森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
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Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
【第十四章】
「フライトテイルは出発したんですか?」
「ええ、出発したわ」
ここは看護部屋。ムーンライトはまた右肩の傷をみせていた。
「大丈夫そうね」クモの巣も何も用意せず、パドルファーは言った。「治療はおしまいよ」
「ありがとうございます!」ムーンライトはほっとした気分で部屋を出た。
「あら、おはよう、ディアぺルト!」
「おはよう。調子は良くなったの?」
「狩りがこれでできるようになったの!」
「わぁ!よかったじゃない!今から行く予定だけど行かない?」
「もちろん!」
ディアぺルトと久しぶりに狩りができ、ムーンライトは尻尾をふった。
活気ついてきた空き地を横切ると、メープルテイルとトンネルでばったりとあった。いつもとは違う表情だ。
「おはようございます。散歩でもしていたんですか?」
先輩は少しうつろな目でうなずくと、キャンプへ入ってしまった。
「元気がないみたい」ディアぺルトが気の毒そうに言う。
「ダーククローの事?」
メープルテイルが落ち込む理由はきっとあの裏切り者の事だ。
「お見事!」とディアぺルトが褒めた。
「このぐらいにしておきましょ」
「行きたい所があるの」
ディアぺルトは獲物をくわえているのでぐぐもった声になった。
「小川で水を飲みたくって!喉がからから!」
こうして二匹は木の根元に獲物を土でかぶせ、森の少しはずれた所へ行った。
そこはストリーム族の縄張りのすぐ近くにある境界線だ。
「見て、魚!」
ムーンライトは川に銀色に光るものをみつけて叫んだ。
ディアぺルトはウィンクをし、前足で魚をとろうとしたが失敗した。
魚狩りを諦めると、ディアぺルトは水を飲み始めた。ムーンライトも後に続く。
「生き返ったわ」とディアぺルト。
だが、ディアぺルトはそこで言葉をきり、耳をそばたてた。
ムーンライトも何事かと思い、耳をすまし、ぞっとした。
かすかに子猫の泣き声が深い森の奥でしたのだ。
そして、子猫のにおいもだんだんとわかってきた。フォレスト族のにおいだ!
「ラビットキットよ!」
「フライトテイルは出発したんですか?」
「ええ、出発したわ」
ここは看護部屋。ムーンライトはまた右肩の傷をみせていた。
「大丈夫そうね」クモの巣も何も用意せず、パドルファーは言った。「治療はおしまいよ」
「ありがとうございます!」ムーンライトはほっとした気分で部屋を出た。
「あら、おはよう、ディアぺルト!」
「おはよう。調子は良くなったの?」
「狩りがこれでできるようになったの!」
「わぁ!よかったじゃない!今から行く予定だけど行かない?」
「もちろん!」
ディアぺルトと久しぶりに狩りができ、ムーンライトは尻尾をふった。
活気ついてきた空き地を横切ると、メープルテイルとトンネルでばったりとあった。いつもとは違う表情だ。
「おはようございます。散歩でもしていたんですか?」
先輩は少しうつろな目でうなずくと、キャンプへ入ってしまった。
「元気がないみたい」ディアぺルトが気の毒そうに言う。
「ダーククローの事?」
メープルテイルが落ち込む理由はきっとあの裏切り者の事だ。
「お見事!」とディアぺルトが褒めた。
「このぐらいにしておきましょ」
「行きたい所があるの」
ディアぺルトは獲物をくわえているのでぐぐもった声になった。
「小川で水を飲みたくって!喉がからから!」
こうして二匹は木の根元に獲物を土でかぶせ、森の少しはずれた所へ行った。
そこはストリーム族の縄張りのすぐ近くにある境界線だ。
「見て、魚!」
ムーンライトは川に銀色に光るものをみつけて叫んだ。
ディアぺルトはウィンクをし、前足で魚をとろうとしたが失敗した。
魚狩りを諦めると、ディアぺルトは水を飲み始めた。ムーンライトも後に続く。
「生き返ったわ」とディアぺルト。
だが、ディアぺルトはそこで言葉をきり、耳をそばたてた。
ムーンライトも何事かと思い、耳をすまし、ぞっとした。
かすかに子猫の泣き声が深い森の奥でしたのだ。
そして、子猫のにおいもだんだんとわかってきた。フォレスト族のにおいだ!
「ラビットキットよ!」
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
【第十五章】
「まだ近くにいるかしら」
そよ風が毛をなでる。こんな弱い風で震えているのではなく、ラビットキットが怖い想いをしているかが心配なのだ。
「いるにきまってるわ!一族に子猫は彼だけなんだからいてもらわないと!」
ディアペルトの声はひっしだった。「一緒に探しましょ。声が聞こえたけど、深い森に入ったわ」
ムーンライトはどきっとした。あのとても細い川から先は、未知の世界でスター族も空から見守ってくれない。
一匹の子猫のために、二匹の戦士が失ってしまう可能性もある。
「ムーンライト!早くして!」
ディアペルトの声に我にかえり、ムーンライトは子猫でも超えられる川を軽々と超えた。
「どっちに行ったの?」
ディアペルトが耳をすまし、ぎょっとした。「鳴き声が聞こえないわ!」
すると、ディアペルトは木に登り始めた。上の方まで登り、あたりを注意深く見た。
「いたわ!よく見えないけど、誰かと一緒にいるわ!」
と、しっぽで東をさしたのがムーンライトに見えた。
「先に行くわね!」
ムーンライトは猛ダッシュで東へ向かった。
そしてだんだんと、緑が少なくなり、岩が増えてきた。
まだ木々が多い中、話し声が聞こえた。
「__おじさん、遊んで!」
ムーンライトはぴたりと動きをとめた。おじさんとは、誰の事だろう。
そして目にした猫にムーンライトはびっくりして思わず声を上げそうになった。
それは、あの裏切り者のダーククローだった。
子猫が命の危険にさらされる前に、ムーンライトはイバラをゆらした。
「ぺ、ペイルファー?」ダーククローが混乱した。
「ムーンライトです」
「お前か______」
「あ、ムーンライト!さっきね、このおじさんと遊んで__」
ムーンライトは素早くラビットキットの首筋をつかむと、キツネ一匹分離れた場所で下した。
「ダーククローにであったことは言ったらだめよ。言わなかったらあなたがキャンプから出たことは怒らないわ」
ムーンライトは早口で子猫に伝え、ダーククローをにらんだ。
「何をしたんですか?」
「遊んでほしいと言ったから、遊んでやった」と、何か羨ましそうな、懐かしいあたたかい声で言った。
「メープルテイルの事、まだ思ってるんですか?一族を裏切ったくせに、よくもそんな事言えますね!」
「お前にわかるもんか!幸せな人生をおくれると思ったら、これだ」
ダーククローはうなり声を上げた。
ムーンライトはまたもやびっくりした。
幸せな人生をおくれないようにしたのはダーククローだ。まるで、誰かのせいにしている。
ダーククローはその謎の言葉を残し、どこかへ消えていった。
「ムーンライト!大丈夫?」
気が付けば、ディアペルトがやってきた。
「ただの野生猫よ」
「まだ近くにいるかしら」
そよ風が毛をなでる。こんな弱い風で震えているのではなく、ラビットキットが怖い想いをしているかが心配なのだ。
「いるにきまってるわ!一族に子猫は彼だけなんだからいてもらわないと!」
ディアペルトの声はひっしだった。「一緒に探しましょ。声が聞こえたけど、深い森に入ったわ」
ムーンライトはどきっとした。あのとても細い川から先は、未知の世界でスター族も空から見守ってくれない。
一匹の子猫のために、二匹の戦士が失ってしまう可能性もある。
「ムーンライト!早くして!」
ディアペルトの声に我にかえり、ムーンライトは子猫でも超えられる川を軽々と超えた。
「どっちに行ったの?」
ディアペルトが耳をすまし、ぎょっとした。「鳴き声が聞こえないわ!」
すると、ディアペルトは木に登り始めた。上の方まで登り、あたりを注意深く見た。
「いたわ!よく見えないけど、誰かと一緒にいるわ!」
と、しっぽで東をさしたのがムーンライトに見えた。
「先に行くわね!」
ムーンライトは猛ダッシュで東へ向かった。
そしてだんだんと、緑が少なくなり、岩が増えてきた。
まだ木々が多い中、話し声が聞こえた。
「__おじさん、遊んで!」
ムーンライトはぴたりと動きをとめた。おじさんとは、誰の事だろう。
そして目にした猫にムーンライトはびっくりして思わず声を上げそうになった。
それは、あの裏切り者のダーククローだった。
子猫が命の危険にさらされる前に、ムーンライトはイバラをゆらした。
「ぺ、ペイルファー?」ダーククローが混乱した。
「ムーンライトです」
「お前か______」
「あ、ムーンライト!さっきね、このおじさんと遊んで__」
ムーンライトは素早くラビットキットの首筋をつかむと、キツネ一匹分離れた場所で下した。
「ダーククローにであったことは言ったらだめよ。言わなかったらあなたがキャンプから出たことは怒らないわ」
ムーンライトは早口で子猫に伝え、ダーククローをにらんだ。
「何をしたんですか?」
「遊んでほしいと言ったから、遊んでやった」と、何か羨ましそうな、懐かしいあたたかい声で言った。
「メープルテイルの事、まだ思ってるんですか?一族を裏切ったくせに、よくもそんな事言えますね!」
「お前にわかるもんか!幸せな人生をおくれると思ったら、これだ」
ダーククローはうなり声を上げた。
ムーンライトはまたもやびっくりした。
幸せな人生をおくれないようにしたのはダーククローだ。まるで、誰かのせいにしている。
ダーククローはその謎の言葉を残し、どこかへ消えていった。
「ムーンライト!大丈夫?」
気が付けば、ディアペルトがやってきた。
「ただの野生猫よ」
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
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Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
【第十六章】
あの日から一日経った。午後になり、ムーンライトには落ちつきがなかった。
「フライトスターがお帰りになったぞ!」
見張りをしていたウィンドソングが声を上げた。
我先へと新しい族長を見ようと、空き地に猫があふれかえっていた。
フライトスターは、フライトテイルの時よりもたくましい。
すると、母親のゴールデンファーがやってきた。息子も一緒だ。
族長は母親を見て、うなずいた。
「明日になったら任命式を行おう」
「獲物を捕れる年齢の者は全員ハイツリーの下に集まれ!任命式を始める!」
一族全員が集まった。
ムーンライトはディアぺルトの横に座り、フライトスターを見つめた。
「ラビットキットは見習いになって良いほど成長した」
ラビットキットは胸を張り、瞳はキラキラと輝いていた。
「お前は戦士になる間、ラビットポーとなる。指導者はスカイフラワーだ」
スカイフラワーはピンク色っぽい尻尾を嬉しそうにふり、見習いの所へ行った。鼻を触れ合わし、一歩下がった。
「ラビットポー!ラビットポー!」
「フォレスト族に見習いが一匹増えた。喜ばしい事だ。
そして、また良い知らせがある。メープルテイルのお腹の中に赤ちゃんができた」
一族が不安そうな顔になった。メープルテイルさえ、足踏みをしはじめた。
ダーククローの子供で、ダーククローの野心を受け継いでいるのが怖いのだろう。
「ダーククローのようには育てたりしません!」
メープルテイルは突然大声で言った。
「わかっている。みんなには優しさがあるんだ。彼女を責めないでやってほしい」
今、ダーククローはどうしているんだろう。こんな事が起こっていると知ったら、自分に野心がある事を後悔するのだろうか。
「お前にわかるもんか!幸せな人生を送れると思ったら、これだ!」
やっぱり謎だった。最後の言葉がひっかかる。
そして、ムーンライトは心に決めた。またあの場所へ行ってみよう。
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
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Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
【第十七章】
いつ抜け出すかムーンライトは戸惑ったが、夜明け前に出発する事にした。まだ少しくらい森をひたすら進むと、あの細い川が見えてきた。
ムーンライトはその川をぽんっと飛び越え、ダーククローがいた場所へ行った。
さっき裏切り者はここを通ったらしく、新しい匂いがついている事がわかった。
匂いをたどっていくと、納屋が見え始めた。もうほとんど木々のない岩場ばっかりの所だ。
「ダーククロー!あなたに話しがあります!」
「ムーンライト?またお前か!」
と後ろで声がして、ムーンライトはぎょっとして振り向いた。そこにあのダーククローが面倒くさそうな目でこちらを見た。
「来る事はわかっていた。まだ話をしたそうな顔をしていたからな」
「あの言葉、知りたいんです」
「あの最後に言った言葉か?まさか、俺を助けてくれるのか?」
「裏切り者を助けるですって?」ムーンライトは怒りで鋭く聞いた。
ダーククローは少し何か悩んだ後、口を開いた。
「そうか、じゃあ良い事を教えてやろう__お前の母親が本当の裏切り者だと言う事をな!これでわかっただろう?」
ムーンライトはショックのあまり言葉がでなかった。
そしてショックは怒りに戻った。裏切り者のやりそうな事だ。ダーククローが裏切り者のくせに、母親が裏切り者だと言うのは!
「あいつはリーフスターを殺し、俺を裏切り者に仕立て上げた___」
ムーンライトはこれ以上我慢できなくなり、うなり声を上げて爪を出した。
ムーンライトはダーククローへ攻撃を仕掛け、二匹はごろごろと取っ組み合いながら木々の多い方へと移動した。
そして、ムーンライトの背中に痛みがはしった。一本の木にぶつかったのだ。
背中の痛みに口をゆがめていると、ダーククローはムーンライトをはなして一歩下がった。
「あなたは嘘つきです。ペイルファーを裏切り者にするなんてひどいです!」
「む、ムーンライト?」
聞き覚えのある声と、フォレスト族の匂いがしてはっとした。
くるりと振り向くと、そこにはなんとペイルファーがいたのだ。
ダーククローも、誰だかわかってうろたえた。
「ダーククロー!裏切り者がそこにいるなんて!」ペイルファーがはっと息を飲んだ。
「お母さん!」
ムーンライトは川を越え、ペイルファーの隣へ行った。
「ダーククローがお母さんを裏切り者って言うの!」
すると、以外な事にペイルファーは身をこばらした。怒ったりもせず、驚きもせずに。
「お母さん・・・・?」
「そう、ダーククロー。とうとう娘に話してしまったのね」
いつ抜け出すかムーンライトは戸惑ったが、夜明け前に出発する事にした。まだ少しくらい森をひたすら進むと、あの細い川が見えてきた。
ムーンライトはその川をぽんっと飛び越え、ダーククローがいた場所へ行った。
さっき裏切り者はここを通ったらしく、新しい匂いがついている事がわかった。
匂いをたどっていくと、納屋が見え始めた。もうほとんど木々のない岩場ばっかりの所だ。
「ダーククロー!あなたに話しがあります!」
「ムーンライト?またお前か!」
と後ろで声がして、ムーンライトはぎょっとして振り向いた。そこにあのダーククローが面倒くさそうな目でこちらを見た。
「来る事はわかっていた。まだ話をしたそうな顔をしていたからな」
「あの言葉、知りたいんです」
「あの最後に言った言葉か?まさか、俺を助けてくれるのか?」
「裏切り者を助けるですって?」ムーンライトは怒りで鋭く聞いた。
ダーククローは少し何か悩んだ後、口を開いた。
「そうか、じゃあ良い事を教えてやろう__お前の母親が本当の裏切り者だと言う事をな!これでわかっただろう?」
ムーンライトはショックのあまり言葉がでなかった。
そしてショックは怒りに戻った。裏切り者のやりそうな事だ。ダーククローが裏切り者のくせに、母親が裏切り者だと言うのは!
「あいつはリーフスターを殺し、俺を裏切り者に仕立て上げた___」
ムーンライトはこれ以上我慢できなくなり、うなり声を上げて爪を出した。
ムーンライトはダーククローへ攻撃を仕掛け、二匹はごろごろと取っ組み合いながら木々の多い方へと移動した。
そして、ムーンライトの背中に痛みがはしった。一本の木にぶつかったのだ。
背中の痛みに口をゆがめていると、ダーククローはムーンライトをはなして一歩下がった。
「あなたは嘘つきです。ペイルファーを裏切り者にするなんてひどいです!」
「む、ムーンライト?」
聞き覚えのある声と、フォレスト族の匂いがしてはっとした。
くるりと振り向くと、そこにはなんとペイルファーがいたのだ。
ダーククローも、誰だかわかってうろたえた。
「ダーククロー!裏切り者がそこにいるなんて!」ペイルファーがはっと息を飲んだ。
「お母さん!」
ムーンライトは川を越え、ペイルファーの隣へ行った。
「ダーククローがお母さんを裏切り者って言うの!」
すると、以外な事にペイルファーは身をこばらした。怒ったりもせず、驚きもせずに。
「お母さん・・・・?」
「そう、ダーククロー。とうとう娘に話してしまったのね」
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
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Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
【第十八章】
太陽が地平線から顔を出し、森に光がさしこんだ。まるで太陽はこの出来事を喜んでいるかのようだ。
「おやおや、てっきり最後まで隠し通すのかと__」
ダーククローが言いかけた所で、ペイルファーははっとした。どうやら頭が混乱し、うっかり口をすべらしたらしい。
一羽の鳥が枝からばたばた飛び出した。
「この事を一族に知らせに行く」ダーククローはそう言い、川を渡った。
「後を追うのよ!こんな事、ばれるのはいや!」
ペイルファーは押し殺した声を上げた。
ムーンライトはうなずいた。頭が回らない。お母さんを失うなんていやだ。
二匹はもう姿が見えなくなったダーククローの後を追った。
そして、すぐに見つかった。ムーンライトは後ろ足を強く蹴り、ダーククローを抑え込んだ。
「やっぱり裏切り者の味方か!」
ムーンライトは肩をめいいっぱい食い込ませた。すると、傷ができ、血がふきだした。
ペイルファーが勢いよくやってきて、喉の近くをかみついた。
すると、ダーククローの力がぬけた。
「死んだの?」ムーンライトも力をゆるめた。
そして、きゃっと悲鳴を上げた。ダーククローがむくりと起き上がり、ムーンライトを上からどかした。
ダーククローは四本の足で勇敢に立ち上がった。
「なんだ!今の声は!」
「血の匂いもするわ!」
ムーンライトはその声をきいてぎくっとした。かぎ慣れた、フォレスト族の匂いだ。
そして、茂みから赤ぶちの雄猫__レッドブリンドルが現れた。そしてその後からスプラッシュフォール、スカイフラワー、そしてラビットポーが出てきた。
「ダーククロー!何故俺たちの縄張りにいる!」
傷だらけの黒い戦士にレッドブリンドルはどなった。
ムーンライトははっとした。気のせいだろうか。
フォレスト族の他にもう一つ匂ったのを。
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
【後書き】
お久しぶりです。久しぶりに月光を投稿しました。遅くなりすいません(汗)
ようやく終わりも見えてきました!続きはまたいつになるかわかりませんが、よろしくお願いします!
あと、続編をやる予定なので、よろしくお願いします!
【魔法の国】もよろしくお願いします!!
お久しぶりです。久しぶりに月光を投稿しました。遅くなりすいません(汗)
ようやく終わりも見えてきました!続きはまたいつになるかわかりませんが、よろしくお願いします!
あと、続編をやる予定なので、よろしくお願いします!
【魔法の国】もよろしくお願いします!!
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
ひかりすずs初めまして!とても続きが気になります。もう一つの小説も読みました!やはり文才がある人はいいですね!小説にすごく引き込まれます。
リリィースター- 未登録ユーザー
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
リリィ―スターさん、初めまして!そう言ってくださると凄く嬉しいしもっと小説書きたい気分になります♪コメントありがとうございました!リリィースター wrote:ひかりすずs初めまして!とても続きが気になります。もう一つの小説も読みました!やはり文才がある人はいいですね!小説にすごく引き込まれます。
続きはいつになるかはわかりませんが、よろしくお願いします!
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
【第十九章】
どうやら一団はパトロールをしていたみたいだ。
「あの時の!」とラビットポーが嬉しそうに叫んだ。
スカイフラワーに睨まれ、ラビットポーは足元に視線を落とした。
ダーククローがラビットポーを見た。すると、スカイフラワーはうなり声を上げ、弟子を守る体制に入った。
「なぜここにいる?」と、副長はもう一度問いかけた。
「もうフォレスト族の一員じゃないのはわかっている」ダーククローはそう言い、ペイルファーを睨んだ。「__こいつのせいで」
「ペイルファーがいったい何をしたって言うの?」とスカイフラワー。
横にいたペイルファーが震えだしたのに気が付いた。
「ペイルファーは俺を裏切り者に仕立て上げ、リーフスターを殺した。そして____」
「__裏切り者のしそうな事だ」レッドブリンドルが敵意をあらわにした。「お前を殺す!」
「やめてください!」
レッドブリンドルが飛び掛かろうとした時、ラビットポーが間に入った。
ムーンライトはそんな勇気に感心した。
「だ、ダーククローはそんな猫じゃないんです!」
「ラビットポー!すぐに戻りなさい!」とスカイフラワー。
「ダーククローは、ぼくが勝手に探検した時に出会ったんです。冷酷な猫なら、出会った時にぼくは殺されたと思います。
でも違った。ダーククローは頼み事を聞いて遊んでくれたんです!」
「「証拠はどこにあるんだ?」
「私です__この目で見ました」
スプラッシュフォールの問いかけに、ムーンライトは恐る恐る声を上げた。
「む、ムーンライト?み、味方じゃないの?」
意見を発言しようとすると、ペイルファーが震えた声で聞いた。
「ごめんなさい、お母さん」
それを見て、レッドブリンドルはようやく信じる気になったみたいだ。
「つまり___」
「助けて!」
スカイフラワーの悲鳴にレッドブリンドルの言葉がさえぎられた。
ムーンライトは目を疑った。スカイフラワーはいつの間にか、三体のアナグマに囲まれていたのだ。
ぞっとしていると、黒い影がムーンライトの前をとおった。
それは、怪我をしたダーククローだった。
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
息をのむ展開に目がはなせません!ついに裏切りの真相が明らかになるのか...あなぐまに向かうダーククローの運命は......!?
面白すぎるこの物語、更新を楽しみにしています!
面白すぎるこの物語、更新を楽しみにしています!
ラッキークロー- 副長
- 投稿数 : 226
Join date : 2015/05/20
所在地 : 小説について何かご質問、ご意見等ありましたらお気軽にPMやTwitterの方へメッセージどうぞ!
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
ダーククローの運命はどうなるのでしょうか…!お楽しみn((殴ラッキークロー wrote: 息をのむ展開に目がはなせません!ついに裏切りの真相が明らかになるのか...あなぐまに向かうダーククローの運命は......!?
面白すぎるこの物語、更新を楽しみにしています!
面白いとはありがとうございます!そう言ってくださると嬉しいです(*ノωノ)
近いうちにまた更新すると思います!
コメントありがとうございました!
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
【第二十章】
「ダーククロー!」とレッドブリンドルは叫んだ。
ダーククローはスカイフラワーを助けようと突進した。
だが、あまりにも鈍くて小柄なアナグマにやられてしまう。
フォレスト族の戦士たちはダーククローを助けに行った。
ムーンライトも助けに向かったが、ペイルファーが動こうとしていなかった。
残酷な母親はほおっておき、戦いに飛び込んだ。
すると、一匹のアナグマが戦士の行くてをさえぎった。
アナグマを目の前にすると、怖くて動けなくなった。
すると、スプラッシュフォールが助けにきた。先輩はアナグマの背中にのり、爪を立ててアナグマを倒した。
アナグマの戦いは一瞬で終わった。残りのアナグマも森の奥へ逃げていく。
「目を覚まして!ダーククロー!」
ラビットポーの声がした方へムーンライトは駆け出した。
すると、傷だらけでピクリとも動かないダーククローの死体があった。
ペイルファーもそばにやってきたが、ムーンライトは距離をおいた。こんな母親なんかいらない。
「こんなにあっさり__もともと傷があったせいだ。お前達がやったのか?」
レッドブリンドルの質問に、ムーンライト達はうなずいた。
「とりあえず戻ろう。一族に報告だ」
この後、どうなったかわからなかった。ディアぺルトに慰められたのかもしれない。だが、はっきりとは覚えていなかった。
戦士部屋で目を覚まし、これが最後かもしれないとムーンライトは思った。
「具合はどう?」
一族を裏切ったムーンライトに、ディアぺルトは優しかった。
「まあまあかな。どのぐらいたった?」
「丸一日よ。そして、今は朝。もう少しで________」
「獲物を一匹で捕れる年齢の者は全員ハイツリーに集まれ!集会を行う!」
「__ほら、行きましょ」
二匹は部屋を出た。一族は衝撃の事実に押し黙り、空き地で輪になって座っていた。
「ペイルファー、ムーンライト、ここへ」
フライトスターに言われ、二匹は中央へ行った。
どうやら別れがきたようだ。
「お前達を追放する。傷を負わなかったら、ダーククローは死んだりしないはずだ」
そして二匹の親子はこの慣れ親しんだ我が家から出ていった。もう二度と戻らないだろう。
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
【後書き】
みなさんこんにちは!あけましておめでとうございます!((遅い))
これにて、月光は終了となりました!!
なんと、裏切り者はダーククローではなく、ペイルファー、そして、主人公のムーンライトになるという結果に!
本当はエピロローグも書く予定なのですが、早く終わらせたいと思い、終わりました!!
では、私はこれで____。
今まで読んでくださった皆様に感謝!
みなさんこんにちは!あけましておめでとうございます!((遅い))
これにて、月光は終了となりました!!
なんと、裏切り者はダーククローではなく、ペイルファー、そして、主人公のムーンライトになるという結果に!
本当はエピロローグも書く予定なのですが、早く終わらせたいと思い、終わりました!!
では、私はこれで____。
今まで読んでくださった皆様に感謝!
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
まず_お疲れ様でした!そして完結おめでとうございます!
ダーククローとムーンライトたちがはちあわせしたときもしや.....と思いましたがムーンライトまで追放されるとは....。
テーマが【裏切り】でしたが、そのテーマにそってあり、とてもおもしろかったです!
前回の作品とはまた異なり、違う世界を楽しめました(^^)
これからも光鈴sの素敵な作品を楽しみにしています!
お疲れ様でした!
ダーククローとムーンライトたちがはちあわせしたときもしや.....と思いましたがムーンライトまで追放されるとは....。
テーマが【裏切り】でしたが、そのテーマにそってあり、とてもおもしろかったです!
前回の作品とはまた異なり、違う世界を楽しめました(^^)
これからも光鈴sの素敵な作品を楽しみにしています!
お疲れ様でした!
レパードクロー- 副長
- 投稿数 : 335
Join date : 2015/05/17
所在地 : ちゃぶ台帝国にある実家
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
そうですね。なんだか最後の方でゴチャゴチャしちゃってムーンライトまでw((豹爪 wrote:まず_お疲れ様でした!そして完結おめでとうございます!
ダーククローとムーンライトたちがはちあわせしたときもしや.....と思いましたがムーンライトまで追放されるとは....。
テーマが【裏切り】でしたが、そのテーマにそってあり、とてもおもしろかったです!
前回の作品とはまた異なり、違う世界を楽しめました(^^)
これからも光鈴sの素敵な作品を楽しみにしています!
お疲れ様でした!
そう言ってくださると嬉しいです(*ノωノ)
続編する予定なのでそちらも是非…!((
コメントありがとうございました!
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
お疲れさまでした!最後までハラハラワクワクしながら読めました。
ダ、ダーククロー死んでしまった......。彼は最後、裏切り者の汚名をはらすことができて少しほっとしました。どうかスター族で穏やかにすごせますように。
そしてムーンライトぉ!!彼女まで追放されたとは、予想を裏切られました!主人公の追放、テーマ通りの完結の仕方だったと思います。
本当に最後まで先が読めない、おもしろい作品だったと思います!ありがとうございました!
ダ、ダーククロー死んでしまった......。彼は最後、裏切り者の汚名をはらすことができて少しほっとしました。どうかスター族で穏やかにすごせますように。
そしてムーンライトぉ!!彼女まで追放されたとは、予想を裏切られました!主人公の追放、テーマ通りの完結の仕方だったと思います。
本当に最後まで先が読めない、おもしろい作品だったと思います!ありがとうございました!
ラッキークロー- 副長
- 投稿数 : 226
Join date : 2015/05/20
所在地 : 小説について何かご質問、ご意見等ありましたらお気軽にPMやTwitterの方へメッセージどうぞ!
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
みなさんムーンライトが追放されたこと悲しんでますね…((このシリーズどこかで出そうかな((ラッキークロー wrote: お疲れさまでした!最後までハラハラワクワクしながら読めました。
ダ、ダーククロー死んでしまった......。彼は最後、裏切り者の汚名をはらすことができて少しほっとしました。どうかスター族で穏やかにすごせますように。
そしてムーンライトぉ!!彼女まで追放されたとは、予想を裏切られました!主人公の追放、テーマ通りの完結の仕方だったと思います。
本当に最後まで先が読めない、おもしろい作品だったと思います!ありがとうございました!
ダーククローはきっとスター族たちと部族猫の事、見守っていると思います!w
先が読めないよう工夫したので、そう言ってくださるとは!ありがとうございます!
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
完結おめでとうございます!
ダーククローが・・・・。
とても面白かったです!(私も早く更新せねば・・・。
これからも光鈴さんの小説楽しみにしています!
ダーククローが・・・・。
とても面白かったです!(私も早く更新せねば・・・。
これからも光鈴さんの小説楽しみにしています!
ムーンドロップ- 新入り戦士
- 投稿数 : 77
Join date : 2015/05/17
所在地 : 宇宙の向こう側
Re: 森と丘と小川と暗闇の物語~月光の照らす暗い世界~【完結】
面白いとはありがとうございます!続編あるのでもしよければそちらも((黙ムーンドロップ wrote:完結おめでとうございます!
ダーククローが・・・・。
とても面白かったです!(私も早く更新せねば・・・。
これからも光鈴さんの小説楽しみにしています!
ムーンドロップさんの小説も楽しみにしています!
ライトハート- 族長
- 投稿数 : 525
Join date : 2015/05/15
所在地 : 日本
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