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小説が書きたい!〜レイク族〜

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投稿 by Murre Wed Jan 05, 2022 7:51 am

ストロベリーノウズについて
雄猫
弟子はオレンジポー
指導者はシックスセンス(クレインポー達の父親)
真っ赤に近い鼻の色をしている。
白と茶色のぶち猫
琥珀色の目
オレンジポーについて
雄猫
指導者はストロベリーノウズ
イブニングレイクとロストアイとの子
兄弟はトライアングルポーとフェアリーポー。
イブニングレイクのようにオレンジがかった体をしている。
目は薄い紺色
もうすぐ戦士猫になる
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投稿 by Murre Thu Jan 06, 2022 7:50 am

「この腐ったような匂い、何ですか?鼻がひん曲がりそうです」
クレインポーが、鼻にしわを寄せる。
「狐。ほら、イブニングレイクがたまに注意を呼びかけているじゃない。」
クレインポーが納得する。
「スリーイヤーから聞きました!猫より鼻が長くて、尻尾がふさふさで、耳が縦に長くて、ずる賢い目をしてるんですよね。私達、食べられないですよね。」
「匂いをよく嗅いでご覧。古くなっている。」
スターシェイプが鼻をひくひくさせた。
クレインポーが首を傾げる。
「まだ初めてだから分からないかもしれないけど、直ぐ分かるわ。じゃあ、この匂いは?」
東から吹いてきた風が微かに匂いを乗せてきた。
「ネズミ、ですか?」
「スノウポー、なんで分かったの?!」
「クレインポー、フラワーカラーがくれたの、覚えてない?」
「うーん…あ、覚えてる!」
この子、言動が騒がしいけど、記憶力は悪くないわね。
自分の弟子をしっかり観察する。早く戦士にしてやりたい。
「正しくは、ハタネズミだな。見てろ〜」
スターシェイプは、サッと体をかがめ、じわじわ進んだ。
見習い達は息を潜めている。
私は左右に視線を走らせ、獲物がいないか探る。
いた!
スターシェイプと反対の方を向き、木の根で去年のドングリを噛じっているリスを狙う。
「取った!」
スターシェイプが言葉を発したと同時に私もとどめを刺す。
「スターシェイプ、マァーラーフェザー、お見事です!」
クレインポーが、目を丸くして褒めてくれる。
嬉しいかも。
「見習いは、こうやって獲物を捉えたら、長老へ持っていくんだ。もうそろそろキャンプに戻って、見習いの仕事を教えてやる。」
スターシェイプの声に私はひげをピクッと震わせ、合図した。

貯蔵穴にリスを落とし、長老部屋に入った。
ラージハートと、スリーイヤーは夕方の木陰を作る松の近くで寝そべっていた。部屋には最高齢のロングライフが残っていた。
「ロングライフ、こんにちは!苔を取り替えに来ました。」
クレインポーは、そう言うと同時に空いている苔をくわえた。スノウポーも入ってきて、クレインポーより多くくわえる。
2匹は苔を引っ張り出したあと、苔を取りに行った。スターシェイプがついていった。
私は残った。
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投稿 by Murre Thu Jan 06, 2022 8:01 am

シルバーファングについて
弟子はグラスポー
指導者はライクタイガー
全身輝くような銀色をしている。エメラルドグリーンに近い緑の目をした雄猫。うっすらトラ猫っぽい模様が入る。
ブルーローズの指導者でもあった。
グラスポーについて
指導者はシルバーファング
ウォームジェイとライクタイガーの子。
ほかの兄弟は幼い頃に亡くなっている。(兄が1匹死亡)
濃い青の目をした、茶色いトラ猫。雌猫


最終編集者 マァーラーフェザー [ Fri Feb 18, 2022 10:17 pm ], 編集回数 1 回
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投稿 by Murre Fri Jan 07, 2022 7:54 am

湖を覗くと、魚が泳いでいた。鱗が光を至る方向に反射させ、魚が光を放っているように見える。
反射的に爪を振り下ろした。
魚が爪に突き刺さり、湖に波紋が広がる。
「お見事。湖に自分の姿後映っていない、流石な格好だったぞ。」
オレンジ色に輝く毛皮をまとったイブニングレイクがゆっくり歩いてきた。
「ありがとうございます。」
もう力尽きた魚を波にさらわれないところに置いて、頭を下げた。
「シンボルレイク族は何が言っていたか。」
族長に見破られないよう、目から感情を消して言う。フェザーライトの事は教えない。
「いいえ、何も。」
「マァーラーフェザー、取ってきました、あ、イブニングレイクもいらっしゃる。」
クレインポーは口をもごもごさせる。
私はイブニングレイクへ向けて頷き、立ち去った。
クレインポーの苔は乾いている。
私の心は陰り、湿ってきた。

それからはクレインポーと一緒に狩りをしたり、パトロールをしたりして一日一日を過ごした。
出かけていたストロベリーノウズとオレンジポーも、無事帰ってきた。ロック族ではブラックロックが誕生した。
「ウォーターシャドウ、もうクレインポーを怪物の通る道へ連れて行って良いでしょうか。」
頼れる先輩に話を聞く。
「そうだな。もう、技術の基礎は全て伝え、あとは上達するのみなんだろう?僕はいいと思う。」
水色がかったグレーの雄猫は、しっかり頷いた。
私は見つめ返し、決心する。
あの道は、よくレイク族の猫が殺されている。ほとんどはウォーター・フェザーの仕業だ。
ロック族との境界線のパトロール時に、侵入者がいると唆され、怪物の通る道に誘き出され、後ろから突き飛ばされる。ロック族は、自分もやられるかもしれないと怯え、ウォーター・フェザーを処罰したりせず、好きにさせている。一応ウォーター・フェザーもロック族、シンボルレイク族に忠実だが、いつ心が変化するか分からない。
「クレインポー、今日は、1番の試練かもしれない、怪物の通る道へ行くわ。準備をして。」
クレインポーは、フェアリーポーの隣で顔を上げ、複雑な表情をした。
フェアリーポーが何か耳打ちして、クレインポーのひげが震える。首の毛が逆立ったように見える。怪物の通る道の恐ろしさを伝えたんだろう。クレインポーの家族は怪物とウォーター・フェザーに大きな被害を受けている。クレインポーの父、シックスセンスと兄のフォックスボンド(狐の絆)がウォーター・フェザーに騙され、怪物にひき殺されている。
フラワーカラーとライオンウィスカー、トライアングルポーが葦の壁の入口から出てきた。
私は複雑な気持ちを持ちながらフラワーカラーへ近づく。
「フラワーカラー、今日、クレインポーを連れて怪物の通る道を案内しようと思います。きちんと監督しますので、安心してください。」
彼女の目に不安の色がよぎった。
シンボルレイク族に仲間入りした夫と息子の事を考えたのだろう。
もう、ウォーター・フェザーによる被害を増やさない。
私はシンボルレイク族に誓った。
フラワーカラーは、私の目を見据えて頷いた。母猫の目には我が子を守る気持ちが強く表れていた。


最終編集者 マァーラーフェザー [ Fri Feb 18, 2022 10:20 pm ], 編集回数 3 回
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投稿 by Murre Fri Jan 07, 2022 8:02 am

最近長くてごめんなさい
ライオンウィスカーについて
指導者はノイジィーフット
弟子はフェアリーポー
ひげが太く、敏感
金茶色の目をした、全体的に黄褐色の雄猫。首の周りに長いふさふさの毛が生えている。
フェアリーポーについて
イブニングレイクの娘でトライアングルポーとオレンジポーの妹。
桃色がかった紫の目の三毛猫。
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投稿 by Murre Sat Jan 08, 2022 10:09 am

クレインポーは道中、口数が少なかった。
フェアリーポーやフラワーカラー、長老達から色々な恐ろしい話を聞いたのだろう。
キャンプを北上し、<シンボルレイク族に釣り糸垂らす者達>の家が多く並ぶ場所へ着いた。
「ここ、なんですか。地面が硬くて燃えるように熱いし、<シンボルレイク族に釣り糸垂らす者達>の匂いで溢れています…うっ!」
風が北寄りになり、怪物の通る道と怪物の匂いがここまで届く。
「酸っぱいって言うのかな…いい匂いではないです…これ、もしかして…」
私は重々しく頷く。
「ついてきて。もう少し近づくわ。」
尻尾をひょいと振り、<シンボルレイク族に釣り糸を垂らす者達>の家々を抜ける。
短い草しか生えていない広い野原では飼い猫がのんびりし、怪物の部屋では臭い煙の匂いが立ち込めている。
クレインポーは顔をしかめながらも、遅れずついてきた。硬い黒い地面と肉球が擦れて痛いだろうに。
怪物の音が一段と大きくなり、すぐに遠ざかって行った。
<シンボルレイク族に釣り糸を垂らす者達>が1人から2人通れる幅の地面が私達と垂直になるように目の前を横切り、その向こうには怪物の通る道が平行に走っている。
怪物が絶えず通る。
「怪物って言うのはこれ。怪物らは、この道をそれないわ。時々、怪物の部屋に曲がっていくものもいるけど、その前には頭がオレンジに光るから、よければいいわ。」
「これと、この前会ったウォーター・フェザーに家族は殺されたんですね。」
クレインポーは静かにうつむいた。黄金色の瞳が陰っている。
クレインポーの毛が太陽に照らされ、白い毛が透明に近づく。
「ウォーター・フェザーは、決して近づいては駄目。レイク族の縄張りに居る時でも、必ず周りを観察すること。」
クレインポーは、怪物の煙で涙目になりながら、何度も頷く。
涙が頬を伝った。
私は、フェザーライトを思い出し、クレインポーと反対側を向いた。
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投稿 by Murre Sat Jan 08, 2022 10:15 am

ロストアイについて
指導者はスリーイヤー
弟子はまだいない。(戦士になってしばらくしたら身ごもったから)
イブニングレイクの妻
子供はオレンジポー、トライアングルポー、フェアリーポー
片眼をウォーター・フェザーとの戦いで失い、自ら省みるためにロストアイを望んだ。
残っている片眼は色素の薄い緑をしていて、体は淡いオレンジ。
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投稿 by Murre Sun Jan 09, 2022 8:32 pm

クレインポーを連れて歩いていたら、疲れた。
フェザーライト。
どうして怪物を眺めているときに思い出したんだろう。フェザーライトは怪物にひかれていない。
戦士部屋からシンボルレイク族の湖を見つめる。戦士部屋はガランとしている。
すっと立ち上がり、葦の壁の出入り口へ向かう。
キャンプにも気配が無い。
それにしても暑い。太陽がじりじりと照りつけ、日陰が見つからない。イブニングレイクはアンダーレイクに居るのだろう。他は狩りに出かけて森の涼しさを味わって居るのだろう。
私は毛が黒いから、余計暑い。
れき場に行こう。湖と触れ合いたい。
「マァーラーフェザー、どこへ行くんだ」
低い声が私を呼び止めた。
「イブニングレイク、れき場へ行こうと思います」
会釈をしながら言う。
イブニングレイクは、疑わしそうに睨んでくる。
「あいにく、キャンプに戦士が1匹も居ないんでね。また、ウォーター・フェザーが襲ってきたらひとたまりもない。松の下に居ていいから、キャンプを見張れ」
族長の命令は絶対だ。
「わかりました。東をクレインポー、西を私が見張ります」
族長は頷き、しっかりした足取りでアンダーレイクへ帰った。
「クレインポー、イブニングレイクの命令で、キャンプの見張りをすることになったわ。東の松でお願い。ウォーター・フェザーの匂いがしたりしたら、すぐに知らせて。私も行くから」
クレインポーは見習い部屋から出てきて、頷く。
後ろで葦の擦れる音がし、葦の揺れが横へ伝わった。
キャンプにはレインクラウドとイブニングレイク、カインドアイと弟子のベルポーが残されている。
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投稿 by Murre Sun Jan 09, 2022 8:35 pm

ウォーターシャドウについて
指導者はホワイトフット(マァーラーフェザー達の父親)
弟子はマァーラーフェザーで、まだ1匹しか弟子を持っていない。
影の掛かった青の瞳
全身黒っぽい雄猫
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投稿 by Murre Mon Jan 10, 2022 8:59 am

湖に映る太陽がイブニングレイクの毛皮に近づいてきた。クレインポーが居る松の方は、闇に代わろうとしている。
「マァーラーフェザー、交代するよ。イブニングレイクは相当神経をピリピリさせてるな。暑いのもあるだろう。」
「ありがとうございます、ウォーターシャドウ。れき場へ行ってきます。」
信頼出来る指導者のウォーターシャドウに会釈して、針葉樹林に入る。
月が細くなり始め、星々が主役だと言わんばかりに明るく見える。
湖は紺色と化し、浮かぶ白い小石を散りばめたように星々が映っている。
れき場も、シンボルレイク族のように静かだった。
「マァーラーフェザー、シンボルインディゴの準備が出来たの。湖の深みへおいで」
月明かりに照らされた、白いオーラをまとったフェザーライトが湖の底に足を付けることなく歩いてくる。
「シンボルインディゴって、どなた。ロック族の昔、インディゴロックという偉大な族長が居たのは知っているけど…」
「その方よ。シンボルレイク族は族長と副長が9匹ずつ居るの。シンボルレイク族に入ってから1つも命を落としていない族長から、今の命がラストシンボルの族長まで。ラストシンボルが終わったら、新たな人生をシンボルレイクという最も偉大なる猫に授かるの。シンボルレイク族では、誰もが9つの命を授かるの。命を失うごとに部族を移動するの。私はファーストレイク族に居るの」
フェザーライトは、シンボルレイク族に入ってから、本当によく喋るようになってる。
美しい妹の言葉を取り逃がさないように聴きながら、湖の温度を脚で感じる。
「マァーラーフェザー、ついてきて!」
フェザーライトが駆け出し、湖の底へ沈む。
深い。頭がすぐに隠れてしまった。
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投稿 by Murre Tue Jan 11, 2022 12:30 pm

シンボルレイク族に仲間入りする覚悟をして、目を開けた。
息が出来る。
湖の中なのに明るい。
「ウミガラスがやっと飛び立ったか。」
聞いたことのない声がし、鋭い視線を感じた。恐る恐る振り返ると、藍色のラインが入った年老いた雄猫がいた。黒い瞳は真っ直ぐ私を見つめている。
「シンボルインディゴ、マァーラーフェザーは、いつ海へ出かけていく時が訪れるのでしょうか。」
フェザーライトが恭しく頭を下げて、彼に従う。
私も服従する姿勢になり、こっそり観察する。
「クレインポーを戦士にしよう。シンボルレイクがウォーター・フェザーとレイク族の間で争いを起こすから、戦わせろ。素晴らしい結果を残し、イブニングレイクから表彰されるだろう。彼の子や、その他の子、クレインポーの兄弟を差し置いて1番に戦士名を獲得する。それで怒った見習い猫は、指導者のお前を追い出す…」
長々と話しているが、この猫、頭がどうかしている。どうしてウォーター・フェザーとレイク族の間に争いを起こそうとするの?どうして私はレイク族を追い出されるの?
「お前は海へ行かなければならないからだ。自由の身の方があちこち回りやすい。クレインポーを戦士にしたら、お前は身軽になるし、他の見習いを付けれる。ライトシンボル、シンボルアイスィクルに頼んで、カインドアイにお告げを出せ。鶴が啼く。」
「承知しました。また今度ね、マァーラーフェザー」
フェザーライトは深い会釈をして、岩壁で囲まれた部屋から出ていった。フェザーライトはライトシンボルって言うんだ。
本当にシンボルレイク族になってしまった。
「マァーラーフェザー、話をしようじゃないか。」
シンボルインディゴが座り直し、視線を耳から尻尾に移す。
「シンボルインディゴ、私はいつ、何を…」
「それは俺が言えない。全てはシンボルレイクが決定を下している。」
「じゃあ、シンボルレイクに会わせて下さい」
「シンボルインディゴになんて口答えをする!」
後ろから鋭い低い雄猫の声がした。
振り向き、戦闘態勢を構える。
「いいんだスカイシンボル。この子は初めてシンボルレイク族の縄張りに足を踏み入れた。そして、この子はシンボルレイクに並ぶくらい偉大なる猫になるだろうよ。」
スカイシンボルと呼ばれた猫は大人しくなった。
「スカイシンボル、何かあったか。」
スカイシンボルは口を開く。
「ウォーター・フェザーが見習いを1匹付けました。」
「わかっている、それくらい。後で利用するから楽しんで見ていろ。」
スカイシンボルは会釈して、窓を覗いた。そこから、地上の様子がよく見える。
「マァーラーフェザー、いい事を思い付いた。時期が来たときに、ウォーター・フェザーの1匹と、その見習いを連れて行け。あえてイブニングレイク達に与えたお告げと違う命令をする。」
年老いた紺色の猫の目は、若々しく笑っていた。
その奥に感じられた圧に怯んでしまった。
「お前は目が良いな。下から見ててよくわかる。観察眼が鋭く出来ている。まぁ、色々な出来事がお前にのしかかってきて重いかもしれないが、ウミガラスの羽はやわじゃあない。地上に戻ったらウォーター・フェザーがロック族の何匹かと一緒に襲いに来る。応戦しろ。クレインポーはウォーター・フェザーのリーフブラックをシンボルレイク族に仲間入りさせるだろう。湖が薄く輝いてきた。遅れるな、雄叫びが聞こえる。」
シンボルインディゴは私の背中を優しく押し、地上に返した。


最終編集者 マァーラーフェザー [ Wed Jan 12, 2022 8:51 pm ], 編集回数 1 回
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投稿 by Murre Tue Jan 11, 2022 12:58 pm

スターシェイプについて
尖った耳をしているからスターシェイプ(星の形)
黄褐色の毛皮で茶色に近い黄色い瞳の雄猫
弟子はスノウポー(クレインポー、ベルポーの兄)
指導者はディープポンド(ウォーター・フェザーに殺された前副長)
スノウポーについて
雪のように白い雄猫、尻尾はグレー
クレインポーのように黄金色の目をしている


最終編集者 マァーラーフェザー [ Sat Feb 26, 2022 3:42 pm ], 編集回数 1 回
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投稿 by Murre Wed Jan 12, 2022 10:03 am

波が白い朝日に照らされ、一層白くなる。
不意に高い雄の叫び声が森一帯に響いた。
これが、シンボルインディゴがクレインポーを戦士にするための争い。
無駄な血が流れてしまう…。けど、シンボルインディゴがクレインポーを戦士にし、私を海に送り出す方が犠牲が少ないのかもしれない。
そもそも、私は何故海へ行かなければならないんだっけ。私が一族を去るという犠牲を払うまで必要な事なのだろうか?
「マァーラーフェザー、俺達も行くぞ!」
西の松の下で見張りをしていたウォーターシャドウが声を掛けた。
私は頷きながらキャンプへ入り、東の松へ向かう。
葦の壁を抜けたら血と叫び声で溢れていた。
今流れたばかりの血の匂いが立ち込めていて、シンボルインディゴがこれを望んだのかと思うと胸がむかむかする。
戦いに飛び込む瞬間、クレインポーがリーフブラックに向かって一生懸命引っ掻いているのが目の端に映った。
私は叫び声をあげながらロック族のアピアムーンに乗っかった。鉤爪でしっかりと毛を掴み、体を揺する。
ロック族の雌猫は唸り声をあげながらバタバタ地面をかき、私を振り落とそうとする。
「マァーラーフェザー、後ろっ!」
空を飛んでいた雀の警告どおりに振り返ってみると、シャドウトゥースの黒い牙が迫っていた。
私はアピアムーンの背中をもう一度激しく引っ掻きながら首をすくめた。シャドウトゥースの黒い歯は空を噛んだ。
クリーム色の雌猫を蹴っ飛ばして追いやると、心の神経までやられて黒くなっているであろうウォーター・フェザーのリーダーに向き合った。
お互い威嚇しあいながらタイミングを測る。
クレインポーを戦士にするためにも、勝たなくては。
自分を鼓舞激励し、脚をバネのように使って上へ翔び、私は鳥になった。
空中で前脚を、目を丸くしている敵に向けると、直滑降に下降した。
2度も同じ手に引っかかるとは。
上を向いて歯をむき出していたシャドウトゥースの目を激しく傷つけ、頭を後ろに反り倒すように乗っかる。雄猫は宙返りをするように頭から倒れ、柔らかい腹をさらした。
着地させた後ろ脚で腹を激しく蹴りつける。前脚で首元を抑え、その下では必死でもがく大きな体の雄猫がいる。
私はその途端周りが見えなくなり、感じたことないくらい大きな優越感が心の中から湧き上がってきた。
この猫の仲間ー元リーダーは私の大切な妹を殺した。なら、仇をとっても良いんじゃない?
体の白い部分まで黒い毛が生えていて、目が殺気立っている、もう1匹の私が囁いた。
シャドウトゥースは何匹も戦って疲れたのだろう。抵抗する力は私の脚力より小さい。相変わらず黒い歯をむき出している。
そうね。失われた命は帰ってこない。なら、嫌いな、酷い猫は帰ってこれないようにしてやれば良いんだ。
頭の中で点と点が繋がり、私を導く線となった。その輝く線を辿ったら弱ったシャドウトゥースの首が有る。
口を思いっ切り開き、喉元を切り裂く準備をした。
あたりをつんざく高い幼い声がしたかと思うと、青みのかかった黒い見習い猫が恐怖の色をした目で見つめていた。
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投稿 by Murre Wed Jan 12, 2022 11:56 am

ロック族
族長 ブラックロック(黒い石)
副長 シャドウトゥース(闇の歯)
看護猫 クリサンセマムペタル(菊の花びら)
戦士猫 ウォータークラウド(水の雲)
    リーフブラック(葉の黒)
    ドーンウィング(夜明けの翼)
    フィッシュスケイル(魚の鱗)
    タートルテイル(亀の尻尾)
    スカイウィング(空の翼)
    フロントリード(前の葦)
    アピアムーン(現れる月)
    メテオライトスピード(隕石の速さ)
    フローズンモス(冷凍苔)
    シトラスファー(柑橘毛)
見習い猫 サンポー(太陽足)
     ライトポー(光足)
     スィンポー(薄い足)
     インヴァイロメントポー(環境足)
     ディープポー(深い足)
母猫 ビューティフルオーキッド(美しい蘭)
   サファイアテイル(蒼玉尻尾)
小猫 スィックキット(濃い子猫)
   オーシャンキット(大洋子猫)
   キャラメルキット(キャラメル子猫)
   ストリームキット(流れ子猫)
   バブルキット(泡子猫)
   ウェザーキット(天気子猫)
長老猫 ハイドムーン(隠れる月) 
    スワンペルト(白鳥毛皮)
    オールドメモリー(古い記憶)
    ハートテイル(傷ついた尻尾)
ロック族の方がレイク族より多くなってしまった…


最終編集者 マァーラーフェザー [ Thu Feb 24, 2022 9:56 pm ], 編集回数 1 回
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投稿 by Murre Wed Jan 12, 2022 12:55 pm

ファーストレイク族
シンボルレイク族の中の、まだ1つも命を失っていない猫たちの一族
シンボルレイク族には母猫や見習い猫、子猫は居ない(シンボルレイク族に仲間入りした時、必ず戦士名を与えられ、全員戦士になるから)
下の()は、生きていたときの名前
族長 シンボルアイスィクル(シンボルの氷柱)
   [アイスィクルテイル]
副長 フォレストシンボル(森のシンボル)
   [ディープフォレスト]
看護猫 フィーリングシンボル(勘のシンボル)
    [シャープフィーリング]
戦士猫 ライトシンボル(軽いシンボル)
    [フェザーライト]
    ウィングシンボル(翼のシンボル)
    [ブレイズウィング]
    コールドシンボル(寒いシンボル)
    [コールドアイ]
    ヴァイオレットシンボル(スミレのシンボル)
    [ヴァイオレットペタル]
    スターシンボル(星のシンボル)
    [シャイニングスター]
    クワイエットシンボル(静かなシンボル)
    [クワイエットリヴァー]
    グラウンドシンボル(地面のシンボル)
    [ホットグラウンド]
    ファーシンボル(遠いシンボル)
    [ファーワールド]
    シャープシンボル(尖ったシンボル)
    [シャープクロー]
    ピカシンボル(ナキウサギのシンボル)
    [ピカノウズ]
登場しないけど登場人物増える可能性大。


最終編集者 マァーラーフェザー [ Thu Jan 13, 2022 8:11 am ], 編集回数 3 回
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投稿 by Murre Wed Jan 12, 2022 1:29 pm

我に返った。
はっと前脚を離すと、シャドウトゥースは素早い身のこなしで脚の下を抜け出し、私を睨みつけた。
もし、こいつを殺していたら、フェザーライトを殺したナイトビーストと変わらない行動をしていてんだ。
殺人者と恐れられ、シンボルレイク族のフェザーライトでさえ近づかない状態の私になっていたかもしれない。
「シャドウトゥース、お怪我は…」
「大丈夫だ。腹を蹴られ、目を引っ掻かれた傷が少し痛むだけだ。ロック族、ウォーター・フェザーに協力してくれてありがとう。撤収だ。動こうとしない奴は噛み殺す。」
新しい見習いの心配を跳ね除け、ウォーター・フェザーのリーダーは崩れた葦の入口の横で無理やり戦わせたロック族の猫達の行動を監視している。
どこまでも非情な猫だ。噛み殺すなんて。
「シャドウトゥース、ライトポー(光足)が動けないくらいの大怪我をしています。どうしたら良いですか…」
声を震わせながら、同じく見習いのスィンポーがライトポーと呼ばれたグレーの雌猫に泣きつく。
「動けない奴は噛み殺す、ただそれだけだ。」
疲れた唸り声で見習いを脅す。
「けど、ライトポーは一生懸命戦ったんですよ…」
「口答えするなっ!負傷者はロック族、ましてやウォーター・フェザーには必要無い。どうせ戦士も見習いも沢山いる」
雄猫の北風より冷たい声が見習いを凍らせた。
色素の薄い白っぽい目は生気が無くなり、ひげが尻尾と一緒に垂れ下がった。冷ややかな目で体が血まみれのライトポーを見下ろしている。当のライトポーは、仲間の冷たい視線にたじろぎ、言葉が出ないようだ。
ライトポー…
薄いグレーの雌猫は、綺麗な青い瞳をしていて、生前のフェザーライトの生き写しのようだ。
シャドウトゥースの態度、言動に腸が煮えくり返る。
出ていくロック族をかすって、風の速さでシャドウトゥースの耳を噛み千切った。
黒猫はギャッと声を上げ、血を滴らせた。
「猫を蔑むな。」
低い声で言葉をぶつける。周りではレイク族の仲間達がゾッとした顔で集まってきた。ロック族の猫は、死んだようなスィンポーと瀕死のライトポー、耳が片方ボロボロのシャドウトゥースが残った。



なんか、楽しくて沢山書いてしまいました。
うわ、勉強したくないよ…
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投稿 by Murre Thu Jan 13, 2022 7:48 am

「シャドウトゥース、戻り…」
生き残っていたウォータークラウドが葦の壁から顔を出し、耳を失いかけたリーダーと殺気立った私を見て絶句した。
「シャドウトゥース、どうゆう事ですか…ロック族は負けたの…」
「それ以上口を開くな。ウォーター・フェザーは負けてはいない。ただ、弱い者が必要ないから置いていこうとしているだけだ。」
シャドウトゥースが冷たくウォータークラウドを睨む。
「邪魔しないでっ。お前らはフェザーライトを殺した…」
私は怒りをぶつける。私達は、北の湖の周りで暮らしている部族と違い、仲がいい。仲間の一族の見習いをーそれもフェザーライトそっくりのーを見殺しにしたくない。
「マァーラーフェザー、流石にやり過ぎだ。いくら妹を殺した相手でも、殺してはいけない」
聞き慣れた、冷静なウォーターシャドウの声がした。
「フェザーライトが悲しむぞ」
看護部屋の方のアンダーレイクから出てきたイブニングレイクの威圧的な声も降りかかる。
「ウォーター・フェザーを許すと族長達はおっしゃるのですか!とんでもない…」
シャドウトゥースはその間にスィンポーを連れて縄張りへ帰ってしまった。
振り向くと、この頃暑く、沼地が干上がっているキャンプには、赤黒く染まったいくつかの遺体と、置いていかれたライトポー、呆然としたレイク族が居た。
みんな、恐ろしいものを見た目で、怯えた匂いを発している。
頭が回復してきて、後ろめたさが湧き上がってきて、あの優越感はどこかに飛ばされてしまった。
「マァーラーフェザー、落ち着いてください。ウォーター・フェザーは1匹死にました。」
そろそろとクレインポーが近づき、尻尾でキャンプの端の黒々した死体を差す。
ブラックリーフだ。
敵が1匹死んだと知っても、喜びは感じない。
戦いの興奮とライトポーへ対する哀れみで精神がおかしくなったと何処かで感じた。
「けど、マァーラーフェザー、聞いてください!私、何匹も敵を懲らしめたんですよ!見習いになった日にウォーター・フェザーから逃げ出した時の失敗を取り返すため、ウォーター・フェザー全員、どこかに傷つけれたんですよ!」
クレインポーが、重々しい雰囲気を払うようにいつもの2倍の明るさで喋る。
「 クレインポー、アンダーレイクに戻って。傷口が、開いちゃう」
ベルポーが小走りでクレインポーに駆け寄る。
キャンプの空気も動き出す。
「怪我をしていない者…ライオンウィスカー、フェアリーポー、ロストアイはロック族との東の境界線をパトロールしてきてくれ。まだウォーター・フェザーがうろついていたら一泡吹かせてやっていい。ノイジィーフット、スターシェイプ、スノウポーは狩りをしてきてくれ。今のうちに獲っておかないと、季節が変わってしまうからな。トライアングルポー、俺たちも西側の境界線へ行こう。キャンプにはイブニングレイクが居る。」
レッドリーフは切り傷が少し残っている弟子を立たせ、あまり形が崩れていない葦の壁の穴から出ていった。
副長に指名された者たちも次々とキャンプを後にする。
キャンプを見回すと、ウォーターシャドウが尻尾で私を招いていた。
恐る恐る近づく。元指導者にあんな姿をみせてしまった後悔が残る。
「一緒にシンボルレイク族の縄張りをれき場から見よう、指導者と弟子の時のように…」
彼は穏やかに私を誘った。
疲れを感じ始めていたので、頷いて答えることしかてきなかった。
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投稿 by Murre Thu Jan 13, 2022 8:10 am

セカンドレイク族
シンボルレイク族に仲間入りして、1つ命を失った猫たち
族長 シンボルサークル(シンボルの丸)
   [サークルレイク]
副長 フォーヘッドシンボル(額のシンボル)
   [ブルーフォーヘッド]
看護猫 カネリシンボル(カナリアのシンボル)
    [カネリボイス]
戦士猫 クラウンシンボル(冠のシンボル)
    [クラウンファー]
    スタンプシンボル(切り株のシンボル)
    [シットスタンプ]
    アイランドシンボル(島のシンボル)
    [フレンドアイランド]
    フィッグシンボル(イチジクのシンボル)
    [フィッグストウン]
    プラントシンボル(植えるシンボル)
    [プラントポピー]
    スィールシンボル(アザラシのシンボル)
    [スィールペルト]
    シーサイドシンボル(海岸シンボル)
    [シーサイドビュー]
    ディープシンボル(深いシンボル)
    [ディープポンド]
    ムーンシンボル(月のシンボル)
    [リフレクティッドムーン]
    ドルフィンシンボル(イルカのシンボル)
    [ドルフィンウェーブ]


考えるの、楽しい……!


最終編集者 マァーラーフェザー [ Sat Jan 22, 2022 12:51 pm ], 編集回数 2 回
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投稿 by Murre Thu Jan 13, 2022 10:26 am

「マァーラーフェザー、あの戦いが起こると告げられていたのか。なんだかお前は悲しそうな、後ろめたいような顔をしていた。」
信頼している元々指導者は、私と同じく観察眼が鋭い。
「実は、シンボルレイク族の縄張りへ行ってきたんです、フェザーライトに連れられて」
今日の夕方の出来事をウォーターシャドウに話した。彼は頷きながら熱心に聴いてくれた。
「妹を殺される、って、やりようの無い哀しみに絡まるよな…上手く説明できなしけど、俺も妹を亡くしているから、解るよ。」
驚いて声が出なかった。
ウォーターシャドウも妹がいたんだ。一人っ子だと思ってたし、そんな話を長老からも聞いたことがなかった。
「ハイドレンジアブルーと言ってな、紫陽花のような、蒼と紫の間の色の瞳で、お前や、フェザーライトに負けないくらい美しい妹だったよ。ハイドレンジアブルーも、ウォーター・フェザーに殺された。俺と妹が戦士になった次の日の午後、西の境界線を2匹でパトロールしてたら、川に潜んていたウォーター・フェザーの3匹ーナイトビースト、シャドウトゥース、リカヴァリーフットが襲いかかってきたんだ。俺はナイトビーストを相手してたんだけど、ハイドレンジアブルーはシャドウトゥースとリカヴァリーフット、2匹に囲まれ、俺は助けてやれなかった。ナイトビーストはその時、最も強くて、まだ年をとってなかったからな。カープウィスカーが倒したときには、俺の時より弱ってたんだろう、君の兄が倒してくれて良かったよ。
でも、ハイドレンジアブルーはシャドウトゥースの黒い牙の餌食になった。リカヴァリーフットも治った脚で妹を押さえつけた。首をかっ切られて死んだよ。血が、川のように溢れてきて、もう、ホークテイルもどうすることも出来なかった。シンボルレイク族でさえも…。妹は俺の脚の中で息絶えたよ。お兄ちゃんなら、1匹でも強い…って…」
いつもの強くて頼りになる指導者はそこに居なく、居るのは、泣きながら自分の行動を悔やむ、優しい兄のウォーターシャドウだった。私の眼下に広がる湖がぼやけてきた。ウォーターシャドウを見ても、水のように歪んで見える。
「ウ、ウォーターシャドウ、ウォーターシャドウっ…私、もう、ウォーター・フェザーの犠牲者を増やしたくありませんっ…ウォーターシャドウ、ウォーターシャドウ…」
私は、涙に溺れ、弱々しく見える彼に泣きついてしまった。彼は、自分も悲しみに打ちひしがれながらも、私を尻尾で優しく撫でてくれた。
「ウォーターシャドウも、家族が全員、シンボルレイク族の仲間なんですね…ウォーターシャドウ、私、貴方の家族になりたい…」
ウォーターシャドウは目を丸くした。まだ目にはキラキラ光る宝石が残っている。
彼の目に、夕日より暖かい光が宿った。
「それ、どうゆう事だい?」
無理やりでも笑ってくれようとしている。
「賢い貴方になら、分かるはずですよ」
私も暖かい眼差しを返す。
こんなに幸せな時間って、過去にも、未来にも無かった。
ウォーターシャドウが尻尾を絡めてきた。
私は彼の黒い耳を舐めた。
さっきまでの戦いが嘘のように、れき場には優しい、暖かい時間が流れた。


最終編集者 マァーラーフェザー [ Sat Jan 15, 2022 2:23 pm ], 編集回数 1 回
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投稿 by Murre Fri Jan 14, 2022 5:23 pm

鳥の羽より軽い足取りで2人並んでキャンプへ帰ると、遺体は毛並みが整えられ、ライトポーは消えていた。
「ウォーターシャドウ、お怪我は…」
「君の方が重そうに見えるけど?」
彼に言われて体を観察してると、腹に長い切り傷が有るのが見えた。とっさにシャドウトゥースを思い浮かべる。
「ウォーターシャドウも首の後ろに引っかかれたあとが有りますよ。アンダーレイクに行きましょう。」
今、彼と私は指導者と弟子、先輩戦士と後輩戦士、という関係ではない。お互いを思いやる存在になったのだ。
アンダーレイクの登り坂をとぼとぼ歩いていると、イブニングレイクと鉢合わせした。私達は後ろに下がって、偉大なる族長を通した。
族長は偉そうに頷きながらキャンプの空き地へ腰を下ろした。
「マァーラーフェザーとウォーターシャドウ、まるでカップル見たいですね、どうしたんですか?」
「怪我をしたからに決まっているでしょう、クレインポー、さあ、2人とも、空いている苔へどうぞ。」
鶴のように高い声を上げるクレインポーを差し置いてベルポーが冷静に対応した。
「クレインポー、調子はどう?」
弟子は、自分の怪我をどうとも思ってないらしく、元気はつらつだ。
「まるで、戦士になった感じでした!マァーラーフェザーがシャドウトゥースを殺しかけたのは、流石にびっくりしましたけど、ウォーター・フェザーを痛めつけてやれたのは、せいせいしました!私、早く戦士になりたい!」ウォーターシャドウが苦笑いする。クレインポーは、まだ見習いになって10日程しか経っていない。このスピードで戦士になれたら前代未聞だ。
まあ、そうなるんだけど。
そして、私はレイク族から離れる…
レイク族を離れたら、この愛しいウォーターシャドウとも離れなくてはならない。
与えられている将来を改めて考えて背筋が寒くなる。
ウォーターシャドウが居なかったから、もう、私は抜け殻同然だ。
カインドアイが近づき、ウォーターシャドウを診察し始めた。
ベルポーが蜘蛛の巣を貼り付ける。
辺りを見渡すと、ライトポーの小さな姿が目に入った。胴体が規則正しく上下しているから、寝ているのだろう。
毛についたべっとりした血は綺麗に舐められ、艶々した毛並みが看護部屋に差し込む僅かな光に照らされている。
ライトポーは、多分光足だろう。毛が今みたいに艶々光るから。
ふと考えていた。
ライトポーの指導者は誰だろう。体の大きさからして、最近見習いになったのだろう。
スカイシンボルが、ウォーター・フェザーが見習いを付けたと、言っていた。
あの子がウォーター・フェザーの知識を分け与えられようとしているなら、私は何としてでも止めたい。ウォーター・フェザーとロック族がこの子を見捨てた訳だし、レイク族の一員にならないかしら。私は直ぐに弟子が居なくなり、自由の身だ。この子を弟子にしてくれないかしら「シンボルアイスィクルに伝えておこう。ウミガラスが、光に希望を与える」
看護部屋のどこかの空気穴から、シンボルインディゴの僅かな声がした。
本当に何をしたいんだろう、あの元ロック族族長は。
「ベルポー、マリーゴールドを塗って、蜘蛛の巣で傷口を抑えておいて。貴方に出来るのは、それだけよ。」
最後の一言は私に向けて放たれ、濁った目には憎々しい苦悩の色が浮かんでいる。
お互い敵視しているのは一目瞭然だ。
ベルポーがよく噛んだマリーゴールドを腹の傷に塗付けてくれた。
「マリーゴールドは、出血、化膿止めです。よく覚えておいてください」
クレインポーと同時期に見習いになったはずのベルポーは、大人っぽい雰囲気を漂わせ、シンボルレイク族からのお告げをこっそり伝えているかのように教えてくれた。
染みてくる汁に顔をしかめながら、頷いて応えた。
看護見習い猫は、さっさとライトポーの寝ている苔に移った。
ロック族の小さな見習いは、目を覚ましたようで、心配して目つきをしている。
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投稿 by Murre Fri Jan 14, 2022 7:02 pm

ウォーターシャドウとアンダーレイクを出たら、獲物は山となって待っていた。
「ウォーターシャドウとマァーラーフェザー、傷は大丈夫かい?このあとのパトロール隊をウォーターシャドウに率いて欲しい。」
弟子と帰ってきたレッドリーフが疲れを見せずに慌ただしく働く。
その隣で族長は興味のない物を見る目で私達の様子を伺っている。
シンボルレイク族からお告げを、受けたのだろう。何かを考えている。
私は話をしている彼達の場を離れ、ハタネズミをくわえた。
どこも日陰は見当たらず、干からびている。仕方なく西の葦の壁の近くで食べることにした。ネズミに意識を集中させていても、イブニングレイクの紺色の目から放たれる視線は避けようが無かった。
あまり役立たない耳を立てていると、しっかりした足音が近づいてきた。
上目遣いで確認すると、やはり族長だ。
敬意を表し、頭を下げる。
「クレインポーを戦士にしようと思う。」
表情を見ると、苦々しく、悔しい感情がはっきり表れていた。
「オレンジポー達を差し置いてクレインポーを戦士にさせると決めたのは、私ではなく、シンボルインディゴです。クレインポーは悪くありません。恨むなら、偉大なロック族の族長を恨んでください。」
オレンジポー、トライアングルポー、フェアリーポーはイブニングレイクとロストアイの子で、最年長見習いだ。
「命名式は明日の夜中に行う。クレインポーにも伝えておけ。」
「ありがとうございます」
イブニングレイクはウォーター・フェザーに負けないくらいの冷たい態度でアンダーレイクに戻った。カインドアイと話すのだろう。
お腹がいっぱいになったら眠くなってきた。戦いの疲れもどっと押し寄せてきた。
最後の力を使うと、戦士部屋の自分の匂いがついた苔の上で丸くなった。

2回投稿してごめんなさい…
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投稿 by Murre Sat Jan 15, 2022 2:20 pm

「ええ?!私、戦士になれるんですか?!しかも今日?!」
隣りにいたスノウポーも口をあんぐり開けて、叩いても気が付かなさそうなくらいに固まっている。
「ええ。シンボルレイク族からお告げがあったらしいの。」
クレインポーは、少し驚きが、引いたのだろう、嬉しさと興奮がひげからにじみ出ている。
「今日で見習いは最後だな。沢山獲物獲ろうよ。」
憧れの詰まった声で兄のスノウポーが促す。
2匹は下生えに姿を隠すと、居場所が目でつかめなくなった。
「それにしても凄いな、クレインポー。10日程で戦士に…よっぽど優秀だったんだな。」
スターシェイプが羨ましそうに弟子達が消えていった方向に目を向ける。
言葉に詰まってしまった。
今日の真夜中、この事をーいや、キャンプへ帰るとハヤブサより速いスピードで広まるだろう。皆んな、クレインポーを賄賂を使ったかのようにしか見なくなることは湖がある事よりも確実だ。イブニングレイク、ロストアイ、その子3匹は、他の猫以上に私を嫌な目で見てくるだろう。
そう考えていると居心地が悪くなった。

見習い2匹は、1回で持って帰れないほどの獲物を捕まえ、こっそりクレインポーの跡をつけていても、完璧な間、構え、忍び寄り方だった。
スノウポーが最後に大きなウサギを引きずってくると、彼らの母親、フラワーカラーがせかせか歩いてきた。
「クレインポー、戦士になるそうね。嬉しいわ。」
寛大な母猫は、目に子を思いやる感情を顕にし、悲しく尻尾を垂らしたスノウポーを慰めた。
「貴方も、いずれ、シックスセンスのような立派な戦士になるわ。心配しないで。」



Thu Jan 13, 2022 10:26 amの投稿、話が飛んでました!ごめんなさい。恐れ入りますがもう一度読んで頂けると幸いてす。🙇
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投稿 by Murre Sun Jan 16, 2022 12:17 pm

「クレインポー、お前はマァーラーフェザーの下ですべての知識を習い、実践できるようになった。この前のウォーター・フェザーとの戦いては、リーフブラックを倒し、他の敵にも勇敢な姿を見せる、素晴らしい力だった。レイク族族長として、お前を讃えよう。さて、クレインポー、お前は自分の命を犠牲にしても一族を守る事を誓うか?」
「誓います」
「わたくし、レイク族族長のイブニングレイクは、貴方方が定めた戦士の掟を理解すべく、多大なる努力をしてまいりました。よって、この猫を戦士として推薦します。」
族長は、苦々しく一息ついた。アンダーレイクの側ではロストアイとその子どもたちが睨みつけるようにクレインポーを見上げている。
「クレインポー、お前は今からクレインボイス(鶴の声)と言う名になる。お前の戦力とスピードを称え、シンボルレイク族からのお告げに従って」
「クレインボイス、クレインボイス!」
干からびて草が萎えているキャンプに、暖かさと憎憎しさが混じり合った歓声がこだました。クレインボイスは、アンダーレイクの入口の高いところで誇らしげに胸を張っている。 近くにいるフラワーカラー、スノウポー、ベルポーも嬉しそうに小さい戦士を眺めている。
段々と戦士達は戦士部屋に戻っていった。
静かになった空き地をゆっくり歩き、クレインボイスに声をかける。
「クレインボイス、おめでとう。私の初弟子がこんなに早く戦士になれるなんて、シンボルレイクも驚きよ。クレインボイス、どうか、生きて。」
クレインボイスは、私の言葉に首を傾げつつも喜ばしそうに耳を動かした。
わたしは、見習いの命名式でやったように彼女の腹を尻尾で擦った。
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投稿 by Murre Tue Jan 18, 2022 4:52 pm

れき場は、ウォーター・フェザーとの戦いが無かったような静けさに満ちていた。
クレインボイス、あの子はとんでもないスピードで戦士になったけど、家族が沢山いるから、部族内で仲間外れにされる事はないはず。なんでも、フラワーカラーという頼れるしっかりした母親が、ついている。
しかし、イブニングレイクの家族は悔しそうだったな。最年少見習いに先を越されるなんて、想像もしてなかっただろう。
まあ、直ぐに戦士に3匹仲良くなるだろうけど。
アンダーレイクの前で寝ずの番をしているクレインボイスに寄り添いながら、平和なシンボルレイク族の縄張りをただ、見つめていた。

…そういえば、命名式でカインドアイを見なかった気がする…

白い太陽がフェザーライトの瞳のような淡い青の空に映えながら昇ってきた。
座っていてこわばった脚を伸びてほぐし、針葉樹林でネズミを捕らえて帰った。
キャンプには、悲しみの色が溢れていた。
ネズミを取り落とし、横たわった温かい身体に駆け寄る。ほんの数時間前まで戦士になってキラキラ目を輝かせていたクレインボイスが、黄金色の目に恐怖の色を浮かべ、息絶えていた。綺麗な瞳にもう、輝きは見当たらず、暗い。
娘の姿に気付き、フラワーカラーが崩れ落ちた。遠くではスノウポーとベルポーが身を寄せ合っている。
「クレインボイス、目を開けて。貴方は、もう、戦士なのよ。クレインボイス、シンボルレイク族に仲間入りしたいなんて言わないでっ。貴方は立派戦士よ…」
涙が止まらない。シンボルインディゴは、クレインボイスが死ぬなんて、言ってなかった。きっと、なにかの間違いだ。
クレインボイスの白と黒の体は冷えていく。
前脚付近には、食べかけのカササギが置いてあった。
「クレインボイスを殺したのは、誰っ」
フラワーカラーが半狂乱になって狂い叫ぶ。娘のブルーローズとウォームジェイがなだめる。
カササギを覗いてみると、赤い実がいくつか光っていた。
はっと顔を上げ、アンダーレイクへ向かう。ベルポーは空き地にいたから、あいつは一人なはず。
暗い穴の中を左に曲がり、看護部屋に入る。
カインドアイは居なかった。
「イブニングレイクっ、クレインボイスが…」族長の部屋へ向かったが、苔に温かさは残っていなかった。
腹がたった。
細い道にぶつかりながら空き地へ出る。
「カインドアイとイブニングレイクがいません!」
声を張り上げて、呼びかける。何匹かは耳を傾けてくれたけど、ほとんどの猫はクレインボイスとお別れのグルーミングをしていた。
「クレインボイスを殺したのは、カインドアイに違いありません!なぜなら、カササギの中に死のベリーが幾つも入っていたからです!」
ざわめき出した。
近くにいたオレンジポーが確認しに行く。
「本当だ。けど、カインドアイではないかもしれないじゃないか。ほら、お前、マァーラーフェザーが弟子を殺したんじゃないか?」
訝しげに族長そっくりの息子が睨んでくる。
「なんで、私が…」
「シャドウトゥースを殺しかけたじゃないか。あのときの殺意が残っていて、ものすごいスピードで戦士になったクレインボイスにぶつけたんだ!」
トライアングルポー、フェアリーポー、グラスポーが、そうだそうだと囃し立てる。
「マァーラーフェザー、本当なのか?」
落ち着き払ったウォーターシャドウが質問する。
「いいえ、違います。私は昨晩、れき場に居ました。クレインボイスは殺していません。」
「狂ったお前の主張、何処が信じられるんだ」
副長が弟子のトライアングルポーを庇うようにいう。
もう、私の味方はウォーターシャドウしかいない。親しく出来そうだったクレインボイスも殺されてしまった。
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投稿 by Murre Wed Jan 19, 2022 6:38 pm

スノウポーが消え入りそうな声でつぶやく。
周りのざわめきがぴたりと止んだ。
「私、探してきます。」フェザーライトの指導者で、クレインボイスの姉のブルーローズがシルバーファングとグラスポーを引き連れてキャンプを出ていく。
反対側の穴から族長と看護猫が姿を現した。ライオンウィスカーが3匹を呼び戻し、キャンプには一族全員が揃った。お腹の大きなレインクラウドまで出てきている。
「レッドリーフ、これはどういう事だ。」
「日が昇ったとき、クレインボイスが食事をはじめました。一口食べたら痙攣し始めて、直ぐに息絶えました。」
静かにあの時の状況を伝える。
「カインドアイ、死因は」
カインドアイがカササギに近寄り、顔を近づける。
「毒殺です。けど、犯人は大きな過ちを残していきました。」
落ち着き払ったカインドアイはむかむかする。
カインドアイの濁った目が、私を貫いた。
「マァーラーフェザー、貴方、クレインボイスを殺したわね。ほら、毛が落ちている。」
ぞっとする事に、さっきまで無かった艶々した黒い毛の塊が落ちていた。自然にあんな塊は落ちるはずないのに。
けど、シンボルレイク族の繋がりを持っている、神聖な看護猫のゆう事は皆が信じた。
ウォーターシャドウに助けを求めたけど、クレインボイスと鼻面を触れ合わせていた。
「違います、本当です。私は死のベリーなど持っていないし、クレインボイスを毒殺しようなんて考えた事ありません!信じて…」
私の必死の弁解を無視して、イブニングレイクが唸ってきた。
「レイク族に裏切り者など要らない。出てってくれ。お前の居場所は、無い。動かなかったら噛み砕くぞ。」
それからは、色んなことが同時に起こった。
レインクラウドがうずくまり、周りに血が広がった。ベルポーが看護部屋に戻り、カインドアイが生まれてきた子猫をくわえあげ、背中を舐め始めた。レッドリーフも心配そうに近づく。
走って出てきたベルポーの後ろに毛がふわっと逆立っているライトポーがゆっくり出てきて、空き地の状況にうろたえている。
オレンジポーとトライアングルポーが飛びかかってきて、私を抑え込んだ。不意の攻撃だったから避けられず、戦士と同じ体格の雄猫2匹の下敷きになってしまった。
じたばたしながらウォーターシャドウの方を見ると、虚ろな目で空を見上げていた。
あんなに好きだったウォーターシャドウが壊れてしまった。
その姿を見て、私はもがくのをやめた。2匹に首を委ねた。
小さいライトポーが精一杯の威嚇をして、2匹の注意をそっちに向けてくれた。
するりと抜け出し、戦士部屋の自分の寝床の下をあさった。
幼い頃にシンボルレイク族から贈られたウミガラスの羽をくわえて、ウォーターシャドウのもとへ走る。
「ウォーターシャドウ、これ…」
彼の目には色が無かった。
怖くなって、大切なウミガラスの羽を口に押し付けて、ライトポーの所に翔んだ。
私は鳥になったようにレイク族の猫たちの頭上を越え、イブニングレイクの子供達を蹴りつけた。
2匹が怯んでいる間にライトポーをくわえて、下ってくる川目指して走った。
誰も追いかけてこなかった。
Murre
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