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CAT WARRIORS?

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投稿 by ジェードウィング Fri Jan 26, 2024 7:28 pm

もう二つも小説持ってるジェードウィングですが、描きたい小説がいくつもあって発想があふれ出して…

この三つ同時進行頑張りますので、どうかどうか読んでみてくださいっっ!
なお、今日は「星のもとに置く王の名を」を同日更新いたしましたので、そちらもお願いします♪

そして、これは人間がたくさん出てくる日本が舞台の物語です。
お見知りおきを(?
「俺は外国の猫の小説しか読みたくねえぇぇっっっ!」って方はやめといたほうがいいかも。

いろいろあってですが、これからよろしくお願いします(^^♪

ジェードウィング
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投稿 by ジェードウィング Fri Jan 26, 2024 8:26 pm

プロローグ
「…ということで、明日、転校生が来る。この桜海(おうみ)中学校にとっては珍しいことだから、仲良く過ごしてほしい」
担任の、黒川先生が言う。
珀は肘をついた。
転校生か。
「一条、手を下ろして」
「はい、はい」
先生にかるくたしなめられ、ついていた肘を下ろす。
「松山、座りなさい。ホームルーム中だぞ」
「いいじゃないですか、友達と話すくらい」
松山は、仲のいい友達である八木の机の場所へ行って話していた。
「早く座ってよ、松山!これが終わらないと帰れないんだから」
山川が迷惑そうな声で言い、松山をにらんだ。
「わかったって」
松山は嫌そうに立ち上がり、自分の席に戻った。
「まったく、お前らの担任はすごい疲れるよ」
黒川先生の困った声に、教室の何か所かで笑い声が上がる。
「そういえばだな、転校生の名前だが…」
みんなが先生の声に耳を傾けた。
「夜星 翡翠(よぼし ひすい)だ。ちゃんと覚えてやれよ。あいつも、お前らの名前覚えようと必死だから」
「どんな子ですか?」
キラキラした女子の集団の中から、高橋の声が上がった。
「そうだな~黒髪が長くて細身で小柄目…で…」
先生が、少し困ったような、戸惑いの表情を見せたのに、拍は気が付いた。
なんだろう?
「ま、そんな感じかな。あと、目が若干翡翠色がかっている。名前の由来だそうだ」
「絶対可愛いじゃん!いっぱい話したいなあ」
清水が目を輝かせた。
先生がうなずいた。
「いっぱい話してやれ。期待してるぞ」
「なんですか、期待してるって」
松山が笑った。
「仲良くしてほしいからだろ?」
先生がむっとした声で答える。
転校生ねぇ…
拍は目をつむった。
どんな子だろ?
先生が困った顔をしたのはなんでだ?
もしかしたら、夜星翡翠って子に何かあるのか…?


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投稿 by ジェードウィング Sat Jan 27, 2024 8:31 pm

第一章
夜星翡翠。
それが、生まれてから12年目に与えられた名前だった。
私はそれまで、なぜだかジェードポーという名で生きてきた。
「私たち」は生まれたとき、「サクラ」とか「ミオ」とかそういう普通の名前を与えられたのではなかったのだ。
私たちは猫の一族の中に生まれた戦士の種であり、人間に紛れて暮らしている。
だから、今一緒に住んでいるきょうだいたちも母も父も祖父母も全くの他人。いわゆる、偽家族だ。
私たち戦士猫は生まれたときに死んだ猫の部族、スター族から人の姿になる力を与えられ、まだ父や母の顔も見ぬうちに人間として育てられる。
なろうと思えば、猫の姿にもなれるのだ。
これは、部族の始まりである猫・スターが人間に助けられたからである。
いま、ある中学校が人にとっても猫にとっても脅威である生き物に狙われ、助けを必要としている。
だから、戦士が人間のふりをして学校にまぎれ、万が一に備えて人を守るということになった。
というのも、二年前初めて教えられた話だ。
私は人間でいう六歳まで人間として育てられ、小学校に入る年になってからも人間の普通の勉強をしていた。
だが、小学校四年生になってから、状況が変わった。
スターという猫が現れ、私と同い年のブラッサムポーにこのことを話した。
そして、戦いの訓練を二年続け、中学校を守りに立つことになった。
この小学校は、極端に人数が少ない。
というのも、戦士になる猫がそうたくさんいるものではないからだ。
ここは、猫として生まれ、人間として生きるものが戦いを学ぶために入る学校。
今から行く中学校の生徒は、ほとんどが「桜海小学校」の生徒だったため、中学校で会う人たちを知るために、年に数回交流会があった。
が、ジェードポーはその学校の生徒を見てがっくり来たのだった。
まるで知性のかけらもないように大きな声で話し、指導者の声もまともに聞かないものが多い。
まともなのは、ごく数人だった。
「こんな子たちを守るの!?」
それが、ブラッサムポーと私の初めの言葉だった。
先輩の猫たちは一つ上のクラスに二人だけ。
その猫たちは、小学校卒業とほぼ同時に戦士名を与えられた。
一人はサンダークロー、もう一人はウィロウストームという猫で、両方雄猫だ。
ブラッサムポーと私は、先ほどブラッサムウィングとジェードナイトという名を与えられたばかりだった。
今日からはもう、中学校へ行かなくては。
えーっと、中学校の名前は…
「ジェードナイト!はやく制服を着て!早く桜海中学校に行かなくちゃ!」
そう、桜海中学校!
「わかったわ」
ジェードナイトはブラッサムウィングに返事をし、急いで着替えた。
外に出ると、ブラッサムウィングが待っていた。
「遅れてごめん、ブラッサム     
「こら!翡翠、今からはもう二本足の名前で呼び合わないと!」
「そうだった。じゃあ、これからは『赤翼 花(あかばね はな)』って呼ぶね!」
花がうなずいた。
さあ、学校へ向かおう。
スターに見守られる一族の名においては、何があっても人間を守らなくては。

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投稿 by ジェードウィング Sun Jan 28, 2024 10:43 am

ここでいきなり、人物&猫紹介~!!

●人間
指導者(先生) 黒川先生:一年二組の担任。若い男の先生で、数学担当。
       井山先生:国語の先生。若い女性。
       新谷先生:理科の先生。若い男性。
       柴田先生:年長の、社会の先生。男性。
       大塚先生:年齢は柴田先生の一つ上で、英語担当の男の先生。
一年二組   夜星 翡翠(よぼし ひすい):物語の中心人物。猫の姿、世界と行き来できる。髪が長くて、瞳は翡翠がかった黒。
       赤翼 花(あかばね はな):翡翠の親友。猫と行き来できる。背中の真ん中くらいまでの髪に、緑っぽい黒の目。
       一条 珀(いちじょう はく):夜星翡翠と二人でこの物語の中心人物。背丈160前後、ひそかにモテてるらしい。
       松山 颯太(まつやま そうた):珀と仲が良い男子生徒。背が低い。活発。面白い、と人気。
       八木 湊(やぎ みなと):松山と珀と仲が良い。背は珀よりも高い。少し頭がいい。
       山川 美羽(やまがわ みう):キラキラした女子のグループの女子。髪は肩まであって、小柄。
       高橋 奈桜(たかはし なお):山川と清水と同じグループ。恋バナが好き…。
       清水 央佳(しみず おうか):翡翠と仲良くしたがる。運動神経がいい。
       相沢 律(あいざわ りつ):珀たちと仲が良い。珀より少し背が低い。「イケメン」と言われているが、翡翠はそうは思わない。
       柏木 悠乃(かしわぎ ゆの):頭がよくて、美人。だいたい誰とでも仲良くできる。小柄で、髪はセンターわけにしている。
       菅原 葵(すがわら あおい):翡翠の人気と頭の良さが気に入らない。美人では…ないかも…
二年     樋爪 雷(ひずめ らい):頭がよくて運動もできる。猫と行き来できる。翡翠のことを気に掛ける。目は黒っぽいカッパー。
       柳川 嵐翔(やながわ あらと):猫と行き来できる、雷の親友。運動ができる。目は黄色っぽい黒。
三年     夜星 蓮人(よぼし れんと):猫は四匹しかいないと思われていたが、部族から立候補して学校に来た。
                    だが実は翡翠の…???

●部族猫
派遣戦士猫  ジェードナイト(翡翠の夜):黒い毛皮に翡翠色の目をした雌猫。胸、腹、足先としっぽの先が白。夜星翡翠。
       ブラッサムウィング(花の翼):クリーム色の毛の、緑の目をした雌猫。赤翼花。
       サンダークロー(雷のかぎづめ):白銀色の毛に、カッパーの目。樋爪雷。
       ウィロウストーム(柳の嵐):灰色と白の雄猫。目は琥珀色。柳川嵐翔。
       ロータスナイト(蓮の夜):薄桃と水色のオッドアイに、黒い毛をした雄猫。夜星蓮人。
フォレスト族 レイヴンスター(カラスの星):族長かつジェードナイトの父。琥珀色の目に、黒い毛皮の雄猫。
       フロストリーフ(凍った葉):ジェードナイトの母。白い毛皮に、緑の目をした雌猫。
       ホワイトウッズ(白い木々):ブラッサムウィングの父。白い毛皮にハシバミ色の瞳の雄猫。
       ベリーアイ(ベリーの目):ブラッサムウィングの母。クリーム色の毛に、紺色の瞳の雌猫。
       シルヴァーストーム(銀色の嵐):サンダークローの父。銀色の毛に、青い目をした雄猫。
       ミノウスケイル(小魚の鱗):サンダークローの母白い毛皮に、カッパーの瞳を持つメス猫。
       スパークリングクロー(火花を発するかぎづめ):副長。赤茶の毛に、緑の目の雄猫。
       チェリーフラワー(桜の花):看護猫。白銀色の毛皮に、薄桃色の瞳。
                    スターとともにジェードナイトやブラッサムウィングに力を与える。
                    その二匹が初めて会った部族猫は、チェリーフラワー。
       スターリングフェザー(ムクドリの羽):チェリーフラワーの弟子。灰色と黒の雄猫。目は琥珀色。
                         学校でけがをした猫を助けるのは、この猫。


 ※このお話に登場する人間のエピソードは、一部私の学校で起きたことを使ってます(笑
  もし同じ学校の人がいたら、わかるかも…(そんなわけないと思いますけど)
       

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投稿 by ジェードウィング Sun Jan 28, 2024 11:32 am

第二章
今日も学校か…。
拍は、一週間が長い、とため息をついた。
そこで、はっと思いだした。
決して楽しみにしているわけでも何でもないけど、今日は転校生が来るんだ。
拍は気力を奮い起こし、ベッドから起き上がった。
そして大きく伸びをしてから制服に着替え、父母、高校生の姉二人におはようとあいさつをしてから朝食をとって家を出た。
うん、特に楽しみにしているわけではない。
拍は、もう一度確かめるようにそう思った。
ここから学校は近いから、すぐ着くだろう。というか、その前に…
「珀ー!」
やっぱり!
今日も、家を出てすぐに松山、八木、律の三人が来た。
「おはよう」
「早く学校行こう。転校生来るからな」
「転校生が来るから、早く行くのか?」
拍は小声で笑った。
松山が言った。
「だって、ちょっと楽しみじゃないか?どんな子来るんだろ、なんて拍は興味ないのか」
拍は首をかしげた。
「松山、相変わらず小っちゃいな」
返事に困り、拍はとりあえずそう言った。
「気にしてるんだから指摘するなよ!」
八木と律もいっしょになって笑った。
そして四人は少し歩いて学校に着き、正門を通って下駄箱へ行った。
「転校生、二人だろ?しかも、両方うちのクラスに。六月って、中途半端な時に来たな」
拍は、たしかに、とうなずいた。
そして出席番号二番の靴箱に靴を入れ、上靴を取った。
そのまましゃがんで上靴をはこうとすると、律が、「俺の靴がとれないだろ。ずれろよ」といった。
拍は「ごめん、ごめん」と謝り、少し横にずれた。
そして階段を上って三階の自分たちの教室に入った。
そのドアには相変わらず、『他クラス侵入禁止』の表示が貼られている。
先生曰く、「落し物があったりしたらわかりにくいし、昔もめごとがあったから」だそうだ。
拍は一番後ろの自分の席に座り、リュックの整理をし始めた。
そこで、気が付いた。
筆箱忘れた!
昨日宿題をしたまま家の自分の部屋に忘れてきたのだ。
拍はため息をついて自分の席に座り、横の席を見た。
相変わらず、そこには誰も座っていない。
ここ、例の転校生が座るのかな?
拍はそう思い、同時にペンかしてくれないかなーと考えた。
チャイムが鳴ったときには教室が生徒でいっぱいになり、全員が座った。
前の席の山川が、「珀、筆箱は?」と小声で聞いてきたので、「忘れた」と答えた。
貸してくれるのか?と思ったが、山川は首をすくめ、「転校生がここに座るなら、貸してくれるかもね」と言いながら拍の横の席を指さした。
そして先生が入ってきた。
いつものように首から名札を下げ、紐の部分にボールペンを下げている。
「欠席者はいないなー?」
いつもの先生の雑な声かけに、生徒たちが「いないです」と返した。
先生はうなずいて教団に上がり、教卓の上に出席名簿を置いた。
「今日は転校生が来ると、昨日話したな?」
みんなが「早くしろ」というように先生を見つめた。
先生が、そう焦るな、と小声でつぶやき、教室のドアを開けた。
みんなが興味深げにドアのほうを見つめ、誰も一言も話さない。
「入ってきていいぞ」
先生の声とほぼ同時に、二人の女子が教室に入ってきた。
拍はそんなに楽しみにしていなかったはずだが、二人の女子に目が釘付けになった。
なにか、そういう雰囲気を漂わせる子たちだったのだ。
「夜星翡翠と赤翼花。今日から二組の一員だ」
先生の声に、二人は同時にぺこりと頭を下げた。
「あいている席に座ってもらいたいのだが…そうだな、赤翼は松山の真後ろ、夜星は…一条の横に座ってくれ」
拍は一瞬、思わずガッツポーズをしそうになった。
なんでだろ?
夜星翡翠が通路を通って拍の真横に座り、こちらに向かってぺこりと頭を下げた。
「よろしくお願いします」
「よろしく」
拍は、夜星翡翠のあいさつに返事をした。
心地よい声に、驚く。
山川は目を輝かせて夜星を見つめている。
夜星は教科書を机やロッカーにしまい始めた。
そして用意を終え、こちらの机を見てはっとしたような顔をした。
「一条さん、筆箱は?」
「あ、ああ、忘れちゃって」
拍は、貸してもらおうと考えていたが、少し情けなく、恥ずかしくなった。
「なら、貸すよ?使って」
といって夜星が二本のシャーペンと三色ボールペン、消しゴムを渡してきた。
「こんなにかりていいの?」
夜星がにっこりうなずく。
「なんかわすれたら、気にせず言って」


四限目を終え、昼食をとる時間に入った。
すると夜星と赤翼が立ち上がり、先生のところまで行って何やら小声で話しかけた。
すると先生は納得したようにうなずき、二人は教室を出ていった。
どうしたんだろう?
珀は気になったが、松山や律のところで一緒に弁当を食べた。
拍たち四人が弁当を食べ終えたところに、二人が戻ってきた。
「夜星と赤翼、何しに行ってたんだ?」
松山が無遠慮に話しかけると、赤翼と夜星は困ったように顔を見合わせ、「少し用事があったの」と答えた。
「ふーん」
松山がうなずき、「昼飯は?」と聞くと、「もう大丈夫なの」と即答された。
拍は自分の席に戻って五限目の用意を始めた。
松山たちが騒いでいる。
すると、教室の入り口に一人の男子生徒の姿が見えた。
名札が青なので、二年だろう。
この桜海中学校は、名札の色で学年が分かるようになっている。
一年生は白、二年生は青、三年生は緑だ。
っていうか、先輩普通にかっこいい…?
先輩の生徒は松山を手で招き、言った。
「翡翠、いる?」
翡翠?
拍は思わず聞き返したくなった。
松山は「夜星ですか?」と聞き返し、夜星のことを呼んだ。
夜星は先輩に気づくとすぐに駆け寄り、「雷くん!どうしたの?」と尋ねた。
えっ、どういうことだ?
そう思って拍が二人を見つめていると、松山がニヤニヤした顔で歩いてきた。
「珀ー?」
「何?気持ち悪いな」
拍の「気持ち悪い」というワードが気に食わなかったのか、松山は一瞬真顔になってから言った。
「珀、興味ないとか言ってたのに今日ずっと夜星のことみてるじゃん?」
え??
拍も松山のように真顔になった。
松山の顏にニヤニヤが戻り、「好きなのかー?」と聞いてきた。
「そんなわけないじゃん。多分あの先輩と夜星付き合ってるよ」
拍がそう答えると、またもや松山が真顔になった。
「そうか」
拍は首をかしげたが、自分の発した言葉が気になってしようがなかった。
「きっとあの二人付き合ってるよ」

ジェードウィング
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