをピクピクと動かした。
「一生眠るんかと思ったよ。僕たちが駆け回っていても尻尾をピクリとも動かさないからさ!」
 姉は口にハタネズミを咥えながらやって来ると、ライオンポーの空き地に足元に新鮮な獲物を落とした。
「早く食べてポピーフラワーの子たちを見に行ってきなさいよ」
 ライオンポーは驚きと興奮で毛を逆立てた。
「ポピーフラワーの子が生まれたのか?」
 ライオンポーが聞くと、姉は嬉しそうに喉を鳴らした。
「えぇ。今日の夜明けに生まれたわ」
 ライオンポーは嬉しさで尻尾の毛を逆立てた。ついに子猫たちが生まれたんだ!ポピーフラワーは薄茶色と白の斑の雌猫で、年長の見習い猫のアップルポーの母親でもある。きっと、ストーン族の副長でもあり、ポピーフラワーの連れ合いでもあるスモーククローは、連れ合いのいる看護部屋にいるだろう。ライオンポーは獲物を二、三口で食べ終えると足踏みした。早く子猫たちを見たい。姉がライオンポーを突いた。
「早く見に行って来たら?」
 ライオンポーは振り返って姉と親友に尻尾を振った。
「行ってくるよ」
 ライオンポーは空き地を横切り、看護部屋へと向かった。倒木の近くで長老たちが昔話に花を咲かせている。
「ポピーフラワーもいい母親になったよ」
 雌の長老のフェザーフットがかすれ声で喉を鳴らした。雄の長老のブロークンナイトも賛成するようにうなずく。実はこの二匹の間には娘がいて、今は戦士猫だ。それがスウィフトシェイドだった。スウィフトシェイドは両親の話を近くで聞いていた。
「アイスプール、いませんか?」
 ライオンポーが看護部屋の前で声をかけると、小柄な雌猫が慌ててやって来た。この若い看護猫の前の右足は深い傷痕が残っているためか、その足は麻痺している。なのでいつも怪我した前足を地面につけずに歩いている。アイスプールは尻尾を一回振ってあいさつをした。
「こんにちは、ライオンポー。ポピーフラワーの子たちを見に来たの?」
「はい」
「静かに見に行ってね。子猫たちはまだ生まれたばかりだから」
 ライオンポーはうなずくと、看護猫に続いて部屋の中へ入った。足音を鳴らさないように慎重に歩く。
 薄暗い部屋の奥からか細い子猫の声が聞こえてきた。覗いてみると、そこには、斑の母猫のポピーフラワーが足を伸ばして寝転んで、子猫たちに乳を与えていた。近くで連れ合いのスモーククローが丸まって、誇らしそうに子猫たちを見つめている。灰色の副長は顔を上げた。
「おぉ、ライオンポーじゃないか。俺の子たちを見に来たのかい?」
 ライオンポーがうなずくと、スモーククローは尻尾を振ってこっちに来い、と合図した。
 ライオンポーが副長の隣に座ると、子猫たちがよく見えた。二匹いる。父親に似た濃い灰色の雄猫と、母親に似た薄茶色とクローム色の斑の雌猫だ。雌猫は真っ黒な足をしている。
「名前は決まったんですか?」
「えぇ。この灰色の子はドーンキット、斑の子はロビンキットよ」
 若い母猫は嬉しそうに目を輝かせた。自分の子供が生まれて嬉しいのだろう。
「こんにちは」
 そこへ、とても淡い灰色と白の雌猫がやって来た。アイヴィーポーの妹のスノーポーだ。スノーポーは口にまだ温かい獲物を咥えている。
「これ、食べてください。今捕って来ました」
 スノーポーは母猫の前に獲物を落とした。ポピーフラワーは喉を鳴らす。
「ありがとう、スノーポー」
 ポピーフラワーが獲物を食べ始めると、二匹は会釈をして部屋を出て行った。スノーポーが喉を鳴らす。
「やっと起きたのね。獲物は食べた?」
「あぁ、もちろん食べ……」
 突然、警告を表す長い声が空き地に響き渡った。長老のブロークンナイトだ。戦士猫たちは慌ただしく空き地を移動して猫たちを守ろうと準備した。キャンプの近くから早足でこちらに向かって来る足音がする。きっとナイト族だ。匂いからすると、二、三匹はいるだろう。
 一瞬、空き地がシンとなった。が、警戒する声が空き地に響いた。ストーン族の族長のアッシュスターだ。ナイト族の戦士たちの前に立ちはばかっている。
「何しに来たんだ?」

ドーンブリーズ
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投稿 by ドーンブリーズ Sun Oct 17, 2021 7:10 pm

登場する猫を追加します!


★パームテイル【ヤシの木尻尾】
もつれた毛をした薄茶色一色の虎柄の雄猫
目の色はオレンジ色
ストーン族の長老
ポピーフラワーの父親でもある

ドーンブリーズ
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投稿 by ドーンブリーズ Tue Oct 19, 2021 9:27 pm

第3章

 アッシュスターが激しく先の濃い尻尾を左右に振った。灰色の族長の隣に護衛で立つ戦士たちも目をぎらつかせ、前足の鋭いかぎ爪を地面に立てている。ナイト族の猫たちは目を合わせようとしず、不安そうにびくびくしている。
 ライオンポーは戦士たちやアップルポーの話でだいたいの他の部族の猫たちの名前は理解していた。きっと、真ん中に立つ茶色い雄猫はバーチスターだろう。下腹部だけクリーム色なのですぐ分かる。そして、右側に立つ灰色の雌猫と毛の長い白い雄猫はトワイライトぺルトとブリーズクラウドだ。トワイライトぺルトはナイト族の副長だ。ブリーズクラウドは弟子をもつ若い戦士猫である。毛の長く、大きな尻尾が風になびく。
 ライオンポーは左側に立つ雌猫の名前だけは思いつかなかった。茶色と白の雌猫で、まだ若いのか、毛が綿毛のようにふんわりとしている。白い毛の部分は雲のようだ。雌猫は偉そうに琥珀色の目を光らせている。まるでこの世で一番偉いとでも思っているようだった。アッシュスターは前に進み出てバーチスターの前に立った。若い族長はビクリと身震いした。
「何かあったのかい?」
 さっきよりも優しく、気遣うような声だった。バーチスターはさっと尻尾を振った。
「実は、緊急で話をしに来たんだ」
 アッシュスターの耳がピクリと動いた。何か感じたのか?
「何だい?」
「実は最近、この森で謎の猫たちを見かけるんだ」
 一族が波のようにざわめいた。長老猫のパームテイルが怯えたような匂いを発しているのが分かる。パームテイルは母猫のポピーフラワーの父親でもあるのだ。淡い色の毛がよく似ている。
「どんな猫たちだ?」
 バーチスターは毛を逆立てた。
「ほっそりした猫たちだ。全体的に黒い猫が多いんだ。最近俺らのなわばりで狩りをしているのを二回くらいは見つけるよ。そしてその猫たちの仕業だと思うが、ブリーズクラウドの弟子のレインポーがなわばり内で死んでいるのが見つかった」
 一族が恐ろしい鳴き声でいっぱいになった。怯えた匂いでキャンプがムッとしている。レインポーは濃い灰色の雄猫だ。一度パトロールで見かけたことがある。ほっそりした尻尾を持っていて、兄に見習い看護猫のバイオレットポーがいる。
アッシュスターが悲しそうに空を見上げた。
「あの猫は素晴らしい戦士猫になっていたよ」
「あぁ、あの猫は本当に熱心だった」
 レインポーの指導者のブリーズクラウドが悔しそうな声で言った。レインポーはブリーズクラウドの初めての弟子だったのだ。青い目には若い見習い猫のレインポーの灰色の姿が映っている気がした。隣に立つ副長のトワイライトぺルトは尻尾で若い戦士猫の背中を撫でた。
「大丈夫よ、あの子はきっと、スカイ族でも私たちを見守っているわ」
 ブリーズクラウドはうなずくと茶色い族長を見つめた。
「という事なんだ。だから、その猫たちに気をつけてくれ」
 アッシュスターが感謝を示して瞬きした。
「ありがとう、バーチスター。ストーン族全員から感謝を捧げる」
「いいえ、こちらこそ。ご協力してくれて嬉しいわ」
 初めて茶色と白の雌猫は口を開いた。茶色い斑にはうっすらと縞柄が混じっている。トワイライトぺルトが茶色と白の雌猫の隣に来て尻尾をくるりと上げた。
「この子はブラウンテイルよ。新しい戦士猫」
「リードスターの血を唯一受け継ぐ猫なの」
 ライオンポーは自慢に聞こえてムッとした。雌猫は嬉しそうな、誇らしそうな目をしている。
「全力で尽くせよ」
 アッシュスターは若い猫に言うとバーチスターにうなずいた。
「では、俺たちは自分のキャンプに帰るとしよう。急にお邪魔してしまって申し訳ないな」
 バーチスターは三匹の猫に尻尾を振ると、部族仲間を連れてキャンプを出て行った。アッシュスターはナイト族の猫たちが茂みに消え去ると、ソーレルハートとクロウウィングを尻尾で呼んだ。
「あの猫たちが自分のなわばりに行くまで追跡してこい。何かあったら困るからな」
 二匹はうなずくと、ナイト族の猫たちが消えた茂みに消えた。アッシュスターは戦士猫を見届けると岩の割れ目の奥にある自分の部屋へ向かって行った。キャンプがいつものように騒がしくなってきた。
 ライオンポーはナイト族の猫たちが消えた茂みを見ながら茶色っぽいブラウンテイルを思い出した。あの猫は一瞬、恐ろしい目をしたのだ。あの猫が爪を出して白い雌猫に飛びかかる姿。ライオンポーは頭を振った。きっと気のせいだし、想像しすぎだ。ライオンポーは見習い部屋へと駆けて行った。


あとがき(???)
このブラウンテイル、実はだんだんと恐ろしい計画を立てていきます!
白い雌猫は誰でしょうかね?はい。そんだけですね。はい。では、また今度。

                               by 夜明けのそよ風

ドーンブリーズ
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投稿 by ドーンブリーズ Wed Oct 20, 2021 6:55 am

誤字を見つけました
第2章が第3章になっています
第3章は第2章としてください。ごめんなさい

 by  夜明けのそよ風

ドーンブリーズ
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投稿 by ドーンブリーズ Thu Oct 21, 2021 6:10 pm

追加でもう一匹猫を登場させます!
まだまだこのような事があるかもです

★コットンクラウド【綿雲】
青い目をした、真っ白な雌猫。ふんわりとした尻尾が特徴的
戦士猫になったばかりのナイト族の若い戦士猫
母親はデッドシェイド(動かない影)
父親はロウワンドロップ(ナナカマドの雫)
兄にレイヴンアイ(カラスの目)
  ダストストーム(土嵐)
姉にトーニーテイル(黄褐色尻尾)

名前がかぶっていたらすみません
その時は返信お願いします

コットンクラウドの家族

デッドシェイド【動かない影】
青い目をした、黒色と濃い灰色の斑柄の雌猫
四ツ子の母親
トワイライトぺルトの妹でもある

ロウワンドロップ【ナナカマドの雫】
琥珀色の目をした、濃いショウガ色と茶色の斑の雄猫
四ツ子の父親

レイヴンアイ【カラスの目】
赤っぽいオレンジ色の目をした、真っ黒な雄猫。前足だけ白い
四ツ子の長男

ダストストーム【土嵐】
琥珀色の目をした、焦げ茶色一色の虎柄の雄猫
四ツ子の次男

トーニーテイル【黄褐色尻尾】
琥珀色の目をした、黄褐色っぽい三毛柄の雌猫


読んでくれた方はありがとうございます。では。

ドーンブリーズ
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投稿 by ドーンブリーズ Sat Oct 23, 2021 8:39 pm

第3章

「ライオンポー、もっと高く跳べ!」
 ライオンポーは指導者の声にハッとした。ライオンポーは着地しようと前足を前へ伸ばしたが、夜明けに降った小雨で濡れた苔で足を滑らせて着地するのに失敗した。恥ずかしさで体が火照る。ソーレルハートは近付いてライオンポーの黄金色の背中を三毛柄の尻尾で撫でた。
「大丈夫かい?」
 ライオンポーは足が痛かったが、我慢して立ち上がり指導者の瞳を見つめた。ソーレルハートを心配させたくない。
「大丈夫です。訓練を続けてください」
 ソーレルハートはうなずくと前足に尻尾をかけて座った。
「じゃあ、相手をかわして不意打ちを食らわせる技を教えよう。よく動きを見てろ」
 ソーレルハートはライオンポーに背を向けると、左右に素早く移動した。敵を避ける技だ。ソーレルハートはさっと振り向くと高く跳び、敵に襲い掛かる振りをした。ソーレルハートは立ち上がってライオンポーの側に駆け寄った。
「さぁ、やって見ろ」
 ライオンポーはうなずくと背を向け、左右に素早く動いた。ソーレルハートの目線を背中に感じる。ライオンポーはさっと後ろを向き、敵の動きを想像しながら敵に噛み付く真似をした。ソーレルハートが駆け寄って誇らしそうに喉を鳴らしている。
「上手だぞ、ライオンポー。悪い点が一つもない」
 ライオンポーは感謝で瞬きした。ソーレルハートは空を見上げている。
「じゃあ、今日の訓練は終わろう。今日はよく寝ろよ」
「まだ昼間じゃないですか?」
 ライオンポーは疑問に思った。なぜ、僕をこんな昼間に寝かせるんだろう?もう子猫じゃないし。
 すると、ソーレルハートが嬉しそうに尻尾を振ったのが見えた。
「《真夜中の集会》に行けるんだからな」
 ライオンポーはとっさに指導者を見つめ返した。ついに《真夜中の集会》に行けるんだ!《真夜中の集会》とは三つの部族が満月の真夜中にある空き地に集まり、各部族の報告をし合う日だ。年長の見習い猫のアップルポーは何度も行ったことがあるが、姉のミスティポーやアイヴィーポー、そしてスノーポーたちはまだ見習い猫になって二ヶ月程しか経っていないため連れてってもらえなかったのだ。
「ミスティポーたちも行きますか?」
 ソーレルハートの目がおかしそうに輝いた。
「もちろん行くさ。で、狩りに行きたいんなら夕闇が迫ってくる前に帰って来い」


時間がないのでまた今度続きを書きますね


追加で

★スポッティド【木漏れ日が描くまだら】
琥珀色の目をした、黄褐色っぽい三毛の雌猫。ライオンポーくらいの年齢
部族猫ではない。時々各部族のなわばりに現れる

ドーンブリーズ
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投稿 by ドーンブリーズ Wed Oct 27, 2021 8:39 pm

3章の続きです!

 ライオンポーはうなずくと指導者に背を向けてシダの茂みに飛び込んだ。指導者の匂いがうっすらとしか匂わなくなってくると、ライオンポーは速度を落とした。どこへ狩りへ行こう?よく獲物が捕まえられる場所がいい。ムーン族のなわばりとの境界線の前にある小さなくぼ地にしよう。ライオンポーは心の中で決めて早足で向かった。そのくぼ地には小川が流れており、中央に倒木が倒れている。長老たちの話では、あの木はある嵐の日に倒れたと言っていた。きっと、あの倒木を住みかにしている獲物がいるはずだ。ライオンポーは獲物に噛み付く自分を想像してぞくぞくした。早く獲物を捕まえたい。
 ライオンポーはくぼ地の周りに密生しているシダの茂みに隠れてくぼ地の様子を伺った。そよ風が茂みを波のようになびかせる。
 突然、茶色い小さな影がくぼ地の真ん中に現れた。ネズミだ。ライオンポーは地面に爪を立てた。どうか自分の黄金色の毛が木漏れ日の光に見えますように。
 ネズミは中央で地面を素早く歩き、食べ物を探していた。まだ自分を狙っている猫に気づいていない。ライオンポーは後ろ足に力を込めると、高く跳んで獲物に噛み付いた。ネズミはか細い声をあげたが、息の根を止められたためか、すぐにくたっとなった。ライオンポーは獲物を咥え上げた。
「さぁ、今から獲物を頑張って捕りましょう」
 ライオンポーは聞き覚えのない声にはっとして茂みに隠れた。ムーン族だ。恐らく四匹くらいはいるはずだ。ライオンポーは静かに歩いて茂みからムーン族のなわばりを伺った。ほっそりとした猫の姿がムーン族の空き地にある。きっと、二匹は指導者で、もう二匹は弟子だろう。自分より一回り小さい雌猫に茶色い雌猫が指導している。多分、茶色い雌猫はスパローハートで、もう一匹の雄の戦士はリードレッグだ。灰色の縞柄の雄猫は黄褐色の雌猫に小川を覗いてみろと言っている。きっと、弟子である二匹の雌猫は姉妹だ、とライオンポーは思った。瓜二つと言えるほど似ている。豹のような珍しい斑点のある黄金色の雌猫と、黄褐色と金茶色の雌猫だ。ライオンポーはムーン族の猫たちの様子を見ていた。どうやら魚の捕り方を教えようとしているのだ。リードレッグが黄褐色と金茶色の雌猫に前足を器用に動かして魚の捕り方を教えている。
「モスポー、やってみろ。今のように前足を下から上へ引っかくようにするんだ。そうすると、魚は捕まりやすい」
 モスポーと呼ばれた雌猫は指導者にうなずくと、爪を地面に立てて魚を待った。銀色の影が小川を泳いでいる。モスポーは足元に魚が来た瞬間に素早く下から上へ前足を動かして魚を引っかけ、魚に噛み付いた。斑点模様の雌猫と指導者のスパローハートが駆け寄ってくる。モスポーの姉と思われる雌猫はモスポーと鼻面を触れ合わせた。
「すごいじゃない!こんな獲物を捕まえるなんて」
「ありがとう、レパードポー」
 スパローハートがレパードポーをつついた。
「さぁ、あなたも妹さんをほめていないで、魚を捕まえてみなさい」
 スパローハートは黒と茶色の尻尾を前足にかけた。レパードポーが構えた。一瞬息が止まったかと思うと、レパードポーが魚を捕まえたのが分かった。モスポーも姉がやってくれたように鼻面を触れ合わせる。とても仲の良い姉妹だ。




またまた後で書きますね!

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HENTERS 第1夜-星の予言 Empty Re: HENTERS 第1夜-星の予言

投稿 by ドーンブリーズ Wed Oct 27, 2021 8:44 pm

いまさっき登場した猫の紹介(笑)

★リードレッグ(リードキット→リードポー)【アシ脚】 (だじゃれ?)
青い目をした、脚の長い灰色の縞柄の雄猫
ムーン族の戦士猫
弟子はモスポー(蛾足)

★スパローハート(スパローキット、スパローポー)【燕の心】
オレンジ色の目をした、茶色と黒の雌猫
ムーン族の戦士猫
弟子はレパードポー(豹足)

ドーンブリーズ
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HENTERS 第1夜-星の予言 Empty Re: HENTERS 第1夜-星の予言

投稿 by ドーンブリーズ Thu Oct 28, 2021 6:08 pm

スパローハートの名前の意味が「燕の心」になっていました
訂正→スパローハート【雀の心】です

ドーンブリーズ
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HENTERS 第1夜-星の予言 Empty Re: HENTERS 第1夜-星の予言

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