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鷹とカラスは恋をする

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鷹とカラスは恋をする Empty 鷹とカラスは恋をする

投稿 by シャイニングナイト Tue Apr 14, 2020 8:04 am

どうも!ウォーリアーズ愛では誰にも負けないと思い込んでいるだけのシャイニングナイトです!
前から小説に憧れていました!ついに親の許可が出たので小説を書いていきます!頑張りますのでよろしくお願いします!

シャイニングナイト
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鷹とカラスは恋をする Empty ☆登場猫紹介☆

投稿 by シャイニングナイト Tue Apr 14, 2020 8:49 am

クロウウィング(カラスの翼)
主人公。リヴァー族の黒く美しい雌猫。目は空色。少し面倒なことが嫌い。戦いよりは狩りの方が得意。一族にはすごく忠実。

「…あとじゃダメ?」
「はい、族長がそういうなら」

フリーズフルス(凍った川)
リヴァー族の灰色の雄猫。目は氷のような青。クロウウィングの兄。妹が何よりも大事。ホークフロストを警戒してる。ミスティフットを絶対支持する。

「妹に近づくな」
「ミスティフットの言う通りです!」

ホークフロスト(鷹の霜)
リヴァー族の焦げ茶色の虎柄の雄猫。目は薄藍色。族長の座を夢見ている。タイガースターとサーシャの息子。タイガースターの野心を受け継いでいる。

「俺に任せろ」
「俺が族長になればリヴァー族はより良くなる」

他にも増えたら描きますね💦

シャイニングナイト
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鷹とカラスは恋をする Empty プロローグ

投稿 by シャイニングナイト Tue Apr 14, 2020 9:09 am

私は今、星となり、空にいる。私が生きていた時に愛した者は、ここにはいない。でも地上にいる訳でもない。彼は暗黒の森に行ってしまったのだ。兄は今、地上で活躍中だ。
「大丈夫?」
レパードスターが現れた。自分が1番尊敬した猫。
「はい。大丈夫です。少し生きてる時のことを考えていまして」
私は平然を装った。私はまだ彼を愛し続けているが、彼の方はきっと、私の事など忘れているだろう。

俺は暗黒の森の戦士だ。父さんの計画を実行している。いつかは我々暗黒の森の猫たちが地上も空も支配する。スター族は憎い。だが、1人だけ、自分の愛した者がいた。今も思い出す。
「ホークフロスト!アイヴィーポーがそろそろ来るぞ!」
父親であるタイガースターの声だ。
「今行く」
ホークフロストは走ってタイガースターの元に行った。俺の愛したあいつは俺のことなど、もう嫌いになっているだろう。そう考えていると不思議と悲しくなってくるのは何故だろう。

2匹は愛し続けていた。

シャイニングナイト
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鷹とカラスは恋をする Empty 第1章

投稿 by シャイニングナイト Tue Apr 14, 2020 11:21 am

今は命名式の最中だ。さっき、レパードスターの収集の声がしたところだ。私は興奮で毛が逆だった。
「本日より、戦士名を獲得するまでの間、この見習いをフリーズポーと命名します」
フリーズポーは目を興奮で輝かせた。
「ミスティフット指導者に指名します。」
フリーズポーが思わずしっぽを立てた。兄はミスティフットが1番尊敬すべき戦士だと信じている。2匹は鼻を触れ合わせた。
「もう1匹の子は、クロウポーと命名します。指導者は…」
私は指導者が誰かを楽しみにした。そして聞いた瞬間全身に震えが走った。
「指導者は私です。クロウポーを私の弟子にします」
私は夢かと思った。夢なら覚めないで!私の憧れであるレパードスターが指導者だなんて!

この日、私はクロウポーになった。

シャイニングナイト
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鷹とカラスは恋をする Empty 第2章

投稿 by シャイニングナイト Tue Apr 14, 2020 11:59 am

今日から私は見習い〜♪クロウポーはウキウキしていた。今日から見習い部屋で寝るんだ!そして先輩に挨拶をしようと思った。ホークポーとモスポーだ。
「ホークポー、モスポー!よろしくね!」
私は笑顔で挨拶をした。モスポーは控えめに挨拶を返した。
「よろしく。ホークポーは?」
兄のフリーズポーは首をかしげた。そういえば…。しばらく3匹で喋っていると物音がした。
「獲物がいっぱい獲れたから祝いだ」
ホークポーは目をそらして、ネズミ2匹とハタネズミ1匹、リス1匹を差し出した。見習い全員分だ。
「こんなに獲れるなんてすごいね!ホークポー、さすが!私にもコツを教えて欲し…」
クロウポーは笑顔で振り返って、固まった。自分は、ホークポーに釘付けになった。か、かっこいい…!一目惚れだった。

私はこの日、恋をした。

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鷹とカラスは恋をする Empty 第4章

投稿 by シャイニングナイト Tue Apr 14, 2020 1:51 pm

ホークポーは一族の集団の中で、命名式を見ていた。ちょうど、どちらの見習いも指導者をもらった所だ。ホークポーの目は自然とクロウポーの方へ向かった。あの賢そうな顔をした、元気で美しい黒猫から目が離せない。そうだ、獲物を捕って行ってやろう。きっと、喜ぶに違いない。今日は大漁だった。
「獲物がいっぱい捕れたから祝いだ」
ホークポーは照れくさくなって目をそらしながら獲物を差し出した。
「こんなに獲れるなんてすごいね!ホークポー、さすが!私にもコツを教えて欲し…」
クロウポーはホークポーを見て固まった。ホークポーはクロウポーに見つめられて、赤くなっていくのが自分でも分かった。鼓動が激しくなっているのが分かる。

これが…、恋なのか…?

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鷹とカラスは恋をする Empty 第5章

投稿 by シャイニングナイト Tue Apr 14, 2020 5:29 pm

私、クロウポーは初めての訓練なので張り切っていた。早起きして、毛並みを整えた。私の黒い毛はよりつややかになる。
「クロウポー、準備はいいかしら?」
レパードスターのしなやかで美しい黄金色の体が見習い部屋に入って来た。クロウポーは思わずうっとりした。
「はい!準備はバッチリです!」
張り切って大声で言い、ピンと背筋を伸ばした。
「リヴァー族と言えば魚取りよ。行きましょう」
リヴァー族の雌の族長はサンダー族との境界線である川へ向かう。クロウポーはワクワクして心臓がバクバクした。
「あそこも私たちの縄張りですか?」
私は大きな岩をしっぽで指した。川の先にある大きな岩。でも、よく嗅いでみると川のこっち側にリヴァー族がマーキングしたにおいがした。クロウポーは恐る恐る族長を見上げた。
「あそこはサニングロックスよ。昔から2つの部族が取り合っている場所。だけど真の持ち主はリヴァー族よ。今はサンダー族に貸しているけど、いずれは取り返す」
レパードスターはサンダー族の縄張りの奥をにらんだ。
「さあ、気を取り直して。魚の捕り方を教えるわよ」
リヴァー族の族長は笑顔を取り戻し、川のふちに座った。クロウポーは全てを覚えようと思ってじっと見つめた。レパードスターは川をのぞき込んで片足をあげて構えている。そして、かぎ爪を出した前足で銀色の大きなをすくった。そして、素早く噛み付いて仕留めた。全く無駄のない動き!すごい!
「私も頑張ります!」
クロウポーはレパードスターの見よう見まねで頑張った。すると小さめではあるが、魚を獲るのに成功した。
「さすがです!族長の教えは分かりやすくて為になります!」
私は喉を鳴らした。族長はやっぱり凄いです!
「あなたは優秀な狩猟猫になりそうね」
レパードスターは私を褒めてくださった!私はそれだけで、ものすごく嬉しかった。

この日、私は魚の捕り方を覚えた。

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鷹とカラスは恋をする Empty 第5章

投稿 by シャイニングナイト Tue Apr 14, 2020 9:30 pm

魚の捕り方を教わった私は縄張りをぐるっと見て回った。今日はすごく充実した日だった。見習いって素敵!
「フリーズポー!聞いて、聞いて!今日、魚の捕り方を教わったのよ!」
私はキャンプに帰ると魚をくわえて真っ先に兄の元に駆け寄った。そして、今日のことをまくし立てる様に話した。
「そうか。僕も教わったよ。ついでに泳ぎ方もね。ミスティフットはやっぱり素晴らしい戦士さ!」
フリーズポーはミスティフットを尊敬しまくっている。子猫の時からそうだ。確かに素晴らしいけど…。
「泳ぎ方?いいなぁ〜」
クロウポーは羨ましそうな声を上げた。実際、羨ましくてたまらなかった。自分がリヴァー族に生まれて良かったと思う理由はたくさんあるが、そのうちの一つは華麗に泳ぐことが出来る所だ。水の中をスイスイと泳ぐ華麗な自分が目に浮かぶ。
「クロウポー、あなたの捕った魚、自分で食べていいわよ」
レパードスターがさっそうと現れて優しい口調で言った。クロウポーはこくんとうなずいた。クロウポーは自分で仕留めた魚を口に入れた。美味しい!特に自分で捕った魚は格別だ。ホークポーも一緒なら良かったのに。そんなことを自然と考えていることに気づき、耳の先からしっぽの先まで熱くなった。

この日、私は自分で仕留めた魚を食べた。
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鷹とカラスは恋をする Empty 第6章

投稿 by シャイニングナイト Wed Apr 15, 2020 9:58 am

今日は4日目の訓練の日だ。2日目は普通の狩りを習った。狩りは完璧!私って優秀かも!…って2日目まで思ってた。3日目は戦いの訓練。何度も練習をしなきゃ出来なかった〜。それが普通なんだけど狩りの時は優秀だったのに〜。意気消沈中のクロウポーでございます…。だる〜い!もうヤダ!
「クロウポー!早起きは三日坊主ってわけ?!情けないわね!早く起きなさい!訓練に行くわよ!」
レパードスターの怒鳴り声がする。クロウポーは重い体を起こして立ち上がった。ボサボサの毛並みを整える。
「レパードスター、昼からじゃダメですか?」
クロウポーは情けないことを聞いた。レパードスターの目にからかうような表情が浮かんだ。
「あれえ?ホークポーも特別に一緒なのにいいのかなあ?行かないって言っておこうか?」
レパードスターの発言にクロウポーは熱くなった。ば、バレてる!で、でも、行きたい!
「行きます、行きます!今すぐ行きます!あ、でも少し待って下さい!毛並みをもっとしっかり整えないと!」
クロウポーは慌ただしく毛づくろいを済ませた。体がガチガチに緊張して、震える。落ち着け、落ち着け〜!
「ホークポー、その、一緒に訓練ができて…、う、嬉しいです…。」
馬鹿か私は?こんなにしどろもどろだとバレる!いや、別にばれてもいいんだけど…、ってつまりどういうことだよ!
「俺もだ」
ホークポーはクロウポーと目を合わせずにレパードスターの方を向いた。レパードスターはしっぽを立てて先頭に立った。レパードスターは相変わらず素晴らしいが、今の私の興味はホークポーの方に向いていた。たくましい体。素敵…!

この日、私は合同訓練をした。
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鷹とカラスは恋をする Empty 第7章

投稿 by シャイニングナイト Wed Apr 15, 2020 2:33 pm

僕はフリーズポー。クロウポーの兄だ。最近、見習いになったのだが、あまり変わらない。僕は小柄なので子猫の時から馬鹿にされていた。変わらない。今も馬鹿にされている。
「おい、チビ。最近調子はどうだ?」
意地悪く尋ねてくるのはついこの間戦士になった雄猫。ファイヤストームだ。悔しいが、こいつはスタイルがいい。
「チビじゃない。フリーズポーだ」
僕は冷たく言い放った。僕の裏の顔を知っているのはファイヤストームだけだ。僕は優しい優等生として有名だがそんなことはない。自分で言うのもなんだが、結構黒い。
「愛しのミスティフットはパトロールに行ってるぞ、チビ。だから俺が狩りに連れて行ってやる」
ファイヤストームはえらそうにしっぽを振る。なんだよ、えらそうに。たかが先輩ってだけだろ。
「ミスティフットは憧れなだけで好きな猫ではない。後、クロウポーはいないからな。ホークポーと訓練に…」
フリーズポーの声はファイヤストームの叫び声にかき消された。
「はああああ?!じゃあ、クロウポーはいないの?いないだけでも嫌なのにホークポーと一緒?ふざけんなああああ!」
ファイヤストームは騒ぎ立てる。僕は耳を折り曲げた。うるさいな、お前がふざけるなよ。叫ぶな。
「黙れ」
フリーズポーは冷たく言い放ってやった。
「黙れない!こんな状況で黙れるか!」
ファイヤストームはわけの分からないことを言う。フリーズポーは最終手段に出た。ずっと前から試そうと思ってたこと。
「クロウポーとお前が一緒に狩りに行けるように仕組んでやるから俺を馬鹿にするな。」
フリーズポーがそう言うとファイヤストームはピタリと黙った。
「その話、乗ったぜ。」
コロッと態度を変えるファイヤストーム。あーあ、めんどくせー先輩だぜ…。フリーズポーの裏の顔。それは表の顔からは想像できない。結構やばめな性格なのだ。フリーズポーは1人でボソッとつぶやいた。それを聞いていたものはいない。
「妹に手出しするやつは誰だろうと許さない。誰にも妹は渡さない。クロウポーに惚れたやつは覚悟しろ」
怪しい顔をするフリーズポー。

妹のためなら手段は選ばない。


最終編集者 シャイニングナイト [ Thu Apr 16, 2020 9:47 am ], 編集回数 1 回
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鷹とカラスは恋をする Empty 追加の登場猫紹介

投稿 by シャイニングナイト Wed Apr 15, 2020 2:48 pm

追加の登場猫紹介

ファイヤストーム(火の嵐)
オレンジ色の体に赤色の縞柄の雄猫。えらそうな新米戦士。フリーズポーを馬鹿にしている。ホークポーはライバル。クロウポーのことが好き。好きな子には優しい。ちょっと馬鹿。

「俺は戦士なんだぞ!」
「お前って馬鹿だな」
「クロウポー、一緒に狩りに行かないか?」
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鷹とカラスは恋をする Empty 第8章

投稿 by シャイニングナイト Thu Apr 16, 2020 10:12 am

クロウポーは午前中に泳ぎ方を習った。びしょびしょになったが、楽しい時間だった。私は泳げるようになったのだ!ホークポーは一緒にいたが、途中から別行動になってしまった。
「レパードスター、午後は何をするんですか?」
私は族長を興味津々に見上げた。
「午後からは好きにしなさい。あなたは狩りをした方がいいわ。まだ見習いなのに素晴らしい狩猟猫だからね。」
レパードスターはキャンプに帰ってメンバーを探してくるようにうながした。クロウポーは褒められたことにウキウキしながら帰った。兄のフリーズポーが珍しくファイヤストームと一緒だ。いや、珍しいどころかありえないはず…。ま、いっか。
「やっほー!お兄ちゃん、ファイヤストーム!」
クロウポーは笑顔でしっぽを振りながら二匹に近寄った。
「やあ、クロウポー!」
ファイヤストームが駆け寄ろうとしてフリーズポーに睨まれた。
「お兄ちゃん、一緒に狩りに行かない?」
クロウポーはフリーズポーを誘うことにした。
「俺は午後からミスティフットと戦いの訓練をしなくちゃダメなんだ、ごめんな。その代わりにファイヤストームが行ってくれるってさ。良かったな、クロウポー。」
お兄ちゃんは優しくクロウポーの耳をなめる。クロウポーは喉を鳴らした。戦士と一緒に狩りだなんて!嬉しい!
「ありがとう、ファイヤストーム!」
あ、私の馬鹿!ファイヤストームは戦士で、先輩なのに!タメ口だなんて!やっちゃった!怒ってるかな?
「あ、タメ口で構わないよ。僕こそお礼を言いたいよ。僕と一緒に行ってくれてありがとう」
ファイヤストームはクロウポーと鼻面を触れ合わせた。兄のフリーズポーの目に敵意どころか殺気まで浮かんだのは気のせいだろうか?気のせいだ、兄はそんな性格じゃない。
「じゃあ、行こう!どっちが多く捕れるか勝負しましょう!負けないわよ!私、ハタネズミを食べたい!」
クロウポーはファイヤストームの周りをぐるぐる回った。楽しみだ!興奮する!体の奥から震える!
「ああ、僕だってまけないぞ!僕はうさぎが好物なんだ!」
二匹は楽しくお喋りをしながらキャンプを出て狩りを始めた。

この日、初めての指導者のいない任務をした。
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鷹とカラスは恋をする Empty 第9章

投稿 by シャイニングナイト Fri Apr 17, 2020 8:52 am

ふう、走ったら疲れた。私はファイヤストームと競争をした。結果はなんと…、私が勝った!手加減をしてくれたのかもしれないが。まあ、気にしない!考えるのは面倒だ。
「ハタネズミ!いた!」
小声で言うとクロウポーは身をかがめた。しっぽを下げて、忍び歩きをする。よし、まだ気づいていない。サッと飛びかかった。ハタネズミはあっという間に私の手の中に。
「やったあ!捕ったあ!」
子猫のようにはしゃいでしまってから、慌てて胸の毛を舐めて誤魔化した。恥ずかしい……。
「期待の狩猟猫だな!未来で活躍するのが目に見える!」
ファイヤストームはクロウポーを褒めた。クロウポーはびっくりしたのを隠した。いつも偉そうな態度ばかりとっているイメージがあった。違うのかも。
「ありがと!でもまだまだ……」
クロウポーは謙遜して言った。でも実は私って凄いかもと思い始めていた。今のところ百発百中だ!
「俺はうさぎを捕りたいな…」
ファイヤストーム辺りをきょろきょろ見回した。クロウポーも一緒に探した。リヴァー族のいいところ2!地上の獲物が減っても魚がいるので絶対に飢えに苦しむことはない!その日はハタネズミを1匹、リス2匹、うさぎ1匹、ネズミが1匹とたくさん捕れた。私って本当に凄いかも……!

この日、私は狩りを大成功させた。
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投稿 by シャイニングナイト Sat Apr 18, 2020 4:06 pm

追加の登場猫紹介

ミッドナイトムーン(真夜中の月)
足の先、耳の先、しっぽの先が黄金色の雌の黒猫。目は綺麗な琥珀色。かなり毛が長く、美しい。本人的には邪魔。ファイヤストームの同期。ふわふわ天然系。本人には色々自覚がない。かなり鈍感。怒った時の笑顔は恐ろしすぎてレパードスターでも怖がる。

「この毛は邪魔なだけですよ?」
「ファイヤストーム?友達です!」
「あ、やりますか?喧嘩なら買いますよ♪」
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投稿 by シャイニングナイト Sat Apr 18, 2020 4:42 pm

フリーズポーはファイヤストームを1発殴った。
「痛え!何するんだよ、チビ!」
ファイヤストームは殴り返した。フリーズポーは恐ろしい睨みを効かせた。悪いのはお前だろ。妹と仲良くしまくりやがって。
「妹はお前に気はない」
フリーズポーは言ってやったがファイヤストームは落ち込みもせず、だから?という目をしてこちらを見る。
「今からその気にさせるんだよ」
ファイヤストームはそんなこともわからんのかと言わんばかりの顔をする。お前には無理だろうな。フリーズポーはそう思った。
「ファイヤストームに、フリーズポー!珍しいね〜、2匹が一緒なんて!何だか知らないけど混ぜて〜♪」
ミッドナイトムーンがにこやかな笑顔で走って来た。長い毛をなびかせて走って来る姿は美猫そのもの。
「え?お前も?いや……」
ファイヤストームは反対しようとしたが、フリーズポーはその話をさえぎった。ミッドナイトムーンなら大歓迎だ。
「もちろんいいよ!でもどうして?」
フリーズポーはイケメンスマイルを浮かべた。ファイヤストームが馬鹿にして鼻を鳴らした。
「うーん、なんでだろ?」
ミッドナイトムーンはあははと笑いながら肩をすくめた。フリーズポーはその笑顔にドキドキした。
「おい、フリーズポー、ちょっと来い」
ファイヤストームがしっぽで招く。いつもなら怒鳴っているはずだが、ミッドナイトムーンがいるので無理だ。
「すぐ戻るよ」
フリーズポーは一言声をかけるとファイヤストームの元に行った。ここでは2匹だけだ。
「お前、ミッドナイトムーンの事、好きだろ?」
ファイヤストームは呆れたように目を回した。フリーズポーは顔が一気に熱くなった。ミッドナイトムーンは美猫だけど…!
「何を言い出すんだ馬鹿!僕がミッドナイトムーンの事がす、好き?!でも僕は見習いで……」
フリーズポーは言い訳に過ぎないと思いながらも抗議した。
「やっぱりな。でも問題ない。たかが何ヶ月の違いだろ?俺もあいつも見習いに毛が生えた程度」
ファイヤストームは隠さなくてもいいと言う。フリーズポーは混乱した。なぜ!こいつごときにバレるのだ!
「でもミッドナイトムーンは僕のこと、どうとも思ってないよ……。だから、諦めた」
フリーズポーは肩をすくめた。だがファイヤストームは目を輝かせた。何をしようと言うんだよ……。
「お前が俺の妨害をしなければ、ミッドナイトムーンの同期である俺が、お前とあいつが一緒になれるようにしてやるぜ!」
ファイヤストームが取引を持ちかけてきた。フリーズポーはチラッとミッドナイトムーンを見た。ミッドナイトムーンの様な美猫。そのうち誰かにとられてしまうかも……。今も雄猫が話しかけている。フリーズポーは決心した。
「いいだろう」
フリーズポーは取引に応じたのだ。大丈夫、クロウポーはこんなやつなんかに気はない。俺が妨害するまでもない。
「やあ、お待たせミッドナイトムーン」
フリーズポーはそっと隣に座った。ミッドナイトムーンと毛がすれあう。思わずドキドキして顔が赤くなる。

僕の恋の相手は美猫、ミッドナイトムーン。
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投稿 by シャイニングナイト Sun Apr 19, 2020 5:42 pm

あれから4ヶ月後。かなりの訓練を積み、戦士に近づいた。でも、クロウポーは別のことを考えていた。
「ホークポーは私の事、どう思ってるかな?」
クロウポーは思わずため息をついた。ホークポーはたくましくて、かっこよくて、戦士になる素質がある。
「思い切って、告白すべきかなあ?」
クロウポーはそんなことをずっと悩んでいた。そうだ!兄に相談しよう。いいアドバイスをもらえるかもしれない。
「お兄ちゃん、ちょっと聞いてくれる?」
クロウポーは見習い部屋にいたフリーズポーに話しかけた。
「いいよ。どんなこと?」
フリーズポーは優しく微笑みかけてくる。お兄ちゃん、戦士になったら絶対モテるよなあ。って、そうじゃなくて!
「実は…………」
クロウポーは小声でフリーズポーに相談した。絶対に私の味方をして、アドバイスをくれると思っていたが違った。
「は?!ほ、ホークポー?!」
フリーズポーは驚きを隠しきれず、口をパクパクさせている。
「だから、アドバイスちょうだい」
クロウポーは可愛い顔をして(できたと思う)ねだった。フリーズポーはまだ固まったままで、ようやく口を開いた。
「でもあいつは野心がありすぎる!もう今の時点で族長になりたがってる。ミスティフットと敵対してるし!」
フリーズポーは予想に反して大反対した。
「いいじゃない!私が誰を好きになろうと!族長になりたいのはリヴァー族のために努力をしたがってるだけよ!それに、誰だって苦手な猫や、意見が合わない猫がいる!」
クロウポーは思わず兄に向かって怒鳴った。フリーズポーは毛を逆立てた。ホークポーを悪いやつだって決めつけないでよ!
「でもあいつは浮浪猫の子だぞ!戦士の血が流れてないんだ!」
フリーズポーが言った言葉にクロウポーはショックを受けた。親で決まるの?信用できるか、できないか。その猫の実力は認めてもらえないの?どんなに頑張っても生まれのせいで信じてもらえないの?そんなの嫌だ!
「浮浪猫の子だからって何?!もうお兄ちゃんなんて大嫌い!」
クロウポーは大声でわめき散らしてから、見習い部屋を出た。心配した顔のホークポーがこちらに来る。
「どうした?暗い顔して」
ホークポーが私のことを気にかけてくれてる。嬉しくてたまらなかった。でも、全てを話す訳には行かない。
「お兄ちゃんと喧嘩しちゃったの……」
クロウポーは声に出すと涙が溢れそうになって、こらえた。
「そうか……。でもきっと仲直りできるから、心配するなよ」
ホークポーはこんな私に笑顔を向けてくれる。やっぱりホークポーは悪い子じゃない。フリーズポーが間違ってる。

この日、私は兄と喧嘩をしてしまった。
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投稿 by シャイニングナイト Mon Apr 20, 2020 11:07 am

クロウポーの馬鹿。絶対ホークポーは将来いい猫にならない。そんな気がする。そしてクロウポーは最悪なことになる。そんな気がしてならない。心配してるのに、どうしてだよ。
「フリーズポー?そろそろ見習い全員が腕前テストを受けるから今1度腕を磨き直すわよ」
ミスティフットが隣に来て言ったが、フリーズポーは上の空だった。そうか、もう戦士か……。ん、戦士?
「え!もうすぐ戦士になるんですか!」
フリーズポーは大声でたずねた。ミスティフットは驚いたが、落ち着いて返事をした。
「そうよ。だから今まで以上に頑張るのよ」
ミスティフットはフリーズポーの頭をなめる。
「ミスティフット、副長であれば、見習いに構ってないで、一族のパトロールの予定を決めたらどうですか?」
偉そうな態度をして現れたのはホークポーだ。ミスティフットは体中の毛をぶわっと逆立てた。
「決める前に見習いを喜ばせる時間ぐらいあるわ!見習いのくせに私に指図しないで!」
ミスティフットとホークポーは火花が散るんじゃないかというぐらいに睨みあった。フリーズポーは後ずさった。
「お、落ち着いて」
フリーズポーはイケメンスマイルを浮かべたが、無効化どころかフリーズポーまで巻き込まれてしまった。
「ちょっと!ふざけた笑顔を浮かべないで!」
ミスティフットは怒りの形相で詰め寄った。
「お前は引っ込んでろ!」
ホークポーは背中を弓なりに曲げて威嚇した。
「は、はい……」
フリーズポーはそう言うしかなく、引き下がった。ミッドナイトムーンがしっぽを振っている。横にリラックスするように座っている姿も美しくて釘付けになる。
「なんだい?」
フリーズポーは隣に座った。
「あの二匹はほっとくのが1番だよ。関わると、さっきみたいにギャアギャア、シャーってなるから〜」
ニコニコ笑顔で言っているが、語彙力がなさすぎる。でも、そんなところも天然感がして可愛いっ!
「そうか。でも、喧嘩って嫌いなんだよね」
フリーズポーは思わずつぶやいた。
「みんな喧嘩は嫌いだと思うよ〜」
ミッドナイトムーンがフリーズポーの耳を優しくなめる。フリーズポーはミッドナイトムーンの頬を舐めてあげた。

僕の毎日は大変だ。
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投稿 by シャイニングナイト Sat Apr 25, 2020 6:37 pm

この間、ホークポーはホークフロストになり、モスポーはモスウィングになった。そして今は私の命名式。兄とはまだ喧嘩をしたままだ。絶対に私は譲らないと決めている。それよりも私はどんな名前になるのだろうか。クロウフライト(飛ぶカラス)とかかな?飛ぶ時のカラスは黒い羽を広げて綺麗だし。あ!それじゃあ自画自賛してるみたいに聞こえるかも。そんなつもりじゃないよー。そんなことを心の中で思っているとレパードスターが口を開いた。
「わたくし、リヴァー族の族長であるレパードスターは、この二匹の見習いを見ていただきたく先祖の戦士たちにお願い致します。この二匹は一生懸命訓練をし、あなた方の定められた崇高な掟を理解すべく努力してきました。そこでこのたび、わたくしはこの二匹を戦士として推薦致します」
レパードスターが長い長い決まり文句(あくまでクロウポーの感想)を言い終えると私たち兄妹を見つめた。
「フリーズポー、クロウポー、あなた達は自分の命を犠牲にしてでも戦士の掟を守り抜き、我が一族を弁護し保護することを誓いますか?」
クロウポーは興奮で震えた。ようやくこの時が来た!
「「誓います」」
フリーズポーは落ち着いて、クロウポーは興奮して答えた。
「それではスター族の権限を借りて、あなた達に戦士名を与えましょう。フリーズポー、今この瞬間より、あなたはフリーズフルス(凍った川)という名になります。スター族はあなたの思慮深さと敏捷さをたたえ、リヴァー族の正式な戦士として歓迎します」
レパードスターは進み出て、フリーズフルスの頭に鼻先をのせた。フリーズフルスは敬意を込めてレパードスターの方を舐め、他の戦士たちの集団に加わった。
「クロウポー、今この瞬間より、あなたはクロウウィング(カラスの翼)という名になります。スター族はあなたの賢さと勇気をたたえ、リヴァー族の正式な戦士として歓迎します」
レパードスターはフリーズフルスにしたようにクロウウィングの頭に鼻先をのせた。レパードスターは誇らしげに目を輝かせた。私は精一杯の敬意を込めて丁寧に族長の肩を舐めた。すると一族の集団の中から新しい戦士をたたえる鳴き声が上がった。
「フリーズフルス!クロウウィング!フリーズフルス!クロウウィング!」
一族の声はキャンプによく響いた。
「もうすぐ真夜中になります。先祖から代々伝わるしきたりに従って、フリーズフルスとクロウウィングは夜明けまで無言で座って寝ずの番をしてもらいます」
クロウウィングは真剣にうなずき、フリーズフルスは落ち着き払った様子でうなずいた。クロウウィングはキャンプの出入口に座った。隣に兄も座る。喧嘩をしているので口を利かずに過ごしていて、いつもは気まずくなるのだが、今は寝ずの番で喋ってはいけないので一族に不思議そうに見られることも無い。でも私は少し寂しかった。兄が謝ってくれたらすぐ許すのに。でも今はくらいことを考えるより喜ぼう。訓練を重ねてようやくなったのだ。念願の戦士に.......!

この日、私は戦士になった。
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投稿 by シャイニングナイト Sun Apr 26, 2020 10:02 am

クロウウィングはぶるっと体を震わせた。今、ようやく太陽が上り始めたところだ。太陽が上るのって遅い!もっと急いでよ!眠くて眠くて死んじゃうよー。
「もういいわよ。2人とも」
ミスティフットが現れてニコリと微笑んだ。フリーズフルスは丁寧に頭を下げると思いっきり伸びをした。
「あー、ようやく!」
クロウウィングは大きなあくびをするとつぶやいた。
「フリーズフルス〜、今から寝るの〜?それとも、私と一緒に狩りに行く〜?」
のんびりとした声が聞こえてミッドナイトムーンが現れた。フリーズフルスは姿勢を正した。
「ああ、狩りに行くよ」
フリーズフルスはミッドナイトムーンの隣を歩いてキャンプを出ていった。いいなあ、戦士になって最初のお出かけが好きな猫と2人きりで狩りだなんて。ホークフロストはいないもんなあ。
「寝ようかな?」
クロウウィングは戦士部屋に向かった。今日からは私も戦士部屋で寝ていいんだよね。おやすみ〜。クロウウィングはしばらくすると誰かにつつかれて起きた。仕方なく片目を開けると、すぐに起きて姿勢を正し、毛をササッと整えた。
「今日からは戦士同士だな。獲物、食うか?」
ホークフロストが空き地に出て、大きな魚をクロウウィングに差し出した。クロウウィングは喉を鳴らした。
「ありがと!」
クロウウィングはその魚をあっという間に平らげた。うーん、美味しかった!獲れたての魚は特に最高!
「喜んでもらえて嬉しいよ」
ホークフロストはクロウウィングの耳を優しく舐めた。

この日、私は戦士同士でホークフロストと食事をした。
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投稿 by シャイニングナイト Mon Apr 27, 2020 12:02 pm

クロウウィングは片目を開けた。向こうの方に兄が規則正しい寝息を立てて寝ている。まだ喧嘩をしたままだ。寂しい。
「フリーズフルス?」
クロウウィングは勇気を出して話しかけた。フリーズフルスは不機嫌そうに体を起こした。
「ホークフロストは危険だ。ミスティフットもそう言ってる。ミスティフットの言うことに間違いはない。副長なんだから」
フリーズフルスは唸りながら言う。考えを変えていないようだ。そう思ったが違ったようだ。
「.......でもお前が誰を好きになろうと自由にするといい」
フリーズフルスはいつも通りの笑顔に戻り、優しく言った。
「ありがと!認めてくれたのね!分かってくれると思った!」
クロウウィングはみんなが起きない程度の声で言った。フリーズフルスは笑ったままでうなずいた。
「ああ、お兄ちゃんと喧嘩してる間は寂しかったよ」
クロウウィングはフリーズフルスに体を寄せ付けた。
「僕もだよ。やっぱり兄妹は仲良しでいる方がいいよね」
フリーズフルスはクロウウィングの鼻面に鼻を押し付けた。二匹は仲直りをした。仲良しっていいな!

この日、私は仲直りをした。
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投稿 by シャイニングナイト Tue Apr 28, 2020 9:03 am

俺は深呼吸をしていた。クロウポーはクロウウィングになり、戦士になった。今日こそ、俺は言うのだ。
「ファイヤストーム、何してるの〜?」
するとのんびりと間延びした声がした。ミッドナイトムーンだ。ああ、もう!空気を読めえっ!
「深呼吸」
ファイヤストームは素っ気なく言った。だが、ミッドナイトムーンは喋り続けた。
「.なんで〜?そんなに緊張することあったっけ〜?」
ミッドナイトムーンは笑顔のまま喋る。しつこい!
「お前なんかに関係ねーだろ、黙れ!」
ファイヤストームは勢いに任せてそう言った。だが、すぐにまずかったと気づいた。ミッドナイトムーンの笑顔に敵意が宿った。
「お前なんか?黙れ?ひどい事言うね、口が悪いね。これは、厳し〜いお仕置きが必要かな♪」
ミッドナイトムーンは笑顔のまま、前足からゆっくりと爪を出す。やべえ、この笑顔、トラウマになるかも。
「あー!悪かった!なんでなのか教えるから許してくれ!」
ファイヤストームは頭を下げた。うわあ、情けない。
「うん、なら許すよ♪」
ミッドナイトムーンはすぐにいつも通りに戻り、フワフワのしっぽを前足にかけた。こいつ、マジでめんどくせぇ.......。
「実は、クロウウィングに.......こ、告白を.......」
ファイヤストームは左右に目を走らせながら小声で言った。
「えー!そうなの!じゃあ、頑張れ〜!」
ミッドナイトムーンは大声で言ってしっぽを左右に振った。ファイヤストームはビクッとした。声を落とせ、馬鹿!
「静かにしろ!」
ファイヤストームはミッドナイトムーンの口にしっぽを当てる。あー、めんどくせぇ。こんな同期いらねぇ。

ファイヤストームは勇気を出して告白の準備をした。
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投稿 by シャイニングナイト Tue Apr 28, 2020 9:05 am

ミッドナイトムーンはファイヤストームと喋った後、日向でウトウトした。片目を開けるとミスティフットが来た。
「ミッドナイトムーン、恋バナって興味ある?」
ミスティフットが何やら楽しそうである。でも私にとったら、恋愛?よく分からないんだよね〜、レベルだ。
「やる〜♪」
でも、少しは理解することが出来るかもという期待をこめてOKを出した。明らかにミスティフットは喜んでいる。
「じゃあ、レパードスターの部屋に来て」
ミスティフットは言い残すと獲物置き場から魚をとって族長の部屋へと消えた。ミッドナイトムーンも魚をとって族長の部屋へ向かった。族長も参加するのかなあ?
「ようこそ、ミッドナイトムーン」
レパードスターが歓迎するようにしっぽを立てた。いたのはレパードスター、ミスティフット、モスウィングだ。
「ミッドナイトムーンは好きな猫っているの?」
ミスティフットが聞く。みんな興味津々である。
「うーん、特には」
ミッドナイトムーンは首をかしげた。
「フリーズフルスは?」
レパードスターが聞く。
「うーん。ちょっと今のところはって感じ?」
ミッドナイトムーンはあいまいに答えた。
「ファイヤストームは?」
モスウィングが聞く。その名を聞くと心にグサリときた。ファイヤストームがクロウウィングに告白をすると聞いた時、なんだかモヤモヤした。応援すべきだから応援したけど。
「うーん、分からない」
ミッドナイトムーンは笑顔のまま肩をすくめた。3匹は互いに顔を見合わせている。その後はみんなの恋バナを私が聞いていた。だが、恋愛は難しく、あまり理解出来なかった

ミッドナイトムーンは恋愛で頭を悩ませた。
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投稿 by シャイニングナイト Tue Apr 28, 2020 11:35 am

俺はやれる!大丈夫だ!必ず上手くいく!
「クロウウィング?一緒に狩りに行かないか?.......2匹だけで」
ファイヤストームはクロウウィングに声をかけた。クロウウィングはこくんとうなずいた。2匹は並んで歩く。
「いきなりで悪いんだけど、お前のことが好きだ」
ファイヤストームは唐突に言った。クロウウィングは驚いて目を見開き、口をパクパクさせている。言うの、早すぎただろうか。まあ、いい。俺はやると決めたらすぐにやる。
「付き合って欲しい」
ファイヤストームはクロウウィングの空色の瞳を見て言った。クロウウィングは困った顔をした。
「あなたとは仲のいい友達だと思ってるし、素敵な猫だと思うけど.......」
クロウウィングは口ごもった。ファイヤストームには分かっていた。これはフラれたな、と。だが、クロウウィングの言った答えに恐ろしくショックを受けた。
「ごめんなさい、他に好きな人がいるの」

クロウウィングは申し訳なくなった。ファイヤストームはショックでしっぽをたれている。ああ、あなたが嫌いなわけじゃないの!許して!ホークフロストの方が好きだっただけ!
「でもあなたとは親友でいたい」
クロウウィングは期待に満ちた目で見上げたが、ファイヤストームは心ここに在らずと言った様子だ。
「ああ、そう言ってもらえて少しは嬉しいよ」
ファイヤストームはそう言ったが心はこもってなさそうだ。

この日、私は告白されたが断って落ち込ませてしまった。
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投稿 by シャイニングナイト Thu Apr 30, 2020 9:00 am

しばらく経ったある日。クロウウィングは十分経験を積み、素晴らしい戦士になっていた。兄も同じだ。保育部屋にもうすぐ見習いになる子猫がいる。エッジキットだ。
「あなたもそろそろ指導者になっても良いと思うの」
レパードスターが自分を呼んだので部屋に言ったが、こんなことを言われるなんて夢にも思わなかった。
「ほ、本当ですか?!」
クロウウィングは思わず立ち上がった。
「エッジキットの指導を任せてもいい?」
レパードスターが真剣な眼差しで言う。クロウウィングもピシッと姿勢を伸ばし、真剣に言った。
「はい、任せてください」
クロウウィングは丁寧に頭を下げた。
「明日の夜明けに命名式を行うわ」
レパードスターはもう行っていいよと言うようにしっぽを振った。クロウウィングは興奮したまま部屋を出た。私、指導者になるのね!でも、ホークフロストや、お兄ちゃんは?
「私だけ先に指導者になっていいのかなぁ.......」
まあ、とにかく。エッジキットに挨拶に行った。
「エッジキット!調子はどう?」
エッジキットは鋭い目で(というか怖いめで)こちらを見た。銀色の縞柄の雄猫はゆっくりと口を開いた。
「さっさと狩りに行った方が一族の役に立つんじゃない?僕みたいな子猫と必要のない話をするより」
鋭い指摘である。クロウウィングはちょっとムッとした。子猫のくせに!それにまだまだ時間はあるよ!
「今、時間はいっぱいあるって思っただろ?カラスちゃん」
エッジキットは馬鹿にしたように「カラスちゃん 」の部分をゆっくり言った。か、可愛くないやつ!
「そうよ!間違いないじゃない!」
クロウウィングは半分開き直った。時間があるのは時日じゃない!自分の弟子になる子と仲良くしたいのはみんな同じでしょ?
「時間は今も進んでる。少しでも一族の役に立つことが戦士の役目だと思うけど?カラス翼はどう思うわけ?」
エッジキットは冷たく言う。子猫の無邪気感ゼロだよ!何こいつ、見習いが楽しみじゃないの?
「見習いになるの楽しみ?」
クロウウィングは優しく問いかけた。だが、エッジキットは馬鹿じゃないのかという呆れたような目をこちらに向けた。
「見習いになるのは楽しみじゃない。長老のために獲物を捕ってマダニ取りもさせられて馬鹿にされてこき使われる存在なんかになりたくないね。戦士は楽しみさ。活躍すればいずれは族長になるんだから」
エッジキットは「族長」という言葉のところで目をキラリと光らせた。クロウウィングは恐ろしくなった。琥珀色の目が野心で輝いている。タイガースターもこんな感じだったのだろうか。この子は正しい道を進んでくれるといいけど.......。

この日、弟子を貰えることが決まった。
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投稿 by シャイニングナイト Thu Apr 30, 2020 9:09 am

追加の登場猫紹介

エッジポー(刃の足)
銀色の縞柄の毛皮に琥珀色の瞳を持つ雄猫。可愛げはないが賢い。顔はハンサムで体もスラリとしていてスタイルがいい。琥珀色の瞳はタイガースターそっくり。野心があるが、良心はまだある。みんなからは嫌われて、警戒されている。馬鹿にして名前を呼ぶことがある。時間にうるさい。

「タイガースター?あいつとは違う」
「時間を有意義に使えよ」
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