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火の子猫〜波乱の日々〜  《完結》

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投稿 by ファイヤウィング Sun Aug 28, 2022 5:12 pm

※第十九章〜第二十章までの間は半年くらい経っています。
第二十三章
私は口いっぱいに獲物をくわえていた。
初めて狩猟部隊を率いさせてもらえたのだ。
取ってきた獲物を山に加えると、トーニーカミ−リアが、
「ファイヤウィング!族長が呼んでるわよ」
何かな・・・・・・       ソワソワしながら族長部屋に入ると、アイススターと、フロリドムーンが話していた。
「きたか、ファイヤウィング。そろそろ弟子をとってもいいかとお前の姉さんと相談していたんだが」
今、弟子を取るならウルフハートの子よね・・・
「オレはお前たちに期待している。頼んだぞ。」と一方的に話を切り、部屋から出た。
私達も、慌ててみんなの集まっている所に駆け下りた。
保育部屋から三匹の子猫がちょこちょこ出てきた。
「ナイトキット!本日より戦士名を獲得するまでお前はナイトポーという名になる。ファイヤウィング!」
私は呼ばれて緊張しながら小さなメス猫のそばに行った。ナイトポーは目を輝かせて、鼻を触れ合わせてきた。
「フレイムキット!本日より戦士名を獲得するまでお前はフレイムポーという名になる。フロリドムーン!」
ムーン姉は温かい目をしてフレイムポーと鼻を触れ合わせた。フレイムポーは、何故か嫌悪感をあらわにした目でムーン姉を見たが、鼻を押し付けてムーン姉を認めた。
「シャイニングキット!お前の指導者はフェザームーンだ。本日より正式名を獲得するまでお前はシャイニングポ−という名になる。」
シャイニングポーは短い歓喜の声を上げ、フェザームーンと鼻をこすりつけた。
ブレイズクローが、歯をむいてこちらにぷいと背を向けた。
私はファイヤスターさんの予言を思い出した。
炎と風の星!
もしかしたら、ブレイズクローとシェイドスターのことかも!でも、それと私が嫌われるのと、何の関係があるのかしら?

あとがき
時間が立つのが異常に早いですが、そこはちょっと見逃してください・・・💦
ファイヤウィング
ファイヤウィング
族長
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火の子猫〜波乱の日々〜  《完結》 - Page 2 Empty Re: 火の子猫〜波乱の日々〜  《完結》

投稿 by ファイヤウィング Thu Sep 01, 2022 4:44 pm

第二十四章
「ナイトポー!縄張りを見に行くわよ!」
ナイトポーが耳をピンと立てて、弾むように駆けてくる。
「フレイムポーも一緒ですか?」
「いいえ、ムーン姉・・・フロリドムーンに断られちゃたから。」
「そうですか。」ナイトポーはため息をつくと、キャンプの外へ出た。
もう!元気なんだから・・・
ナイトポーは茨の茂みの直ぐ側にいた。
「ウィンド族の縄張りって、獲物がいなさそうですね。わたし、サンダー族に生まれてよかった。さ、今度はどこに行きます?」
私は「〈二本足〉の家に行くわ。」と指示を出すと、しっぽで招き、あるき出した。

ナイトポーは一日中ずっとソワソワしていた。途中でアリでもたかっているのかと思ったほどだ。
だがすごく熱心で、長老たちのマダニ取りや苔取りなども進んでやってくれるので助かる。
でも、フレイムポーと一緒に仕事ができないとわかると、うるさい。少しうんざりする。
仲がいいのは良いのだけれど・・・     今日はつかれた。
寝床に倒れ込んで体を丸めると、すぐに眠れた。
ちらっと、炎が見えた。目の前が燃えている。私は慌てて逃げようとしたが、足が動かない。
木が倒れ、葉が焦げてシューシュー音を立てている。
耳元で、聞き慣れた声がした。                   ファイヤスター。
「炎が勢力を増しつつある。風と炎を遠ざけろ。月を説得しろ」
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投稿 by ファイヤウィング Sun Sep 04, 2022 8:41 pm

第二十五章
炎と風を近づけるなって、どうすればいいのよ!
ブレイズクローは相変わらずウィンド族の方へばかり狩りに行くし、私が近づいたら爪を出すし・・・
ちょっと、後をつけてみようかな?
ちょうど出かけるところだった。気づかれないように忍び足でついていくと、シャドウ族の方に向かっているのがわかった。なぜ?
ブレイズクローは境界線につくなり座った。
すると、私が来た方とは反対側の森からパールクラウドが現れた。
ブレイズクローと尻尾を絡ませている。
二匹はゆっくり会える場所が欲しかったのだろう。
・・・なんだか、見ちゃいけないものを見た感じ。
私はゆっくりとその場を後にした。
炎とは、誰?私?いや、違う。
私はファイヤウィング〈火の翼〉よ。炎ではない。
と、そこで私はハッとした。
いるじゃない!もう一匹、炎が。
そして、月を説得しろという予言。もう、あの猫しかいない。あまり信じられないけれど。
「ファイヤウィング!」  ムーン姉の声。
「大変なの!ウィンド族がサンダー族のキャンプに入ってきたわ!そこに、フレイムポーもいるの!」
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投稿 by ファイヤウィング Sun Sep 04, 2022 9:22 pm

第二十六章
私がキャンプに滑り込んだ。シェイドスターがアイススターと睨み合って言う。
「さあ、縄張りを貰いに来たわ。どうする?大人しく明け渡すか、戦うか。」
「なぜ、我々を敵視する?あと、フレイムポー、なぜそこにいる?」
アイススターが疑問を投げかける。シェイドスターは堂々と答えた。
「なぜかって?1つ目は、貴方がきらいだから。貴方がいなくなれば、サンダー族には何の用もないわ。2つ目は・・・フレイムポー!」
フレイムポーがうつむきながら、前へ出てきた。
「僕は、自由になりたかったんです。サンダー族にいたら、僕の想像する自由は得られない。」
フレイムポーは、心配そうな目をしている、シャイニングポー、うるうるした目をしているナイトポー、悲しそうな目をしているムーン姉の顔を見た。
「お世話になった方には申し訳ないですけど・・・」
ウルフハートを慰めているウェットテイルがぎろっとフレイムポーをにらみ、たじろぐ。
沈黙が続いた。
シェイドスターの呆れた声が、それを破る。
「フレイムポー、帰って。この戦いでは役に立たない。」
フレイムポーはうつむき、トボトボと茨のトンネルを抜けた。
シェイドスターが怒鳴る。
「問答無用よ!ウィンド族、かかりなさい!」
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投稿 by ファイヤウィング Mon Sep 05, 2022 6:08 pm

第二十七章
シェイドスターがアイススターに飛びかかるのが見えた。
灰色の毛皮が視界を遮る。
ストーンリープだ。
「この森はもうすぐ俺たちのものになるんだ!」
ここはサンダー族の森よ!!怒りに任せてずついたらストーンリープは空き地の方まで飛んでいった。  ちょろいわ。
ナイトポーがスカイシャドウと戦っている。助けは必要なさそうだ。
私はくぼ地を見回した。ウィンド族の猫で溢れている
「ファイヤウィング!シャドウ族に助けを呼んできて!」ハピネスハートが敵に押しつぶされながら叫んでいた。
私はうなずくと、キャンプを出た。
しばらく走ったところで、黒い森が見えてきた。
あそこにいるのは、ムーンライトとミノウベル?
「大変です!ウィンド族が攻めてきて・・・」
「何だって!?」ミノウベルは叫ぶと、飛ぶように走っていった。
「ライト先輩はキャンプに戻って加勢してください。」
ムーンライトは少し不服そうな顔をして、従った。
私は、ミノウベルを追いかける。
キャンプにたどり着く前に、ペブルスターが率いるシャドウ族の大群に出会った。
「事情はわかったわ。加勢に行く。場所を案内して。」
回れ右をして、走る。
どうか、間に合いますように!
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投稿 by ファイヤウィング Mon Sep 05, 2022 6:22 pm

第二十八章
ヤバイヤバイッ!
サンダー族の子たち、全然見えないじゃん!
ファイヤウィングの弟子、ナイトポーが苦戦してるみたい。
わたしはナイトポーに駆け寄って汚い雄猫を投げ飛ばした。
ナイトポーはびっくりした様子でお礼を言った。
フフッかわいいわね。
族長部屋で鈍い音が聞こえた。向かおうとしたら、猫に押し倒される。
猫の数、多すぎ!
近くにいた猫にかみつくと、腐った獲物の匂いがした。浮浪猫?
でも、サンダー族とシャドウ族は敵を押し返してきた様子だ。
ウィンド族に、森を縄張りにする資格なんて、ないわ!
敵が減ってきた。シェイドスターが見当たらない。
族長部屋で再び鋭い悲鳴が上がった。
ファイヤウィングの悲痛な声。
「やめて!」
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投稿 by ファイヤウィング Mon Sep 05, 2022 6:38 pm

第二十九章
私は、アウルコールと戦っていた。
アウルコールは、重い割にすばしっこい。
私は、戦士の腹の下に飛び込んで、後ろ足を払った。
敵は、押しつぶそうとしてきたが、思い切り殴ってやった。
アウルコールは、慌ててつまづきながら走っていった。
すると、族長部屋で争う音が聞こえた。
私は敵を押しのけながら、族長部屋に駆け込んだ。
シェイドスターがいる。足元には、アイススターが横たわっていた。
首の傷からは、血が流れ出ている。
頭が真っ白になった。「やめて!」
シェイドスターがニヤリと笑って飛びかかってくる。
血で目がかすんでいるらしく、避けるのは簡単だった。
シェイドスターは足を滑らせ、ぶざまにころんだ。
シェルウェーブがドタドタと足音を響かせながら族長部屋に飛び込んできた。
「ウィンド族の猫はほぼすべて撃退しま・・・!?」
シェルウェーブはアイススターを見るなり、ぎょっとした声を上げた。
「わかったわ。シェイドスター、もう行って。」
シェイドスターは、一度アイススターをぎろっとにらむと、素早い足取りで出ていった。
いれかわりのようにしてフェザームーンとシャイニングポーが入ってきて、素早くアイススターを見た。
フェザームーンは悲しそうな声で言った。
「最後の命だったみたい。」          ぎょっとする。
シェイドスター、なんてことをしてくれたの?
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投稿 by ファイヤウィング Mon Sep 05, 2022 7:06 pm

第三十章
アイススターを空き地まで運んでいくと、ハピネスハートの悲痛な声がした。
ぞろぞろと猫たちが集まり、近くに座る。
「これから、アイススターの通夜をします。」副長が冷静さを取り戻した声で言うと、その場の空気が少し和らいだ。
「ペブルスター、もう帰っていいわよ。いつかお礼するわ。」
シャドウ族の猫が帰っていく。
見えなくなると、サンダー族の猫たちが次々に鼻を押し付けてった。
私も、同じことをし、小声で呟いた。
「これまで一族を率いてくださって、有難うございました。スター族で楽しい日々を過ごせますように。」
キャンプの修復が必要だわ。戦士部屋や見習い部屋はボロボロだ。
私は元指導者に耳打ちした。
「キャンプの修復をしたほうが良いんじゃないですか?」
ハピネスハートははっとした様子で、
「リーフポピー!ローズサウンド!戦士部屋の修復、お願い!」
「私は月の池に行ってくるわ。ファイヤウィング、仕切り、お願いね。」
ハピネスハートはウィンクすると、フェザームーンを呼んで、キャンプから出ていった。
仕切り!?副長の仕事じゃない!私にできるのかしら?
「ブレイズクロー、カルムピース!入り口の茨を補強してください。」
指示を与えると、カルムピースはいつものトロンとした顔でうなずいたが、ブレイズクローはなんでお前が仕切りをするんだと言う目でにらまれ、すくみあがった。
だが、勇気を出して、こっそり言った。
「パールクラウドとのこと、知ってますよ。良かったですね。お似合いですよ。」
ブレイズクローは真っ赤になった。
そして何も言わずに、カルムピースを追いかけていった。

あとがき
ブレイズクローの秘密
パールクラウドと付き合っていることが恥ずかしくて、秘密にしていました。
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投稿 by ファイヤウィング Tue Sep 06, 2022 6:45 pm

第三十一章
戦士部屋で、ゴホゴホと咳き込む音が聞こえる。
プラムリーヴスが部屋から出てきた。
看護猫にうるさく言われながら、看護部屋に引っ込んだ。
ハピネススターが帰ってくる前に、グリーンコフらしきものにかかった者が急増した。
なぜ、こんなにいきなり?
ハピネススターは真夜中になる前に、新しい副長を指名できるかしら?
でも、多分指名されるのは私の父のイリススプラウト。
父は経験豊富でだいぶ年長だもの。
しかも、今まで、病気にかかったところも見たことがない。
「ファイヤウィング!イヌハッカを取ってきてちょうだい!シャイニングポーも連れて行って!」
「ついてきて!」シャイニングポ−は怒鳴り、一匹で走り去った。
タメ口を使われたことに、少し混乱した。
まあ、急いでいたから、仕方ないか。
〈二本足〉の家にはついたが、イヌハッカが見当たらない。
「初霜で、全滅・・・葉が真っ黒よ。」
私は少しでも生えていそうなところを見たり、枯れた葉をどけたりした。
少しばかりのイヌハッカを持って帰ったときには、もうみんなハイレッジの下に集まっていた。
いよいよ副長が任命されるのだ。
「イヌハッカはあたしが持っていきます」
私はお礼を言うと、シェルウェーブの隣に座った。
「スター族の前で発表します。先祖の魂が、私が選んだ者の名を聞き、承認してくれるように。
私はゴクリと息を呑む。
「ファイヤウィングをサンダー族の新しい副長に任命します。」
え!?私!?
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火の子猫〜波乱の日々〜  《完結》 - Page 2 Empty Re: 火の子猫〜波乱の日々〜  《完結》

投稿 by ファイヤウィング Tue Sep 06, 2022 7:10 pm

第三十二章
たった今、副長に任命されたファイヤウィングはぽかんと口を開けていた。
ま、しょうがないよね。
まさか自分が任命されるなんて思っても見なかったはずだもん。
「わ・・・私、こんなに名誉ある地位につけるなんて・・・思っても見なかったわ。一族のために最善を尽くします。」
僕はまっさきにファイヤウィングの名を呼んだ。
ファイヤウィングの姉さんのフロリドムーンと、僕の兄さんのブレイブラークも、目を輝かせて名前を呼び、称える。
一族の全員がファイヤウィングにわっと集まった。
みんな、族長の判断が正しいと思っている。  良いことだ。
「さ、ファイヤウィング。もう寝なさい。みんなも、ゆっくり体を休めてね。」
戦士部屋に向かうと、ファイヤウィングが質問してきた。
「ねえ、誰が副長になると思ってた?」
「ん・・・、僕はカルムピース。でも、父さんはぼんやりしすぎてるなあとも、思ってた。」
僕も、たまに父さんに似ているっていわれるけど、そんなにぼやぼやしてないと思うなあ・・・
「私はイリススプラウト。お父さん。熟練してて、健康だもの。まさか、私なんて・・・」
イリススプラウトの子供だからじゃないかな・・・毛の色以外、よく似てるし・・・
僕は寝床に身を預け、ファイヤウィングに体を押し付けた。
ファイヤウィングの夢を見られると良いな。
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投稿 by ファイヤウィング Thu Sep 08, 2022 6:51 pm

第三十三章
オレンジ色のつややかな毛が風になびいている。
おれはファイヤウィングにイヌハッカの場所を教え、キラキラした池を覗き込んでいた。
「タイガースターのあの言葉・・・暗黒の森は不滅だという・・・フレイムポーは手懐けられ、ウィンド族は崩壊しかけている・・・」そうつぶやくと、モヤの中から、きれいなショウガ色のメス猫が出てきた。
「ファイヤスター、最も危険な目に合うのはファイヤウィング。守ってやらなくていいの?」
おれは少し考えてから、「運命は避けられないものだ」と言った。
メス猫はフッと笑った。
「ええ、でも、ここに来るのはまだ早い。」
相槌を打ちつつ、考える。
次の暗黒の森の指導者は誰になるんだろうか
「見当はついてるわ」
後ろで、新たな声がした。
「リーフプール!」リーフプールはコクリとうなずき、
「ファイヤスター、あなたの言う通り、運命を変えることはできません。ですが、手助けをしてやることはできるはずです。」と言う。
おれはため息を付き、再び池のそばにうずくまった。
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投稿 by ファイヤウィング Fri Sep 09, 2022 7:38 pm

第三十四章
青葉の季節の〈二本足〉の家!青葉の季節の〈二本足〉の家!
私はそこに向かって一直線に走る。
ファイヤスターさんが夢でイヌハッカの場所を教えてくれた。
空は曇り空だ。
雨がふらないうちになんとか採らないと!
あった! 甘い匂いの草!
少し黒くなっているところもあるが、十分足りるだろう。
私はそっと葉を採り、全速力でキャンプに帰った。
着くなり、フェザームーンがバタバタ走ってきた。
「見つかったのね!私が持っていくから、カルムピースがあなたの仕事、引き受けてくれていたけど・・・早く手伝ったほうが良いわよ。」
私は空き地で、ウンウン悩んでいるカルムピースのところへ行った。
「あっ!副長!帰ってきたんだ。僕、割当の仕事苦手で・・・」
私はカルムピースにお礼を言い、押しのけた。
先輩は、何事もなかったかのような足取りで、戦士部屋に潜り込んだ。
「ワームハート!狩猟部隊を率いてください。トーニーカミ−リアとリリーフットを連れて行くといいでしょう。パールクラウドはパトロール隊を組んでください。」
パールクラウドは、「私はハピネススターは正しい判断をしたと思っているわよ。テキパキ指示を出せるのはあなた以外はそういないもの。」そう言うと、ウェットテイルとブルームチェリーを呼び集めた。
私はパールクラウドに褒められたことが嬉しくてたまらなかった。
みんなに認めてもらえるように、気を引き締めて頑張らなくちゃ!
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投稿 by ファイヤウィング Sat Sep 10, 2022 5:20 pm

第三十五章
今夜は大集会。副長になって初めてだ。
グリーンコフだった者達も回復してきた。
ウィンド族の縄張りを通っているが、キツネ二匹分の幅をしっかり守っているので邪魔されはしないだろう。
島には、リヴァー族と、シャドウ族の匂いが入り混じっていた。ウィンド族の匂いもする。
私はいつも副長が座る木の根っこのところに来た。
スノウライフが気前よく挨拶してくれたので、安心したが、ウィンド族のドレインテイルがいないことに気づいた。
そういえば、前の戦いでも見かけていない。
亡くなったのかしら?それとも、ミントアイがいっていたように、閉じ込められている?
ハピネススターが開会を告げる。
「もう皆さん知っていると思いますが、アイススターが亡くなりました。」
ウィンド族以外の者が、悲しみの声を上げた。
シェイドスターが少しだけはをむく。
「それは残念ね。心からお悔やみ申し上げるわ。」
ペブルスターが頭を下げると、シェイドスターが怒り出した。
「何が立派なアイススターよ!みんなはアイススターの悪事を知らないくせに!」
ペブルスターと、ハピネススターはゾッとしたように顔を見合わせ、ラッシュスターが首を傾げた。
「どういうこと?聞かせてくれない?」
と、ハピネススターが声を震わせながら言う。
「私がまだ戦士だった時、ウィンド族では沢山の猫が殺されたわ。すべて森の中でね。私の姉、母も殺された。そこで、私と父が森に行ったわ。茂みの中で、父を見守っていたら、アイススターの殺されるところを見た。そして私は決意したわ。いつか家族のかたきを取ってやるってね。」
ウィンド族の猫たちはうなずいている。
「だから、アイススターがいなくなれば、もう良いの。もうあなた達には干渉しない。」
「・・・そろそろ、報告をしようか。」
ラッシュスターが気まずそうに言った。
私は、族長たちが近況報告をしているときも、ぼうっとしていた。
なぜアイススターは、ウィンド族の猫を殺したの?
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投稿 by ファイヤウィング Sat Sep 10, 2022 5:33 pm

第三十六章
シェイドスターが衝撃的な発言をしたことでキャンプはざわついていた。
レイヴンフェザーを殺したのも、アイススターだったという仮説も出ている。
ハピネススターがハイレッジの上によじ登り、一声短く鳴くと、空き地はしんと静まった。
ハピネススターの紫色の目が、キラリと光る。
「シェイドスターが、今日大集会で驚きの発言をしましたが、アイススターはもう亡くなってしまったのでどうしようもありません。このことは、また後日話し合います。」
ハピネススターはそれだけ言うと、族長部屋に消えた。
私はテキパキと指示を出す。
「みんな!食事をとって!夜明けのパトロールに出発する者は、準備をしておくように。プラムリーヴス?お願いできるかしら?」
プラムリーヴスはうなずくと、病気だったのが嘘かと思うくらいの素早さで、仲間を呼び集めた。
私は今の所仕事が済んだので、シェルウェーブを誘い、獲物を食べた。
「疲れてるでしょ?寝たほうが良いよ」
シェルウェーブがそう言ってくれたので、寝床で体を丸めた。

気がつくと、そこは月の池だった。
恒例のように、ファイヤスターさんが来る場所だ。
だが今日は、淡いショウガ色の猫が現れた。
毛は、星の光がきらめいている。
「ファイヤウィング。危険が迫っている。炎がアザミに騙され、空が裂けようとしている。最も暗い森の脅威は、まだ続いている。」
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投稿 by ファイヤウィング Thu Sep 15, 2022 5:46 pm

第三十七章
暗い森・・・暗い森・・・
私は寝床で考え込む。
「どうしたの?悩み事?」
シェルウェーブが話しかけてくる。
「最も暗い森って、意味わかる?」
「うーん・・・暗黒の森の事かな?」
あ!暗黒の森!あの、ファイヤスターさんが亡くなった戦いの!
じゃあ、タイガースターさん達の他に、権力を握ろうとしている猫たちがいるの?
炎(フレイム)がアザミ(ティスル)に騙される?
きいたことがある!ティスルクローだ!
あ!また割当の仕事忘れてた!
外に出ると、夜明けのパトロール隊が帰ってきたところだった。
シードホープを見て、ぎょっとした。
体中引っかき傷だらけで、目が腫れている。
「あいつ・・・シェイドスター、俺たちに手を出さないって言ってたくせに襲いかかりやがった」
シャイニングポーがシードホープをつつき、看護部屋に入れた。
私は傷ついたシードホープを見て決意した。
私、かたきを取る!

一言
無駄に敵対心燃やしてる私の代理キャラw
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投稿 by ファイヤウィング Thu Sep 15, 2022 6:00 pm

第三十八章
目の前には、広大な岡と小さな森が広がっている。
私は今、ウィンド族の縄張りまで来ていた。
もう、許せない!
だが、いくら待ってもウィンド族は現れない。
暇だから、狩りでもしようかな?
すぐそこにうさぎがいる。
私は飛んだ。
が、横から押し倒された。
「フレイムポー!?」
ショウガ色の猫は顎をくいっと上げた。
「違う。フレイムステップだ。今からお前を倒す。」
は!?もう戦士に!?しかも、なぜ?
「何の理由で・・・私を?」
フレイムステップは目をキラリとさせ、せせら笑った。
「ティスルクローに言われたのさ。お前を殺せば、サンダー族を簡単に潰せるってな!」
ああもうっ!!ショウガ色の猫さんの予言!
忘れてたぁ!
フレイムステップが飛びかかってきた。
私は脇腹を引っ掻いたが、敵は足に噛み付いた。
激しくうなりながら、首筋に噛みつく。
肩を引っかかれたが、歯に力を込めると、相手は叫び声を上げ、私を強く押すと、森に逃げ込んだ。
フレイムステップは騙されていたんだ!
シェードスターと同じく、憎しみに満ちた目をしていた。
じゃあ、もしかしてシェイドスターも?

シェルウェーブの一言
無理すんなよ~
怪我されたら困るだろ(ボソッ)
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投稿 by ファイヤウィング Thu Sep 15, 2022 6:10 pm

第三十九章
あの戦い以来、ミノウベルとあっていない。
私はすごく寂しかった。
もともと友達は少ないほうだし、唯一仲が良かったシードホープは重症を負って看護部屋にいる。
話し相手がいない。
気晴らしに、森に出てみた。
ふと、ジャコウの匂いが恋しくなった。
?ジャコウの匂いはもうしているでしょう?
これとよく似た匂い。
そう、シードホープの!
私はふと、こんなことを思った。
ミノウベルじゃなくてもいいや。
私は足が吸い寄せられるようにして看護部屋に入った。
「お・・・ムーンライトじゃん。」
シードホープは頭を上げ、微笑んだ。
私はシードホープの前に座り、ぼそっと言った。
「話し相手になって・・・」
シードホープと話していると、私は満たされる気分になって、尻尾の毛が逆立っていた。
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投稿 by ファイヤウィング Thu Sep 15, 2022 6:29 pm

第四十章
「暗黒の森はもう現実世界には現れない。だが、ウィンド族を使ってまた戦いに挑むだろう。お前の次の世代に伝えてくれ。」
「ファイヤウィング!」
わっ!何?
「もう・・・ファイヤウィングったら・・・知らせたいことがあってきたのよ。」
ムーン姉だ。知らせたいことってなんだろう。
「私、ブレイブラークと子供を作ったの!」
「わあ、おめでたい!」
ムーン姉の子供、見てみたいなあ。きっと可愛いんだろうなあ
戦士部屋に向かうと、シャイニングポーが駆け寄ってきた。
「ハピネススターが呼んでますよ」
族長部屋に行くと、
「ナイトポーをそろそろ戦士に昇格させようと思うの。」
ハピネススターが言った。
「テストも、もう終わったから日暮れに命名式を行うわ。」
ナイトポーは、シャイニングポーと話をしていたが、名前を呼ぶと、即座に駆け寄ってきた。
「なんですか?訓練ですか?」
私は首を振った。
「違うわ。良い知らせよ。」
ナイトポーは首を傾げると、私についてきた。
ハピネススターは満足げにナイトポーを見やると、「ナイトポー。前へ。」と言った。
ナイトポーは不思議そうにハピネススターを見上げた。
「自分の命を犠牲にしてでも戦士の掟を守り抜き、我が一族を保護することを誓いますか?」
「誓います・・・?」
ナイトポーはまだ不思議そうにしている。
「では、スター族の権限を借りて、あなたに戦士名を授けましょう」
ナイトポーの顔がぱっと輝いた。ようやくわかったようだ。
「ナイトポー、今この瞬間より、貴方はナイトクォーツ(夜の水晶)という名になります。スター族はあなたの熱心さと冒険心をたたえ、サンダー族の新たな戦士として歓迎します。」
戦士になったナイトクォーツは笑顔で私を見つめてきた。
ムーン姉も、ナイトクォーツに駆け寄って、祝いの言葉をかけ始めた。
いつの間にか隣りに座っていたシェルウェーブが、「おめでとう」と声をかけてきた。
私はその優しい目に吸い込まれそうになった。
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投稿 by ファイヤウィング Fri Sep 16, 2022 7:19 pm

第四十一章
え!?子供!?
でも、ファイヤスターさんはたしかにそういった。
「子供ができる」と。
試しに、フェザームーンにきいてみることにした。
「うーん・・・まだ確かとは言い切れないけれど、いそうな気配はするわね」
フェザームーンがいたずらっぽく微笑んだ。
「相手はシェルウェーブでしょ?」
体がカッと熱くなる。
看護部屋の外では、シェルウェーブがソワソワと足踏みしていた。
「どうしたの?具合でも悪いの?」
わざわざ私のことを心配してくれる・・・
「いいえ。私、もしかしたら、子供が生まれるかも」
「そうなんだ。おめでとう」
次の言葉に思わず私は吹き出した。
「相手は?」
鈍感すぎ・・・
「決まってるでしょ。シェルウェーブよ!」
シェルウェーブはぽかんとし、顔をほころばせた。
「僕と、君の子?僕の子・・・やったあ!」
シェルウェーブは子猫のように跳ね回った。
「あっ見て夕日!」
わあ・・・きれい
真っ赤に燃える太陽は、地平線に沈んでく。
その様子を、私達は、ずっと見続けていた。

〈END〉

やっと終わった~
次はファイヤウィングの子の話です!
とりあえず、旅部族終わってからにする!
しかも、ちょうど年長戦士到達!!
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