森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
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森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
森と丘と小川と暗闇の物語
1-1
月光の照らす暗い世界
月の光は明るいとは限らない。
結果は最後までわからない。
闇の世界を進んだとある猫のお話。
【重要キャラクター】
ムーンライト(月光)
つややかな青灰色の毛皮に黄色い瞳の雌猫。
優しく勇敢な性格。
ディアペルト(鹿の毛皮)
白い斑点模様に茶色い毛に、緑色の目の雌猫。
のんびり屋さんだが、戦いになると色々凄い。
ダーククロー(闇の爪)
黒い毛に青い目の雄猫。
プライドが高く負けず嫌い。
ペイルファー(小石の毛)
灰色の毛皮に黄色い瞳の雌猫。
「その他フォレスト族」
族長 リーフスター(葉星)雌猫。
副長 フライトテイル(飛ぶ尻尾)雄猫。
看護猫 パドルファー(水たまりの毛)雌猫。
戦士猫 レッドブリンドル(赤いぶち)雄猫。
カインドハート(親切な心)雌猫。
サンフラワー(ひまわり)雌猫。
リポーソング(漣の歌)雄猫。
メープルテイル(楓尻尾)雌猫。
ウッドウィスカー(木のひげ)雄猫。
スプラッシュフォール(滝のしぶき)雄猫。
ゴールデンファー(金色の毛)雌猫。
ウィンドソング(風歌)雄猫。
スカイフラワー(空花)雌猫。
キャロルクロー(らくだの爪)雄猫。
ドリズルハート(霧雨心)雄猫。
見習い
子猫 ラビットキット(ウサギの子猫)雄猫。
母猫 フロストフラワー(霜花)雌猫。
ゴールデンファー(金色の毛)雌猫
長老 スートファング(灰の牙)雄猫。
「ストリーム族」
族長 バードスター(鳥の星) 茶色い毛に黒い縞模様の雄猫。
副長 フィッシュハート(魚の心) 青灰色の毛の雄猫。
看護猫 スワンフェザー(白鳥の羽) 真っ白い毛に青い目の雌猫。
戦士 サンライズピューピル(日の出の瞳)薄茶色の雌猫。
シーブリーズ(潮風)真っ白い毛に青い目の雄猫。スワンフェザーの弟。
リヴァークロー(川の爪) 銀色の雄猫。
「ダークネス族」
族長 マッドスター(土星) こげ茶トラの雄猫。
副長 ヴァレイストライプ(谷の縞模様) 黒トラの雄猫。
看護猫 リトルフラワー(小さな花) 小柄な雌猫。
戦士 ライオンクロー(ライオンの爪) 黄金の雄猫。
見習い スコーチポー(焼け焦げた足) 尻尾が赤い雄猫。
「ヒル族」
族長 ナットスター(木の実の星) 金茶色の雄猫。
副長 ミスティクラウド(霞雲) 灰色の雌猫。
看護猫 アイスィクルフラワー(つらら花) 白い雌猫。
戦士 ロングレッグ(長い足) 茶色い雄猫。
またまた光鈴です。キャットワールドの投票でやってほしいが多いので、月光をやりなおそうかと思います。
テーマは「裏切り」です。前の月光とは、話がだいぶ変わってくるかと思います。
へたくそですが、どうか応援してくださいwキャットワールドもお願いします!☆彡
1-1
月光の照らす暗い世界
月の光は明るいとは限らない。
結果は最後までわからない。
闇の世界を進んだとある猫のお話。
【重要キャラクター】
ムーンライト(月光)
つややかな青灰色の毛皮に黄色い瞳の雌猫。
優しく勇敢な性格。
ディアペルト(鹿の毛皮)
白い斑点模様に茶色い毛に、緑色の目の雌猫。
のんびり屋さんだが、戦いになると色々凄い。
ダーククロー(闇の爪)
黒い毛に青い目の雄猫。
プライドが高く負けず嫌い。
ペイルファー(小石の毛)
灰色の毛皮に黄色い瞳の雌猫。
「その他フォレスト族」
族長 リーフスター(葉星)雌猫。
副長 フライトテイル(飛ぶ尻尾)雄猫。
看護猫 パドルファー(水たまりの毛)雌猫。
戦士猫 レッドブリンドル(赤いぶち)雄猫。
カインドハート(親切な心)雌猫。
サンフラワー(ひまわり)雌猫。
リポーソング(漣の歌)雄猫。
メープルテイル(楓尻尾)雌猫。
ウッドウィスカー(木のひげ)雄猫。
スプラッシュフォール(滝のしぶき)雄猫。
ゴールデンファー(金色の毛)雌猫。
ウィンドソング(風歌)雄猫。
スカイフラワー(空花)雌猫。
キャロルクロー(らくだの爪)雄猫。
ドリズルハート(霧雨心)雄猫。
見習い
子猫 ラビットキット(ウサギの子猫)雄猫。
母猫 フロストフラワー(霜花)雌猫。
ゴールデンファー(金色の毛)雌猫
長老 スートファング(灰の牙)雄猫。
「ストリーム族」
族長 バードスター(鳥の星) 茶色い毛に黒い縞模様の雄猫。
副長 フィッシュハート(魚の心) 青灰色の毛の雄猫。
看護猫 スワンフェザー(白鳥の羽) 真っ白い毛に青い目の雌猫。
戦士 サンライズピューピル(日の出の瞳)薄茶色の雌猫。
シーブリーズ(潮風)真っ白い毛に青い目の雄猫。スワンフェザーの弟。
リヴァークロー(川の爪) 銀色の雄猫。
「ダークネス族」
族長 マッドスター(土星) こげ茶トラの雄猫。
副長 ヴァレイストライプ(谷の縞模様) 黒トラの雄猫。
看護猫 リトルフラワー(小さな花) 小柄な雌猫。
戦士 ライオンクロー(ライオンの爪) 黄金の雄猫。
見習い スコーチポー(焼け焦げた足) 尻尾が赤い雄猫。
「ヒル族」
族長 ナットスター(木の実の星) 金茶色の雄猫。
副長 ミスティクラウド(霞雲) 灰色の雌猫。
看護猫 アイスィクルフラワー(つらら花) 白い雌猫。
戦士 ロングレッグ(長い足) 茶色い雄猫。
<まえがき>
またまた光鈴です。キャットワールドの投票でやってほしいが多いので、月光をやりなおそうかと思います。
テーマは「裏切り」です。前の月光とは、話がだいぶ変わってくるかと思います。
へたくそですが、どうか応援してくださいwキャットワールドもお願いします!☆彡
最終編集者 ライトハート@水の花【新小説誕生】 [ Thu Mar 17, 2016 3:21 pm ], 編集回数 8 回
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
…すっごい応援しますよ!
月の光…ですか
もし月の光が光でないなら、闇は闇でないことになって、だから闇に光は実質光に闇であってしかし…(困惑
わからないので続き読んで確かめたいと思います!頑張ってください!
月の光…ですか
もし月の光が光でないなら、闇は闇でないことになって、だから闇に光は実質光に闇であってしかし…(困惑
わからないので続き読んで確かめたいと思います!頑張ってください!
トワイライトアウル- 新入り戦士
- 投稿数 : 72
Join date : 2015/05/16
所在地 : と、都会だし? (震え)
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
トワイライトアウル wrote:…すっごい応援しますよ!
月の光…ですか
もし月の光が光でないなら、闇は闇でないことになって、だから闇に光は実質光に闇であってしかし…(困惑
わからないので続き読んで確かめたいと思います!頑張ってください!
コメントありがとうございます!
困惑させる題名でごめんなさいwww多分、読んでみるとわかる可能性があります(;´∀`)
お互い頑張りましょう!
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
月光の照らす暗い世界
【プロローグ】
一歩一歩と、ぼうっと光るキノコが並ぶ道を慎重に進んでいく。
黒色か灰色かわからないその毛並みは、どうやらこの森が暗いという理由らしい。
不意に、フクロウが不気味な声を上げた。青い瞳を不安気に見渡す。
そこで、ある事に気が付いた。フクロウより不気味なのは、自分かもしれないと言う事に。長年お世話になった一族を裏切ったのだ。
そこで、急に空けた場所へ出た。ここでも何か出るのだろうかとびくびくする。
こんなところに、スター族はいるのだろうか。そうふと思い、空を見上げた。だが、空に星は見えず、分厚い雲に一面おおわれていた。
ずっとこの場所で暮らしていくのだろうかと思うと、寒気がする。
「受け入れなさい。罪を償いなさい」
「この声は?」誰もいないのに、聞き覚えのある声が聞こえた。
さっきよりも不安が増していく。そして、必死に思い出そうとした。この声の名前を。
「誰ですか?」そう呼びかけたが、誰も答えてくれなかった。
そして、またもやフクロウの不気味な鳴き声があがる。
「教えろ、教えろ」
「お前の人生教えろ」
さっきよりも低い声が、空地に響き渡った。それも、一匹ではない。ここには、誰もいないはずなのに。
そして、視線はいつのまにか地面へと移動していて、はっとした。
猫の影が、いくつも並んでいたのだ。この猫も、何か悪い事をした罰によって、ここに送り込まされたのだろうか。
猫の影が、変化していく。毛を整えている影。あくびをしている影。猫それぞれだった。
なんだか、とても暇そうに見えた。
「俺たち、この森に入ったら、これまでの悪い人生を話す。それがいつの間にか、習慣になってる」
「お前の前に、もう一匹、新しい猫入った。そいつと関係しているか気になる。早く話せ」
よし、と決意した。影に向かってお話するなんて、この人生でやった事がなく、変に思えてきた。
「話せ、話せ」
「話せ、話せ」
そして、話す準備ができ、ごくりとつばを飲み込んだ。
【後書き】
こんにちは、光鈴です。キャットワールド投稿ばかりじゃつまらない?ので、こちらを投稿ですwww
ようやく、この猫の物語が次回ではじまっていきます。
色んな意味で謎の多いお話ですが、最後までつきあってくれると嬉しいです!
一歩一歩と、ぼうっと光るキノコが並ぶ道を慎重に進んでいく。
黒色か灰色かわからないその毛並みは、どうやらこの森が暗いという理由らしい。
不意に、フクロウが不気味な声を上げた。青い瞳を不安気に見渡す。
そこで、ある事に気が付いた。フクロウより不気味なのは、自分かもしれないと言う事に。長年お世話になった一族を裏切ったのだ。
そこで、急に空けた場所へ出た。ここでも何か出るのだろうかとびくびくする。
こんなところに、スター族はいるのだろうか。そうふと思い、空を見上げた。だが、空に星は見えず、分厚い雲に一面おおわれていた。
ずっとこの場所で暮らしていくのだろうかと思うと、寒気がする。
「受け入れなさい。罪を償いなさい」
「この声は?」誰もいないのに、聞き覚えのある声が聞こえた。
さっきよりも不安が増していく。そして、必死に思い出そうとした。この声の名前を。
「誰ですか?」そう呼びかけたが、誰も答えてくれなかった。
そして、またもやフクロウの不気味な鳴き声があがる。
「教えろ、教えろ」
「お前の人生教えろ」
さっきよりも低い声が、空地に響き渡った。それも、一匹ではない。ここには、誰もいないはずなのに。
そして、視線はいつのまにか地面へと移動していて、はっとした。
猫の影が、いくつも並んでいたのだ。この猫も、何か悪い事をした罰によって、ここに送り込まされたのだろうか。
猫の影が、変化していく。毛を整えている影。あくびをしている影。猫それぞれだった。
なんだか、とても暇そうに見えた。
「俺たち、この森に入ったら、これまでの悪い人生を話す。それがいつの間にか、習慣になってる」
「お前の前に、もう一匹、新しい猫入った。そいつと関係しているか気になる。早く話せ」
よし、と決意した。影に向かってお話するなんて、この人生でやった事がなく、変に思えてきた。
「話せ、話せ」
「話せ、話せ」
そして、話す準備ができ、ごくりとつばを飲み込んだ。
【後書き】
こんにちは、光鈴です。キャットワールド投稿ばかりじゃつまらない?ので、こちらを投稿ですwww
ようやく、この猫の物語が次回ではじまっていきます。
色んな意味で謎の多いお話ですが、最後までつきあってくれると嬉しいです!
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
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所在地 : 日本
月光の照らす暗い世界
【第一章】
「またヒル族はひんぱんに境界線をマーキングしているのか?」
太陽が輝き続ける中、四匹のフォレスト族の猫達は<ロック・フィールド>へ来ていた。
「そうみたいだ」副長のフライトテイルの質問に対し、レッドブリンドルが答えた。
そんなやり取りを、新入り戦士の若い雌猫二匹は後についていった。
「どうしたのかしら、ヒル族は」ムーンライトは不安になった。
「ヒル族の勝手じゃないの。相手しない方がいいんじゃない?時間の無駄よ、無駄」ディアぺルトが鼻をならした。
「お前、族長のお考えに文句をつける気か?リーフスターは、パトロールを増やせとおっしゃった」フライトテイルに聞こえたらしい。
「だから、こうしてあたしはパトロールしているんです!さっきのはあたしの意見ですが、別に文句じゃありません!」
ディアぺルトの勝手な言葉にフライトテイルがイライラとひげを動かし、口を開きかけたが、レッドブリンドルにとめられた。
「やめないか。こういうのは好きじゃない。一族でケンカとはどういうつもりだ?」
なんだか副長の立場をフライトテイルはわかっていないような行動がいくつかあったりする。
レッドブリンドルに言われ、副長はため息をついてマーキングの続きをした。
ムーンライトは獲物の山からネズミを一匹とりだした。ディアぺルトもぷりぷりしながらムクドリをとっていた。
「大人げないわ!あたしはケンカなんてするつもりなかったのに!」
「まだ怒っているの?」
「それもあたしの勝手だと思うけれど__」そう言って、はっと言葉をきった。
「ごめんなさい、トゲのある態度で。別に、あなたとはケンカするつもりないわ!」
ムーンライトはわかっているしるしに耳をさっとなめた。「気にしないで」
「_ね、気分転換に狩りにつきあってくれない?」
「いいわよ」特に断る理由もないので、ムーンライトはうなずくと、「ありがとう!」と瞳を輝かせた。
「あ、ムーンライトにディアぺルトだっ!」トンネルをくぐろうとすると、無邪気な声が聞こえた。
「ラビットキット、こんにちは」
「こんにちは!これからどこ行くの?」と興味津々に質問した。
「狩りよ」ムーンライトは喉をならした。
「ぼくも行っていい?ね、いいでしょ?」
「ラビットキット、戦士猫を困らせるんじゃありません」厳しくも、優しいゴールデンファーの声がした。
金色の毛並みの雌猫は、ラビットキットの母親だ。「狩りに行くそうね」
「はい。ゴールデンファーのぶんもとってきますね」
「ありがとう、ムーンライト」
「そこでずっとお喋りしているつもり?早く行きましょうよ」ディアぺルトがもどかしそうに言った。
「ほら、ラビットキット、保育部屋で遊びましょ」
「またね!ムーンライト!ディアぺルト!」
【後書き】
どうも、光鈴です(`・ω・´)☆彡
いよいよ本編がはじまりました!今回は、第一章と言う事で、
少しのほほんとした穏やかな感じを出したかったので、ラビットキットをいれてみました!
こののほほんとした感じが徐々に_!?的な感じです。
「またヒル族はひんぱんに境界線をマーキングしているのか?」
太陽が輝き続ける中、四匹のフォレスト族の猫達は<ロック・フィールド>へ来ていた。
「そうみたいだ」副長のフライトテイルの質問に対し、レッドブリンドルが答えた。
そんなやり取りを、新入り戦士の若い雌猫二匹は後についていった。
「どうしたのかしら、ヒル族は」ムーンライトは不安になった。
「ヒル族の勝手じゃないの。相手しない方がいいんじゃない?時間の無駄よ、無駄」ディアぺルトが鼻をならした。
「お前、族長のお考えに文句をつける気か?リーフスターは、パトロールを増やせとおっしゃった」フライトテイルに聞こえたらしい。
「だから、こうしてあたしはパトロールしているんです!さっきのはあたしの意見ですが、別に文句じゃありません!」
ディアぺルトの勝手な言葉にフライトテイルがイライラとひげを動かし、口を開きかけたが、レッドブリンドルにとめられた。
「やめないか。こういうのは好きじゃない。一族でケンカとはどういうつもりだ?」
なんだか副長の立場をフライトテイルはわかっていないような行動がいくつかあったりする。
レッドブリンドルに言われ、副長はため息をついてマーキングの続きをした。
ムーンライトは獲物の山からネズミを一匹とりだした。ディアぺルトもぷりぷりしながらムクドリをとっていた。
「大人げないわ!あたしはケンカなんてするつもりなかったのに!」
「まだ怒っているの?」
「それもあたしの勝手だと思うけれど__」そう言って、はっと言葉をきった。
「ごめんなさい、トゲのある態度で。別に、あなたとはケンカするつもりないわ!」
ムーンライトはわかっているしるしに耳をさっとなめた。「気にしないで」
「_ね、気分転換に狩りにつきあってくれない?」
「いいわよ」特に断る理由もないので、ムーンライトはうなずくと、「ありがとう!」と瞳を輝かせた。
「あ、ムーンライトにディアぺルトだっ!」トンネルをくぐろうとすると、無邪気な声が聞こえた。
「ラビットキット、こんにちは」
「こんにちは!これからどこ行くの?」と興味津々に質問した。
「狩りよ」ムーンライトは喉をならした。
「ぼくも行っていい?ね、いいでしょ?」
「ラビットキット、戦士猫を困らせるんじゃありません」厳しくも、優しいゴールデンファーの声がした。
金色の毛並みの雌猫は、ラビットキットの母親だ。「狩りに行くそうね」
「はい。ゴールデンファーのぶんもとってきますね」
「ありがとう、ムーンライト」
「そこでずっとお喋りしているつもり?早く行きましょうよ」ディアぺルトがもどかしそうに言った。
「ほら、ラビットキット、保育部屋で遊びましょ」
「またね!ムーンライト!ディアぺルト!」
【後書き】
どうも、光鈴です(`・ω・´)☆彡
いよいよ本編がはじまりました!今回は、第一章と言う事で、
少しのほほんとした穏やかな感じを出したかったので、ラビットキットをいれてみました!
こののほほんとした感じが徐々に_!?的な感じです。
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
月光の照らす暗い世界
【第二章】
リスが一匹木にのぼりはじめた。そこで、木登りが得意とするディアぺルトの出番だった。ディアぺルトは迷う事なくリスを追いかけた。
枝がゆれ、緑色の葉っぱが何枚か地面におちた。「捕まえたわ!」
「おめでとう!」降りてこようとするディアぺルトに、ムーンライトはそう言った。
「ありがとう」ディアぺルトは息をはずませた。
「これで、あわせて四匹ね」
「どうも、ムーンライトにディアぺルト」
物陰から声がしたかと思うと、ダーククローが優雅に表れた。黒い毛並みは綺麗に整っている。「ディアぺルト、さっきのは見事だ」
「ありがとうございます!」ディアぺルトは照れながらもどうにか言った。先輩に褒められて嬉しいらしい。「先輩も狩りですか?」
「そうさ。メープルテイルがとれたての獲物がほしいって昨日言った。だから、食べさせてやろうと思ってな」
「いいですね、そういうの。それで、もうとれたんですか?」ムーンライトは暖かい気持ちになった。
「まだ一匹」とダーククローは言ってから、ムーンライト達の足元にある獲物をみて言いなおした。「と言いたいが、実は五匹目だ_じゃあな」
「負けず嫌いなのね!」ダーククローが走り去ると、ディアぺルトが笑った。
「そうね」ムーンライトもうなずいた。「プライドも高いわ!」
「ごくろうさん」キャンプへ戻ると、母親のペイルファーがやってきた。
「お母さん、これ獲物置場において行ってくれる?あたし、向うにまだ獲物が」
「ごめんなさい。私、今からパトロールに行くの」
「_やあ、ペイルファー。早くパトロールをすませよう」
すると、フライトテイル、カインドハート、レッドブリンドルがやってきた。
「聞こえていたよ、ムーンライト。サンフラワーに頼んでみたらどうだ?」サンフラワーの父親であるレッドブリンドルが案を出す。
「あの子、暇そうだったわ」とカインドハートもうなずいた。
「ありがとうございます!_行こう、ディアぺルト!」
「サンフラワー?」戦士部屋の中に入り、名前を呼んだ。
「どうしたの?」両親にそっくりな体をおこしながらサンフラワーは聞いた。
「いいわよ」何をするか話すと、彼女はうなずいた。「手伝ってあげる」
【後書き】
ここで、ほのぼのした感じは終わると思います。次から少しずつ、一族が変化していきます。
キャットワールドは、気が向いたら投稿していきたいと思います。((おいw))
コメントよろしくです(´▽`*)ノ
リスが一匹木にのぼりはじめた。そこで、木登りが得意とするディアぺルトの出番だった。ディアぺルトは迷う事なくリスを追いかけた。
枝がゆれ、緑色の葉っぱが何枚か地面におちた。「捕まえたわ!」
「おめでとう!」降りてこようとするディアぺルトに、ムーンライトはそう言った。
「ありがとう」ディアぺルトは息をはずませた。
「これで、あわせて四匹ね」
「どうも、ムーンライトにディアぺルト」
物陰から声がしたかと思うと、ダーククローが優雅に表れた。黒い毛並みは綺麗に整っている。「ディアぺルト、さっきのは見事だ」
「ありがとうございます!」ディアぺルトは照れながらもどうにか言った。先輩に褒められて嬉しいらしい。「先輩も狩りですか?」
「そうさ。メープルテイルがとれたての獲物がほしいって昨日言った。だから、食べさせてやろうと思ってな」
「いいですね、そういうの。それで、もうとれたんですか?」ムーンライトは暖かい気持ちになった。
「まだ一匹」とダーククローは言ってから、ムーンライト達の足元にある獲物をみて言いなおした。「と言いたいが、実は五匹目だ_じゃあな」
「負けず嫌いなのね!」ダーククローが走り去ると、ディアぺルトが笑った。
「そうね」ムーンライトもうなずいた。「プライドも高いわ!」
「ごくろうさん」キャンプへ戻ると、母親のペイルファーがやってきた。
「お母さん、これ獲物置場において行ってくれる?あたし、向うにまだ獲物が」
「ごめんなさい。私、今からパトロールに行くの」
「_やあ、ペイルファー。早くパトロールをすませよう」
すると、フライトテイル、カインドハート、レッドブリンドルがやってきた。
「聞こえていたよ、ムーンライト。サンフラワーに頼んでみたらどうだ?」サンフラワーの父親であるレッドブリンドルが案を出す。
「あの子、暇そうだったわ」とカインドハートもうなずいた。
「ありがとうございます!_行こう、ディアぺルト!」
「サンフラワー?」戦士部屋の中に入り、名前を呼んだ。
「どうしたの?」両親にそっくりな体をおこしながらサンフラワーは聞いた。
「いいわよ」何をするか話すと、彼女はうなずいた。「手伝ってあげる」
【後書き】
ここで、ほのぼのした感じは終わると思います。次から少しずつ、一族が変化していきます。
キャットワールドは、気が向いたら投稿していきたいと思います。((おいw))
コメントよろしくです(´▽`*)ノ
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
月光の照らす暗い世界
【第三章】
「見て!お母さん!パドルファー、帰ってきたよ!」
ラビットキットのかん高い声に、日向ごっこでうとうとしていたムーンライトははっと目を覚ました。
すると、パドルファーと仲良しらしい、ペイルファーがむかえに来た。「族長はどこ?早く報告しなきゃ」とパドルファーは珍しくうろたえている。
「どうしたの?」その不安はペイルファーに伝わったらしい。まだ息を切らしているパドルファーにたづねた。
「まず、リーフスターに話さなくちゃ」
「俺が呼びに行くよ」近くにいたスプラッシュフォールが立ち上がった。
すると、すぐにリーフスターを引き連れたスプラッシュフォールがやってきた。
リーフスターはさっそくパドルファーの報告に、毛を逆立てていた。とても小さな声だったので、こちらに聞こえない。
「どうしちゃったの?」ディアぺルトはあいかわらずのマイペースっぷりで、さっき目が覚めたらしく、頭が上がった。
「なにかあったみたい」
リーフスターは落ち着きなく、一族を一匹ずつみた。_ムーンライトとディアぺルトも見られた。_そして最後に、ダーククローを見て首を振った。
パドルファーもそうだが、ここまで落ち着きをなくしたリーフスターをはじめてみた。そこで、族長の命はあと一つと思い浮かべる。
きっと恐ろしいお告げが下りたに違いなかった。もしかしたら、誰かが命を落とす可能性だってあって。
「なにかあったのですか?」フライトテイルが大声でたづねた。
「まだ言えない」と族長はかすれた声で言い、族長部屋へよろよろと引き下がった。
その様子を、とある猫はみていた。リーフスターが消えると、ぐっと目を細めて。何かを考えているみたいだった。
【後書き】
どうやら何かあったらしいです。どうも、光鈴です♪ようやく少し変化が現れました。
お告げの意味とはいったい_!?次回でわかると思いますので、お楽しみにしてください('ω')
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
ラビットキットが可愛らしくて、今後どんな戦士になるのか気になります!
今は言えない悪いこととはいったいなんなのでしょうか………?
しかもそれを知った族長を見つめる視線が不穏ですね。
何が起こったのか、主人公たちにそれがどうかかわってくるのか、どきどきしています。
執筆、応援しています!^^
今は言えない悪いこととはいったいなんなのでしょうか………?
しかもそれを知った族長を見つめる視線が不穏ですね。
何が起こったのか、主人公たちにそれがどうかかわってくるのか、どきどきしています。
執筆、応援しています!^^
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
ライトニングキット@猫寮、きっと両方もうすぐ……! wrote:ラビットキットが可愛らしくて、今後どんな戦士になるのか気になります!
今は言えない悪いこととはいったいなんなのでしょうか………?
しかもそれを知った族長を見つめる視線が不穏ですね。
何が起こったのか、主人公たちにそれがどうかかわってくるのか、どきどきしています。
執筆、応援しています!^^
コメントありがとうございます!あたたかい言葉ばかりで嬉しいです!^^*
ラビット君、可愛いですよねw自分でも思いまs((こらw))物語の中で戦士にはなれないのですが、見習いにはなるかもです。
お告げは次回までどきどきしながら待っていてください!なるべく投稿はやくしようと思います。
お互い頑張りましょう!LKsの小説も応援してますよ!
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
【第四章】
「獲物を一匹でとれる年齢の者は全員ハイツリーに集まりなさい!集会を行います!」
次の日、雲が空をおおい隠す中、空地に族長の声が響き渡った。一族は昨日から落ち着きをなくしている。
ムーンライトもその一匹だ。もしかしると、他の猫以上なのかもしれなかった。
ディアぺルトが先に座っていたので、その横をムーンライトが座った。
「昨日、パドルファーがスター族にお告げを受けた事は知っているわよね?」
ハイツリーを見上げると、リーフスターとパドルファーがいた。
「スター族は、こう言いました」リーフスターはそう言うと、パドルファーが続けた。
「隠れた闇に気を付けろ。と」
一族はざわつきはじめた。ひそひそ話す猫や、不安気に鳴くのもさまざまだ。
「静かにしなさい!」
「これで静かになったら、たいしたものだわ」とディアぺルト。
「闇はどういう意味だろうと、パドルファーと昨日考えました」静かになると、リーフスターが続けた。
ダーククローが闇と耳にすると、びくっと体を動かした。
「闇なんて、誰の事か決まっている!___ダーククローだ!」そう言ったのは、子猫の頃からやんちゃなキャロルクローだった。
「お黙り、キャロルクロー___」
「お前の方が闇じゃないのか?一族の誰かを裏切り者にするなんてな!」
「キャロルクロー、相当な馬鹿だわ。ダーククローが裏切り者なわけないじゃない。メープルテイルといる時、幸せそうだった」
ディアぺルトの言葉にムーンライトはうなずいた。それに、プライドは人一倍高いのだが、一族に忠実だ。
「俺はスター族にかけて誓う。絶対裏切り者になんてならない!」
「いい加減にしなさい!」リーフスターの怒りが、とうとう爆発した。「まだ誰も、ダーククローだとは言ってません!」
「ぼくはただ、答えがないと気がすまないだけです!」と反抗的に振る舞った。
「とりあえず、どこかに隠れているのは確かよ。縄張りをよく見て行動して」
ダーククローがキャロルクローをもう一回睨むと、怒りを抑えて座り、メープルテイルに何か言った。
すると、メープルテイルがなだめる仕草をとった。
【後書き】
今回は少し短い感じでした。ようやくお告げが一族に発表されました。
第五章も事件が起こります!お楽しみn((殴
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
隠れた闇......?タイトルと関係するのでしょうか?楽しみです
ダーククローとキャスルクローの仲に亀裂が入りそうでドキドキしてます(^_^ダーククローには優しいメープルテイルがいるから、仲直りしてくれるでしょうか......。
ムーンライトがいつ活躍するか楽しみです^/^更新を楽しみにしています!
ダーククローとキャスルクローの仲に亀裂が入りそうでドキドキしてます(^_^ダーククローには優しいメープルテイルがいるから、仲直りしてくれるでしょうか......。
ムーンライトがいつ活躍するか楽しみです^/^更新を楽しみにしています!
ラッキークロー- 副長
- 投稿数 : 226
Join date : 2015/05/20
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Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
LC@カウントダウンテスト wrote: 隠れた闇......?タイトルと関係するのでしょうか?楽しみです
ダーククローとキャスルクローの仲に亀裂が入りそうでドキドキしてます(^_^ダーククローには優しいメープルテイルがいるから、仲直りしてくれるでしょうか......。
ムーンライトがいつ活躍するか楽しみです^/^更新を楽しみにしています!
コメントありがとうございます!コメントが増えて嬉しいです!
多分、お告げはタイトルと関係するかもですw
きっとダーク君とキャロル君は仲直りする・・・はずですw
ムーンちゃんの活躍はもうすぐですのでお待ちくださいな!
お互い頑張りましょう!
ライトハート- 族長
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Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
【第五章】
ムーンライトは慎重に岩の間をぬうように進んだ。ヒル族のにおいがもうそこまでにおってきた。
まだここはフォレスト族の縄張りだ。フライトテイルがとまれと合図を出したので、一団はぴたりととまる。
「やっぱりだ。縄張りを勝手に広げている」ダーククローがうなり声を上げると、
「闇って、もしかしてこの事かもね」とペイルファーがそっと言った。
「あのお告げの正体が、ヒル族か?」とフライトテイル。
夜明け前の冷たい風がふわっと毛をなでる。ムーンライトは身震いした。
「ほら見ろ、キャロルクローめ!」と、ダーククローが鼻で笑った。「とんだ間違いだ」
「よし、ダーククロー、マーキングしてくれ」
入道雲が空に浮かんでいた。あのお告げから、何日もたつ。
ムーンライトは川で水を飲み、喉を潤した。そしてコケの塊を水につけ、吸収させた。
「スートファング、お水どうぞ」体にいくつもの傷跡がある、灰色の長老の足元にコケを置いた。
「こりゃ助かる。暑さのせいか頭が痛くてね。毎年そうだ」と言いながら、コケをなめた。
「お前はよくやっているよ。こんな見習いがいないなか」
「ありがとうございます。_あの、頭痛大丈夫ですか?看護猫を呼びましょうか?」
「いや、さっきの水でだいぶよくなった__もう行ってもいいよ」
部屋を出ると、キャンプは怒りに満ちた鳴き声があちらこちらで上がった。
「何があったんですか?」元指導者の、ウッドウィスカーに質問した。
「ヒル族がついにわれわれの縄張を奪ったらしい。そして、つい先ほど縄張りに入ったそうだ。水が少なくて困っているらしい」
「あいつらはダークネス族の縄張りに入るのが怖いんだ!」ウッドウィスカーの先に、リポーソングとウィンドソングがはなしていた。
「落ち着け!」とフライトテイルが誰にも負けないぐらいの声を上げた。「リーフスターがどうするか、今からおっしゃるんだ」
フライトテイルはそう言いながら、ハイツリーを尻尾でしめした。ちょうど、リーフスターがフライトテイルに感謝のまなざしを送っていた。
「私は、今度の大集会で報告するつもりです。それまでは、騒ぎを起こさない事です!それを守らなかった猫は、
罰を与える勢いと思ってください!」リーフスターが怒りに満ちた声で話した。
ライトハート- 族長
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Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
【第六章】
満月が夜空にうかぶ。雲は少なく、大集会が中止になる心配はなさそうでムーンライトはほっとした。
横でディアぺルトが毛を整えようと必死になっていた。
「まだかしら」ムーンライトはもどかしくなってきた。
すると、パドルファーが看護部屋から出てきた。そして入り口近くにいたリーフスターにうなずいた。それを合図に、一団は出発した。
ムーンライトはディアぺルトと肩を並べて歩いた。ストリーム族の境界線となる小川をそって進む。
ふと、大集会の場となる大きな木__<聖なる木>が見えた。
リーフスターが先頭で止まった。リーフスターがとまった訳がわかった。ストリーム族がやってきたのだ。
「こんばんは、バードスター、フィッシュハート」リーフスターが二匹に会釈するのが隙間から見えた。
こうしてフォレスト族と一緒に<聖なる木>へ行く事になった。
<聖なる木>の周りへ行くと、ダークネス族のきついにおいがした。<聖なる木>の前にあるグレートロックに、族長らしき姿が見えた。
ムーンライトはフォレスト族の一団の中で腰を下ろした。あまり他部族と話す気はしなかった。
「ヒル族、遅いわね」ディアぺルトはそう言い、耳をグレートロックの方へ示した。
ディアぺルトの言う通りだ。グレートロックに三つの姿しかなかった。あのほっそりとした特徴的な猫はいない。
「びびっちゃってるってわけ?」とディアぺルトが馬鹿にする。
「__ヒル族だ!」と、近くにいたドリズルハートが息をのんだ。
ドリズルハートの声に、敵意のこもったうなり声がいくつかあがる。
「休戦なのを忘れたの?」とスカイフラワー。
ヒル族の姿をよく見ようと目を凝らす。
いつも通りほっそりしていたが、大集会へ連れてきた戦士は明らかに少ない。
「なんだ、元気じゃないか」とダーククローが言うと、「でもそうじゃないかも」とメープルテイルも言った。
ヒル族の族長、ナットスターは一族にうなずくと、堂々とグレートロックに飛び乗った。
「戦士のみなさん。<聖なる木>にようこそ。今夜は満月なので、休戦の日だ」
満月が夜空にうかぶ。雲は少なく、大集会が中止になる心配はなさそうでムーンライトはほっとした。
横でディアぺルトが毛を整えようと必死になっていた。
「まだかしら」ムーンライトはもどかしくなってきた。
すると、パドルファーが看護部屋から出てきた。そして入り口近くにいたリーフスターにうなずいた。それを合図に、一団は出発した。
ムーンライトはディアぺルトと肩を並べて歩いた。ストリーム族の境界線となる小川をそって進む。
ふと、大集会の場となる大きな木__<聖なる木>が見えた。
リーフスターが先頭で止まった。リーフスターがとまった訳がわかった。ストリーム族がやってきたのだ。
「こんばんは、バードスター、フィッシュハート」リーフスターが二匹に会釈するのが隙間から見えた。
こうしてフォレスト族と一緒に<聖なる木>へ行く事になった。
<聖なる木>の周りへ行くと、ダークネス族のきついにおいがした。<聖なる木>の前にあるグレートロックに、族長らしき姿が見えた。
ムーンライトはフォレスト族の一団の中で腰を下ろした。あまり他部族と話す気はしなかった。
「ヒル族、遅いわね」ディアぺルトはそう言い、耳をグレートロックの方へ示した。
ディアぺルトの言う通りだ。グレートロックに三つの姿しかなかった。あのほっそりとした特徴的な猫はいない。
「びびっちゃってるってわけ?」とディアぺルトが馬鹿にする。
「__ヒル族だ!」と、近くにいたドリズルハートが息をのんだ。
ドリズルハートの声に、敵意のこもったうなり声がいくつかあがる。
「休戦なのを忘れたの?」とスカイフラワー。
ヒル族の姿をよく見ようと目を凝らす。
いつも通りほっそりしていたが、大集会へ連れてきた戦士は明らかに少ない。
「なんだ、元気じゃないか」とダーククローが言うと、「でもそうじゃないかも」とメープルテイルも言った。
ヒル族の族長、ナットスターは一族にうなずくと、堂々とグレートロックに飛び乗った。
「戦士のみなさん。<聖なる木>にようこそ。今夜は満月なので、休戦の日だ」
ライトハート- 族長
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Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
【第七章】
「私からいいかしら」リーフスターがグレートロックに立ち上がり、三匹の族長をみつめた。ナットスターだけ戸惑ったか、うなずいてくれた。
「フォレスト族は獲物は豊富です。見習いは足りませんが、弱くはありません」その言葉が十分伝わると、リーフスターはナットスターを見た。
「ですが、あなたの部族に話があるのです」そう話すと、ここにいる猫達はざわめきだした。何のことか知らない猫達が多いだろう。
「あの事を話すんだわ!」ムーンライトはディアぺルトに耳打ちした。
「俺に話ごと?」ナットスターはわざととぼけた。
そしてリーフスターはこの前起こった事を話すと、ナットスターは鋭い声で言った。
「寝ぼけているではないか?」その族長の声に、ヒル族がそうだとさわいだ。
「何嘘をついているの?」
「これはこちらのセリフだな、リーフスター」
「__少しよろしいでしょうか?」リーフスターが口を開こうとしたが、恐る恐る発言させてほしいと声があがった。
「フィッシュハート?」バードスターが口をはさむ。「何事だ?割り込むだなんてお前らしくないだろう」
「すいません。__私、その件で証拠があるんです。川で水を飲みに行ったら、ヒル族のパトロールの一団の猫がいました。
その猫達は、フォレスト族は弱いから境界線をすぐ変えられると会話してました」
「他部族にも聞かれてしまったか」ナットスターがうっかり口をすべらした。
「今、なんて?やっぱりナットスターの方が嘘をついていたのよ。もう境界線を変えないでちょうだい」
「リーフスターに命令される筋合いはない!」
すると、空地で悲鳴があがった。キャロルクローが怒り狂った声を上げ、ヒル族の猫に攻撃していた。周りの猫も助けようと必死に戦いだす。
「どうかしちゃったの!?」ディアぺルトがびっくりした声を上げた。
「やめるんだ!シーブリーズ、サンライズピューピル、戦いをとめさせろ!」
二匹が動こうとしたとき、ぽちゃんと水が鼻に落ちた。ムーンライトはびくっとして、空を見上げた。
いつの間にか満月は雲で隠れていて、雨が降ってきたのだ。
「スター族がお怒りになった」と誰かが言う。
すると、看護猫のひときわ高い鳴き声があがり、戦っていたものはぴたりととまる。
「雨が降りました!スター族がお怒りになっているのです!休戦の日ですよ?わからないのですか?」その声は、パドルファーだ。
「__他に報告のあるものがなければ、大集会はお開きします」
リーフスターの声に怒りがにじんでいた。
「私からいいかしら」リーフスターがグレートロックに立ち上がり、三匹の族長をみつめた。ナットスターだけ戸惑ったか、うなずいてくれた。
「フォレスト族は獲物は豊富です。見習いは足りませんが、弱くはありません」その言葉が十分伝わると、リーフスターはナットスターを見た。
「ですが、あなたの部族に話があるのです」そう話すと、ここにいる猫達はざわめきだした。何のことか知らない猫達が多いだろう。
「あの事を話すんだわ!」ムーンライトはディアぺルトに耳打ちした。
「俺に話ごと?」ナットスターはわざととぼけた。
そしてリーフスターはこの前起こった事を話すと、ナットスターは鋭い声で言った。
「寝ぼけているではないか?」その族長の声に、ヒル族がそうだとさわいだ。
「何嘘をついているの?」
「これはこちらのセリフだな、リーフスター」
「__少しよろしいでしょうか?」リーフスターが口を開こうとしたが、恐る恐る発言させてほしいと声があがった。
「フィッシュハート?」バードスターが口をはさむ。「何事だ?割り込むだなんてお前らしくないだろう」
「すいません。__私、その件で証拠があるんです。川で水を飲みに行ったら、ヒル族のパトロールの一団の猫がいました。
その猫達は、フォレスト族は弱いから境界線をすぐ変えられると会話してました」
「他部族にも聞かれてしまったか」ナットスターがうっかり口をすべらした。
「今、なんて?やっぱりナットスターの方が嘘をついていたのよ。もう境界線を変えないでちょうだい」
「リーフスターに命令される筋合いはない!」
すると、空地で悲鳴があがった。キャロルクローが怒り狂った声を上げ、ヒル族の猫に攻撃していた。周りの猫も助けようと必死に戦いだす。
「どうかしちゃったの!?」ディアぺルトがびっくりした声を上げた。
「やめるんだ!シーブリーズ、サンライズピューピル、戦いをとめさせろ!」
二匹が動こうとしたとき、ぽちゃんと水が鼻に落ちた。ムーンライトはびくっとして、空を見上げた。
いつの間にか満月は雲で隠れていて、雨が降ってきたのだ。
「スター族がお怒りになった」と誰かが言う。
すると、看護猫のひときわ高い鳴き声があがり、戦っていたものはぴたりととまる。
「雨が降りました!スター族がお怒りになっているのです!休戦の日ですよ?わからないのですか?」その声は、パドルファーだ。
「__他に報告のあるものがなければ、大集会はお開きします」
リーフスターの声に怒りがにじんでいた。
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
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Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
【第八章】
「狩猟部隊を組め。育ちざかりのラビットキットが馬鹿みたいに獲物を食べるんだ」
戦士部屋で横になっていると、フライトテイルの少し嬉しそうな声がした。
「俺が行く」とダーククロー。
「私も!」とペイルファーがすかさず声を上げた。
「あともう一匹連れていこう__ムーンライト、お前もどうだ?」
寝ているふりがばれたので、狩猟部隊に入る事にした。
「ダーククロー、リーダーを任せる。俺はパトロールがあって忙しいんだ」
ダーククローの瞳が輝いた。「よし、行くぞ」
ペイルファーが横で少し不満げな態度をとっていたが、ダーククローは気が付かない。
ダーククローはあごをくいっと上げた。
「お見事」
ムーンライトがリスをくわえて茂みから現れると、ダーククローが声をかけた。先輩に褒められ、体がほてった。
すると、ペイルファーがやってきた。リスのにおいで一杯なので、母親に気が付かなかったのだ。
「見て!フライトテイル達よ!」ペイルファーが二匹のネズミを地面におろし、その方向を耳で示した。「あのパトロールの猫かしら」
「そうみたいだな。どうやらヒル族の境界線近くだ」ダーククローが近くにあった岩によじ登り、青い瞳をぐっとほそめた。
ムーンライトも確かめると、ディアぺルト、メープルテイル、スカイフラワーがいる事がわかった。
「パトロールはあの猫達に任せて、狩りをさっさとすませましょう」
午後になった。獲物置場に獲物が補充されると、パトロールの一団がトンネルをくぐった。みんなさっきとは違い、落ち着きをなくしていた。
すると、ディアぺルトが毛を逆立ててこちらにやってきた。「またヒル族が境界線を変えていたの!新しいにおいだったわ」
「スター族はどうしてそれを許すのかしら」
「戦いが起こりそうな予感ね」とディアぺルトがうなずく。
その言葉に、ぞっとした。今恐れているのは、まさにそれだ。一族の猫が死ぬのは滅多にないが、それでも戦いはさけたい。
【後書き】
ずっと後書きかいてなくてすいませんでした!ついに夏休みで、投稿ペースも早くなります。
こちらとしては嬉しい事です。__キャットワールドも時期に投稿していこうかと思います。
でも、しばらくお休みさせていただきます<m(__)m>
キャットワールドの方が読みたいと、もしいましたら遠慮なくコメントを残してください!
なるべく更新を早める事にします!
夏休みははじまったばかりかと思います。お祭りとかとにかく色々楽しみです♪
そして最後のクラブと言う方、頑張ってくださいね!(私もそうですw)
主に、水曜日に投稿予定です。
では、長々とすいませんでした!ここで失礼します!
(コメントよろしくです(´▽`*)ノ)
「狩猟部隊を組め。育ちざかりのラビットキットが馬鹿みたいに獲物を食べるんだ」
戦士部屋で横になっていると、フライトテイルの少し嬉しそうな声がした。
「俺が行く」とダーククロー。
「私も!」とペイルファーがすかさず声を上げた。
「あともう一匹連れていこう__ムーンライト、お前もどうだ?」
寝ているふりがばれたので、狩猟部隊に入る事にした。
「ダーククロー、リーダーを任せる。俺はパトロールがあって忙しいんだ」
ダーククローの瞳が輝いた。「よし、行くぞ」
ペイルファーが横で少し不満げな態度をとっていたが、ダーククローは気が付かない。
ダーククローはあごをくいっと上げた。
「お見事」
ムーンライトがリスをくわえて茂みから現れると、ダーククローが声をかけた。先輩に褒められ、体がほてった。
すると、ペイルファーがやってきた。リスのにおいで一杯なので、母親に気が付かなかったのだ。
「見て!フライトテイル達よ!」ペイルファーが二匹のネズミを地面におろし、その方向を耳で示した。「あのパトロールの猫かしら」
「そうみたいだな。どうやらヒル族の境界線近くだ」ダーククローが近くにあった岩によじ登り、青い瞳をぐっとほそめた。
ムーンライトも確かめると、ディアぺルト、メープルテイル、スカイフラワーがいる事がわかった。
「パトロールはあの猫達に任せて、狩りをさっさとすませましょう」
午後になった。獲物置場に獲物が補充されると、パトロールの一団がトンネルをくぐった。みんなさっきとは違い、落ち着きをなくしていた。
すると、ディアぺルトが毛を逆立ててこちらにやってきた。「またヒル族が境界線を変えていたの!新しいにおいだったわ」
「スター族はどうしてそれを許すのかしら」
「戦いが起こりそうな予感ね」とディアぺルトがうなずく。
その言葉に、ぞっとした。今恐れているのは、まさにそれだ。一族の猫が死ぬのは滅多にないが、それでも戦いはさけたい。
【後書き】
ずっと後書きかいてなくてすいませんでした!ついに夏休みで、投稿ペースも早くなります。
こちらとしては嬉しい事です。__キャットワールドも時期に投稿していこうかと思います。
でも、しばらくお休みさせていただきます<m(__)m>
キャットワールドの方が読みたいと、もしいましたら遠慮なくコメントを残してください!
なるべく更新を早める事にします!
夏休みははじまったばかりかと思います。お祭りとかとにかく色々楽しみです♪
そして最後のクラブと言う方、頑張ってくださいね!(私もそうですw)
主に、水曜日に投稿予定です。
では、長々とすいませんでした!ここで失礼します!
(コメントよろしくです(´▽`*)ノ)
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
なんだか雲行きが怪しくなってきましたね.............
ヒル族はどうしたしまったのかが気になります(;´д`)
これからの物語の展開をドキドキワクワクしながら待っております!
そしてコメ返し遅れてすみません!
頑張ってください!応援しています^^
ヒル族はどうしたしまったのかが気になります(;´д`)
これからの物語の展開をドキドキワクワクしながら待っております!
そしてコメ返し遅れてすみません!
頑張ってください!応援しています^^
レパードクロー- 副長
- 投稿数 : 335
Join date : 2015/05/17
所在地 : ちゃぶ台帝国にある実家
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
レパードクロー wrote:なんだか雲行きが怪しくなってきましたね.............
ヒル族はどうしたしまったのかが気になります(;´д`)
これからの物語の展開をドキドキワクワクしながら待っております!
そしてコメ返し遅れてすみません!
頑張ってください!応援しています^^
コメントありがとうございます!コメントしてくれるだけでも嬉しいので、遅くても大歓迎です!<m(__)m>
そうですね。なんだか嫌な予感が起こりそうな感じですwお互い頑張りましょう!!
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
【第九章】
リーフスターの考えによると、ヒル族がパトロールする時間に物陰に隠れている事だ。境界線を越えたらただちに問い詰める作戦。
その作戦にムーンライトとウッドウィスカー、スプラッシュフォールが参加していた。
青葉がついた枝が風でゆらりとゆれた。枝達も、いつヒル族が現れる事に落ち着きをなくしているみたいだ。
雲がゆっくりと空を流れる。先輩の戦士たちさえもイライラしはじめてきた。
不意に、ヒル族のにおいがした。強いにおいからすると、たくさんいる事がわかった。足音が段々近づいてきた。
「フォレスト族のにおいがする」この声は、ロングレッグだろうか。
「いいか、ムーンライト。お前はまだ隠れているんだぞ」とウッドウィスカーが声をひそめて言った。
「__行くぞ!スプラッシュフォール!」
ウッドウィスカーが緊張気味に叫び、物陰からぱっと現れた。
ムーンライトは姿をよく見ようと目をこらした。どうやら、ロングレッグ一匹らしい。
だとしたら、この強いにおいはなんだろう。
境界線を当然のように超えていたロングレッグが動きをとめた。
「何をしている?」スプラッシュフォールがうなり声を上げた。
「何もしていませんよ」ロングレッグは慌てて後ろに下がる。
「俺には境界線を越えたように見えた」今度はウッドウィスカーが。
「ロングレッグ!早く終わりなさいよ!」と、新しい雌猫の声がした。
「ミスティクラウド!これはどういう事だ?」
「どういうこともなにも、パトロールに決まってるでしょう」
「ロングレッグが境界線を越えた。副長の君なら、怒るべきところだろう!」スプラッシュフォールが声を荒げる。
ミスティクラウドが声を上げようとしたが、もともと怒りっぽいスプラッシュフォールは攻撃をしはじめた。
戦いがはじまると同時に、ムーンライトはくるりと向きを変えた。逃げるのではない。仲間を呼びに行くために。
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
一気読みですw
や、やばい戦いが…ムーンライトさん、早く仲間をよんできて!←
これからどうなるのでしょう…とても楽しみです♪続きを待ち望んでおりますw
そして文章が綺麗ですね!応援しております‼
や、やばい戦いが…ムーンライトさん、早く仲間をよんできて!←
これからどうなるのでしょう…とても楽しみです♪続きを待ち望んでおりますw
そして文章が綺麗ですね!応援しております‼
ティアーミスト- 年長戦士
- 投稿数 : 135
Join date : 2015/05/17
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Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
ティアーミスト wrote:一気読みですw
や、やばい戦いが…ムーンライトさん、早く仲間をよんできて!←
これからどうなるのでしょう…とても楽しみです♪続きを待ち望んでおりますw
そして文章が綺麗ですね!応援しております‼
一気読み、コメントありがとうございます!そうですよ!これからやばそーな戦いが待ってるのですw
ムーン早く来てくれるのでしょうか…!?((文章綺麗ですか!?ありがとうございます!
ティアーsも頑張ってくださいね!
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
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Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
【第十章】
「大変です!リーフスター!」ムーンライトは叫び、トンネルの中へ飛び込んだ。
近くにいたメープルテイルがびくっとした。「何事?」
今起きた事を早口で説明すると、メープルテイルはうなずいた。「リーフスターに報告するわ」
「急いでください!」
すると、戦士部屋からレッドブリンドルとカインドハートが現れた。そこへ行き、もう一度さっきの話を繰り返す。
「よし、手分けしてみんなに伝えよう」
「それがいいわ」
カインドハートがすぐにみんなに伝えに行くと、リーフスターとフライトテイル、メープルテイルが戻ってきた。
「ダーククロー、ペイルファー、キャロルクロー、スカイフラワー、ウィンドソングは戦いに行ってくれ。ムーンライトが案内して!」
現場につくと、戦いはさっきより激しくなっていた。ヒル族の数が明らかに多い。
「かかりなさい!フォレスト族!」リーフスターの合図で、応援に来た猫達は戦いだした。
ムーンライトは最初に視界の入った雄猫に体当たりした。爪を出し、狙いやすい所をうつ。
ムーンライトは思わず声を上げた。足が小石をぶつけ、じんと痛む。そしてそのせいで体制をくずしてしまい、敵にチャンスができた。
雄猫は灰色の毛皮に爪を食い込ませる。右肩からどっと血がながれた。
「フォレスト族の数が多くなったわ!帰るわよ!ヒル族!」
ミスティクラウドの焦った声に相手は動きをとめた。
「次はただじゃおかないわ!」ムーンライトは敵に向かってうなった。
ムーンライトは立ち上がり、今の状況を確認した。ヒル族はどうやら全員逃げたらしい。
「よくやったわ、あなたたち」
ムーンライトが息を切らしていると、リーフスターが言った。
「フライトテイル、傷ができた猫達を連れて、すぐにパドルファーに診てもらって」
「わかりました」フライトテイルは返事をし、傷をおった猫達を連れてキャンプへ帰った。
ムーンライトも族長の命令に従い、副長の近くを歩く。
リーフスターはここに残ってなにをするのだろうと振り返ってみた。
ダーククローとペイルファーが残っていて、嫌な予感がしはじめる。
あの時の、何かを考えている顔がうかぶ。何かを企んででいる顔が。
あの顔は、どっちの顔かわからない。もう、昔の事で忘れてしまったということらしい。
そして、悲鳴は聞こえた。リーフスターの悲鳴だ。隠れた闇に気を付けろ。このお告げが蘇る。
このお告げで、どっちが殺したか明らかだ。その猫は、ダーククロー。闇を意味する名前の猫だった。
でも、戻って確かめる勇気なんてない。だって、ダーククローに殺されるのが怖かったからだ。
ムーンライトはぞっとし、もう消えてしまった一団達の後を追いかけた。
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
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Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
【第十一章】
空はいつの間にかオレンジ色に染まっていた。ようやくムーンライトの治療の番になり、ほっとする。
「そう言えば、リーフスター遅いわね。何かあったのかしら」そう言ったのは、治療をしてくれている看護猫のパドルファーだ。
ムーンライトはぎくっとした。ダーククローが裏切りと言う事を、話した方がいいだろうか。
「そうですね。どうしたものか」
結局、今はやめておこうと思った。まだどう話せばいいかもわからないし。
「はい、治療はおしまいよ。戦士の仕事はしばらく控えてね。明日の朝、また来てちょうだい」
お礼の言葉を言いかけると、空地がざわついた。悲しみにみちた泣き声も上がる。
パドルファーが耳をそばたてた。そして、部屋を出たのでムーンライトもその後に続く。
予想通りだ。ペイルファーが前足を血で濡らして呆然として立っていた。その足元にリーフスターがぐったりと横たわっていた。
「どういうことだ」リポーソングが怒りに満ちた声を上げた。
「ヒル族の戦士に殺されたのか?」フライトテイルは毛を逆立てる。
「違います」と、語尾を濁らすペイルファー。
「まさか・・・・ペイルファー。お前が殺したともいうのか?」
「違います!」
突然、母親を守りたくなってそう叫んだ。母親がそんな事するわけない。
「じゃあ、一体だれが?」とパドルファー。
すると、ペイルファーの瞳が冷たく光った。「族長を殺したのは___」
そこで、ペイルファーは言葉を切った。トンネルからもう一匹の猫が出てきたのだ。
「ダーククロー?」
そう震えた声で呼んだのは、ダーククローの連れ合い、メープルテイルだ。
「___そう、ダーククローよ」
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
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Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
【第十二章】
「ペイルファーの嘘つき!」
混乱と戸惑いの中、恐怖と怒りのまじった押し殺した声が空き地に響き渡った。その声の主はメープルテイルだ。
いつもは穏やかな彼女が、今では怒りで爆発しそうな勢いに、誰もが驚いた。
「嘘なんかついてないの、メープルテイル。あのお告げ、わかっているでしょ?」
お告げと聞いた途端、横にいたパドルファーがぶるっと震えた。
「本当なんだ、メープルテイル」ダーククローがなんと戸惑いながらも、かすれた声で言った。「ペイルファーの言う通りだ」
「裏切り者!」
その言葉を聞き、レッドブリンドルが耐えられずに叫んだ。
すると横にいたサンフラワー、カインドハートも「裏切り者!」と叫んだ。
そして一族全員___ムーンライトとパドルファーとフライトテイル以外__裏切り者と叫び、声を上げ続けた。
「静かにしなさい、フライトテイルが判断をくだせないでしょう?」
パドルファーは族長が死んだのにも関わらず、落ち着いた表情で空き地へ行った。
「フライトテイル、リーフスターの魂の前で発表して」
「裏切り者をどうするか・・・・・・」
フライトテイルは目を閉じ、また開いた。あまりに大きな事実でまだ少し戸惑っているようにも見えたが、決意がついたらしい。
「もちろん、追放する。裏切り者にフォレスト族や他の部族と一緒にさせてたまるか」
そしてフライトテイルはダーククローの前にやってきて睨み付けた。
「明日までに縄張りから消えなければ、お前の姿を見れば敵として扱うからな」
【後書き】
しばらく投稿する事を放置してた・・・・すいません!
そして久しぶりの後書きですw
いかがでしたでしょうか・・・・。
これでダーククローは追い払えました!めでたしめでたし!
と言いたい所ですが、まだ続きはあります・・・!
続き、はいつになるかわかりませんがその時またお願いします!
では、また今度!
(夏休みがもうすぐで終わってしまう・・・・)
「ペイルファーの嘘つき!」
混乱と戸惑いの中、恐怖と怒りのまじった押し殺した声が空き地に響き渡った。その声の主はメープルテイルだ。
いつもは穏やかな彼女が、今では怒りで爆発しそうな勢いに、誰もが驚いた。
「嘘なんかついてないの、メープルテイル。あのお告げ、わかっているでしょ?」
お告げと聞いた途端、横にいたパドルファーがぶるっと震えた。
「本当なんだ、メープルテイル」ダーククローがなんと戸惑いながらも、かすれた声で言った。「ペイルファーの言う通りだ」
「裏切り者!」
その言葉を聞き、レッドブリンドルが耐えられずに叫んだ。
すると横にいたサンフラワー、カインドハートも「裏切り者!」と叫んだ。
そして一族全員___ムーンライトとパドルファーとフライトテイル以外__裏切り者と叫び、声を上げ続けた。
「静かにしなさい、フライトテイルが判断をくだせないでしょう?」
パドルファーは族長が死んだのにも関わらず、落ち着いた表情で空き地へ行った。
「フライトテイル、リーフスターの魂の前で発表して」
「裏切り者をどうするか・・・・・・」
フライトテイルは目を閉じ、また開いた。あまりに大きな事実でまだ少し戸惑っているようにも見えたが、決意がついたらしい。
「もちろん、追放する。裏切り者にフォレスト族や他の部族と一緒にさせてたまるか」
そしてフライトテイルはダーククローの前にやってきて睨み付けた。
「明日までに縄張りから消えなければ、お前の姿を見れば敵として扱うからな」
【後書き】
しばらく投稿する事を放置してた・・・・すいません!
そして久しぶりの後書きですw
いかがでしたでしょうか・・・・。
これでダーククローは追い払えました!めでたしめでたし!
と言いたい所ですが、まだ続きはあります・・・!
続き、はいつになるかわかりませんがその時またお願いします!
では、また今度!
(夏休みがもうすぐで終わってしまう・・・・)
ライトハート- 族長
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所在地 : 日本
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
【第十三章】
リーフスターの通夜も終わり、空き地にはリーフスターの死体とフライトテイル、副長の親友のレッドブリンドルがそばにいた。
ムーンライトは気持ちが落ち込み、ディアぺルトの横でうずくまった。
「フライトテイルは真夜中に副長を発表しなきゃいけない・・・・・」キャロルクローがドリズルハートに言うのが聞こえた。
すると、ディアぺルトが体を動かした。「もうすぐ、真夜中になるわ」
戦士部屋は自分達二匹だけみたいだ。ムーンライトはうなずき、部屋から出るディアぺルトの後に続いた。
フライトテイルがハイツリーにのっていた。
ムーンライト達が腰をおろすと、フライトテイルはうなずいた。
「真夜中になった。副長を発表する時がきた」
その声は悲しみでかすかにふるえていた。
「リーフスターの魂の前で発表する。次からフォレスト族の副長は、レッドブリンドルだ!」
誰もが賛成の声を上げる。レッドブリンドルは驚きと嬉しさのまじった表情をした。
レッドブリンドルの近くで、ペイルファーが口をゆがめたのが見えた気がしたが、ムーンライトは気のせいだと思い込んだ。
カインドハートとサンフラワーがおめでとうと声をかけた。すると、口をゆがめていた気のするペイルファーもおめでとうと言いに行った。
「俺は明日、<月の山>へ行って九つの命を手に入れる。その間にレッドブリンドルに一族を任せよう」
レッドブリンドルは少し緊張した顔でこくりとうなずいた。
「スートファング、何匹かの戦士でリーフスターの埋葬に行ってきてほしい」
「任せな」とスートファングが暗がりで瞳をきらりとひからした。
これからフライトテイルが族長となる、新しいフォレスト族がはじまる。
リーフスターが亡くなったのは悲しいが、同時にあの恐ろしいお告げも終わったのだ。
リーフスターの通夜も終わり、空き地にはリーフスターの死体とフライトテイル、副長の親友のレッドブリンドルがそばにいた。
ムーンライトは気持ちが落ち込み、ディアぺルトの横でうずくまった。
「フライトテイルは真夜中に副長を発表しなきゃいけない・・・・・」キャロルクローがドリズルハートに言うのが聞こえた。
すると、ディアぺルトが体を動かした。「もうすぐ、真夜中になるわ」
戦士部屋は自分達二匹だけみたいだ。ムーンライトはうなずき、部屋から出るディアぺルトの後に続いた。
フライトテイルがハイツリーにのっていた。
ムーンライト達が腰をおろすと、フライトテイルはうなずいた。
「真夜中になった。副長を発表する時がきた」
その声は悲しみでかすかにふるえていた。
「リーフスターの魂の前で発表する。次からフォレスト族の副長は、レッドブリンドルだ!」
誰もが賛成の声を上げる。レッドブリンドルは驚きと嬉しさのまじった表情をした。
レッドブリンドルの近くで、ペイルファーが口をゆがめたのが見えた気がしたが、ムーンライトは気のせいだと思い込んだ。
カインドハートとサンフラワーがおめでとうと声をかけた。すると、口をゆがめていた気のするペイルファーもおめでとうと言いに行った。
「俺は明日、<月の山>へ行って九つの命を手に入れる。その間にレッドブリンドルに一族を任せよう」
レッドブリンドルは少し緊張した顔でこくりとうなずいた。
「スートファング、何匹かの戦士でリーフスターの埋葬に行ってきてほしい」
「任せな」とスートファングが暗がりで瞳をきらりとひからした。
これからフライトテイルが族長となる、新しいフォレスト族がはじまる。
リーフスターが亡くなったのは悲しいが、同時にあの恐ろしいお告げも終わったのだ。
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