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騒動(スター族)      

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投稿 by スカイソング★ Thu Feb 29, 2024 5:26 pm

本家のキャラクターを使ってみたかっただけです(二回目)。
トピック投稿するの久しぶりすぎて緊張します。ここで合ってますよね?
今日中に終わらせるのでもうタイトルに完結とは書きません。

〈暗黒の森〉前のプロローグ

 目を開けると、〈若葉の季節〉のスター族の狩場が目に飛び込んで・・・こなかった。半月の看護猫の集会で〈月の池〉へ、そしてスター族の狩場へとやってきたジェイフェザーの目の前にいたのは濃い灰色の毛皮の雌猫・・・イエローファングだった。
「・・・どうしました?」
「ちょうどいいところに来たね、ジェイフェザー」
 そう言うなり、イエローファングはジェイフェザーを強引に近くのイバラの茂みの影へと連れて行った。
「ほら、そこを見な」
 見えません、と逃げようとしてここは夢の中だと思い出し、ジェイフェザーは仕方なく尻尾で示された方に目を向けた。
「ネズミですね」
 ただ、誰かの食べかけだった。
 イエローファングはそれから目を離さないまま唸って答えた。
「それで、どうしました?」
「見て分からないのかい」
 見えません、と逃げようとしてここは夢の中だと思い出し、ジェイフェザーは仕方なく辺りを見回してみた。
「そういえば、〈暗黒の森〉に大分近いですね」
 先の戦いで無力化した筈だけど。ジェイフェザーは怪訝に思いながらイエローファングの答えを待った。
「そうだよ、〈暗黒の森〉だ」
 当たりだった。
「スター族に獲物をあんな粗末に扱う猫はいないよ。つまり」
 〈暗黒の森〉の猫がスター族の狩場に出てきたかもしれないってことさ、とイエローファングは不機嫌そうに言った。
「ついてはジェイフェザー、あたしたちで誰があのネズミを置いてったのか突き止めるよ」
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投稿 by スカイソング★ Thu Feb 29, 2024 5:31 pm

 誰がやったのか?

 あたしはファイヤスターと話してたんだけどね、ライオンハートが通りかかったからファイヤスターがそっちに行って、あたしは獲物でも食べようかとこの辺りまで歩いて来てたんだ。そうしたらあれを見つけたんだよ。
「そうですか」
 ジェイフェザーは面倒だという雰囲気を全身にまとわせながらも一応は返事をした。賢明だ・・・スター族には敬意を払うべきだからね。
「ええ、面倒ですよ・・・騒ぎすぎじゃないですか?一回獲物を粗末にしただけで死後は〈暗黒の森〉行きって訳じゃないでしょう」
 スター族の誰かだっていうのかい?
 生きてる頃ならまだしも、スター族になってからあんなことをするかね。
「死んでから永遠に丁寧に礼儀正しく振舞うなんて無理じゃないですか?だいいち、スター族は何に獲物の感謝を捧げてるんです?」
 ぼくたちは先祖の戦士に捧げてますけど、先祖の戦士は誰に?とジェイフェザー。
 愚問だね。
「?」
 あたしたちよりも昔の戦士たちだよ・・・お前がスター族になったも、獲物の感謝はあたしに捧げればいいんだ。
「別にあなたに捧げている訳じゃありません」
 あたしだってスター族には違いないよ。
「・・・話を戻しますけど」
 どうぞ。あんたが逸らしたようなもんだけどね。
「あれをしたのが〈暗黒の森〉の猫だとしても、そうでないとしても、ここに戻ってくるとは限らないでしょう?何でここに留まってるんですか」
 そうするしかないからさ。
「と言うと?」
 こんなことでブルースターや他の看護猫だのに報告するわけにもいかないし・・・特に看護猫は最近見つかった毒キノコの対処に忙しいしね・・・、まずこれが〈暗黒の森〉の奴らの仕業だっていう証拠を見つけないといけない。
「こんなことっていう自覚はあるんですね・・・毒キノコ?スター族の狩場に?」
 うるさいね。黙って最後まで聞きな。
 それで、他の〈暗黒の森〉と接している場所で異変が起こったって話は聞かなかったんだ。これはあたしがハニーファーンを使ってさっき調べさせたから確かだ。だから、もし〈暗黒の森〉の奴らが森の外に出られるとしたら、それはここだけって事だ。動きがあるとしたらここなんだよ。でもあの獲物を片付けたらあたしたちが〈暗黒の森〉の事に気づいたと思われるかもしれないから、こうやってあのままにして様子を見てるのさ。実際気づいてるんだけどね。ふん。
「・・・」
 何か言ったらどうだい。あたしはあんたと違って心が読める訳じゃないんだよ。
「そうですね・・・ハニーファーンが可哀そうだと思いました」
 やかましい。
「何か言えと言ったのはあなたでしょう。それに、〈暗黒の森〉以外があれをやった場合の事を考えていませんね。・・・ああ、〈暗黒の森〉じゃなければ別にいいと思ってるんですか」
 その能力は話が早くってこういうときだけ便利だね。その通りだよ。
「こういうときだけ、は余計ですよ。まあ確かに、あなたの急いた気持ちが常時伝わってくるのも不便ですが・・・スター族なのに」
 スター族が焦っちゃいけないのかい。
「先祖の戦士は冷静にぼくたちを正しい道に導いてくださいよ。なんでこんな迷走してるんですか」
 スター族が何で賢いのか分かるか?
「ええ・・・」
 どうせあたしたちを賢いと思ったことなんてないとか、失礼なことを思ってるんだろ。
「反応に困ることを言わないでください。・・・ぼくら生きてる猫よりもいろんな経験があるからですか?」
 それもあるけどね。
「もったいぶらずに・・・ああ、そういうことですか」
 話が早いのはいいけど、こっちとしてはつまんないね。
 そうだよ、あたしたちが冷静にあんたたちを正しい道に導けるのはね、あんたたちの行動を天上から落ち着いて見てられるからさ。
「当事者じゃないから、って事ですね。だから当事者になった今回は賢さを発揮できないって言いたいんですか?」
 悔しいがそうだよ。
「部族のみんなに伝えたらがっかりするでしょうね。ぼくらにとっては今更ですけど」
 わざわざみんなの信仰を妨げるんじゃないよ。ただでさえクラウドテイルだのモスウィングだのいるんだから。
「信じなければ幻滅もしませんって」
 こんな風にしばらく雑談していたが、特に誰も現れる様子はなかった。ジェイフェザーが目に見えて苛立ちだす。
「そろそろ帰っていいですか?仕事があるんですけど」
 リーフプールに任せとけばいいだろ。
「それこそこっちにリーフプールを使ってくださいよ。喜んで協力してくれますって」
 お前のその能力は何かと便利じゃないか。
「こうやってる限りはあなた以外に能力を発揮できません」
 じゃあ自分で考えて動くんだね。
「こっちに連れてきたのは誰ですか・・・」
 言いつつもジェイフェザーは「じゃあ少しここの猫たちに何か見てないか聞いてきます」と立ち上がった。
 出鼻をくじくようで悪いけど、それならあたしがもうしたよ。
「そういうことは早く言ってください」
 特に収穫が無かったから必要ないと思ったんだよ。
 ええと、近くにいたのはブルースター、ラギットスター、ラシットファー、ホリーリーフ、だったかな。
「なんて聞いたんです?」
 こっちの方で何か見なかったかって。
 さっき言った順に、こうだった。
『特に何も見てないわ。話してたから見逃したのかもしれないけど』
『別に何と言うほどの物は見てはいないが・・・』
『さっきあなたが歩いていくのを見ましたよ』
『えっ、いや、何も・・・いや何も見てないって訳じゃ、ええと、特にいつもと変わったものは見ませんでした』
「・・・」
 ジェイフェザーは無言を返す。
 何か言ったらどうだい。あたしはあんたと違って心が読める訳じゃないんだよ。
「そうですね・・・ホリーリーフが心配になりました」
 やかましい。
「スター族なのにスター族に怯えすぎじゃないですか。新入りだからって苛めてませんよね?」
 最近こっちに来たばっかりだから、あたしみたいな偉大な先祖に会って緊張したんだろうよ。
 それよりもっと建設的な意見を言いな。
「やってる事自体が無駄なのにどうやったら建設的な行動が出来ると言うんです。・・・じゃあ自分で考えて動くことにしますよ」
 と言うと?
「もう一回猫たちの話を聞いてきます」
 それはさっき止めた筈だけどね。
「ぼくが聞く事に意味があるんですよ」
 ?
「質問された側はその時の風景を思い出すでしょう?その心に思い浮かべた様子をぼくが見て見落としが無いか確かめるんです」
 イエローファングはその間、もし〈暗黒の森〉がこれをしたとしたら、何故わざわざここでしたのか、でも考えていてください、と言ってジェイフェザーは歩いて行った。


イエローファングの口調はこれで合ってるのかとか、ラシットファーはイエローファングに敬語なのかとか、ホリーリーフってこんな感じだったっけとか考えながら書きました。途中で考えるのをやめました。
各章のタイトルに有名なミステリーのあれ使ってますけどこれはミステリーじゃないです書けないので。


最終編集者 スカイソング★ [ Thu Feb 29, 2024 5:57 pm ], 編集回数 1 回
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投稿 by スカイソング★ Thu Feb 29, 2024 5:37 pm

 何故やったのか?

 誰がやったのかについて・・・〈暗黒の森〉の戦士かそれ以外か・・・ジェイフェザーと議論を交わすより、あたしは〈暗黒の森〉の戦士の仕業だって事にしてその理由を付ける方が確かに有意義だった。理由があれば〈暗黒の森〉の戦士がやった事だとジェイフェザーも納得する。
 反論は来るだろうが・・・あの猫でも黙るしかないような隙のない理由を考えればいいだけの事さ。
 〈暗黒の森〉の戦士は何故わざわざスター族の狩場に食べかけのネズミを置くような真似をしたのか。
 挑発?スター族への?あまり無さそうだ。ダークストライプかその辺ならともかく、スター族は〈暗黒の森〉は無力化した、と油断している好機に自ら警告を発する馬鹿はそうはいないだろう。・・・いや、ダークストライプとかその辺の奴がやったのかもしれないけど。そういやあいつって消えたんだったか、まだいるんだったか。とにかく、あまり納得できるような理由付けにはならない。
 スター族の戦士に見つかりそうになって慌てて逃げた?それならスター族の縄張りで獲物なんか食うなという話だけどね。見つかるのを恐れているのにのんびり獲物を食う猫なんかいないだろう。
 誰かへの合図?だとするとスター族の中に裏切者がいる事になる・・・ありえない。
 部族の中には〈暗黒の森〉に通じた猫もいたが、スター族ではそんなことはないだろう。これ以上強くなってもその強さをいつ活かすんだ?いや実際には〈暗黒の森〉との戦いで活かせた訳だが、当時そんな戦いが起こると予期出来ていた猫なんかいなかったし、だいいち〈暗黒の森〉を倒すために〈暗黒の森〉に行くなんて無茶をする猫もいない。
 〈暗黒の森〉の中で獲物を食べて食べかけを放ったらスター族の狩場に出たけど取りに行けなかった?間抜けが。大体〈暗黒の森〉で獲物は取れるのか。今度ジェイフェザーに言ってアイヴィープールにでも聞いてもらおうか。
 ・・・なかなか分からないね。集中力がきれちまいそうだ。
「じゃあ〈暗黒の森〉の仕業だって考えをいい加減に改めたらどうです」
 ジェイフェザー、帰って来たのかい。何か分かったんだろうね?
「分かったんですが、余計に分からなくなりました。正直、こっちの方が無力化した〈暗黒の森〉より脅威かもしれません」
 なんだい、不安がらせるようなことを。
「まずブルースターに話を聞いたんですけど」
 そこはあたしと同じ順だね。
「話をしてた相手はファイヤスターだったんです」
 別にいいじゃないか。ファイヤスターは最近こっちに来た上、ブルースターとは弟子と指導者の関係でもあるんだし、積もる話もあるだろうよ。
 ・・・いや、待てよ?ファイヤスター?あいつとはあたしが話してた筈だよ。その後にライオンハートの方に行ったって・・・さらにその後にブルースターの所に行ったって事かい?
「ええ、そこはまだいいんです。でも、ホリーリーフに聞いてみたら」
 なんでブルースターの次がホリーリーフなのかは聞かないでおくよ。お前さんも積もる話があったんだろう。
「たまたま近くにいた順で聞いたんですよ。姉さんとはもう何回か話してますし。じゃなくて」
 じゃなくて?
「ホリーリーフがその時話してたのもファイヤスターだったんですよ」
 ・・・。
 ええと・・・よくわからなかったんだが・・・ブルースター、ファイヤスター、ホリーリーフの三匹で話してたって事じゃないのかい?
「ホリーリーフを緊張で気絶させる気ですか?」
 つまり違ったのか。
「ブルースターはファイヤスターと2匹で話してて、ホリーリーフもファイヤスターと2匹で話してたんです」
 つまりファイヤスターが2匹、もしイエローファングと話してたファイヤスターが別なら3匹いたんですよ、とジェイフェザーは言った。
 同じ時に別の場所に居る・・・そんなこと、どうやったら出来る?


タイピングが途轍もなく速いとかじゃないですよ、パソコンのメモ機能に書いてたのをそのままコピーしてきたんです。
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投稿 by スカイソング★ Thu Feb 29, 2024 5:41 pm

 どうやったのか?

 ファイヤスターがいつの間にか分身の術を身に着けていたというのもありえなくはないが・・・案外ファイヤスターに備わった星の力とは分身の事だったのかもしれない・・・死んでから間もないのにそんなすぐに使いこなせるものだろうか。
 生きている間に他の猫の目を忍んで練習していた、という可能性は置いておく。そんなのどこかのタイミングでダヴウィングだのジェイフェザーだのにばれていた筈だ。
「分身なんて出来るなら誰かに言ってそうなものですけど。それこそブルースターなんかに」
 そういう事はなかったのかい?
「少なくともぼくが・・・ぼくとイエローファングが話を聞いた4匹は知らないみたいですよ」
 ブルースターが知らないなら分身の可能性は低そうだ。ブルースターが知らなくてライオンハートだのホワイトストームだのが知ってるってことはないだろ。
「グレーストライプやサンドストームなんかには言うかもしれませんが、それなら分身が生きている間に出来ていた事になりますからね」
 その可能性はさっき否定したばかりだ。
 でも実際にファイヤスターは2匹、または3匹いた。
 思い違いって事はないか?ファイヤスターと話していたつもりでそっくりの別の猫と話していたかもしれないよ。
「分身よりありえないと思いますけど。それに、ぼくが見た限りでは正真正銘のファイタスターでしたよ」
 そりゃそうか。だいいち2匹とも生きている間のファイヤスターとは毎日顔を合わせてたんだし、挙動なんかでわかりそうなもんだ。少なくともあたしと話していたのは間違いなくファイヤスターだったよ。
「誰かと間違えていたのだとして、その誰かがファイヤスターのふりをするにしてもそんなに上手くは出来ないでしょうしね。ホリーリーフはともかく、ブルースターやあなたは無理でしょう」
 あたしは唸ってから、ふと気づいた。
 なかなかに難問だが、ジェイフェザー、そういえばあたしたちはなんでこれについて考えてるんだ?
「はい?」
 あたしたちはあの食べかけのネズミの問題を追ってた筈じゃないか。何で数匹のファイヤスターに頭を悩ませている?
「食べかけのネズミの問題を追って話を聞いてたら数匹のファイヤスターが出てきたからですよ」
 でも、よく考えてみな。本当にこれを考える必要はあるのかどうか。
「・・・数匹のファイヤスター問題は置いといて、食べかけのネズミに戻るつもりなんですね」
 そうだよ。なんでファイヤスターが2,3匹いるのかなんて、後でファイヤスターに聞けば分かる事だ。対してこっちは、〈暗黒の森〉復活の前兆かもしれない重大な問題だよ。
「これに〈暗黒の森〉が絡んでいるとは思えないぼくには、ファイヤスターの方が重大に思えますけど」
 もし絡んでた場合、を考えな。確かにファイヤスターの方も不気味だが、こと〈暗黒の森〉に関しては絶対に何かがあってからじゃ遅いんだよ。
「・・・じゃあ、ファイヤスターの事については一旦保留しましょう。今夜はとりあえずあれが〈暗黒の森〉に関係あるかどうかを突き止めれば帰してくださるんですね」
 そのとおり。
「もし今夜中に分からなかった場合でも、ぼくは朝になったら帰らせていただきますからね。そう長い事寝続けられはしませんよ」
 確かに、眠らずにい続けるのもなかなか大変だが目覚めずにい続けることの難しさはその比じゃないね。
「スター族って眠るんですか?」
 スター族になったら分かる事さ。
「じゃあまだ知らなくてもいいです。長生きしたいですし」
 あたしも若い猫が死ぬのは出来るだけ見たくないね。
「ぼくももうそんなに若くはないと・・・」
 あたしから見たら全然若いよ。
「生きてたら間違いなく長老ですもんね・・・いや、やっぱり老衰でスター族に召されてるか・・・」
 おいこら。
「族長の命って老衰でも失うんですか?」
 さあ・・・そこまで長生きした族長をあたしは寡聞にして知らないからね。その場合は9つ一気に失いそうだが・・・。
 ・・・。
「どうしました?」
 ジェイフェザー、もう一回行って聞いて来とくれ。ただし、出来るだけ多くの猫にだ。
 ネズミの件に直接関係は無いとは思うけど、一応何が起こったのか出来るだけ掴んでおきたいと思ってね。
「それで事態が進展するなら、喜んで。でも、何をですか?」
 ファイヤスターに会ったかどうか。


ウォーリアーズ読んでるとたまにファイヤスターの語彙力の高さに驚きます。
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投稿 by スカイソング★ Thu Feb 29, 2024 5:46 pm

 そもそも何が起こったのか?

「この辺りに居る猫みんなに聞いてきましたよ。これ以上は時間的にもぼくの疲労的にも遠慮したいですね」
 ジェイフェザーが戻ってきたので、あたしは視線をネズミから外さずに労った。
 お疲れさん。で、どうだった?
「驚きました」
 ファイヤスターが9匹いた事に、かい?
「ええ」
 あたしがそれを予想していた事には驚かないんだね。
「あなたが、ファイヤスターに会ったかどうか聞いて来いって言った時、思い浮かべてらっしゃったので」
 そう無闇に他の猫の心を読むんじゃない。
「さっきとおっしゃっていることが違いませんか。さっきブルースターたちに質問してきたときもこの能力を活かしたのに・・・あれ、今回のファイヤスターに会ったかどうか聞くだけの事ならぼくだけが行って来る必要はなかったんじゃ・・・?」
 いや、誰かがここでネズミを見張ってないといけないからね。
 あ、ネズミを、じゃなくてその周りを。
「・・・ブルースターと話してたのが1匹、ホリーリーフと話してたのが1匹、あなたと話した後ライオンハートと話していたのが1匹、ロングテイルと話していたのが1匹、シルヴァーストリームと話していたのが1匹、眠っていたのが1匹、ぼんやり座っていたのが1匹、ラニングウィンドと走っていたのが1匹、息を切らしてフレイムテイルに助けられていたのが1匹です」
 ジェイフェザーが詳しく述べてくれた。確かに9匹だ。
 ありがとさん。
「それで、どうするんです?ファイヤスターがさらに増えてしまったんですが」
 なんで9匹なのか分かるかい?
「いえ・・・。ちょうど族長の命の数と同じですね・・・あ」
 分かったなら言ってみな。
「まだファイヤスターがスター族に召されていなかった頃、スター族の狩場で薄いファイヤスターを見たことがありますけど・・・」
 そうだよ。
 多分、ファイヤスターは今までに死んだ自分の命と合流出来ていないんだ。
「ぼくはてっきり命を1つ失う度にだんだん濃くなっていくものと思っていたんですが、違ったんですか?」
 それについてはあたしもよく分からない。
 1つの命に1つの体がスター族の狩場にいたのかもしれないし、お前さんの思っていた通りでこの前9つめが死んだ時にその衝撃で分離したのかもしれない。
「今までこんなことがあったんですか?ブルースターが死んだときとか・・・」
 そんな覚えはない。でも実は族長たちの間じゃ常識なのかもしれないよ。
「そんなことは無いと思いますけど。・・・これってネズミの件に関係があったんでしょうか?」
 それはまだ分からないね。ジェイフェザー、ちょっとファイヤスターに話を聞いてきな。ついでに、9匹の合流を助けて来るといい。
 ジェイフェザーは物凄く嫌そうな顔をした。
「・・・イエローファングじゃ駄目なんですか?いい加減に日が昇りますよ」
 いや、誰かがここでネズミを、じゃなくてその周りを見張ってないといけないからね。


レイヴンポーって死んだらスター族で合ってるんでしょうか。ジェイフェザーとかリーフプールとかが会った様子はないですけど、まだ生きててもおかしくないですよね。
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投稿 by スカイソング★ Thu Feb 29, 2024 5:50 pm

〈スター族の狩場〉のエピローグ

 何でぼくはこんなことをしているんだったか、と悩みながらジェイフェザーはファイヤスターたちの合流を手伝った。多分もう夜明けだろう。
「助かりました。ありがとうございます、イエローファング。それにジェイフェザー」
 何があったか聞いてからようやくネズミから目を離したイエローファングは、それほどでもないさ、と胸を張る。
 あのネズミは分離したファイヤスターの1匹が食べていた物だったらしい。食事中にラニングウィンドと追いかけっこしていた自分を見つけて、慌てて追いかけたところ、体力が尽きてフレイムテイルに介抱されていたそうだ。
 結局〈暗黒の森〉は関係なかったじゃないか、とジェイフェザーは憤る。ぼくらは一体何をしていたんだろう。
 ちなみに食べかけだったネズミの残りはちゃんとファイヤスターが食べた。
「ほらジェイフェザー、もう日が昇るよ。早く帰りな」
「言われなくてもすぐ帰りますって。・・・あ、ファイヤスター、命の数だけ体が分かれるってよくある事なんでしょうか?」
 いや全然、とファイヤスターは首を振る。死に方が珍しかった事か・・・〈暗黒の森〉の戦士と戦って死んだ族長はこの猫だけだ・・・、星の力を持っていた事か、忙しすぎて体が何匹分もあればいいのにと望んだ結果か、その辺りだろうと見当をつけていた。・・・スター族なのに忙しすぎたのか?
 帰ろうとジェイフェザーが踵を返しかけたとき、遠くから声がかかった。
「ちょっとジェイフェザー、手伝って!」
 正直無視して帰ってしまいたかったが、スター族をぞんざいに扱う訳にもいかない。
「・・・なんだよ、フレイムテイル」
 駆け寄ってきた元シャドウ族の看護猫は、顔いっぱいに焦りを表して頼み込んできた。
「さっきファイヤスターを看病した時に気づいたんだけど、毒キノコが何本か無くなってたんだ!」
 なんでスター族の狩場に毒キノコが生えてるんだ、と改めて怒鳴りたくなったが一旦我慢する。
「食べても死にはしないんだけどものすごく、それこそ体がいくつにも引き裂かれるくらいに苦しいから早く回収しないといけないんだ。ジェイフェザーの能力でみんなの心を読んで、みんなの見た風景の中に毒キノコが写りこんでないか探してほしい!」
「・・・どんな見た目なんだ?」
 ダヴウィングに頼んでほしい所だがそういう訳にもいかない。そんなことでスター族への信仰が揺らいでもらっても困る。
 フレイムテイルの説明を聞きながら、ジェイフェザーは自分の不運を呪った。ファイヤスターが火に油を注ぐ。
「・・・俺、何日か前にそのキノコをブルースターと一緒に食べたかもしれない」
「原因はそれだね」
「本当に体が引き裂かれてますけど」
 この少し後、なかなか帰ってこないジェイフェザーを心配したライオンブレイズが迎えに来る。

「あ、という事はブルースターも・・・?」

終わり
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