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「ああ、どうせ私は落ちこぼれ」

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投稿 by シャイニングナイト Wed Sep 01, 2021 10:19 am

題名同じなのでお気づきの方いると思いますが、「ああ、どうせ私は落ちこぼれ」のリメイクです!
題名の色でリメイク前とリメイク後見分けてください。
リメイク前の奴完結してねーだろって?はははははははは。
その通りです。いやでも、一番お気に入りの小説だからリメイクしたくなっちゃったんだよ。
今度はちゃんと完結させますので多分。

【注意事項】
・舞台は2期~4期まで(ネタバレ注意)。
・キャラの性格の捏造あり(キャラ崩壊の可能性あり)。
・更新スピードめちゃめちゃ遅い
・バッドエンドの可能性あり
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投稿 by シャイニングナイト Wed Sep 01, 2021 10:58 am

【character】

サンダー族
族長 ファイヤスター(火の星)♂
炎色のハンサムな雄猫。目は緑。穏やかで公平的。元飼い猫で部族を救った英雄。

副長 グレーストライプ(灰色の縞)♂
灰色の縞柄模様の雄猫。目は黄色。陽気。ファイヤスターの親友。

看護猫 シンダーぺルト(消し炭色の毛皮)♀
濃い灰色の雌猫。目は青色。一族全員を家族のように思っている。ファイヤスターの元弟子。

見習い看護猫 リーフポー(葉の足)♀
薄茶色の縞柄の雌猫。目は琥珀色。心配性。

戦士 サンドストーム(砂嵐)♀
淡い生姜色の雌猫。目は緑。厳しい。ファイヤスターの連れ合い。

戦士 ダストぺルト(土の毛皮)♂
後家茶色の縞柄の雄猫。目は琥珀色。気難しい。マロンポーとはよく喧嘩する。

戦士 ブライトハート(明るい心)♀
片目のない白と生姜色の雌猫。目は緑色。めげない。クラウドテイルの連れ合い。

戦士 クラウドテイル(雲の尻尾)♂
真っ白な雄猫。目は青色。ずけずけものを言う。ファイヤスターの甥で元飼い猫。

戦士 ブラクンファー(ワラビの毛)♂
金茶色の雄猫。目は琥珀色。優しく落ち着いた性格。

戦士 ソーンクロー(とげの爪)♂
金茶色の縞柄の雄猫。目は琥珀色。気が強い。

戦士 ブランブルクロー(茨の鉤爪)♂
こげ茶色の虎柄の雄猫。目は琥珀色。自分に厳しい。マロンポーと不仲。

戦士 アッシュファー(灰の毛)♂
斑点模様のある灰色の雄猫。目は青色。頑固だがいいやつ。

見習い マロンポー(栗の足)♀
茶色に白とこげ茶色の模様のある雌猫。目は緑。落ちこぼれ。リーフポーとスクワーレルポーの姉。指導者はグレーストライプ。

見習い スクワーレルポー(リスの足)♀
オレンジ色の雌猫。目は緑。片前足が白い。おてんば娘でトラブルメーカー。指導者はダストぺルト。

見習い ホワイトポー(白い足)♀
真っ白な雌猫。目は緑色。真面目で優しい。マロンポーの親友。指導者はブラクンファー。

見習い シュルーポー(トガリネズミの足)♂
こげ茶色の雄猫。目は琥珀色。優しく仲間思い。マロンポーが大好き。指導者はソーンクロー。

見習い スパイダーポー(蜘蛛の足)♂
黒くお腹が茶色い雄猫。目は琥珀色。脚が長い。偉そうな自信家。

母猫 ファーンクラウド(シダ雲)♀
ぶち模様のある淡い灰色の雌猫。目は緑色。過保護。シュルーポー、バーチキット、ラーチキット、ホリーキットの母親。



リヴァー族
族長 レパードスター(豹星)♀
珍しい斑点模様のある金茶色の雌猫。目は琥珀色。すべてに見返りを求める性格。

副長 ミスティフット(霞足)♀
青みがかった灰色の雌猫。目は青。みんなから信頼されている。

看護猫 マッドファー(泥の毛)♂
薄茶色の雄猫。目は琥珀色。弟子はモスウィング。

看護猫見習い モスウィング(蛾の羽)♀
斑点模様のある金茶色の雌猫。目は青色。元戦士。頑張り屋。兄を恐れている。

戦士 ホークフロスト(鷹の霜)♂
こげ茶色の虎柄の雄猫。目は氷色。野心家。
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投稿 by シャイニングナイト Thu Sep 02, 2021 10:42 am

第一章

 かさかさと獲物の動き回る微かな音がする。今日は天気が良く、絶好の狩り日和だ。おかげで獲物は巣穴からわんさと出てくる。今も美味しそうなネズミが木の根っこで木の実をかじっている。猫の気配には気づかない。今度こそ、出来るかもしれない。マロンポーは期待に胸を膨らませて飛び掛かった。が、飛び上がる時に落ち葉で足を滑らせ、無様な恰好でばたんと着地した。ネズミにはあと鉤爪一本分の距離で逃げられた。
「いい加減にしろ!子猫でももう少しまともに狩りができるぞ!」
ダストぺルトが毛を逆立てて、私に向かって激しく唸った。
「この子は精いっぱいやってるわ」
ブライトハートが困ったような声で助け舟を出してくれた。
「精一杯な気持ちじゃ腹は満たせない!」
ダストぺルトは今度はブライトハートに食って掛かった。それでもブライトハートはひるまない。それどころか目は同情の色で満ちている。ブライトハートさえもが私に腹を立てているわけじゃないでしょう?一族全員に嫌われたらと思うとぞっとした。
「ファーンクラウドが心配なのはわかる。でも、怒ったってしょうがないでしょう?この子だってわざと逃がそうとしてるわけじゃないわ」
ブライトハートはダストぺルトにそう言った。そういうことか。マロンポーはようやく腑に落ちた。
「でも、こいつは足元にいる年老いたネズミさえ捕らえられそうにないよ」
ダストぺルトがボソッと言った。そう思いたくなるのは仕方ないが、その言い方はないわ!マロンポーは悲しくなった。
「ごめんね、マロンポー。狩りはやめて、グレーストライプと訓練していらっしゃい」
ブライトハートが申し訳なさそうに言う。マロンポーは文句を言わずにその場を去った。とことん自分が嫌になる。今日だって、私のせいで獲物が一匹も捕れなかったのだ。何もやってもいつも出来ない。スクワーレルポーは戦士見習いとして、リーフポーは看護猫見習いとして優秀なのに、私はどちらも出来ない。普通どころか、落ちこぼれだ。いつも妹たちに比べられて、怒られて、陰口を叩かれて。私だって好きで落ちこぼれになったわけじゃないのに!
「マロンポー!ダストぺルトとブライトハートはどうしたんだ?」
グレーストライプが不思議そうに聞いた。いつの間にかキャンプ近くまで来ていたようだ。
「訓練をするように言われました」
マロンポーはうつむいて答えた。さすがのグレーストライプでも、獲物を全て逃がしたなんて言ったら、私を指導するのがもう嫌になるに違いない。それは絶対いや!そうしたら私は一生戦士になれないわ。
「そうか。じゃあ、行こう」
グレーストライプは怪訝そうな顔をしたが、特に何も詮索せずに訓練場へと向かい出した。マロンポーも慌てて後を追う。多分、戦いの訓練なんだろうな。嫌で嫌でしょうがない。
「よし、マロンポー。守りの技を練習するぞ。俺が飛び掛かるから、お前は自分の身を守れ」
グレーストライプは、私に守りの技しか教えない。理由は分かっている。私が攻めなど出来るわけがないし、そもそも守りすらも無理だ。なら最低限自分の身ぐらい守れるようにというわけだ。だが、私はそれすらも出来ない。すると突然、グレーストライプが突進してきた。慌てて横によけたが足を滑らせた。グレーストライプはそれを見逃さず、一瞬で踵を返して戻ってきて私を押さえつけた。私は力なく抵抗した。
「一瞬も気を抜くな、マロンポー」
グレーストライプは厳しく注意した。マロンポーはうなだれた。そんなの、見習いになって最初に習うことだ。今度は全神経をグレーストライプに集中させた。グレーストライプが飛び掛かってきた。私は素早く横へよけた。今回はちゃんと集中していたので足を滑らさなかった。マロンポーはちょっとした満足感を覚えた。グレーストライプがさっきまで私がいた場所に足をつく。マロンポーは体制を整えてまたグレーストライプに向き直った。が、息をつくまもなくグレーストライプは飛び掛かってきた。私はまた横へよける。が、グレーストライプは空中で身をひねって私の背中にのしかかった。息が苦しくなる。このまま押しつぶされてしまいそうだ。必死にもがいてもグレーストライプをはねのけることはできない。すると、ようやくグレーストライプは立ち上がった。
「マロンポー、今のが本当の闘いなら間違いなくお前は死んでいた」
グレーストライプはそう言った。だと思うわ。マロンポーは心の中で返した。
「横によけるだけじゃだめだ。だが、今日はもう夕方だ。明日にしよう」
グレーストライプは乱れた毛をさっと舐めると立ち上がった。マロンポーもグレーストライプにのしかかられて毛がボサボサになっていたが毛づくろいをする気にもなれなかった。キャンプに帰ると、ホワイトポーが駆け寄ってきて、おかしそうに声を上げた。
「マロンポーってば嵐にあったみたいな恰好!」
ホワイトポーは私の周りをぐるっと回った。
「ね、私の捕まえたリスを食べながらグルーミングしましょ」
ホワイトポーは私をつついた。ホワイトポーは唯一私のことをわかってくれる猫だ。私は喉を鳴らして同意を示した。ホワイトポーは獲物置き場に駆けだしたかと思うと、すぐ戻ってきた。
「はい。先に半分食べてていいわよ。私は先にあなたの毛をグルーミングするわ」
ホワイトポーは優しく言い、私の毛をリズミカルに舐め始めた。ホワイトポーは私が疲れ切っていることが分かったんだ。正午から狩りに出かけて、その後夕方まで訓練で、一切休む暇がなかったのだ。私はホワイトポーが仕留めた立派で美味しそうなリスにかぶりついた。私もホワイトポーみたいな猫になりたかったな。私は何をやっても上手くできなくて、一族に迷惑をかけることしかできない。そんな生活はもう嫌だ。


最終編集者 シャイニングナイト [ Fri Oct 01, 2021 4:09 pm ], 編集回数 3 回
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投稿 by スパークリングムーン Thu Sep 02, 2021 4:41 pm

マロンポーってお絵描きがしたい!お題が欲しい!で描いていた猫さんですか?
更新頑張ってください!

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投稿 by シャイニングナイト Fri Sep 24, 2021 8:12 pm

第二章

 見習い部屋の入り口から、眩しい光が差し込んでいる。もう朝か。私は部屋から出て、伸びをして体をほぐした。朝の日差しは丁度良いぐらいに温かい。だが、心地よかった気分は、一瞬で壊された。
「マロンポー!」
私は、その声が嫌いだった。聞きたくない。聞くとあの日の言葉が蘇ってきてしまう。そう考えると、妬ましくて、悔しくて、腹が立つ。
「なに、ブランブルクロー」
私はとげとげしく尋ねた。
「グレーストライプはパトロールに行くから、俺が代わりに戦いの技を指導しろと言われただけだ」
ブランブルクローはあくまで態度に出さないつもりのようだが、苛立って尻尾がぴくぴくしている。
「いやよ。それぐらいなら、自主練するわ」
マロンポーはそう吐き捨てて立ち去ろうとしたが、その途端尻尾に痛みが走った。ブランブルクローが私の尻尾を押さえつけていた。私は唸りながら尻尾を引き抜いた。
「指導者のグレーストライプが言ったことに逆らうつもりか?」
ブランブルクローは激しく尻尾を振り動かして唸った。
「はいはい。わかったわよ。行けばいいんでしょ?」
私はブランブルクローを睨み付けた。ブランブルクローは睨み返したが何も言わずに歩き出した。ブランブルクローも私が嫌いなんだから、断ればよかったのに!そんなにご機嫌取りが大事なわけ?やっぱり血は争えないのね。マロンポーは心の中で鼻を鳴らした。ブランブルクローもきっと父親みたいに族長になる日を夢見ているんだわ。
「よし。まず俺に襲いかかってきてみろ」
「指導者じゃないくせに、私に偉そうに指図しないで!」
私は怒鳴り、力任せにブランブルクローに襲いかかった。が、もちろんそんな攻撃では上手くいくはずもなく、やすやすとかわされた。
「なんだそれは?それで戦っているつもりか?」
ブランブルクローは馬鹿にして私を見下ろした。私は転んだままの体勢から低く体勢を整え、前足でブランブルクローの胸元へ飛び込んだ。ブランブルクローを押さえつけたが、私ごと転がられ、逆に押さえつけられた。
「自分より大きい相手にその戦い方は不利でしかない。殺してくれと言っているようなもんだ」
ブランブルクローは冷たく言った。なにそれ。アドバイスもなしに貶してて私が上手くなるとでも?マロンポーは怒りのあまり、よく考えずに爪を出した前足でブランブルクローの頬を引き裂いた。
「は?」
ブランブルクローは一瞬あっけにとられたが、すぐに歯をむいて唸った。そして私を力強く押し付けた。肩が痛い。ブランブルクローは私を思い切り木の幹へ投げて叩きつけた。
「そこで反省していろ。お前が何をしでかしたかよく考えるといい」
ブランブルクローは吐き捨てるように言うと、その場を去った。背中と肩が痛くて、立ち上がれない。マロンポーはため息をついて寝そべった。
「あれ、マロンポー!なにしてるの?」
目の前には、焦げ茶色の雄猫がいた。一瞬ブランブルクローかと思ったが、すぐにシュルーポーだと気付いた。
「別に何も」
マロンポーは目をそらしてからぼそっと言った。
「ふうん。ブランブルクローは?」
シュルーポーが辺りを見回してから聞いた。
「私と戦闘訓練してたけど、私が落ちこぼれだから腹を立ててどっか行った」
口に出してみると、少し辛くなってきた。そもそも落ちこぼれじゃなければこんなことにはならなかったのに。両親も妹たちも優秀なのに、どうして私だけ…。
「落ちこぼれなんかじゃないよ!」
シュルーポーが突然大声で言った。
「へ?」
私はすっとんきょうな声を上げた。
「マロンポーがいつも頑張ってるの、僕知ってるんだから。きっとマロンポーに合うやり方と合わないやり方があるんだよ。僕がマロンポーに合った狩りとか戦闘のやり方を考えるから、自分で自分の事落ちこぼれとか、もう二度と言わないで!」
シュルーポーは真剣な声で言い、私を見つめて笑った。私はぽかんとシュルーポーを見つめ返した。こんなこと言われたのは初めてだ。マロンポーは感じたことのない気持ちで心が満たされていくのを感じた。
「あ、僕なんか変なこと言っちゃった?」
私が返事をできずにいると、シュルーポーが焦っていった。
「あ、違うよ。ありがとう、シュルーポー」
私ははにかんで答えた。
「ねえねえ。これなら出来ないかなあ」
シュルーポーが恥ずかしさをごまかすかのように言い、後ろ足で立ち上がった。そして、見えない敵と戦うかのように空を引っ掻き、前足を地面につけた瞬間に前足を前に突き出した。
「やってみるわ」
不安だったが、マロンポーは後ろ足で立ち上がった。が、バランスを取りきれず、よろめいて前に倒れた。またやってしまった。せっかく私のことを落ちこぼれじゃないと思ってくれていたシュルーポーも、これで私に失望してしまうかもしれない。
「ねえ、良い技ができるようになったね!」
シュルーポーはくるっと尻尾をあげた。どういうこと?マロンポーは訳が分からず目をぱちくりさせた。
「ほら、倒れる時。爪を出しておけば引っ掻けるんだよ!相手も立ち上がっていればお腹を、相手が立ち上がっていなくても背中を、引っ掻くことができる」
シュルーポーは嬉しそうに言った。なんなら私よりも喜んでいて、思わず笑いそうになった。
「ありがとう、シュルーポー」
私はシュルーポーを見つめて瞬きした。
「お礼はいいって。皆は自分の教えた技しか成功としないのがいけないんだよ。だからマロンポーが自信を無くしちゃうんだ」
マロンポーは笑ってから、不満そうに付け足した。シュルーポーがこんなにも私のことを考えてくれていたなんて。私は正直すごく驚いた。
「シュルーポー!」
ソーンクローの怒鳴り声がした。
「あっ、やべっ。もう行かなくちゃ」
シュルーポーは声のした方を振り返って言った。
「じゃあ、頑張って」
シュルーポーは私とそっと鼻を触れ合わせ、ウィンクして去って行った。私はしばらく呆然と立ち尽くした。そして慌ててブランブルクローを追いかけに行った。さすがにあのままだと私がきつい説教されること間違いなしだ。ブランブルクローも悪いとはいえ、私は一族からの人気が高くない。きっとブランブルクローのことを言ってもさらに怒られるだけだろう。だからせめて謝っておかなくちゃ。いつもなら悲しくなったり腹が立ったりするが、今回はちっとも気にならなかった。なぜなら一族全員に嫌われようと、私にはシュルーポーがいるから。


最終編集者 シャイニングナイト [ Fri Apr 15, 2022 11:05 am ], 編集回数 1 回
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投稿 by シャイニングナイト Thu Sep 30, 2021 9:24 pm

第三章

 マロンポーは、凄くイライラしていた。皆が私に対して、何か隠し事をしているようでならない。ファイヤスターは、何かとスクワーレルポーとブランブルクローを遠ざけようとするのだ。そもそも、私からすれば今まで仲が悪かったスクワーレルポーとブランブルクローが一緒にいたがるかが分からない。皆は何かを知っているみたいだった。私の知らない、何かを。
「マロンポー、ブランブルクローと狩りに出かけろ」
ファイヤスターがゆっくり歩いてきて命令した。私は思わず顔をしかめた。なんで私が行かなくちゃならないの?私とブランブルクローの中が悪いのは父さんも知ってるでしょうに……!
「どうして?そもそも最近なぜ父さんはそんなにかっかしてるの?」
私は少し不満げに聞いた。
「かっかなんてしてない。ただ俺は二匹がおしゃべりをして時間を無駄にしようとするから仕事を与えているだけだ」
ファイヤスターは唸り声で答えた。
「私、別に二匹の事なんて聞いてないわ」
マロンポーは父の目をじっと見つめた。父は私の言葉にうろたえた。自分の失言に気づいたみたいだ。
「で?なんで私なの?」
私は厳しい口調で父を問いただした。
「お前なら、ブランブルクローを引き留めてくれるかと思ったんだ」
ファイヤスターはぼそぼそ言った。いろいろなことに罪悪感を覚えているのがはっきりとわかる。
「ふうん。それで?落ちこぼれは仕事ができないんだからそれぐらいしろって?」
私はとげとげしく言葉を吐き捨てた。
「そんなことは一言も……」
ファイヤスターは何か言いかけたが、私は無視して背を向けた。そして、ブランブルクローとスクワーレルポーが喋ろうとしている横を通りがかったので、私は立ち止まって厳しく命じた。
「きなさい、ブランブルクロー」
いやでも不機嫌な声が出てしまう。ブランブルクローの目に怒りが燃え上がった。だが、マロンポーはブランブルクローが言葉を発する前に、厳しい目でこちらを見ているファイヤスターを尻尾で指した。ブランブルクローはまだ何か言いたそうにしたが、しぶしぶついてきた。
「どうして俺がちょっとスクワーレルポーに近づこうとしただけで引き離そうとするんだ?」
ブランブルクローがキャンプを出るなり、問いただすような口調で言った。
「私が知ってると思った?」
私はぼそっと答えた。ブランブルクローからは怒りの表情が消えない。それどころか疑いの表情まで見え始めた。なんで嘘なんかつかなきゃならないのよ!
「そんなこと言って知ってるんだろう。なにがなんだが知らないが、いいか。皆に俺たちから自由を奪う権利なんかない。喋るのぐらい自由にさせてくれ。もう放っておいてくれないか」
ブランブルクローの声はびっくりするぐらい冷たかった。私は本当に知らないのに、嘘吐きの悪役に仕立て上げられているということに気づき、私は腹の底から怒りを感じた。
「私の気持ち、考えたことある?それだけ努力しても恵まれず、誰からも尊重してもらえない私の気持ちを。家族にさえ仲間外れにされる私の気持ちを。考えたこともないくせに、どうせ理解も出来ないくせに、知ったような口を利かないで!」
私は声を荒げた。そう、いつもそう。ブランブルクローのそこがいつも気に入らない。自分は努力して認めてもらえたんだから、認めてもらえてない奴は努力が足りないと決めつけるところ。人の気持ちなんか知らないくせに、いつも知ったような口を利くところ。私と違って、何もかも恵まれているところ。全部、全部、気に入らない。私は落ちこぼれだ。私に人権などないのかもしれない。でも、これだけは許せない。必死に努力しているのに、その努力を踏みにじるようなことをするのだけは、許せない。マロンポーは、感情に任せてブランブルクローに襲いかかった。
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投稿 by シャイニングムーン Sat Oct 02, 2021 12:35 pm

面白いです!←語彙力皆無星人

マロンポーが襲いかかってどうなるのか……!
更新楽しみにしてます……よ……?(謎の圧)
更新遅くてもいいので書くのを頑張ってください!
だめだぁぁぁぁぁどうしても変な文章になってしまううううう
シャイニングナイトさんの語彙力99%だけでいいから分けてクレェ……

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投稿 by シャイニングナイト Mon Jun 06, 2022 11:24 pm

第4章

 マロンポーは驚いたブランブルクローの胸元へ飛び込んだ。不意をつかれてしまったブランブルクローはマロンポーに押さえつけられる。
 私は怒りに任せて胸に鉤爪を深く突き立てた。鉤爪を引き抜くと、どくどくと傷口から真っ赤な血が溢れ出てくる。初めての感覚だった。自分の鉤爪の強さと残虐さを改めて分からされた。残酷な満足感が全身を駆け巡り、心がいっぱいになった。時が止まったように感じさえした。戦うって、傷つけるって、こういう感覚なんだ。これが、殺すということなんだ。これで自分も戦士に一歩近づけた気がして、凄く嬉しくなった。
 マロンポーがそんな気持ちに浸っている間に、ブランブルクローは怒りに満ちた唸り声を上げて、たくましい後ろ足で力強く私の柔らかいお腹を蹴り飛ばした。小柄な私はもちろんあっけなく吹っ飛び、木に思い切り背中を打ち付けた。
 「何のつもりだ、この馬鹿野郎!ついに頭まで落ちこぼれちまったのか?」
ブランブルクローが胸から血を滴らせながら吐き捨てるように言った。私の向き出された鉤爪は血にまみれている。
 マロンポーは今、身体中が温まっていた。今ならなんだって出来るとさえ感じた。私は身軽な動きで気をよじ登った。マロンポーは得意な気持ちで下のブランブルクローを見下ろした。小柄な私だからこそ出来ることよ!あなたばかり優れているんだと思わない事ね!
 マロンポーは木から木へと飛び移った。たまに枝がきしんだり、足を滑らせそうになったり、自分でも少しひやひやしながらタイミングを見計らった。そしていきなりブランブルクローの背中に飛び乗った。4本の足全ての鉤爪でしがみつき、鋭い牙で相手の首に噛み付いた。自分の牙が肉を引き裂いたのを感じた。
 ブランブルクローは驚くほど素早い動きで私を振り落として地面に押さえつけた。私は必死にもがいたが、この大きな雄猫に単純な力だけでは勝てなかった。
 「戦士の掟に反する行為なのが分かっているのか?」
ブランブルクローは噛み付くように怒鳴った。
「あなたが悪いのよ!私の気持ちなんか分からないくせに、何もかも知っているみたいな口を聞いて!私の方が正しい事だってあるのよ」
私は唸り声で答えた。ブランブルクローは何も分かっていないの?なら生まれたばかりの子猫よりも馬鹿だわ!
「そんな事はない。いつまで経っても上手くならないのは、努力が足りないからだ。何も間違っていない。俺とお前が全てを物語っている」
ブランブルクローは冷静に首を横に振った。マロンポーはもう我慢できなかった。
 マロンポーは力任せにブランブルクローの頬を引っ掻き前足に噛み付いて、ブランブルクローの前足から逃れようとした。ブランブルクローももう殴られっぱなしではいなかった。ブランブルクローは私の牙を振りほどくと、虎のような力で私の前足に噛み付いた。私は甲高い悲鳴をあげて、身をよじった。それでもブランブルクローの牙は外れない。前足がちぎれてしまう。徐々に恐怖心が強まってきた時、空き地に大きな声が響き渡った。
 「いったい、なんのつもりだ?」
ファイヤスターだった。
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投稿 by シャイニングナイト Sat Apr 22, 2023 12:26 pm

第5章

 マロンポーは我に返ってファイヤスターを見つめた。ファイヤスターの目は怒りに燃えている。ああ、自分はなんてことをしてしまったんだろう!ブランブルクローにいくら腹が立ったとはいえ、襲いかかるのは馬鹿だった。マロンポーは今更後悔してうつむいた。
「2匹とも、頭に蜘蛛の巣でも張ったのか?」
ファイヤスターは吐き捨てるように言った。ファイヤスターは牙を向き、唸りながら続けた。
「仲間同士で傷つけあってどうする?それに何の意味があるんだ?そんな事をしている暇があったら何か一族の役に立つことをしたらどうなんだ?」
父は冷たく言い放った。マロンポーは消えてなくなってしまいたくなった。ブランブルクローも暗い顔をして聞いている。
「マロンポー俺の命令はなんだった?ブランブルクローに襲いかかれと言ったか?いいや、そんな事は一言も言ってない。」ファイヤスターはぎろりと自分の娘を睨んだ。「族長の娘とあろう者が自分の一族の戦士に襲いかかるのか?」
マロンポーは更に項垂れた。自分の一族に襲いかかったらどうなるのかと考えて、マロンポーはぞっとした。私は追放されちゃうのかも。マロンポーは一気に冷静になった。そもそもブランブルクローに勝てたとして、どうなっていたと言うんだ?私が殺したとバレて、私が猫殺しに成り下がり、それこそ追放されていただけだ。私は父が来てくれたことにひっそりと感謝した。父が来てくれなかったらどうなっていたことか。
「ブランブルクロー、お前もお前だ。お前もなぜ応戦する?戦士として仲間に襲いかかってはいけないことぐらい分かっていただろう。なんとか避けられなかったのか?お前はサンダー族の立派な戦士だと思っていたが、見損ないだったようだな」
ファイヤスターはブランブルクローを見下ろして言った。
「申し訳ありません、ファイヤスター」
ブランブルクローは項垂れて答えた。せっかくの信用が台無しになったことを本気で悔やんだ声だ。
「マロンポー、お前はしばらく外出禁止だ━━怪我的にも。そして、ひと月の間、お前が長老の世話を全て担当しろ。ブランブルクロー、お前は半月の間見習いと同じように生活しろ。長老の為に獲物を捕り、必ず1匹以上の戦士と行動しろ」
ファイヤスターは厳しく命じた。
「はい、父さん」
マロンポーは大人しく返事をした。早くこの空間から逃げ出してしまいたかった。
「分かりました、ファイヤスター」
ブランブルクローはやや間があってからそう答えた。
「よし。2匹ともシンダーペルトにその怪我を見てもらえ。」
ファイヤスターは少し表情を和らげてキャンプの方向を尻尾で指した。マロンポーはよろよろ歩いてキャンプへ向かった。足取りがおぼつかない。怪我した前足のせいで思うように動けなかった。まだ前脚からは血が流れ続けていて、肉がえぐれて恐ろしい状態となっていた。マロンポーは痛みをこらえて看護部屋へと向かった。
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投稿 by シャイニングナイト Thu Nov 02, 2023 11:10 pm

第6章

 辺りは静まり返り、気まずい空気が流れている。私の歩いた後には、血の跡が細く続いている。痛む脚を地面につけないように軽く浮かせて、三本足で不恰好によろよろ歩く。ブランブルクローの方は、目立った傷は首の傷と頰の傷だけだ。それも、両方とも傷が浅く、もうほとんど血は止まっている。それを見て私は憂鬱な気持ちと安堵の気持ちでぐちゃぐちゃになった。私は頑張ってもその程度なのだという惨めな気持ちと、酷い傷じゃないからまだ頑張ればこの失態を挽回できるかもという淡い期待が渦巻く。この歩く時間が永遠とも感じられる。いつもの道のはずなのに、出血してくらくらしているせいか、視界が歪んで今どこなのかも上手く認識できない。歩くと痛くて、少し脚が揺れただけでも襲ってくる痛みに顔をしかめた。早くこの重苦しい空間から逃げ出してしまいたい。
 いつの間に看護部屋についていたようだった。遠くからでも薬草のつんとした匂いはよく分かる。自分はこの匂いが嫌いだ。
「あら、血の匂いがするわね…。まぁ!それどうしたの!」
シンダーペルトが不安そうに呟き、看護部屋に入ってきた私たちを見てギョッと目を見開いた。それもそうだ。私の前脚は見るも耐えない姿で、肉が抉られて血が今も滴っている。
「すぐにこっちに寝て!リーフポー!蜘蛛の巣とトクサを持ってきて!」
シンダーペルトがすぐに私をコケに寝かせて、私の前足を診察し始めた。そばに立っていたリーフポーは大急ぎで薬草を取りに行った。
「ブランブルクローの傷は酷くなさそうだから、届くところの傷は舐めておいて。後でリーフポーに手当させるわ。まずはマロンポーを見ないと」
シンダーペルトがそう言うと、ブランブルクローは前足を舐め始めた。奥からリーフポーがたっぷりの薬草と蜘蛛の巣を持って走ってきた。
「マロンポー、しばらくこの脚は動かないほうがいいわ。恐らく軽く骨にもひびがいっているでしょう。それに、こんなに肉が抉れているのだから、骨がどうであろうと使っちゃだめ。ありがとうリーフポー。今度はイグサを持ってきてくれる?」
シンダーペルトはそう指示した後、私の傷跡に優しく蜘蛛の巣を貼り付け始めた。私はあまりの痛みに呻き声を漏らした。何せ、抉れた肉に直接蜘蛛の巣を貼り付けているのだ。目に涙が滲んできて、視界がぼやける。これから更に薬草を処方させて染みるのだと思うと、憂鬱でたまらず、マロンポーは痛みに耐えるために歯を食いしばった。私の前脚はすっかり蜘蛛の巣で覆われた。慣れると、蜘蛛の巣があった方が痛みはマシかもしれない。そう思って私が軽くため息をついたのも束の間、トクサの汁が蜘蛛の巣の間から染み込んできて傷口に流れ込む。私は叫びたくなるのを必死に堪えた。
 いつの間にかそばに来ていたリーフポーが心配に満ちた目を見開いて私の前脚を見つめている。なんだか申し訳なくなり、私は目を逸らした。
「マロンポー?うっかりでも脚を使うとあまりよくないから、脚をイグサで固定したわ。それから、ここしばらくは看護部屋で安静に過ごすこと!必ずよ。いい?」
シンダーペルトがそう言い、思いやるように私の頭を舐めた。私は治療が終わったことに安心し、そのまま苔の上に身を丸めた。シンダーペルトがブランブルクローに何か話しかける声が遠く聞こえる。なんだか今日はひどく疲れた。私は目を閉じ、まるで飲み込まれるようにして眠りに落ちた。

 はっとマロンポーは目を覚ました。なんだかよく分からない夢を見ていた気がする。真っ黒い何かに飲み込まれそうで、怖くてたまらなくて、ただひたすらに走って、走って、周りからの不気味な囁き声に頭がおかしくなりそうで、謎の暗闇に囲まれた辺りで私は夢から覚めたのだ。本当におかしな夢だった。あれほど疲れていたから、変な夢を見てしまったんだ。私はうっすら残った恐怖を誤魔化すために毛繕いした。シンダーペルトが薬草を調合しているのが見える。私はふと気になり、シンダーペルトに声をかけた。
「シンダーペルト。私の脚、治るんですか?」
私は自分の足を見下ろした。蜘蛛の巣ですっかり覆われ、イグサで頑丈に固定された、脚。昨日の状態の脚を思い出して吐き気がする。あの状態から本当に治るのだろうか。
「時間はかかるわ。そして、申し訳ないけど私にはまだ治るかは分からない。でも、絶対に私はあなたの脚を治してみせる。あなたを脚をだめにする訳にはいかないわ。」
シンダーペルトはとても真剣な声で、熱心な瞳でこちらを見た。私はそれに少し驚いた。シンダーペルトはいつもどんな怪我にも病気にも真剣だが、これほどまでに真剣だったことがあっただろうか?私が族長の娘だからだろうか…?
「それから、治ったとしても後遺症が残るかもしれない。それから、恐らく毛はもう生えてこないでしょうから、一生その傷跡を背負って生きることになると心構えしておきなさいね」
シンダーペルトはそれだけ言うと、作業に戻ってしまった。私ふとシンダーペルトの動かない後ろ足が目に止まった。そうか。すとんと腑に落ちる感覚がした。シンダーペルトは自分の同じ思いを私にさせまいと思ってくれているんだ。シンダーペルトの事を思うと、後遺症も、傷跡も、治るのならば大したことないと思った。そして、私だけ治ったらなんだか少し申し訳ない、という気持ちが頭の中を埋め尽くした。治ってほしいという思いと、シンダーペルトを思う気持ちが頭の中でぐるぐると渦巻く。もう何も考えたくなくて、私はきゅっと目を閉じた。
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